かまぼこがなくなった … おでん「あわもり」(呉・新広)
「春駒」を出て、その足でさっそく「あわもり」へ。午後8時過ぎの「あわもり」は9割ほどの入り。この時間帯でもお客は多いんですねぇ。
「今日は遅いですねぇ」と熱いおしぼりを出しながら迎えてくれるおかみさんに、「前に教えてもらった『春駒』にさっそく行ってきたんですよ」と報告しつつ、泡盛(160円)に「かわ」と「きも」(おでんはすべて1本90円)をいただきます。
「春駒」で鳥足骨付を2本いただいて、お腹はけっこういっぱいなんだけど、ここに来るとやっぱり人気の「あつあげ」も忘れるわけにはいきません。よく煮込まれた「あつあげ」は熱々のふわふわ。熱~い煮奴(にやっこ)と同じような仕上がりです。そのままだと熱くて食べにくいのですが、先日常連さんのひとりが「あつあげ」を小さく切り分けてから練りガラシをつけて食べてるのをみて、さっそく真似してみたところ、これがとても食べやすい。今日も小さく切り分けていただきます。
2杯目の泡盛(160円)をもらって、あわせてラムネ(90円)もいただきます。この店ではチェイサーがわりにラムネを飲んだり、泡盛をラムネで割って飲んでいる人も多いのです。うーむ。しかしながら、「宇ち多゛」のサイダーもそうだけど、ここのラムネも(やっぱり)甘いなぁ。
おでんは「たまねぎ」を注文。「たまねぎ」と「ねぎま」は注文を受けてからおでん鍋に入れられ、いい頃合いをみはからって出してくれます。料理はおでんしかないこのお店。他にはお新香すらないので、「たまねぎ」「ねぎま」という野菜ものは、おでんの合いの手にいただくのにちょうどいい存在で、それぞれ人気が高いのです。
そして最後は「ひらてん」。ここは練り物メニューとして、「ひらてん」「ぼうてん」「かまぼこ」に「ウインナー」という4つの品書きがあったのですが、最近になって「かまぼこ」がメニューから消えたのです。「なんで?」と聞いてみたところ、
「ひらてん、ぼうてん、かまぼこは、この近くの天ぷら屋さんから仕入れてるんだけど、そこはおばあちゃんがひとりでやってるのよ。その方が『年も年なので、あれこれ作るのはたいへん。かまぼこはもう作るのを止める』ということで、かまぼこメニューがなくなったんです。かまぼこだけ他の店から入れるというのもちょっとねぇ。。。」とおかみさん。
そうかぁ。終戦後に開店した酒場が後継者難などで閉店していくのをよく見かけますが、その材料を作っているお店もまた似たような状況なんですね。残った「ひらてん」や「ぼうてん」も、今のうちにしっかり食べとかないと、いつ製造中止になるかわからないなぁ。
そんなことを考えながら「ひらてん」を食べ終えると、もう閉店時刻の午後9時。まわりのお客さんたちも次々とお勘定をする中、私もお勘定をお願いします。
1時間弱の滞在。おでん5本に泡盛2杯、ラムネが1本のお勘定は860円でした。どうもごちそうさま。
かわ(手前)ときも / あつあげ / 一口大に分けると食べやすい
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