元祖みそ焼きを食べに … やきとり「喜よし(きよし)」(川口市・蕨)
蕨(わらび)にある、やきとり「喜よし」(“喜”は“七”が三つ)にやってきました。
昭和44(1969)年に創業した「喜よし」は、今年で創業40年。創業者である先代の跡を、現在はその娘婿(むすめむこ)で二代目の石塚裕一(いしづか・ひろかず)さんが引き継いでいます。
入口の小さなテラス席(3卓6人程度分)を抜けると、どーんと天井が高い店内にはコの字型カウンター21席。奥にある厨房では、先代の奥さんと、当代の奥さんの母娘が料理を担当し、カウンターは店主と、手伝いの男性が切り盛りします。
この店を紹介してくれるのは、この店に足しげく通っている熊さん。以前、この近くで仕事をしているときに「喜よし」に通うようになり、その仕事が終わった後も、ずっと通ってきてるんだそうです。
熊さん(以下、“熊”):実は蕨はそんなに遠くないんですよ。例えば東京駅からだと、京浜東北線1本で10駅、30分ほど。290円区間です。
――飲み物は何がおすすめ?
熊:ここではいつもバイスサワー(350円)を飲んでるんですよ。紫蘇(しそ)の風味で飲みやすいんです。バイスは瓶ごと出してくれるんで、あとでナカ(200円)をおかわりして、ソト1ナカ2のペースでいけるんです。
店主(以下、“主”):ソト1ナカ3でいく人もいますよ。ホッピー(380円)の場合だと、ナカ3~4くらいいけちゃう。
――よく出る飲み物は何でしょう?
主:ホッピーが一番出ますね。あとは麦焼酎のアルカリイオン水割り(300円)かな。これが常連さんに人気なんです。
熊:日本酒(地酒)も、いいのが、常時4~5種類入っていて、1杯が450円。冬場には「磯自慢」の寒作りを置いていたりするんですよ。
――つまみのおすすめは?
熊:ここに来たら、やっぱり名物の“みそ焼き”でしょう。(店主に「みそ焼き、混ぜて2人前お願いします!」と注文。)
熊:やきとり(もつ焼き)は1人前6本が500円。“混ぜて”とたのむと、この店の6種類のもつ焼き(カシラ、タン、ハツ、レバー、シロ、ナンコツ)を1本ずつ入れてくれるんです。自分の好きなのを選んで6本にするのもOKです。ナンコツ、シロは早めになくなることもあって、その場合は残ってるので6本1人前にしてくれます。1本ずつ、バラでも注文できますが、その場合は1本90円です。
主:6本セットの場合でも、“カシラは塩で、シロはタレで”みたいなバラバラの味の指定をされる場合は、やっぱり1本90円にさせてもらってます。先代のときは1人前6本が当たり前だった。1本1本は焼かなかったんですよ。昔からのお客さんは、今でもみなさん1人前単位で注文されますね。
熊:ここの“みそ焼き”は独特で、液体状の味噌ダレに、浸(つ)けて焼いて、浸けて焼いて、仕上げにまた浸けて焼いて出してくれる。味噌を塗るタイプじゃないんです。「秋元屋」のマスターも、この“みそ焼き”の味に惚れ込んで、この店で修業されたそうです。
主:“みそ焼き”は先代(創業者)が開発したんですよ。これを食べるために、わざわざ遠くから足を運んでくださる方もいらっしゃいます。
| 固定リンク | 0
コメント