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家族で過ごせる定休日 … 居酒屋「どん底(どんぞこ)」(呉)

竹鶴12年


 「春駒」を出たのは午後9時半。夜も9時を過ぎると、バスは1時間に1本くらいしかなく、しかもちょうど出たあと。仕方ないのでJR新広(しんひろ)駅まで歩いて電車で呉へと戻ります。新広、呉間は2駅7分ほど。距離にして5.5キロという位置関係です。

 午後10時前には呉駅に到着。最後にもう1杯、ウイスキーを飲んで帰ろうと、単身赴任寮の前をちょっと通り過ぎて、昭和28(1953)年創業の老舗居酒屋「どん底」へ。

 「こんばんは」と入った店内には、入ってすぐのカウンターのところに男性がふたり。それぞれ見覚えのある常連さんで、ひとりずつやって来て、ここに並んで座ったようです。

「こちらにどうぞ」

 いつものように、おかあさん(女将)が場所を指し示してくれます。その二人から2~3席分離れた、カウンターの中央あたり。

 なぜすぐ近くに座らずに、2~3席分離れるかというと、ちょうどその2~3席分のカウンターの内側に、果実酒などを入れた瓶が並んでいて、おかあさんから飲み物や料理を渡してもらうのがむずかしい場所だからです。今座ったこの場所は障害物なし。おかあさんがおしぼりを手渡しながら「お飲み物は?」と聞いてくれます。

「竹鶴12年をロックでお願いします」

 と注文すると、氷を入れたロックグラスに、カクテル用計量カップの大きいほうで2杯の竹鶴12年を入れて、さらに「サービスね」といいながら、トクトクとグラスいっぱいに竹鶴12年を注いでくれました。ありがとうございます~!

 ドス~ンと大きいこのカウンターは欅(けやき)の1枚板。樹齢400年というみごとなものです。このカウンターにゆったりと座って、ウイスキーをちびりちびりと舐めるようにいただくのが実にいいんですねぇ。

「ここは日曜日はお休みなんでしたっけ?」

 改めてこの店の定休日を確認します。今度の日曜日(8月8日)に、酔わせて下町氏と、宇ち中氏のお二人が呉に遊びに(お酒を飲みに!?)やってくる予定なのです。もし開いてるんであれば、ぜひこの店にもお連れしたいですもんね。

「開店したときから日曜と祝日はお休みにしてるんですよ。子供がお休みの日は、できるだけ家族そろって過ごせるようにと思って、日・祝を定休日にしたんですよ」

 やはり日曜日はお休みでしたか。呉の商店街は火曜定休のお店が多いので、飲食店もそれに合わせたように火曜日に休むところも多いのです。逆に日曜日に開けているお店は、首都圏などと比べると割合として多いように思います。

 それにしても家族一緒に過ごせるようにという理由がいいですねぇ。そのお子さん(息子さん)は現在60歳。大手企業の会社員として、現在、東京にいらっしゃるんだそうです。

「跡を継ぐなんて話は親からも子からも出ないわねぇ」

 とおかあさん。できればこの店は、この雰囲気のままでずっと続いてほしいなぁ。

 ゆっくりと飲んでいるうちに11時も回って、そろそろ終了に向かう時間です。お勘定は今日も3,500円。どうもごちそうさまでした。おやすみなさ~い。

店情報前回

《平成22(2010)年8月6日(金)の記録》

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 「魚菜や」を出て、静かにウイスキーでも傾けようかと、やってきたのは呉で一番古いスタンドバー「どん底」です。なにしろ、この「どん底」の、亡くなった店主が呉のスタンドバー組合の規則を作って、スタンドバーという業態を確立させたので、それより前には、明文化された状態での正式な呉のスタンドバーは存在しなかったのです。 「女の人が嫌いというわけじゃなくて、むしろ好きだったんだけど、お酒を飲んでる席で女性とイ... [続きを読む]

受信: 2011.01.25 22:32

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