ガツとアブラを混ぜて … もつ焼き「ミツワ(みつわ)」(立石)
「レバ刺しと、だんごタレ。あとガツとアブラを混ぜタレよく焼きで。それとレバのほぐしをお願いします」
魚の刺身三点盛り(500円)に続いて、もつを注文してくれるdetchさんですが、筋向いの「宇ち多゛」ほどではないものの、こちらもまた専門用語的な注文が飛び交います。
まず、もつ生(刺身)ですが、肝臓(レバ)、大腸(シロ)、舌(タン)、胃袋(ガツ)、頭身(アブラ)の5種類が選べ、それぞれ1皿1人前が270円。ツヤツヤと光るレバ刺しには刻みネギと、おろしニンニクがたっぷりとトッピングされ、皿のふちには練りガラシも添えられています。醤油をサッと回しかけて、つるりといただくレバーの甘いこと。お好みで、さらにお酢をかけてもおいしいそうです。
もつ焼きは2串1皿で180円(1串あたり90円)と、「宇ち多゛」と同じ値段で、肝臓(レバ)、心臓(ハツ)、大腸(シロ)、軟骨(ナンコツ)、舌(タン)、胃袋(ガツ)、頭赤身(アカミ)、頭身(アブラ)の8種類が選べます。中でも人気があるのはアカミだそうですが、この時間帯(平日の午後7時半過ぎ)には、すでに売り切れていました。
ここ「ミツワ」の大きな特徴のひとつが、このもつ焼きを1種類1本ずつ混ぜて1皿にすることができること。先ほどのdetchさんの注文の中で「ガツとアブラを混ぜタレよく焼き」と注文していたのがそれで、ガツ1本とアブラ1本とを1皿に入れてくれます。
「混ぜて、という注文ができるから、ひとりで来てもいろんなものが食べられるんですよ。どれでも、全部、混ぜて注文することができます」とdetchさん。
detchさんの奥さんのm蔵さんが「一番好き」という肉だんごのタレ焼き(1串150円)も出てきました。これはいわゆるツクネなんですが、1串に3個刺さっているツクネが大きいこと! まさに肉だんごという呼び名がぴったりと合います。
ここ「ミツワ」も、「宇ち多゛」同様に、焼き手はおかあさん。女性ならではの丁寧な焼き方でフンワリ、ふっくらと仕上がった肉だんごは、その食感も抜群です。中に練りこまれているショウガの風味がよく効いてますねえ。隠し味は味噌なのかな。タレはほどよく甘いさっぱり系です。
レバのほぐしというのは、やや深めの皿の底に塩コショウを入れ、その上に串からほぐした素焼きのレバー2本分を置き、おろしニンニクにおろしショウガ、そして刻みネギをトッピングして、皿のふちに練りガラシを添えた料理。串からほぐすから“ほぐし”と呼ぶんですね。全体をかき混ぜていただくと、そのスパイシーなこと。
「レバのほかに、アカミやナンコツ、ハツなどを“ほぐし”で注文することが多いですね。塩コショウの風味が、ボールやビールなどの炭酸系の飲み物によく合います」
うなぎの串焼き(1串300円)も名物らしいのですが、これまた今日はすでに売り切れ。肉よりもむしろネギが主役じゃないかというほどネギの甘みがよく味わえるネギ間や、肉だんごの塩焼きなど何種類かのもつ焼きを追加で焼いてもらったあと、煮込み豆腐(270円)も注文します。
煮込み豆腐は、注文を受けてから豆腐を入れるので、5分ほど待つ必要がありますが、その分、出てきた煮込み豆腐の豆腐はなめらかで、濃厚な煮込み汁ともよく合っています。具はシロ、ガツなどの残もつ(もつ焼き、もつ生用に仕込んだ残りの部分)とコンニャクです。
ここの店も、「宇ち多゛」などと同様に、注文したお皿は下げずに置いておいて、それでお勘定をしてくれる仕組みなので、たくさん注文した人のところにはお皿が積み上がっています。
1時間20分ほどの滞在は3人で4,110円(ひとりあたり1,370円)でした。どうもごちそうさま。
くつろぎの「ミツワ」、いいですねえ! どうもありがとうございました。>detchさんご夫妻
煮込み豆腐 / 肉だんごとネギ間、混ぜて塩で / レバとナンコツ、混ぜてタレで
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