〔この一品〕 中野「第二力酒蔵」の豆腐煮
中野の魚好きに古くから愛されている1軒が、中野駅北口近くにある「第二力酒蔵」です。『高いものは高く、安いものは安い』と言われるこの店ながら、たいていのものは高い(爆)。ここで安く手軽に飲むにはメニュー選びが肝心です。
この店に、ひとりでふらりとやってくる常連さんたちは、向かって右側の入口(角に近い入口)から入ってきて、すぐ正面の、小さな島のようになったカウンター席に座ります。
「第二力酒蔵」の店内は、右手にゆったりと座れる大きなカウンター席があり、正面にこの小さなカウンター席、そこから左側はテーブル席がずらりと並び、一番左のほうは小上がりになっています。2階には座敷席もあって最大50人の宴会も可能。1階、2階を合わせた席数は200席にもなる大規模なお店なのです。
なぜ入口正面のこのカウンター席が常連さんたちに人気なのか。それはこのカウンターの中が燗つけ場になっていて、店のおねえさんがここにいることが多いということと、運良く縦の辺に座れると、入口横に置かれたテレビを見るのにもベストポジションとなるということの2点が大きいと思います。
右側の大きなカウンター席だと、テレビが背後になってしまう上、中にいる板前さんたちは話し相手になってくれないので、ひとり酒には居心地が悪いんですね。主としてカップルなど、二人連れの人たちに使われることが多い席になっているようです。
席に座ると、いよいよ注文です。肝心なメニュー選びで、私のオススメは豆腐煮(450円)です。この豆腐煮の豆腐は、魚のあら煮の鍋で一緒に煮込まれたもの。その4切れ分(豆腐半丁分ほど)を一皿に盛り、刻みネギをのせて出してくれます。この豆腐が、魚以上に魚の味わいが濃くて、とてもいいつまみになるのです。
合わせるのはやっぱり日本酒がいいですねぇ。キンシ正宗は小徳利が350円、大徳利なら820円。小さなカウンターの中の燗つけ器に並んでスタンバイされている1本を、スッと出してくれます。
あら煮(650円)そのものも、常連さんたちに人気のつまみのひとつです。大きなお皿にたっぷりと出してくれるので、これだけで十分なくらいの量があるのもうれしいところ。あら煮には、豆腐煮と同じく一緒に煮込んだ豆腐が1切れ添えられます。ただしこの1切れ、大きさは豆腐煮の2切れ分ありますので、豆腐の量としては豆腐煮の半分です。
もうひとつ、常連さんに人気があるつまみが、げそわさ(450円)。私もげそわさを追加注文すると、今日のはアオリイカのゲソです。げそわさ自体は印刷メニューにも載っている定番の品ながら、どのイカのゲソかは季節によるんですね。
今日は豆腐煮(450円)とげそわさ(450円)で、キンシ正宗の大徳利(820円)を1本いただいて、お勘定は2,220円。ということは、最初に出されたお通し(キャベツ、キュウリ、ニンジンの塩もみ)が500円なんですね。う~む。豆腐煮もげそわさも、お通しよりも安かったんだ。
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