毎月19日はトークの日 … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)
「魚菜や」では、毎月19日に「トークの日」という、常連さんたちへの感謝イベントを行っているんだそうです。
19日という日付けをもじって「トーク」と呼んでいるわけですが、その19日が土日祝日に引っかかっていたり、その日に予約が入っていたりすると開催日が変更になります。
今月も本来は19日(金)に開催する予定だったのですが、その日に予約が入ったため、今月の「トークの日」は、今日17日(水)の開催となったのでした。
午後5時過ぎに同期入社のH君と会社の出口で落ちあって、二人でトコトコと「魚菜や」へ。「ちょっと早すぎるかなぁ」と言いながら、「魚菜や」の入口引き戸を開けると、なんとカウンター席にはすでにずらりとお客さんが並んでいます。
「魚菜や」の店内はL字のカウンター10席ほどと、壁際のテーブル席2席の合計12席分くらいしかないので、すぐに満席になっちゃうんですよねぇ。
「トークの日」は、ひとり3千円で飲み食べ放題という、感謝デイならではの格安価格になりますが、「今日は7時半に飛び入りの予約が入っちゃったのよ」と女将さん。ということは、我われ一巡め組は7時過ぎくらいには席を空けないといけないですね。
カウンターやテーブルの上には、すでにお通しが並んでいて、まずは生ビールをもらってH君と乾杯すると、すぐにスープの入ったお椀が出されます。このスープは牛スジを6~7時間煮込んだものだそうで、ほんのりと甘くて、身体が温まります。
小皿で出された鯛(たい)の刺身は、カルパッチョ風。ミントが効いていてスパイシーな味わいなのがおもしろですねぇ。飲み物は「華鳩(はなはと)」の燗酒に切り換えます。呉にも何種類かの地酒がありますが、この「華鳩」の燗酒が、瀬戸内の魚介類には一番よく合うように思います。
小鉢で出された酢の物は、キュウリ、タコとワカメ。柚子の香りがいいですね。もともと、おでん屋さんということもあってか、この店の煮物はいつもすごくおいしい。今日は冬らしく根菜類の煮物です。
お酒は「白鴻(はっこう)」の燗酒にチェンジ。野呂山(のろさん)の伏流水で造られた、しっかりとした味わいの日本酒です。
「トークの日」などのイベントのときは、店の側で用意してくれた料理が何品か出されるほか、お好みでお品書きに書かれた一品料理や、おでんなどももらうことができます。今日のお品書きに載っているのは、酢かき(岩かき)、ぎんなん、ポテトサラダ、豚スペアリブ、玉ねぎとエビのかき揚げ、聖護院大根の桜煮、ゆでエビ、ハゲ(カワハギ)の煮付けといった品々。
私は一昨日、カキフライでいただいて美味しかった岩ガキ(=地元・豊島産の天然カキ)の酢ガキをいただくと、生に近いカキの香りと味の濃厚なことといったら!
子供のころに、近くの磯で、岩場にくっついたカキを、磯に落ちている石ころでガチガチと打って、取り出したカキの身を海水でチャチャッと洗って食べたりしていたのですが、その頃の味わいを思い出しますねぇ。
日本酒を「宝剣(ほうけん)」の冷酒に切り換えて、つまみはポテトサラダに、おでんのガンスをもらいます。この「宝剣」も、先ほどの「白鴻」と同じく、野呂山の伏流水で造られた日本酒ですが、「白鴻」が野呂山の東側、安浦(やすうら)のお酒なのに対して、「宝剣」は野呂山の南側、仁方(にがた)のお酒です。
午後7時を回ると、お客さんたちが次々にお勘定をし始め(といっても全員3千円ずつですが…)、カウンター上は7時半から入るお客さんたち用に片付けられ、新しいお通しがスタンバイされていきます。
飲み放題、食べ放題のイベントであっても、状況を見ながらサッと切り上げていくところが常連さんたちばかりの集まりならではですね。我われもそろそろ切り上げますか。どうもごちそうさま。
午後7時過ぎに店を出て、そのまままっすぐに帰るわけはなく、H君行きつけのスタンドを2軒ほどハシゴ。キープしているウイスキーを水割りやソーダ割りでもらって、店のおねえさんとおしゃべりをしながら、カラオケを歌ったりするのがスタンドでの過ごし方。店のおねえさんは、基本的にはカウンターの外側には出てきてはいけない決まりになっています。
店によって値段は違いますが、キープが入っていて、ひとり3~5千円くらい。新しいボトルが入ると、それプラス8千円~1万円くらいが必要になります。
どう考えても、それほど足しげくは通えない客単価なのですが、それでも二日とあけぬ勢いで通う常連さんもいるというのですからビックリです。
「ボージョレ・ヌーボーがありますよ」ということで、「へぇ、もうそんな時期なんですねぇ。風物詩だから、もらっときますか」とそれもいただいたら、けっこういいお勘定になりました。反省、反省。
がんす(おでん) / スタンドでソーダ割り / ボージョレ・ヌーボー
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