店主ご夫妻と巡る野方 … イタリア料理「ぢりお(giglio)」(野方)
「秋元屋」でのゼロ次会を終えて、古典酒場編集長とともに野方駅へ。ここで「ハーミテイジきくや」の店主ご夫妻と、お店を手伝っている若い中国人男性の3人と合流して向かったのは、店主ご夫妻の行きつけの居酒屋「乃がた」です。ここは魚介類がおいしくて、日本酒の品ぞろえもいいことで沿線の食通たちに愛されている居酒屋。ご夫妻オススメの刺身の盛り合せなどを注文して、一次会のはじまりです。
それにしても、なんで「ハーミテイジきくや」の店主ご夫妻の行きつけのお店が、ここ野方の「乃がた」なんだろう? と不思議に思っていたら、なんとご夫妻はこのご近所におすまいなんだそうです。いやぁ、ちっとも知りませんでした。
一緒に来られた中国人男性は、中国から日本の大学に留学している人で、夜は「ハーミテイジきくや」でアルバイトをして生活費を稼いでいるんだそうです。大学の研究が佳境に入ったので、このたび大学の近くに引っ越すことになり、今日はその送別会(とってもお店を辞めるわけではありません)でもあります。
ど~んと出されたマグロのカマ焼きの立派なこと。
たっぷりと魚介類を堪能したあと、二次会は、今度は野方駅の反対側(北側)に出て、イタリア料理の「ぢりお」です。
駅近くの小さな路地の中、ビルの1階にあって、その正面がガラス張りのレストランはとても目立つ存在。ただしその店内は比較的やわらかめの照明なので、ガラス張りでもコンビニのようなギンギンギラギラ感はなくて、落ち着いています。
どーんと広い店内の内装は、コンクリートの打ちっぱなし。店の右側に大きく取られたL字のカウンターは、ひとりひとりのスペースを大きく取った16人分。大衆酒場ならあと10人は入れるんじゃないかと思うほど、それぞれの席の間隔はゆったりです。
このカウンター16席だけの店内を女性シェフひとりで切り盛りします。
先客は、作務衣っぽい和服姿に、ネットのような帽子(本当はなんて呼ぶんでしょう?)がおしゃれな年配男性客ひとり。L字の縦のカウンターの手前側に座って、ひとりでワインを傾けながらイタリア料理を楽しんでいます。渋いなぁ。
「乃がた」のときと同じく、ここでも「ハーミテイジきくや」の店主ご夫妻が、おすすめの料理を注文してくれます。飲み物は白ワイン。夏野菜のトマト煮(冷、1,000円)や、仔羊と水茄子の香草焼き(1,500円)、和牛サーロインステーキ・ガーリックソース(3,000円)などなど。キノコのスパゲティはチーズ(ゴルゴンゾーラ?)の風味も濃厚で、爆発的にうまい。
イタリアで料理の修業をして、この店を開いたという店主の百合子さん。ボーイッシュな雰囲気で、きびしく料理と対峙されていますが、調理の合間に見せるニコッとした笑顔は女性ならでは。ツンデレ系ですねぇ。
「イタリアの大衆食堂のように、ワインをがぶがぶ飲みながら料理を食べてもらいたいんですよ」
とおっしゃるとおり、料理もちょっと濃い目の味付けで、ワインによく合います。四ツ谷のフランス料理屋、「北島亭」の店主も、「ワインに合わせるにはこれくらいの味付けでなくっちゃ」と、ビシッと塩が効いた味付けにされています。料理が酒(ワイン)を進め、酒がまた料理を進めるという好循環ループに入っていくパターンですね。
店名の「ぢりお(giglio)」は、イタリア語で百合(ゆり)のこと。店主の名前が百合子さんだからということで付けた店名だそうです。
最後はキーンと冷えたグラッパをみんなでグイグイ。うまいけど効くなぁ、このお酒。
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