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かなりいっぱいセット … 居酒屋「三とり本通店(さんとりほんどおりてん)」(呉)

ちょっと一杯セット


 「ほろ酔いセット」や「晩酌セット」などという名前で、飲み物と料理をセットにしたお得なメニューを出してくれるお店は多いのですが、本通3丁目バス停の前にある居酒屋「三とり本通店」の「ちょっと一杯セット」は、瓶ビール2本 or 生ビール2杯 or 酒3杯 or 焼酎(湯割り、水割り)3杯 or チューハイ2杯のいずれかに、焼き鳥4本と小鉢2品が付いて1,500円。特筆すべきは飲み物の量の多さです。日本酒を3杯、あるいは焼酎を3杯もいただいたら、もうそれで十分な分量。「ちょっと一杯」というよりも、「かなりいっぱい」と言ってもいいほど、呑ん兵衛向けのセット内容ですよねぇ。

 そんなわけで、今日はその「ちょっと一杯セット」を試してみるべく「三とり本通店」にやってきました。

 「三とり」という店名からもわかるとおり、ここは呉ではポピュラーな“とり屋”と呼ばれる酒場の1軒。他の“とり屋”同様に、活魚と焼き鳥が楽しめるほか、ささみ天ぷらやスープ豆腐などの一品料理も数多く置いてあり、最後にごはんもので締めることもできるようになっています。

 店内は右手のカウンター席と、左手のテーブル席。奥には座敷席もあって、40名程度の宴会もできるという、まずますの規模の酒場です。

 右手カウンター席の一角に腰を下ろし、おしぼりを持ってきてくれたおにいさんに「ちょっと一杯セット」を注文します。

「飲み物はなんにしますか?」

「焼酎はロックもできるんですか?」

「ロックは選べないんですよ。水割りかお湯割りになります」

「じゃ、お酒でお願いします」

「はい、わかりました」

 注文をしておいてから、改めてカウンター上に置かれたメニューを確認すると、焼酎は水割りか湯割りだと320円ですが、ロックだと570円と、別の価格設定になっています。日本酒(千福)は1合が420円。生ビール(中ジョッキ)や中瓶ビールはそれぞれ630円と、飲み物の価格設定はちょっと高めのようです。「ちょっと一杯セット」ではビールは生・瓶ともに2杯(2本)、日本酒・焼酎は3杯に設定されているということは、飲み物だけですでに1,200円相当分くらいはあるということなんですね。これに焼き鳥4本と小鉢が2品なので、かなりお得な価格設定のようです。

 お酒はチロリにきっちりと1合分出してくれて、それを自分でグラスに入れていただきます。チロリの1合分はグラスに軽く2杯分。となりのおにいさんも、日本酒で「ちょっと一杯セット」をやっているようです。

 まず出されたのは2品の小鉢。ひとつは野菜がいっぱい入ったビーフンで、もうひとつはナスの煮物で、どちらも量はそれほど多くはありません。お通し程度の分量のものが2品出てくるといった感じでしょうか。この小鉢はこの2種以外にも何種類か用意されているようで、奥のほうに座っている男女ふたり連れの前には、4種類それぞれ別の小鉢が出されています。常連になって、好みがわかってくると、ある程度それを考慮してくれたりもするのかもしれませんね。

 続いて出されたのは少量の生キャベツがのった丸皿。キャベツには胡麻ドレッシングらしきサラダドレッシングがかけられています。

「これは焼き鳥に付いているキャベツです」

 おにいさんがそう説明してくれます。ほぉ。これ自体もつまみになっていいですねぇ。

 店はおかあさんと、その息子さん(おにいさん)の二人で切り盛りしている様子。週末などはもっとお店の人も多いのかもしれませんね。

 おかあさんはカウンターの中で調理を担当されているようで、そのおかあさんが、カウンター越しに焼きあがった焼き鳥が手渡してくれます。

 焼き鳥は串焼き、きも、ずり、串カツの4本。単品で注文すると、それぞれ2本1皿で210円なので、この4本で420円分ということなんですね。

 “串焼き”は、普通の焼き鳥のことで、一番手元のところと中間にネギをはさんだ鶏肉のタレ焼きです。“きも”は鶏レバの串焼き。これにもネギがはさんであり、やはりタレ焼き。“ずり”というのは砂肝のことで、こちらでは砂ずりと呼んだり、略して“ずり”と呼んだりするんです。これにもネギをはさんでいますが、塩焼きです。“串カツ”は鶏肉のカツです。“串焼き”にするのと同じ構成の鶏肉とネギに、串に刺したまま衣をつけて揚げます。この“串カツ”も、呉の“とり屋”の名物的なメニューで、ウスターソースをたっぷりとかけて食べるのがおいしいのです。

 テーブル席で飲んでいる、仕事帰りらしきサラリーマン4~5人組は、普通にあれこれと注文して飲み食いしていますが、カウンターに並ぶ6~7人ほどは、ほぼ全員が「ちょっと一杯セット」。ひとしきり飲んだら、ひとり1,500円ずつを払って席を立っています。みんな、楽しそうに酔っ払ってるのがいいなぁ。

 私も3合の燗酒(グラスに軽く6杯分)を飲み干して、お勘定はもちろん1,500円。しっかりと酔っ払って家路についたのでした。

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「三とり本通店」 / ちょっと一杯セット / お酒(燗)

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小鉢2品 / 生キャベツ / 焼き鳥4本

店情報

《平成22(2010)年10月6日(水)の記録》

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コメント

 ブログ毎回楽しみに読ませて頂いています。呉市の隣の阿賀に住んでいるものですが書き込ませて頂きます。焼鳥屋ならば、行かれたことはあるかと思いますが「魚菜や」の隣にある「王将」がおすすめですよ。焼き鳥もさることながら、おでんがうまいですよ。上品な味わいというわけではなく、呉の人間が家で食べる味という感じで落ち着くんですよね。
 ちなみに焼き鳥はやや小振りで1皿三本セットでした。

 ところで、呉のオリエンタルビル一階の「マス田ヤ」には行かれたことがありますか?
 レモンハイを売りにしたお店で、肴はどれも一品ずつ丁寧に作ってありおいしいです。肴の値段だけ見るとやや高めかなと思いますが、盛りが良いので納得できるなと私は思っています。
 稚拙な文章に加えて、あまりこいった所に書き込むことがありませんので読みにくいかと思いますがご容赦ください。
 

投稿: 喝男 | 2010.10.28 12:43

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 日曜日の今日は、早めの夕方に呑みかた開始。夜遅くまで飲むと、明日からの仕事がしんどいので、すべて、早め早めに行動です。  呉で早くから呑もうと思うと、なんといっても「森田食堂」や「くわだ食堂」といった大衆食堂が一番なのですが、残念ながら日曜日は開いていません。大衆食堂系では、かろうじてお食事処「寿(ことぶき)」が、日曜日でも朝の10時から開いています。  そば処「平原(ひらはら)」も、正月三が日... [続きを読む]

受信: 2012.01.11 23:19

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