老舗酒場で焼酎湯割り … 「兵六(ひょうろく)」(神保町)
スナック「エコー」を出て、門前仲町から地下鉄に乗り込み、森下で乗り換えて神保町へ。今日の3軒目は、昭和23(1948)年創業の老舗酒場、「兵六」です。
今日も店内は満席模様。カウンターのお客さんがちょっとずつ詰め合ってくれて、かろうじてその一角に座ることができました。この店の椅子は、丸太を2本渡した長いす形式なので、ギュッと詰めるとすき間が生まれるのです。
今日も芋焼酎「無双」(680円)を湯割りでいただきます。
ここ「兵六」で湯割りを注文すると、丸い大きな徳利にちょっと温めた焼酎が注がれ、それとは別にアルミの急須で白湯(さゆ)が出されます。この両者をお猪口の中で混ぜて、自分でお湯割りにするのです。
今日のお通し(サービス)は、小皿の納豆とひじき。お酒をおいしく飲ませるお通しですねぇ。
カウンターの向かい側に座っているおじさんは、ちょっと飲みすぎている様子で、「ウップ…」となりながらお手洗いへと急いでいますが、その足元はたよりなく、あっちにフラフラ、こっちにフラフラしながらの、まさに千鳥足。
「もうとっくにお勘定は終わっているのに、帰らないんですよ。さっきはとなりの客と喧嘩までしたんですよ。第三世代の人たちがいると、厳しく叱って帰らせるんだろうなぁ」
となりの若い常連さんがそう教えてくれます。彼が言う第三世代というのは「東京自由人日記」のKさんや、荒木又右衛門さん、呑んだフルさんたちのことだそうです。店主が注意しても聞かないときは、常連さんたちがビシッと仕切るしかないんですね。こんな日に限って、その第三世代の人たちがだれも来ていないんですよねぇ。
お手洗いから戻ってきても、席でヘラヘラと水を飲みながら、となり近所の人たちの話題に口をはさみます。その口のはさみ方が、いかにも上から目線なので、一触即発状態になっちゃうんですね。しかしながら、今のところはそのおじさんの周辺は常連さんたちで固めているようなので、大問題には発展していないようです。
「何が起こるか心配で、ハラハラしながら見ているんですが、それがまたおもしろくもあり…」
そう言ってニヤッと笑う、となりの若い常連さんたち。すっかりできあがっているおじさんも、この店には何度も来られている人なんだそうです。
「いつもヘロヘロに酔っ払ってるんですが、今日は特にひどいなぁ」
あはは。そうなんだ。いつもこんな調子なんですね。「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、ああいう酔っ払い方はしないように気をつけなきゃなぁ。
つまみには「もってのほか」(420円)をもらいます。これは紫色の食用菊で、ワカメと一緒に酢の物にしたものが出されます。シャキシャキとした食感がいいですね。
閉店時刻の午後10時まで、1時間ほど楽しんで、今日のお勘定は1,100円でした。どうもごちそうさま。
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コメント
もってのほか!!
一度はチャレンジしてみたい料理です。
頼りある第三世代!!
ぷぷぷ( ´艸`)ムププ
投稿: ここちき | 2010.12.05 22:41