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秋の味わい戻りガツオ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

かつお刺身(600円)


 春の初ガツオもいいですが、うまいのはなんといっても秋の戻りガツオですよねえ。脂のよくのった戻りガツオは、たたきではなく、刺身で、赤身ならではの独特の味わい(血の味?)を生姜醤油でという食べ方が好きです。これをいただくと、燗酒が飲みたくなります。戻りガツオと燗酒。今年も夏が終わったなあ、と感じる組み合わせです。

 日曜日の今日は、午後5時の開店時刻を待ちわびるように「竹よし」へ。

 実は昨日(9月5日(土))、jirochoさん主催の「ハモと松茸の食事会」が、ここ「竹よし」を借り切って開催されたのです。私もぜひ参加したかったのですが、ちょうど「古典酒場」の座談会とぶつかってしまい、残念ながら出席できなかったのでした。

 そんなわけで、まずは瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、500円)をもらって喉を潤した後は、さっそく昨日の食事会に合わせて仕入れていた、立派な活け絞めハモ(800円)を注文します。

 ハモは、刺身メニューの並びに載っていますが、実際には骨切りしたハモを湯引きして冷水で締め、“はもおとし”にしたものです。

 お通し(200円)のハンペンのひき肉詰めをつつきながら、ジャッ、ジャッ、ジャッと軽快なリズムで骨切りされていく様子を見学です。

 「竹よし」の店主は、横浜生まれの横浜育ちながら、大阪の和食割烹で修業されたので、扱う料理は、どこか関西風のテイストを感じるものも多いのです。

 そのハモが熱湯に入れられると、皮の部分が縮み、骨切りした身の部分がくるりと丸く開きます。この形が、牡丹(ぼたん)ハモとも呼ばれる所以(ゆえん)なんですね。ビシッと冷水で締めたら、今日はその“はもおとし”を梅肉でいただきます。

 さっぱりとした口当たりなのに、実はコラーゲンも豊富。飲み物も冷酒(高清水300ml瓶、600円)に切り換えます。

 ハモのあとは、冒頭のカツオの刺身(600円)をいただいて、飲み物も菊正宗(350円)の燗酒にシフト。

 日曜日なので軽めに飲み終えようと思っていたのですが、美味しい料理、美味しいお酒、そしてなによりいつもこの店にやってくる常連さんたちに混ざって飲んでいると、席を立ちたくなくなってしまうのです。

 それでもなんとかふんぎって、そろそろ帰ろうかと思っているところへ、歩く酒場データベース・Kさん夫妻が、地玉子(?)のお土産を持って来店されました。

「それじゃ、その玉子で“う巻き”を作ってみましょうか」と店主。

 “う巻き”は、うなぎの蒲焼きを芯にして作る、だし巻き卵。丸いフライパンで、いとも簡単に美しい“う巻き”が作られていきます。

 私もご相伴にあずかりつつ、菊正宗(350円)燗酒をおかわりです。

「かぶきさんからのお土産もありますよ」

 と言いながら店主が出してくれたのは、かぶきさんの北海道土産、“うに醤(じゃん)”です。ウニをコチュジャンと味醂(みりん)で練りこんだこの一品。日本酒にぴったりです。ありがとうございます。>かぶきさん

 気づいてみれば、もう10時半。5時間半も長っちりしてしまい、今日のお勘定は3,400円でした。どうもごちそうさま。

090906a 090906b 090906c
瓶ビールとお通し / はもおとし(800円) / ほや(600円)

090906d 090906e 090906f
しめさば(550円) / さば棒ずし(700円) / 穴子押しずし(800円)

090906g 090906h 090906i
うに醤(じゃん) / う巻きを作る様子をみんなで見学 / う巻き

(注: 他の人が注文した品も、許可を得て撮影しています。)

店情報前回

《平成21(2009)年9月6日(日)の記録》

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 祐天寺(ゆうてんじ)の「ばん」を出て地元へ。今日の2軒目は西武新宿線・都立家政(とりつかせい)駅のすぐ近くにある、魚料理と天ぷらの「竹よし」です。  ここ「竹よし」は何といっても日本酒と魚。そのどちらもが安価に楽しめるので魚好きにはたまりません。  ホワイトボードに書き出されるメニューは、その日の仕入れ次第。今日の刺身は生黒マグロの脳の身(1,000円)に、日本海の活サバ(700円)、生イカ(5... [続きを読む]

受信: 2010.04.21 22:19

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