〔この一品〕 横浜「豚の味珍」の猪尾
横浜駅西口の狸小路(たぬきこうじ)にある「豚の味珍(まいちん)」。この店ならではの一押しメニューが、豚の尻尾を独特の醤油ダレで煮込んだ猪尾(700円)です。
“猪尾”は、本当は“チューミー”と読むのだそうですが、ほとんどの常連さんは普通に「尻尾(しっぽ)ください」と注文しています。
注文した品が届くまでの間に、タレを作って待っておくのが、この店のやり方。席に着くとすぐに出してくれる小皿に、まずは練りガラシを入れて、次にお酢をたっぷりと入れてかき混ぜます。基本のタレはこれで完成ですが、好みに応じてラー油を入れたり(上の写真はその状態)、おろしニンニクを加えたり、醤油をちょっと入れたりします。これらの調味料はすべてカウンター上に並んでいて、好きに使えます。
もともとが醤油煮なので、醤油をあまりたくさん入れると、醤油辛くなってしまうので要注意です。
尻尾は口に入れるととろけるほど煮込まれたものを一口大に切り分けて出してくれます。尻尾3本程度が1人前。
豚の尻尾と言うとクルリと丸まったものをイメージする方も多いかと思いますが、関東地方の豚は、主として衛生上の理由から、小さいうちに尻尾の先っぽを切り落とされてしまうんだそうで、まっすぐの短い尻尾(元の尻尾の付け根の部分)しかありません。
尻尾は、背骨の延長上にあるので、その内部には小さな骨が連続して並んでいます。この骨の継ぎ目に上手に包丁を入れて切り分けてくれるのです。
この一口大になった尻尾に、先ほど作ったタレをつけて口中へ。舌と上あごで挟んだだけで、コラーゲンたっぷりの身の部分はチュルリととろけて、あとに残るのは真ん中の骨の部分だけ。これをお皿にコロリと出します。
そこへグイッと流し込む焼酎が実によく合うのでした。
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コメント
私も先日3ヶ月ぶりの珍入りを果たしました。
耳が美味しかったですなぁ。
また、行きます。
ちなみに今日は河本帰りで大はし経由の帰宅途中。
投稿: 怪物くん引退1号 | 2010.06.29 17:05