〔コラム〕 呉~博多、出張麺喰いツアー(2)
昨日に続いて今日も学会。会場は昨日と変わって福岡市東区の箱崎です。箱崎は学生時代に4年ほどを過ごした土地。懐かしいなぁ。
当時を思い出に浸りつつ、今朝は箱崎で朝食としてみようかな。
そんな思いで博多駅の改札をピッと通り抜けます。な~るほど。JR九州もSUICAが使えるんですね。(ちなみにJR西日本もSUICAでOKです。)
次の電車は07:49発と、あと7分ほど。ふと見ると3番線ホームの端(箱崎側)に立ち食いのうどん・そばのスタンドがあって、大勢の人がうどんをすすっています。さっそく近くまでいって観察してみると、値段も安いし、かけうどん(300円)以外にはすべてカシワ(鶏肉)が入っているようです。07:49の次に07:57という電車もあるので、ここで朝食にしようかとちょっと迷ったのですが、箱崎界隈でいい店を見つけたときに後悔したらいけないので初志貫徹。ここはぐっと我慢して予定の電車で箱崎に向かうことにしました。
箱崎駅に到着すると、博多駅とは違って、こちらの駅構内には食べるところが全然ありません。駅を降りてしばらく周辺を散策するものの、この時間帯、まだどこも開いていません。名店は多いのになぁ。
箱崎宮で放生会(ほうじょうえ)をやっているという案内が出ていたので、トコトコ歩いて箱崎宮へ。一の鳥居からお汐井取りの浜辺まで、両側にずらりと屋台が並んでいる様子は、さすが博多の三大祭のひとつという壮観さです。ただし、どこもまだ開いていない。なつかしの屋台ラーメン「花山」も、放生会に合わせて大きな店を出していますが、さすがに朝早い(といっても8時半くらい)この時間帯は、まだ開いていません。学生時代によく飲んだよなぁ、「花山」では。
「敵国降伏」という額が掲げられた箱崎宮に、30年近くぶりにお参りして、昔住んでいた下宿を探してみますが、どこだかわからない。結局、開いているお店も発見できず、今日の朝食は食いっぱぐれてしまいました。残念!
学会も終わって、再び箱崎駅から博多駅に向かうと、到着したのは5番線ホーム。電車を降りるなり、強烈なとんこつスープの匂いが漂ってきます。なんと、このホームにはとんこつラーメン(500円)のスタンドがあるのです。
ど~れどれと探ってみたところ、1・2番線ホーム、5・6番線ホームがとんこつラーメンスタンドで、間の3・4番線ホームがうどんスタンドと、ここだけで博多名物のラーメン、うどんのどちらもが楽しめるようになっているのです。これはうれしいなぁ。
どっちにしようかちょっと迷って、朝も喰いっぱぐれた、3・4番のうどんスタンドに決定。電車が到着した5番ホームから降りて上がって、となりの3・4番ホームへと向かいます。勢い込んでごぼう天うどん(かしわ入り、400円)の食券を買おうとすると、なんとごぼう天が売り切れ。がび~ん。ショックだなぁ。でも丸天うどん(かしわ入り、410円)も博多の名物のひとつなので、気持ちを切り換えて丸天うどんのボタンを押します。
あっという間にできあがった丸天うどんの麺は、袋入りのゆで麺を温めたもの。なので博多うどんの特徴であるトロトロ感はなくて、普通にやわらかいうどん。広島駅の立ち食いうどんに近い感じです。
ちょっと甘めの味付けのカシワ(鶏肉)が効いてますねぇ。博多にはカシワ弁当やカシワにぎりなんかもあるくらいだから、昔からカシワも親しまれた食材なんでしょうね。
カウンター上に置かれている刻みネギをたっぷりと入れて、一味唐辛子もササッとふって、汁もほとんど飲み干すほど完食。広島や呉のうどんも、博多のうどんも、噛まなくてもいいくらいのやわらかさが特徴ですね。スルスルスルッとすすり込めます。博多のうどんも、広島、呉のうどん同様に汁(つゆ)がうまいのがいいですねぇ。
帰りの新幹線は「ひかりレールスター」。この新幹線は、普通席でもグリーン車のシートなので、ゆったりと座って帰れるのです。1時間ちょっとで広島駅に到着。
まっすぐ呉に向かうか、それともせっかくの広島なので、ここでちょっと飲んで帰るか、ちょっと迷って、呉線の電車に座れなかったらここで飲み、座れたらそのまま呉に向かおうと決心し、ホームの列に並びます。17:26発の快速ライナーは広島始発ながら、並んでいる人が多くて、到着して扉が開くなり席がサッと埋まる。「ありゃりゃ。まったく座れなかったなぁ」と思いながらも、かなり笑顔で途中下車して近くの酒場へと向かった話は、また後ほど。
広島駅の近くで飲んだあと、呉に戻ってきたのは午後9時過ぎ。昨日からの一連の麺食いツアーの終点として、屋台のラーメンで締めようと、「八起」に入ってラーメン(500円)を注文します。呉の屋台は全部とんこつ醤油のイメージがあったんだけど、ここは比較的透き通ったチキンスープなんだなぁ。
他にお客もいないので店主に話を聞いてみると、「それぞれの屋台で味が違うんですよ」とのこと。ここ「八起」の店主は二代目。初代がここに店を屋台を開いたときは、呉市の公募条件に「ラーメンとおでん、豚足はメニューに載せること」という条件があったのだそうです。なので、そのころに開店した屋台には必ずラーメン、おでんと豚足がある。どの屋台にもあると思っていたワンタンは、ある店とない店があるとのこと。「となり(富士さん)はないんじゃないかな?」と店主。
平成に入って新しく公募したときは、「これまでの屋台にないもの」というのが条件だったので、今のように炭焼きや、お好み焼きなどの屋台が出てきたんだそうです。「そのときどきに市が打ち出してくる公募条件に左右されるんですよ」と教えてくれました。
二日間の呉~博多・出張麺喰いツアー。どこに行っても、麺類はおいしいですねぇ。でも、ちょっと太ったかも。。。
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コメント
博多は懐かしいです。
6年ほど前に数十年ぶりに
六本松、箱崎を訪れました。
私は九大前にあった博多ラーメンの「だるま」
を渡辺通りで食べました。
博多うどんは残念ながら食べる機会
がありませんでした。
投稿: シギー | 2010.09.28 13:54