〔この一品〕 野毛「福田フライ」の氷下魚の明太子
ニンニクがよく効いた辛いソースでいただくフライ(串揚げ)が有名な「福田フライ」ですが、実は店の奥のほうで息子のノブさんが作る魚料理も、はずせない逸品ぞろい。その日の仕入れによって、ホワイトボードに書き出される仕組みなので、季節によって移り変わるし、海の状況によっても変化します。
刺身、焼き魚、煮魚がそれぞれ1品500円ほど。珍味類は350円からとリーズナブル。それでいて品もいいときているのですから嬉しいではありませんか。
今日のメニューに並ぶ品々の中で「オッ」と目を引かれたのは“氷下魚(こまい)子の辛子明太子”(350円)の文字。明太子(めんたいこ)といえば、スケトウダラの卵巣を調味液に漬け込んだもの、というイメージが強いのですが、氷下魚の明太子なんてのもあるんですね。
さっそく注文してみると、小さな明太子は、その中の卵の粒々もとっても小さくて、食感がなめらか。これはいいなあ。
「氷下魚の明太子、はじめて食べました。こんなのあるんですね」と声をかけると、
「自分で作ったんですよ。もうちょっとすると真鱈(まだら)の卵巣も出てくるので、その辛子明太子も作りますよ」
とノブさん。なんと、この明太子は自家製だったんですね。
なお、この明太子、いただいたのは昨年の11月末です。今の季節(初夏)にはありませんので、この冬をお楽しみに。
いずれにしても、「福田フライ」の奥側、ノブさんのコーナーは、旬の時期だけの季節限定品や、材料がそろってノブさんの気が向いたときだけに作る裏メニューなども多いので、いつもあるとは限りません。その場その場で、出会いの品が味わえるのが、これまた楽しいのです。
| 固定リンク
コメント
横浜・野毛シリーズですね。
今後横浜のお客さんのところへ行ったとき、いっぱい誘ってみよっと。「氷下魚の明太子」は受けること間違いなしですよ。
投稿: コディ | 2010.05.30 10:24