サワー3杯に串を9本 … 串揚げ「たけちゃん」(三田)
田町近くでの仕事を終えて、本場の大阪串揚げの店、「たけちゃん」にやって来ました。午後5時の店内は、まだお客さんもチラリホラリ。私も入口すぐ左手の立ち呑みカウンターの一角に立って、まずはレモンサワー(300円)を注文します。
大阪串揚げといえばビールですが、今日はなんとなくチューハイが呑みたい気分だったのです。ちなみにビールは大瓶が550円、生ビールは420円です。
すぐに「たけちゃん」の店名が入ったサワーグラスでレモンサワーが出され、金属のバットに入ったキャベツと取り皿も出され、そしてカウンターの上段には油切り用の金属バットが置かれて準備完了。
さっそく、牛肉(90円)、チーズ(90円)、ちくわ(90円)という90円の串揚げトリオからスタートです。
串揚げのネタは、カウンターの中にある厨房の、大きな金属バットに整然と並んでスタンバイされていて、注文を受けてから、ボールに溶かれたネットリとした衣をつけて、次に粉のように細かく砕かれたパン粉を付けてから、フライヤーに投入されます。
できあがった串揚げは、カウンター上に「2度づけはだめよ」と書いて置かれているソースにどっぷりと浸けていただきます。
この衣がもっちりとしていて実にいいんですよねえ。
衣+具でひとつの食品になっているという印象です。わかりやすい比喩かどうかはわかりませんが、天ぷらそばの天ぷら(具)と、そば(串揚げの衣に相当)の関係と似てるんじゃないかなあ。衣も大切な役割を担っています。
食べ終わった串は、カウンター上段に置かれた、それぞれのお客さん専用の湯呑みに立てておきます。串揚げの値段に応じて、違う串が使われていて、最後はこれでお勘定する仕組みです。
なお、飲み物についても、各飲み物に相当する箸が湯呑みの中に入れられていて、合わせてお勘定できるようになっています。カラフルな模様がついた箸が1本立っているのが、レモンサワーの分ですね。
続いて玉子(110円)を注文すると、串に刺したゆで卵に衣をつけて揚げてくれます。
次は大阪の串揚げ屋では、よく食べられるらしい紅生姜(110円)。店主が、薄くスライスされた丸い紅生姜の端っこを指でつまんで、衣をつけて、フライヤーに投入していきます。できあがったところで、2枚を上下に重ねて、上から串を打ってできあがり。
レモンサワーはちょっと甘かったので、2杯目は梅サワー(300円)にしてみます。うーん。レモンサワーほどではないものの、これもちょっと甘めですねえ。まわりを見ると、やはり生ビール(420円)を注文している人が多いようです。
そして、どて焼き(110円)。どて焼きは一連の串揚げメニューと一緒に並んでいるものの、実際には串揚げではなくて、串刺しの牛スジ煮込みです。どて鍋と呼ばれる浅い四角い金属製の鍋に、整然と2列に並べて煮込まれていて、ダシがなくなりそうになると、別途用意されているダシが足されます。
注文するたびに、注文した本数のどて焼きに、生姜をおろしてかけ、小皿に取り分けてくれます。煮汁や、煮汁の中にちょっとこぼれている肉片なども、コテですくってかけてくれます。
「お好みで七味をかけて食べてください」と出されるどて焼き。煮汁の甘~い味付けと、おろし生姜のピリッとした感じがよく合います。
3杯目はウーロンハイ(300円)をセレクトし、ハツ(110円)とナットウ(110円)を揚げてもらいます。
この店には、串揚げ以外のサイドメニューはなく、串揚げと、先ほどのどて焼きのみと潔い。そのかわり串揚げメニューの中に、肉や魚、野菜類などがずらりと45種類近く並んでいて飽きさせないようになっています。
ハツは鶏の心臓で、菜箸でフライヤーの底に押し付けるようにして、衣をつけずに素揚げされます。これはソースではなくて、カウンター上に置かれた塩をふって食べるのがいいですね。
ナットウは、刻んだ野菜と一緒に混ぜた納豆を油揚げに包んで、その口のところにちょいと衣をつけて揚げてくれます。ちょっと迷ったけれど、これもソースにどっぷりと浸けていただきます。
ここのソースはあっさりと甘めなので、遠慮なくどっぷりと浸けても大丈夫で、どんな食材にでもよく合います。
店は店主ご夫妻に加えて、午後6時以降はアルバイトの男子学生が3人ほど入ります。
串揚げを自分であれこれと選ぶのが面倒な場合には、「おまかせ串セット」という、どて焼きも入って8本で1,050円のセットもあります。このセット、バラで注文するよりは、ちょっとお得になっているそうです。
最後にもう1本、どて焼き(110円)をもらって、1時間半ほどの立ち呑みは、サワー3杯と串揚げ9本。すっかり満腹になってのお勘定は1,830円でした。どうもごちそうさま。
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