昔ながらの正しき酒場 … 大衆酒場「木川酒場(きがわさかば)」(横浜市・金沢八景)
……。あれっ!? 金沢八景だ。しまったなぁ。上大岡で降りるつもりが、寝過ごしてしまいましたか。
京成立石から、三崎口行きの特急電車に乗り込んで約80分(1時間20分)。ウツラウツラと眠りながら、浅草を過ぎ、浅草橋を過ぎ、新橋を過ぎ、蒲田を過ぎ、川崎を過ぎ、横浜を過ぎ、日ノ出町を過ぎて、ここまでやって来るという、呑ん兵衛垂涎のこの路線。寝過ごしが(特急で)1駅分だけなので、ま、よしとしますか。
トコトコと階段を下りて、上りホームに向かおうとしたそのとき! 改札口の外側、すぐ目の前に「大衆酒場」という看板を掲げた古びた酒場があるではありませんか。
現在の時刻は午後5時40分。せっかくなので、ちょっと寄って帰りますか。
店の名は「木川酒場」。赤提灯に、かなりまばらな縄のれん。古びた青いファサード・テントの上、建物の2階部分の壁に、波々のトタンが張られているのも、いかにも古い木造家屋という雰囲気で、いいではありませんか。
まばらな縄のれんをかき分け、アルミサッシの引き戸を開けて店内へ。
店内はコの字型カウンター15席程度のみで、10名ほどの先客で、ゆったりと座れる状態では満席といった感じ。入口の目の前、コの字で言うと、右の辺のど真ん中が空いているので、そこに座り、まわりをチラリと見渡します。
お客は全員、中年の男性一人客。みんな会社帰りといった風情で、それぞれ目の前には生ビールのジョッキが置かれているのですが、氷が入っています。なるほど、これはホッピーですね。私もホッピーをいただきましょう。
焼酎は一合升で軽量されますが、すり切りにはならない程度(170mlほど?)で氷入りのジョッキに移されます。それとは別に、栓を抜いた瓶入りホッピーが出されて、500円。氷さえなければ、焼酎の量的にも、ホッピーセットの値段的にも、横須賀ホッピーと近い感じですね。(「氷なしで」と指定することもできるようです。)
店を切り盛りしているのはオヤジさんと、おかみさん。夫婦にしては年の差があるようなんだけど、父娘ほどは離れていないようにも思えます。おかみさんが、オヤジさんのことを、“マスター”と呼んでいることもあって、ちょっと関係が分かりにくいですねぇ。
壁にずらりと並んだメニューは、飲み物が7種類(うち4種類がサワー類)に、料理が46種類ほど。料理は350円から50円刻みに500円までで、やきとりは1本150円、煮込みは500円です。
そんな中から自家製御新香(400円)を注文すると、自家製のキュウリのぬか漬を、注文を受けてからスライスして出してくれます。
私が入った後も、続々とお客が入ってきますが、親父率100%、ひとり客率100%という、昔ながらの正しき大衆酒場です。しかも、みなさんホッピーを1~2杯飲んで、料理を1~2品つまんだら、サクッと帰っていくので、「宇ち多゛」と同様に、客の回転が速いのです。
金沢八景は、京急本線の特急~各停、本線~逗子線、京急~横浜新都市交通シーサイドライン、それぞれの乗換駅でもあるので、そのついでに、ここ「木川酒場」にちょいと立ち寄る人が多いのでしょうか。
カウンターの中央部に座ると、ちょうど目の前がフライヤーで、名物らしい厚揚げ(450円)や、ポテトフライ(400円)、カマンベールフライ(450円)、あじフライ(500円)、かきフライ(500円)などが次々に揚げられています。
軽くお新香だけにしておこうと思っていたのですが、目の前で見てると食べたくなりますねぇ。
「すみません。串カツ(450円)をください。あと、ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、300円)もお願いします」
揚げたて熱々の串カツが美味しいこと。
午後7時まで、1時間20分ほどくつろいで、お勘定は1,350円でした。どうもごちそうさま。
金沢八景から京急本線に乗り込んで上大岡へ。最後に駅構内、京急百貨店1階にある「蕎麦丸」(蕎麦〇)で温・桜海老かき揚げそば(520円)+生たまご(50円)(店内の符丁は「あったか桜の玉子付き」)をいただいて帰寮したのでした。
お新香とホッピー / 串かつ / あったか桜の玉子付き@蕎麦丸
・店情報
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コメント
hirozoです。
私も2ヶ月ほど前に仕事で金沢八景に行ったときに気になったお店です。
http://bit.ly/1afzIG
16時半過ぎまで店が開かないか粘っていましたが、断念しました^^;
駅前の通りをまっすぐ進んで右に曲がったところにも気になる看板がありました。普段開いているのかわかりませんが…。
http://bit.ly/13k7j2
投稿: hirozo | 2009.05.06 11:20