
呉には「とり屋」という独自の酒場文化があることは先日の〔くれ便り〕でご紹介しました。おもしろいのは、人によっても、また職場によっても、それぞれ行きつけのとり屋が決まっていること。
今日、仕事仲間たちと15人ほどで出かけたとり屋は、H先輩が行きつけにしている「一とり(いちとり)」です。
現在は横浜の事務所に勤務しているH先輩は、数年前まで呉に単身赴任していました。そのころに夜な夜な晩ご飯を食べに来ていたのが、この店だったんだそうです。
「ビールを飲んで、焼き鳥を食べて、最後にお吸物とおにぎりをもらって。それで2,500円くらいだったかなぁ。」
う~む。毎晩2,500円は、かなりきびしいなぁ。せめて1,500円未満くらいが望ましいところです。
今日は、ここ「一とり」の全メニューを通して、呉のとり屋のだいたいの相場をご紹介したいと思います。
まず飲み物ですが、中瓶ビールが500円。生ビールは、今やなつかしさの漂う大ジョッキが750円で、普通の中ジョッキなら500円。日本酒はコップ酒が350円で、大徳利なら750円。銘柄は地元・音戸(おんど)の地酒「華鳩(はなはと)」です。この日本酒が、瀬戸内海の魚によく合うんですよねえ! にごり酒は350円です。
焼酎湯割りは300円。水割り400円というのはウイスキーのことなのかな。ソフトドリンクはオレンジ、コーラ、サイダー、ウーロン茶などが250円です。
その他に樽ハイ(ウォッカサワー)があって、レモン、ライム、ライチ、巨峰、梅、ザクロ、カシス、青りんご、カルピス、桃、アンズ、ウーロンの各サワーがそれぞれ400円です。普通の酎ハイやホッピーなどはありません。
食べ物のほうは、とり屋というだけあって、串物ははずせません。(以下、赤字は、とり屋でオススメの品。)
もつ(体内卵と輸卵管)、きも焼き、砂ずり(砂肝のこと)、串カツ(鶏肉の串カツ!)、手羽先、串焼き(普通の焼き鳥)、皮焼きがそれぞれ1本120円で、注文は1種2本から。なんこつ、ささみ塩焼き、ささみ天ぷら、ささみフライ、つくね、せせりが1本150円の2本から。牛串、みの串(焼き or 天ぷら)、牛タン串、ブタバラが1本200円の2本から。これもこの店のオススメらしい手羽餃子は1本250円で2本からとなっています。
串物メニューの中に、ささみ天ぷらや、ささみフライなども並んでいるのがおもしろいですね。
とり屋といえば生簀(いけす)は付きもの。生簀にはハゲ(カワハギ)やアジ、サザエなどが入っていて、それぞれ時価です。ハゲが1尾2,000円前後でしょうか。
そして一品料理。とり屋なら必ずある味噌だきは200円。これは鶏の皮をみそ味で煮込んだもので、店によっては味噌煮と呼ぶところもあります。
スープ豆腐(玉子入り)は450円で、スープ鍋は500円。これらも、とり屋ではよく見かけるメニューです。
あとはずらりと、あさり(バター焼き or 酒蒸し)500円、冷や奴250円、湯豆腐400円、揚げだし豆腐450円、若鳥から揚げ600円、若鳥塩焼き600円、若鳥たれ焼き600円、野菜サラダ400円、すずめ450円、チーズカリカリ300円、海老カリカリ400円、なんこつ唐揚げ400円、くらげ酢物300円、皮酢物300円、ししゃも300円、ミートコロッケ300円、もろきゅう300円、たこわさ300円、ハス餃子500円、なす餃子500円、ジャガステーキ300円、えのきバター300円、いわし天ぷら500円、げそ天ぷら500円、げそ焼き500円、げそ唐揚げ500円、地たこ天ぷら600円、地たこ造り600円、地たこ酢物600円、野菜天ぷら600円、エビ天ぷら700円、エビフライ700円、赤鶏たたき1,000円、オムレツ500円、砂ずり唐揚げ500円、ポテトフライ400円、枝豆(夏季)300円、なまこ(冬季)400円、酢ガキ(冬季)700円、カキフライ(冬季)700円、エビ塩茹で500円、イカ一夜干し600円、あじの開き300円、カキ鍋(冬季)1,300円、カモ鍋(冬季)1,200円、キムチ鍋(冬季)750円、もつ鍋(冬季)750円、焼き飯500円、お茶漬け(ウメ・シャケ)450円、とり雑炊600円、とり丼550、ムスビ(2個)300円。
以上です。見ていただいてわかるとおり、高くもなく、安くもなくという酒場なのですが、一人でもよし、グループでもよし、今日のように団体でもよし。料理も、鶏と海の幸を軸として幅広く、たいていの人が好んで食べられるものばかりと、とにかくどんな場合にも行きやすいのが特徴です。
たっぷりと飲み食いして、今日はひとり3,500円ずつというお勘定でした。どうもごちそうさま。
《平成22(2010)年5月18日(火)の記録》
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