ていねいな仕事が人気(後編) … やきとん「すっぴん酒場(すっぴんさかば)」(野方)
もつ焼きは、レバ、シロ、ハラミナンコツ、アブラニンニクを1本ずつ(各100円)、味つけは店主におまかせで焼いてもらうと、レバ、シロはタレで、ハラミナンコツ、アブラニンニクは塩で出されます。ここの塩焼きは、焼き上がった後、仕上げにパラパラッとかけられるので、塩味が鮮烈に感じます。
やや小さめにカットしたもつが、1串にたくさん刺さっているのが、ここのもつ焼きの特長。シロは、テッポウ(直腸)部分をまん中に挟んで、上下が普通のシロ(腸)。
ハラミナンコツは、串の先のほうにハツの弁の部分や動脈の部分が、まん中に喉頭(のどがしら)をたたいた軟骨部分が、そして根元にハラミが刺されていて、食べるにつれて味わいや食感が変わります。
アブラニンニクは、頭(かしら)の中の、Pトロの表面にある脂の部分とニンニクを交互に刺して焼き上げたもの。Pトロの仕込みをするときに、副産物的にできる部分なので、量もごくわずか。すぐに売り切れてしまう一品です。
もつ焼きは親子鍋で出されます。親子鍋に敷かれているキャベツはおかわりできないので、一番最後に食べましょう。食べ終わった串は、親子鍋の柄(え)の部分に立てておくと、いかにも通っぽいです。
つくねの種類が多いのも、この店の特徴。普通のつくね(100円)は、鶏、豚、牛のひき肉を混ぜたもの。そのつくねにチーズを入れたものがチーズつくね(100円)で、喉頭をたたいたものを混ぜたのが、たたきつくね(100円)です。もう1品がオヤジつくね(100円)で、これは豚肉だけのひき肉に、細かく切ったキムチ、ニラ、ニンニクを混ぜたものです。
今日は、たたきつくねがないということで、代わりにレンコン(150円)を勧めてくれました。レンコンは、輪切りにしたレンコンの穴に、つくねを詰めたものが2個で1串です。このレンコンも、売り切れていることが多い大人気商品です。
ピーマン肉詰め(200円)も、ピーマンにつくねを詰めた一品です。
ここ「すっぴん酒場」は、キャッシュ・オン・デリバリー(品物と引き換え払い)の立ち飲み屋ならが、いつ来ても、必ず何人かの女性客がいます。
その女性たちに人気があるというのが巻き物です。
オクラ巻(200円)は、大きなオクラに豚バラを巻いたものが1串に4個。トマトン(200円)は、トマトの豚バラ巻きで、こちらは1串に3個。ショウガミョウガ(150円)は、新ショウガとミョウガを芯にして豚バラを巻いたもので、私も来るたびに注文する一品です。他にアスパラ巻(200円)もあります。
これらの仕込みには、店主ひとりで5時間ほどかかるんだそうで、店主は朝から深夜まで働きづめです。
最後の締めにもらったのは、ガラスープ(300円)です。
小鍋で仕上げて、熱々の状態で出されるガラスープには、細切りのキャベツと、少量のラーメンが入っています。
「ちょっと麺が入ってると、みなさん、喜んでくれるんですよ」
と店主。その麺には、福岡地方の人にはおなじみの味のマルタイ「棒ラーメン」が使われています。
「ない日も多いんですが、煮込み(400円)も評判がいいんですよ」
と話してくれる煮込みは、豚のモツと野菜、豆腐が入り、みそベースの味つけです。いいモツがそろわないと作らないという、こだわりの一品です。
おいしいモツ料理が、安価に楽しめるこのお店。店主がカウンターの中で一所懸命働いている姿そのものも、いい酒の肴になりますよ!
おやじつくね(手前)、チーズつくね / れんこん、つくね / おくら巻
さがり(エリンギが挟まれている) / しょうがみょうが / ガラスープ
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