宿酔にはカツカレー? … 立ち飲み「やき屋(やきや)」(荻窪)

大型連休初日は「昭和の日」で祝日。『激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす』という日です。そんな祝日にも開いている名酒場の1軒が、荻窪駅すぐ近くの立ち飲み「やき屋」です。
八戸から直送されたイカで作る各種のイカ料理が、ほぼ170円均一で食べられる「やき屋」は、いつもいつも満員の状態が続く人気店ですが、今日はさすがに祝日だけあって、午後6時半の店内は比較的ゆったり気味。右手のメイン立ち飲みカウンターの手前半分くらいが空いている状態です。
そのカウンター手前側に立ち、燗酒(北の誉、250円)に、イカ刺(170円)とイカなんこつ焼(170円)の2品を注文します。残念ながら、冬場の名物・イカ大根はすでに終了しています。
燗酒は徳利(とくり)で出され、小さな猪口(ちょこ)に注ぎながらいただきます。
カウンターの奥のほうに陣取っているのは、この店の常連さんたち。それぞれ一人客で入ってくるのですが、じわりじわりと奥のほうに集結するのです。店の奥のほうは、トイレがあったり、テレビの直下であったり、女将さんがカウンターの中に物を取りに行くときの通り道になったりと、決していい条件の場所ではありません。そのあたりを常連さんたちで埋めてくれて、手前側の入りやすいポジションを空けてくれているというのが嬉しいですね。
「オレなんか、毎朝、カツカレーだね。出張先でも、探して探してカツカレーなんだ。」
奥の常連さんの一人がそんな話を始めます。
「カレーにはターメリック(=ウコン)が入ってるし、豚肉にはビタミンB1が入ってるから、呑ん兵衛にはいいんだよ。」
通常のアルコール分解酵素では間に合わないほどお酒を飲んだ場合には、アルコール分解のためにビタミンB1が使われるので、いつもお酒を飲んでいる人は慢性的にビタミンB1が不足気味なんだそうです。
私はいつも、飲んで帰るとたっぷりのグレープフルーツジュースを摂取してから寝るようにしているのですが(詳細はこちらの記事を参照ください)、なるほど、そう聞くとカツカレーもいいかもね。
「しかし、毎日カツカレー食べてたら、太んないか?」
「大丈夫だよ。今は76キロくらいで安定してる。」
「一時は太ってたよねえ。どのくらいあったの?」
「最高に太ったときで96キロくらいだったかな。ダイエットして一時は70キロを切るくらいまでになったんだけど、そこまで落とすと筋肉もなくなって、体力がなくなっちゃうんだ。体力がなくなるほどダイエットしたらダメだね。今がちょうどいいくらいだ。」
ふむふむと聞き耳を立てながら、燗酒(250円)をおかわりして、つまみには自家製のお新香(170円)をもらいます。
「ボクは、110キロくらいまで行ったことがあるんですよ。」
別の常連さんも話しに加わりました。
「最初に体重計の針が1周を超えたときはビックリしましたね。グルッと1周して、乗る前と同じような場所に針がある! 0.1トン(れいてんいっとん)ですよね。」
こうして他愛もない話をしたり聞いたりしながら、心地よい酔いに身を任せつつ、美味しい料理に舌鼓。こんな時間が持てることが幸せですよねえ。
1時間ほど楽しんで、今日のお勘定は1,010円でした。どうもごちそうさま。
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