タリスカーをロックで … バー「アンカー(ANCHOR)」(呉)
「魚菜や」を出たのは午後10時過ぎ。もう1軒、バーに寄ってから帰りましょうか。
呉には何軒かのオーセンティック(正統的)なバーがあるのですが、私がよく行っているのは「じょうもん」か「アンカー」。
「じょうもん」の店主が日本バーテンダー協会(N.B.A)中国地区本部の常任相談役もされている重鎮・佐々木進さんなのに対して、創業2年の「アンカー」の店主は若き森貞慶章さん。しかしながらカクテルやウイスキー、そして料理に対峙する姿勢はいつも一所懸命で、森貞さんが“おとうさん”と呼んで慕う佐々木さんも、「森貞君の店(=アンカー)にも行ってやってね」と「じょうもん」に行くたびに言ってくれるほどです。
そんな「アンカー」のカウンターの一角に座り、まずはメーカーズマークのソーダ割りからいただきます。最近はやりのウイスキーのソーダ(炭酸)割りは“ハイボール”と呼ばれますが、メーカーズマークのようなバーボンをソーダで割ったものは“バーボンソーダ”と呼ばれます。バーボンのちょっと甘みのある味わいに、ソーダのパチパチとはじける感じがよく合って、バーボンの味や香りをより強く感じることができます。
ここ「アンカー」のカクテルは、ほぼ1杯900円。これにチャーム(お通し)付きのテーブルチャージが500円加算されるという明朗会計です。
2杯めはショートカクテルにしようと、ブランデーベースのスティンガーを注文したものの、残念ながらホワイトミントが無くてできないとのこと。同じブランデーベースのサイドカーを作ってもらいます。
スティンガーはブランデーとホワイトミントを3:1でシェイクして作る単純なカクテルだけに、材料がちゃんとそろってないと作れないんですね。サイドカーも、これまた定番中の定番のカクテル。ブランデーとホワイトキュラソー、レモンジュースを2:1:1でシェイクして作ります。ホワイトキュラソーと言えばコアントローが一般的ですが、今日のホワイトキュラソーはコアントローではなくて、オレンジの皮が中に入っています。
目の前でシャカシャカとシェイクしたカクテルを、目の前のカクテルグラスにツツゥ~~ッと注いでくれるのを見るのが好きなのです。最後の1滴までチャッときる切りかたが、バーテンダーさんによってちょっとずつ違うんですよね。
店が新しいこともあってか、この店は若いお客さんが多い。女性客も何人かいらっしゃいます。自分が若いころには、バーはとても敷居が高くて入れなかったなぁ。そのころも「どん底」や「じょうもん」はやってたはずなのに、行ったことはありませんでした。
最後はタリスカー18年をロックでいただきます。
タリスカーはスコットランドの北西海岸沖にあるスカイ島という島で作られたシングルモルトウイスキー。近くのアイラ島(アイラモルトの産地)に幾つもの蒸留所があるのに対して、こちらスカイ島の蒸留所はタリスカーのみ。スカイ島は火山島。タリスカーは「火山の力を借りて液体になった雷」と言われるほどの強烈な味わいが特徴です。アイラモルトにも似てるんだけど、ちょっと強烈さの方向が違うんだよなぁ。
カウンター上に置いてあるマカダミアンナッツを割って食べながら、グイッとタリスカーを飲み干して終了。今日のお勘定は3,500円でした。
ということは、タリスカー18年は1,200円だったんですね。安っ!
あぁ、よく飲んだ。気がつけば日付けも変わっている。この店からわが家(単身赴任寮)までは徒歩5分ほど。さぁ、帰って寝るかな。どうもごちそうさま。
バー「アンカー」 / メーカーズマーク・ソーダ割り / チャーム(お通し)
サイドカー / マカダミアンナッツ / 硬い殻を割って食べる
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