初期のお客は米兵さん … ビアホール「オオムラ(おおむら)」(呉)
単身赴任なので月に1回程度は自宅(都内)に帰り、せっかく近くにいるのでこれまた月に1回程度は実家(松山)にも顔を出しとしていると、ゆっくりと呉で過ごせる週末は多くても月に2回程度。部屋を掃除したり、布団を干したり、買い置き分の食料の買出しに行ったり、図書館に本の返却・貸出に出かけたりと、ゆっくりと過ごせるようでいて、実際にはけっこう忙しい週末になるのです。
この週末に、これだけは済ませておかなけりゃ、と思ってリストアップしていた項目はすべて順調に終了し、「よっしゃ!」とばかりに今日もトコトコと「オオムラ」に出かけます。軽く生ビールでも飲んで、ひとりで週末の打ち上げをしようという魂胆です。
「こんちわっ」
と小さな声で言いながら店に入ると、ニコッとこれまた小さな笑顔で迎えてくれる店主。人見知りするのか常連さんとは話をするけど、そうでないお客さんに対してはかなりシャイなのです。ムスッとしてるからイヤなのかと思っていると、帰りにラッキーコインをくれたりするのがおもしろい(詳しくは初回のブログをご覧ください)。私自身、今日で3度目だし、昨日に続いての連日の「オオムラ」なので、ちょっとは覚えてくれたのかな?
昨日はカウンターの奥のほうに座ったのですが、今日は逆に入口側が空いていたのでそこに着席。すぐに1杯目の生ビール(500円)が出されます。
「いっただきまぁ~す」と口に運び、泡の下からすくい取るようにングッ、ングッ、ングッと、大きく3ゴクン分くらいを喉(のど)の奥に流し込みます。
冷えすぎず、炭酸もちょうどいい具合に抜けているここの生ビールは、グイグイと流し込めるし、ゲップもほとんど出ないのです。
「おいしいねぇ、今日も」と声をかけると、
「ときにゃあ『これが飲めるか!』いうようなビールも届くんでぇ。ワシが作っとるわけじゃないけぇ、しょうがなぁがのぉ」と笑う店主。へぇ、そんなビールにも逆に当たってみたいですよねぇ、話のネタとして。
ここ「オオムラ」の創業は戦後比較的すぐ。現在の店主のお父さんが開業しました。最初からビールの専門店として開業したので、お客のほとんどは進駐してきた米兵さん。高級品だったビールが日本人の口に入ることは少なかったそうです。
カウンター上に置かれているクレイジーソルト(スパイスやハーブを混ぜた岩塩)もその頃の名残です。
「もともとバーベキューのときに使う塩らしい。あいつら(米兵さん)は何にでもそれをかけるんじゃ」
と店主。私もさっきからソーセージ(伊藤ハムのポールウインナー、1本200円)に、そのクレイジーソルトをつけつけ食べていたところです。この塩っけがまた、生ビールを進めてくれるんですね!
店主とたくさん話ができたついでに定休日についても確認してみると、なんとほぼ無休。
「休んだら、次の日に店を開けるんがタイギィけん(大変だから)ねぇ。短い時間でも毎日やるんがええんよ」
とのこと。毎日、午後4時過ぎくらいに店に入って、8時前くらいに帰るんだそうです。
やぁ、おいしかった。今宵は生ビール(500円)4杯にソーセージ(200円)とチーズ(200円)で、2,400円でした。どうもごちそうさま。
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