本ワサビに変えました … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)
店主の腰痛でしばらく(といっても定休日も含めて4日間)お店を休んでいた「竹よし」が再開したという話を聞いて、様子を見にやってきました。
カウンター内で店主を手伝っているのは、いつもは土曜日に手伝いに入っているキティちゃん。私は金曜日か日曜日に来ることが多いので、久しぶりにお会いしました。
さっそく「高清水」の冷酒(300ml瓶、600円)とシメコハダ(500円)を注文して、チビチビとやりながら話を伺います。
「久しぶりに痛風が出ましてね。痛いほうの足をかばいながら仕事をしてたら、その体勢が悪かったのか、今度は腰に来ちゃった。まだ本調子じゃないんですが、毎日のように常連さんたちが顔を出してくれて、忙しそうな状況になると手伝ってくれるんですよ。本当にありがたいことです」と店主。
「おまたせしました」と出されたシメコハダを見ると、おろしたての本ワサビがたっぷりと添えられています。
「おぉっ。すごいですねぇ!」
「魚料理屋なんで、前から本ワサビを使いたかったんですが、値段が高くて、なかなか仕入れられなかったんです。やっと普通に使えそうなのが見つかったので、本ワサビに切り換えてみたんです」
カウンターの奥側に座っているお客さんが、さっそくその本ワサビを使った新メニュー「ワサビ巻き」(600円)を注文すると、ワサビだけを具材にして巻いた海苔巻きが出されます。その1個をパクッと口に入れたお客さん。
「ウワッ!」と口をおさえると、目からはジワァ~ッと涙がにじんでいます。
「これは効きますね~!」
「そうでしょう。でも、このワサビ巻きには、もうちょっといい海苔じゃないと合わないような気がしてましてね。ちょっと当たってみてるんですよ」
なるほど。いい食材をひとつ使い始めると、そのまわりのものも、それに合わせてランクアップしないと釣り合いがとれなくなってくるんですね。
「これなんかも、美味しいですよ」
と、その本ワサビを添えて、小皿に数切れだしてくれたのは、マグロの脂身(トロ)の部分。どれどれ。
なるほど。これもいいですねぇ。醤油も弾いてしまうほどの脂なのに、ワサビでピシッと締まります。
最近、焼き鳥屋でも豚トロ焼きにワサビを塗って出してくれたりしますもんね。脂とワサビは相性がいいのかもしれません。
もう1本冷酒(300ml瓶、600円)をもらって、店の閉店時刻(午前0時)まで、1時間ほどの滞在。お勘定は1,900円でした。どうもごちそうさま。
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