会社帰りにさっくりと … おでん「あわもり」(呉・新広)
金曜日の仕事を終えて、ひとりでふらりと「あわもり」です。
店に到着したのは午後7時過ぎ。変形L字カウンター20席ほどだけの店内は、ひとり客でも入れないことがしばしば。今日は大丈夫かなあ、と心配しつつ暖簾(のれん)をくぐります。
おぉ~っ。けっこう多いものの、L字の角の、ちょうどおでん鍋の前がポツンと空いています。この近辺は、なんだか常連さんの席のような気がするけれど、知らぬふりして座らせてもらいましょう。
今日の広島県地方は、最高気温が今シーズン初の30度越え。こんなに暑い日なのに、おでんしかないこの店は込んでるんですねえ。さすがです。
今日もまずは大瓶のキリンビール(500円)をもらって、おでん(1本90円)はカワ(豚の皮)、キモ(肺)に、スジの硬いのからスタートです。
呉には(広島にも?)、もつ焼き屋がないので、身体がモツ切れ状態になりやすいのですが、ここのカワ、キモ、スジやアブラを食べると少し解消されるのです。あぁ、うまい。
「ここのジャガイモは特別品?」
となりのおじさんが店主にそう尋ねます。自分の家でおでんを作るときに、どうしてもこの店のジャガイモのようにしっかりとした状態に仕上がらず、煮崩れてしまうんだそうです。
「メイクイーンはくずれるんじゃ。ここのジャガイモは安芸津(あきつ)の男爵(だんしゃく)よ。農林1号や出島でもええ」と店主。農林1号や出島というのもジャガイモの品種名です。
う~む。前にカワやキモの仕込みの話を聞いたときにも驚いたけど、何でもないようなジャガイモの仕入れにも、こだわりがあるんですねぇ。
ロールキャベツをもらって、飲み物は泡盛の梅割り(160円)に切り換えます。
このロールキャベツも、もちろん90円。これにもなんか秘密のこだわりがあるんだろうなぁ。そのうち聞いてみなきゃね。
続いては、これまた人気の厚揚げです。みんながどんどん注文するので、おでん鍋の一番外周のところに、ずらりと半周以上、厚揚げが並んでいるほど。やわらかくて熱々で、ボリュームもたっぷりです。
そしてネギマ。ネギマは注文してから鍋に投入され、ちょうどネギに火が通ったところで出してくれます。
出張のついでにこの店に来てたときは、「めったに来れないから」という思いもあって、端から端まで食べつくすような勢いで食べていたものですが、今日はこの店の常連さんたち風に、このあたりでストップです。
ここの常連さんたちは、おでんを3本に泡盛を3杯ほど飲んで、800円ほどのお勘定で帰っていく人が多いのです。
私のほうは、おでん6本にビール大、泡盛1杯で、お勘定は1,200円。まだまだ常連さんたちのようにサックリとはいけないですねぇ。どうもごちそうさま。
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コメント
いつもながら、「あわもり」の記事には、ココロなごみます。
安芸津町は、昔から、赤土の土壌で出来る「マル赤」ブランドのじゃがいも産地。この時期と秋、年2回収穫時期があります。新じゃがのおでんは格別でしょう。
あわもりのじゃがいもは、敢えて小玉にしてあるのではないか、私はそう思います。カワに象徴される『安く仕入れた材料に手間を加えて客に提供する』というお店のポリシー。皮を剥く手間を考えたら、ある程度大玉の方がいいはずなのに、それをしない。
丸いままが何個か串に刺してある、塩やウスターソースをかける常連さんもいます。あわもりのじゃがいももまた、旨いなあ。
おでん、不動の品揃え(何故大根がないのか、一品消えているのは?)。この店で、品札を見るだけでも、楽しいです。
投稿: 遊星ギアのカズ | 2010.07.03 11:24