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〔この一品〕 呉「いせ屋」の特製カツ丼

特製カツ丼


 呉市中通(なかどおり)にある田舎洋食の「いせ屋」の創業は大正10(1921)年。来年で創業90年を迎えます。

 この店の創業者は、日露戦争でも活躍した装甲巡洋艦「浅間」でコックを務めたあと、この店を開店。現在でも、昔懐かしい和風の洋食メニューが並びます。

 そんな「いせ屋」の大きな名物が特製カツ丼(1,100円)。丸皿につがれたご飯を覆いつくすビーフカツは芳ばしくてやわらか。まったくと言っていいほど油っぽくありません。このビーフカツには縦横に包丁が入り、ちょうど一口で食べられるくらいの大きさの正方形のカツが並びます。その上にたっぷりとデミグラスソースをかけて、グリーンピースを5粒ほどのせたら特製カツ丼のできあがり。

 これをフォークでいただくと、ちょっと甘めの「いせ屋」のデミグラスソースの味わいもよくて、けっこうなボリュームなのにするっと食べることができます。

 別皿(小皿)で大根と胡瓜(きゅうり)のお新香が出されるのが、いかにも「いせ屋」らしいですよねぇ。

 実は昨日、今日と、二日連続で夕食は「いせ屋」。

 昨日はひとりでやってきて、大好物のポークチャップ(800円)と、おひたし(200円)をつまみにキリンラガー大瓶(700円)で晩酌です。

 ここのポークチャップは、ブロック状(大きめのひと口大)にカットした豚肉を炒め、自慢のデミグラスソースをからめたもの。千切りのキャベツと焼きポテトが添えられます。熱々のうちにハフハフといただくのがいいですねぇ。これまたちょっと甘めのデミグラスソースが光ります。

 おひたしはホウレン草。削り節と白胡麻がたっぷりとトッピングされています。おひたしをはじめ、大根おろし、冷やっこ、湯豆腐、きゅうりもみ、味付け海苔などのサイドメニューが、それぞれ200円で並んでいるのも“田舎洋食”が看板の「いせ屋」ならでは。飲み物には菊正宗(600円)、白牡丹(300円)といった日本酒もあって(というか飲み物は日本酒とビールのみ)、洋食をつまみに燗酒をチビリチビリ、なんてこともできるのです。

 ビールを飲み終わったところで小ごはん(おしんこ付き、160円)と豚汁(300円)をもらって、本日の晩酌付き夕食は2,160円なり。

 となりのテーブルのおじさん(ひとり客)は、おろし(大根おろし)に豚汁、そしてカツカレーの「小」を注文。メニューには「小」なんて書かれていないのですが、豚汁にも「小」があるようです。

 明けて今日は、会社の先輩と二人で「いせ屋」で夕食。ふたりでビールを1本(キリンラガー大瓶、700円)もらっておいて、私は特製カツ丼(1,100円)、先輩はカツカレー(1,100円)です。

 カツカレー(1,100円)は、外観的には特製カツ丼とほとんど同じスタイル。最後にかけるデミグラスソースが、カレーのルーに変わっただけで、見かけ上は色合いがちょっと違うくらい。このカツカレーも、この店の人気の品です。

 というか、呉の街なかにはカツカレーが自慢のお店が多いように思います(たとえば喫茶「バンビ」)。カツカレーもまた、海軍さん由来の呉名物のひとつなのかなぁ。

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「いせ屋」 / ポークチャップ / 豚汁と小ごはん

店情報前回

《平成21(2010)年2月16日(火)の記録》

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