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2010年2月

〔お知らせ〕 「もつマニア」まもなく発売

もつマニア
(表紙イメージは変更される可能性もあります。)

 一都三県のもつ焼きの名店80軒をフルカラーでご紹介するガイドブック「もつマニア」(2010年2月22日発行、メディアパル、税込み1,365円)ができあがり、今週末2月20日ぐらいから書店やセブンイレブンなどに並ぶ予定だそうです。私も監修という立場で、この本の作成に参画させていただきました。

 明治時代に東京で発祥した独自の食文化である、もつ焼きやもつ煮込み。長引く平成不況の影響を受け、安くて美味しい食べ物であることが再認識され、これまでの客層であったオヤジ族のみならず、女性や若年層にまで急速にファンが広がりつつあります。

 そこで今回、もつ焼き・もつ煮込みの名店や、その店に集う常連さんたちにご協力をいただいて、各店の持つ独特な空気感を伝えるとともに、その店での過ごし方の手引きとなるような本を作ろうと考えたような次第です。

 今回の企画では、次の特徴により内容の濃い本を目指しました。

  • 知り合いの常連さんのいる店では、その常連さんにお店を語ってもらう内容にし、単なるお店の紹介ではなく、ライブ感を出した生の声で、熱くお店への愛情や思い入れを語ってもらいました。

  • これはやってはいけない、こういう方お断り、といったお店固有のルールも明示することによって、初めての人でも、お店や他のお客さんたちに迷惑をかけずに楽しむことができるような手引き書を目指しました。

  • 常連さんに語ってもらった飲食パターンを掲載する中で、お店の名物料理やおすすめの飲み物なども紹介するスタイルを採り、より現実的な感じのするガイドブックを目指しました。

 取材は昨年の1月から始まり、校了までにほぼ1年を要しました。

 本の作成に当たっては、もつが大好きなブロガーのみなさんや酒場通のみなさんに、ご自身の行きつけの酒場と、その酒場の楽しみ方や気をつけるべきルールなどをご紹介いただいたほか、本文中にはお名前が登場していない数多くのみなさんにも、取材候補店の洗い出しやお店への取材交渉などでご尽力いただきました。本当にありがとうございました。

 もつを愛する人たち(=もつマニア)に常に携帯してもらったり、何度も読んでもらえるような本を目指してきましたがいかがでしょうか。

 ぜひ手にとって読んでみていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

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名物は煮込みとつけ麺 … もつ焼き「小林(こばやし)」(町屋)

煮込みと酎ハイ


 金曜日の今日は、横浜の職場から都内の自宅へ帰るついでに、ちょっと足を伸ばして、町屋の「小林」です。町屋あたりも、いい酒場が多いらしいのに、なかなか来ることができていないエリアです。

 昭和23(1948)年創業の「小林」は、看板にも暖簾(のれん)にも『もつ焼き』と大書されていますが、串煮込みが食べられることと、締めのつけ麺でも有名です。

 店に到着したのは午後8時。カウンターのみの店内の入口付近は、すでにかなりできあがったサラリーマンらしき男性客たちで騒々しいくらいの状態。その横をすり抜けるようにして店の奥へと進みます。

 店内はカウンター席のみ。入口右手にある焼き台のところから始まって、細長い店内を奥に向かって伸び、一番奥のところで、カウンターの中に設置された大きな煮込み鍋を取り囲むように、2回右に折れて、全体としては角ばったJ字の形をしています。

 その煮込み鍋の横に陣取って、酎ハイ(370円)をもらうと、すぐに出されるつき出し(200円)は、小皿のナスの煮物です。

 ここに来たら、やっぱりまずは煮込みですね。煮込みは1人前5本で400円。1串あたり80円です。

 カウンターの中の大きな煮込み鍋で煮込まれているのは、ハチノス(牛の胃)、ガツ(豚の胃)、フワ(肺)、シロ(腸)と、珍しいオビ(膀胱)の5種類で、味はみそ味。1人前を注文すると、各種類を1本ずつお皿に入れてくれます。

 常連さんになると、大鍋に添えられている菜箸(さいばし)で自分で取っています。最後に串の本数でお勘定します。

 煮込み鍋の中には煮玉子も入っていて、これは1個90円。煮玉子には串は刺していないので、自分で煮玉子を取った場合には自己申告しなければなりません。また、煮玉子は1日30個ほどしか入ってないらしいので、欲しいときは早めに注文しましょう。

 この店のモツ料理は、煮込みともつ焼きにガツ刺し(400円)の3種。それ以外のつまみは、お新香、おひたし、大根スライス、オニオンスライスと冷奴が270円。トマトとマカロニサラダが300円というラインナップです。

 煮込みに続いては、もつ焼きです。もつ焼きはシロ、タン、カシラ、レバ、ハツの5種類があって、1皿5本で450円。味付けは塩・タレが選べます。

もつ焼き 1皿5本は、いろいろ混ぜて5本でも可能ということなので、タレ焼きで各種1本ずつの5本盛りにしてもらいました。タレは甘めで、プレーンな酎ハイによく合って、酎ハイ(370円)もおかわりです。

 まわりのお客さんはというと、「レバを2本に、シロを3本、タレ焼きね」といった感じで、5本になるように組み合わせています。

 この店のもうひとつの名物が、締めにいただくつけ麺(580円)で、煮込み鍋の煮汁をベースにしたつけ汁が出されるんだそうですが、この時点でつけ麺までいただいちゃうと、今日はもう飲めなくなってしまうので、今日は止めておきましょう。

 最後にもう1個、煮玉子(90円)をいただいて、1時間弱の滞在は1,930円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成21(2009)年11月6日(金)の記録》

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店情報: もつ焼き「小林(こばやし)」(町屋)

    091106z
  • 店名: 小林
  • 電話: 03-3892-5447
  • 住所: 116-0001 東京都荒川区町屋2-8-16
  • 営業: 17:00-24:00、日祝と第1・3土休
  • 場所: 荒川線の踏切を渡り、左手のミスタードーナツ手前の路地に入り、2本目を右折した先、左手。都電荒川線・町屋駅から徒歩2分。
  • メモ: 昭和23(1948)年創業。カウンターのみ17席。つき出し200、お酒370、ビール650、ウイスキー400、酎ハイ350、レモンハイ400、梅ハイ400、ウーロンハイ400、コーラ270、オレンジジュース270、サイダー270、ウーロン茶300、もつ焼き(かしら、はつ、しろ、たん、れば)1皿5本450(混ぜても可)、串煮込み1皿5本400、煮玉子1個90、ガツ刺し400、お新香270、おひたし270、冷奴270、トマト300、大根スライス270、オニオンスライス270、マカロニサラダ300。つけ麺580、ラーメン580(それぞれ大盛りは+200)。(2009年11月調べ)

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