カリッとテッポウ醤油 … もつ焼き「石松(いしまつ)」(中野)
熊さんとふたり、築地「ねこ屋」を出て、「最後にもう1軒」と向かったのは中野のもつ焼きの名店「石松」です。
今日は午後5時に蕨(わらび)のやきとり「喜よし」で飲み始め、午後8時過ぎに、秋葉原にこの春オープンしたばかりのやきとん「元気」へ。午後10時前に築地「ねこ屋」に行き、そして今、日付けが変わって、午前0時半に、本日4軒目となる「石松」に到着です。
カウンター7席だけの小さな店内は、この時間でもほぼ満席ながら、なんとか入れてもらうことができました。
熊さんも私も、それぞれキープしているキンミヤのボトルを出してもらい、ウーロン割りで乾杯すると、今日のお通しは味付けモヤシです。
カウンターの中を見ると、ちょうど店主(マスター)がひき肉をこね始めます。ちょうどつくね(1本150円)を作り始めたところのようです。
「こちらもつくねをもらっていいですか? 私は塩とタレ、1本ずつ」
と、さっそく便乗注文です。この店は、ときどき手伝いの人が入るものの、基本的に店主ひとりで、もつの仕入れから、仕込み、焼き、お運び、そして皿洗いから後片付けまで、すべてをこなすので、今ちょうど準備しているものを注文するのが、店主も楽だし、我われも早く食べ物にありつけるのでした。
つくねは、作り始めると必ず周りから便乗注文が入るので、いつもちょっと多めにひき肉をこねているようなのです。こね終わったひき肉を、ギュッと握って、親指と人差し指の隙間から、クルリンと出てきたところをスプーンでとって、沸いた湯の中に次々に入れていきます。茹で終ったら串を打ち、入口横の焼き台で焼き上げてくれるのです。まさにできたてホヤホヤのつくねです。
そこへ入ってきたのは、なんと蕨のやきとり「喜よし」の店主・石塚さんと、焼き台のおにいさん、そして「喜よし」の常連さんの3人です。現在、午前1時20分。午後7時20分に「喜よし」を出て以来、6時間ぶりの再会です。
「喜よし」は、土曜日は午後9時閉店なので、石塚さんたちは、閉店後に野方の「秋元屋」に行ったあと、こちらに来られたんだそうです。
熊さんと私がカウンターの中に入り、「喜よし」ご一行様も無事に店内に入ります。
その石塚さんたちへのお通しは、石松マスターおすすめの牛ハツのたたき。「おぉーっ。美味しそう!」と見ていたら、石松マスターがちょびっと(と言っても4切れも!)出してくれました。ありがとうございます~。
続いて頼んだテッポウ(100円)の醤油焼きが、カリッと焼きあがってきたのを見て、石塚さんたちも「へぇ~、ここまでカリカリに焼くんだね」と驚いています。
たしかに。テッポウというと、トロという呼び方をするところもあるくらい、よーく茹でて下ごしらえしたものをチュルトロ系に焼き上げるのが最近の風潮。これだけしっかりと焼き上げるのは、ここ「石松」だけではないでしょうか。「クニュクニュは大嫌い」という石松マスターならではのテッポウなんですね。
「石松」ならではと言えば、もつ焼きの串を使いまわししないのも、熊さんが知っている限り、ここ「石松」だけだそうです。すべての串は1回しか使いません。このあたりにも石松マスターのこだわりを感じます。
午前2時半を回ったところで、私はお先に失礼します。おやすみなさ~い。
あとで聞いたところ、このあと熊さんは、午前5時まで飲み続け、動き始めた電車で帰宅されたそうです。午後5時に「喜よし」で飲み始めてから、午前5時に「石松」で飲み終えるまで、なんと4軒で12時間の長丁場だったんですね!!
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コメント
こんにちは。12時間! 素敵です。
以前は中野も頻出スポットでしたが(石松さんも浜田さんの記事がきっかけでお邪魔しました!)
最近ご無沙汰です。
大好物ははしご酒!
ここのところは家呑みが多いのですが、むくむくとはしご欲が。。。
投稿: いえろーボイス | 2009.09.03 06:44