チュルトロ鶏足煮込み … 中華料理「楽園(らくえん)」(横浜市・石川町)
「これは内臓ではないんですけど、肉ではなくてパーツだからいいでしょう」
と言いながら、濱の酒場通・iiさんが注文してくれたおすすめメニューは、鶏足の醤油煮込み(1,570円)です。
トロトロに煮込まれた鶏の足を口に入れると、舌と上あごではさんだだけで、歯も使うことなくチュルリととろけます。後に残るのはコロコロと小さな骨ばかり。
「小さな骨は、この骨壷(なのか?)に出してくださいね」
と、一緒に出された、まさに壷状の容器を渡してくれます。豚足も大好物なんだけど、チュルトロ感は鶏足のほうが勝ってますねぇ。まさにコラーゲンの塊(かたまり)といった感じです。
この鶏足、季節の青菜とともに煮込まれているのですが、これまた青菜のほうはシャッキリとした食感を残していて、トロトロの鶏足と、とてもいいコントラストです。
「この店には、いろんな人を連れてきたんですけど、ここのモツが食べられない人はいませんでしたねぇ。見た目も美しいので食欲をそそるし、誰もが喜んでくれるんです。こんなに美味しそうに見えるモツ料理は、あまりないでしょう?」
iiさんが、この店の魅力を語ってくれているところへ、コブクロとブロッコリーの炒め(1,500円)に、ハチノスとピーマンの炒め(1,500円)も出てきます。iiさんがおっしゃるとおり、この両品も、実にいいビジュアルですねぇ!
テーブルの上に、モツ料理がたくさん並んだところで、飲み物も紹興酒(ボトルが2,300円)に切り替えます。燗をつけてもらったものを、氷を入れた小さいグラスでいただくというのが、iiさんに教えてもらった紹興酒の楽しみ方。味わいがマイルドになります。
となりのテーブルには、体格のいい男性が6人ほど入ってきました。バリバリと聞こえてくるのは中国語(広東語)。となりのテーブルだけでなく、店内には中国語のお客さんが大勢いらっしゃっていて、店内に響き渡る会話だけを聞いていると、まるで日本じゃないみたい。
となりのお兄さんたちも、早速あれやこれやと注文して、傍(はた)で見てても小気味がいいほど、ものすごい勢いで食べ始めます。
そのとなりのテーブルに、ど~んと登場したのは、大きな蒸し魚(清蒸魚、時価で1尾4~6千円ほど)。うわぁーっ。これはうまそうだ。
「あれは石鯛ですよ。一番 高いお魚です」と女将さんが教えてくれます。
聞けば、となりのグループは、この近くにある「聘珍樓(へいちんろう)本店」のコックさんたちなんだそうです。「聘珍樓」も同じ広東料理の店ながら、こういう蒸し魚は扱っていないので、ときどき食べに来てくれるんだとか。他の店の料理人にも愛される味なんですね。
「日本のお客さんは、新鮮な魚があるとお刺身で食べる方が多いんですが、中国の人たちは蒸した魚を喜びますね」と女将さん。コックさんたちは、あっという間にたくさんのお皿を平らげて、帰っていきました。すばらしい食べっぷりです。
今日は、もつスペシャルなので、もつ料理ばっかりいただきましたが、もちもちと厚めの皮の餃子(700円)や、チャーハン(680円)、焼きビーフン(840円)などもおすすめの品。人数分程度の品数を注文すると、ちょうどいいのではないかと思います。
今日は4人ながら5品(人数分+1品)をいただいたので、すっかり満腹。
1時間半ほどの滞在は4人で9,900円(ひとりあたり2,500円弱)でした。どうもごちそうさま。
コブクロとブロッコリーの炒め / ハチノスとピーマンの炒め / 壁の短冊メニュー
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