バーでじっくりと仕上 … バー「じょうもん」(呉)
「広島駅のすぐ近くにもこんな大衆酒場があったんだ!」とびっくりさせてくれた「やよ福」を出て呉へ。呉の屋台「八起」で締めのラーメンを食べたことはすでに書いたとおりです。
週半ば(水曜日)でもあるし、あとは単身赴任寮に帰って寝るだけだな、と堺川沿いをトコトコと南下。午後10時前の飲み屋街には、客寄せのおねえさんが何人か出ていて、とてもいい目の保養になります。
スタンド(=呉地区によくある酒場の形態で、スナックに近い)の中にいるときは、美人が肌もあらわな姿で居るのも当たり前という感覚ですが、その姿を普通の道端で見るとやっぱりすごい。
別に客引きをするわけではなく、スッと立っているだけなのですが、目が合うとついフラフラと吸い寄せられそうで、とても直視することはできません。
おぉ~っ。次の角にはおねえさんが3人ほど立っている。これはいかん。ちょっと足早に3人の横をすり抜けながら、その角を曲がって身の危険(なのか?!)を回避すると、ちょうど目の前がバー「じょうもん」のあるF2ビルの入口です。せっかくなので「じょうもん」で一杯飲んで帰りますか。
ここ「じょうもん」は日本バーテンダー協会(N.B.A)中国地区本部常任相談役でもある、呉地区バーテンダーの重鎮・佐々木進さんが一人で運営されているオーセンティックなバー。店主はいつもきっちりとしたスーツ姿で迎えてくれて、凛とした雰囲気のあるバーなのに、お勘定はスペシャルなものをたのまなければ、だいたいひとり2千円とリーズナブルなので、今年の5月にしんちゃんさんにご紹介いただいて以来、ひとりで何度か訪れているのでした。
水曜、午後10時前の店内は先客はなし。コの字カウンターの中央部に座り、出されたおしぼりで手をぬぐいながら「今日は何がいいですかねぇ」と相談すると、「今日はこれにしてみますか」と、まず出してくれたのはラガブーリン(LAGAVULIN)16年。ストレートでいただきます。
ラガブーリンは、スコットランドの西にあるアイラ島で作られるアイラモルトの1種。アイラモルトの特徴であるピート(泥炭)の香り、海藻の香りがしっかりとしていて、鼻の奥から流れ込んでくる残り香に味わいのふくらみを感じます。
大好きだなぁ、アイラモルト。締めの1杯としてもらうことが多いアイラモルトですが、今日は日本酒を中心にいただいてきたので、アイラモルトの強烈な味わいがとても心地よい。
お通しには2種のカナッペと、ガーリックトーストが1切れ出されます。
このラガブーリンは、ジョニーウォーカー(黒ラベル)を構成しているキーモルトの1つということで、2杯めはそのジョニーウォーカーを、黒ラベルではなくて、青ラベル(ブルーラベル)でいただきます。
カウンター上には何種類かのチーザ(チーズ味のおつまみスナック)が置かれていて、好きにつまんでいいことになっています。味は3種類(チェダー、カマベール、ゴルゴンゾーラ)があるのですが、私の好みはゴルゴンゾーラ。ピートの香りにも負けません。
先にも書いたとおり、店主は呉地区バーテンダーの重鎮でもあるので、自分の店もさることながら、呉地区でがんばっているバーテンダーがいる店の話をいろいろと聞かせてくれます。
そんなお話しを伺いながらの3杯目は、店主が山崎蒸溜所の見学に行ったときにお土産に買ってきたという、シリアルナンバー入りの山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー。新品の封を切って、ストレートながらロックグラスにたっぷりと出してくれました。
そこへ入ってこられたのは男女ふたり連れ。女性は今日が誕生日なのだそうで、お二人で食事を楽しんだあと、この店でゆっくりと二次会だそうです。店主を取り囲むようなコの字カウンターと、その後ろ側にソファーのボックス席があるというこじんまりとした造りなので、デートで訪れたりするのにもちょうどいいんでしょうね。
最後にチラッと飲んで帰るつもりだったのに、結局2時間近く楽しんで、今日もお勘定は2千円。いつもいいお酒を安く飲ませていただいてすみません。どうもごちそうさま
ラガブーリン16年 / お通し / ジョニーウォーカー・ブルーラベル
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