会話の渦に酔いしれる … 「兵六(ひょうろく)」(神保町)
木場(きば)の「河本」を午後7時過ぎに出て、となり駅の門前仲町(もんぜんなかちょう)へ。トコトコと歩いても10分ほどの距離なのです。いつものように「魚三酒場」のにぎわいや、「だるま」や「大坂屋」の様子を観察したあと、地下鉄(都営大江戸線)に乗り込みます。森下で都営新宿線に乗り換えて神保町へ。今日の2軒目は「兵六」です。
店に着いたのは午後8時。金曜日とあって、外からもそれとわかる大にぎわい状態です。これは無理かな、と思いつつも「こんばんは」と縄のれんをくぐって店内へ。
「いらっしゃいませ」と笑顔を見せてくれる店主・柴山真人(しばやま・まさと)さん。「ここにひとり入れてあげてください」と先客にお願いしてくれて、ギュギュッとカウンターの一番奥に、ひとり分の空席ができました。みなさんご協力いただき、ありがとうございます。
この店のカウンターの椅子は、2本の丸太を渡した長いすなので、ゆったりと座ることもできるし、込んでくると今のようにギュギュッと詰めあって座ることもできるのです。
飲み物は芋焼酎「無双」(680円)をお湯割りでもらい、つまみには兵六自家製ぬかづけ七種盛(530円)を注文。このところ、この自家製ぬかづけにはまっていて、来るたびにこれをたのんでいます。
自家製ぬかづけそのものがおいしいということもあるのですが、7~9種類ほど盛り合わせてくれる野菜のラインナップが、毎回ちょっとずつ変わるのもいいところなんですよねぇ。季節を感じるおつまみです。
芋焼酎のお湯割りは、軽く燗をつけた焼酎が大徳利で出され、それとは別に小さな急須でお湯が出されます。一緒の出されるぐい飲みに、この両者を入れて、芋焼酎の湯割りを完成させるのです。
焼酎通の話では、先にお湯を入れておいて、そこに焼酎を注ぐのがいいらしい。そのほうが焼酎の香りが立つんだそうです。
今日の「兵六」も店内は見知った顔がずらりと並んでいます。みなさん本当に毎晩のようにやって来てるんですねぇ。
コの字カウンターの真ん中に陣取る店主・真人さんを囲んでの談論風発。毎日、毎晩語り合ってもまだ語り足りない、そんなエネルギーあふれる会話の渦にもみくちゃにされながら酔っ払えるのがこの店のいいところなんだろうなあ。
となりに座るYさんは酒場などの商業施設の企画・設計がお仕事。これまで手がけられた酒場の話や、広島、松山でのおすすめの酒場などを教えてもらいます。いい酒場を知るためには、酒場での呑ん兵衛同士の口コミに勝るものはありません。私にとってはもっとも信頼できる情報源のひとつです。
閉店時刻(午後10時半)まで腰をすえて、今日のお勘定は1,210円でした。どうもごちそうさま。
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