〔この一品〕 阿佐ヶ谷「川名」の焼き鳥
昭和46(1971)年6月に創業した「川名」。来年で創業40年となります。
もともと精肉屋だったので、創業当時からの看板メニューが焼き鳥。店の看板にも“焼鳥割烹”と書かれています。
その焼き鳥は、大きく分けると、鶏の串焼きと、豚の串焼きとに二分されます。
鶏の串焼きは、自家製つくね(115円)、ねぎま(105円)、若鳥(105円)、すなぎも(105円)、鳥皮(84円)、鳥レバ(105円)、ハツ(105円)、鳥にんにく串(105円)、鳥中おち串(126円)、鳥なん骨串(105円)、手羽中串(168円)、皮にんにく串(168円)などの十数種類。
豚は、豚レバ(105円)、カシラ(105円)、ナンコツ(105円)、タン(105円)、白もつ(84円)、豚バラ串(126円)、豚トロ串(126円)、豚にんにく串(105円)などの十種類弱。
その他に、ハラスサーモン串(168円)や合鴨団子串(168円)などもあって、全体では20種類強のラインナップです。
焼き鳥は店頭に設置されている焼き台で、炭火焼されます。味付けは塩かタレ。
ここの焼き鳥や煮込みは、お持ち帰り用として店頭でも販売されています。お持ち帰り用は、待ち時間を少なくするため、あらかじめ焼き上げたものを大皿にずらりと並べていて、注文を受けてピッチリと密封できる紙袋に入れてくれます。紙袋のまま電子レンジで温めれば、熱々の焼き鳥が食べられる仕組みです。
店内で焼き鳥を注文した場合は、カウンター上の保冷庫に置かれているネタが、店頭の焼き台担当者に手渡され、生の状態から焼き上げてくれます。
鶏系の串焼きを盛り合わせたチキンセット(冒頭の写真、504円)や、豚系の串焼きを盛り合わせたニュートンセット(609円)というメニューもあるので、焼き鳥をひととおり食べてみたい場合には、これらを注文するのがおすすめです。
チキンセットは、ねぎま、鳥レバ、鳥皮、若鳥、砂肝の5本。ニュートンセットは、たん、はつ、かしら、白もつ、なんこつ、豚レバの6本で、それぞれ個別に注文した場合の合計と同じ値段です。
ここ「川名」では、その日の仕入れに応じて日替わりでホワイトボードに書き出される魚介や野菜のメニューも大人気。
たとえば今日のボードに並ぶ刺身(各420円)メニューはボラ、ビンチョウマグロ、甘エビの3種。ボラの刺身は珍しいので、さっそく注文します。
ボラの刺身は4年ほど前に船橋の「三番瀬」で食べて以来。そのとき、ボラのおいしさに驚いている私に、「三番瀬」の店主が「ボラはキ水域に住んでいて川底・海底の泥といっしょに苔などを食べるので、その餌の味がそのまま身の味になってしまう。現在は東京湾もよみがえったので、活ジメのボラはうまいんだ」ということを教えてくれました。
今日の「川名」のボラ刺身もすばらしいですねぇ。見た目にも美しく、食べてもうまい。
「残念ながらまだまだ『ボラはまずい』という定説は蔓延していて、市場でも安い魚です。市場で安いから漁師もボラがとれても大事にしない。ボラがとれてもすぐその場で活ジメにしたりして市場でいい評価を受けるようにしないんです。そんな悪循環が、ますますボラの品質を悪くしてしまってるんですね」
と語ってくれた「三番瀬」店主の言葉を思い出しました。こんな立派なボラを入手できるようになってきたということは、悪循環も少しは改まってきたのかなぁ。。。
生グレープフルーツサワーを2杯いただいて、1時間ほどの滞在は1,596円でした。どうもごちそうさま。
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