しっかり浸けた〆サバ … 宣伝酒場「春駒(はるこま)」(呉・新広)
「2軒目は宣伝酒場に行ってみたいんだけど」と呉出張中のしんちゃんさん。
「おっ。『春駒』ですね。ここからすぐ近いのでぜひ行きましょう!」
今日、1軒目として行った「あわもり」から「春駒」までは、歩いて3分かかるかどうかという近さなのです。
「こんばんは」と入った「春駒」の店内には、右手カウンター席に先客が二人、左手の小上がり席にも3人連れが1組、入っています。
我われはカウンターの先客二人の奥側に座り、焼酎の湯割り(350円)を、しんちゃんさんは麦焼酎で、私は芋焼酎で作ってもらって乾杯です。
この店で、はじめていただいた焼酎湯割りですが、生ビール(中)用のジョッキになみなみと注いで出してくれるんですね。呑ん兵衛には、これはありがたい。
「春駒」と言えば、つまみはなんといっても鳥足骨付(500円)ですね。鳥足骨付は、鶏の種類が「親」か「ひな」か、そして味付けが「タレ」「塩」「味噌」の3種から選べるところを、しんちゃんさんは親・タレで、私は親・塩で注文します。
ジョッキの焼酎湯割りをチビチビとやりながら、待つことしばし。鳥足骨付が焼きが上がります。(「待つことしばし」と言っても、それほど長時間待つわけではないので、ある程度まで下ごしらえして置いている鳥足骨付を、最後の仕上げとして焼き上げて出してくれているのだろうと思います。)
「切りますか?」と女将さん。
「それはいいですねぇ。両方が食べられる。ぜひお願いします。」
「全部切る?」
「ひと切れずつあればいいです。」
そうお願いすると、焼きあがった両方の鳥足骨付の身を、ひと切れずつ切り取って、それぞれのお皿にのせてくれます。これで、私のお皿には一部分が欠けた塩焼きの鳥足骨付に、タレ焼きの鳥足骨付の身がひと切れ。しんちゃんさんのお皿には逆にタレ焼きをベースに、塩焼きの身がひと切れ置かれ、両方とも食べられるようになりました。
ここの鳥足骨付の親はものすごく硬いので、通常は骨を両手で持ったまま、鶏肉の部分に噛みつき、その状態で両手を向こうに押しやるようにしながら、ブチッと鶏肉を噛み切る(引きちぎる?)しかありません。だから、ひとり1足ずつ注文するのが一般的です。
ただし、歯が弱いなどの理由で噛み切れない場合は、焼きあがったものを切り分けてもらうこともできます。白っぽい服を着ていたりして、ブチッと噛みちぎったときにタレがはねかえるのが嫌な場合にも、あらかじめ切っておいてもらうのがいいかもしれません。
しかしながら、ここの鳥足骨付の醍醐味を堪能するには、やっぱり両手で持って噛み切るという食べ方が一番いいように思います。
しんちゃんさんのハイペースは2軒目でも変わらず、私が焼酎湯割りを1杯飲む間に、しんちゃんさんはスルッと2杯。続いては「賀茂鶴」(特別純米酒)の冷酒(300ml瓶、700円)をもらって二人で飲むこととし、つまみには〆サバ(400円)を1人前もらいます。この〆サバも、注文する人が多い、人気の品のようなのです。
「〆サバはどれくらいの時間置いてるんですか?」と聞いてみると、
「今日のは二日くらい。1週間くらい浸けたものが好きな人もいるのよ」とのこと。
最近、魚料理が中心の酒場(たとえば都立家政の「竹よし」など)に行くと、生(刺身)でも食べられるようなサバを、15分程度、サッと酢じめして、とてもフレッシュな〆サバとして出してくれたりすることも多くなっていますが、ここの〆サバは、しっかりと浸け込んだ、昔ながらの〆サバです。荻窪の「やき屋」の〆サバも、市販の品物ながら、ここ「春駒」と同じような、しっかりと浸け込まれた〆サバですね。阿佐ヶ谷の「川名」の〆サバも、しっかり浸け込むタイプですが、細く切った野菜類(玉ネギやニンジンなど)も一緒に浸け込んでいて、それらもたっぷり添えて出してくれます。
しっかりタイプも、フレッシュタイプも、それぞれにそれぞれの良さがありますが、昔からの〆サバ好きには、このしっかりタイプのほうが馴染みが深いかもしれませんね。
2時間以上、ゆっくりとくつろいで、お勘定は二人で3,200円(ひとりあたり1,600円)でした。どうもごちそうさま。
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コメント
こんなピッカピカのしめ鯖、見たことないですね。
年末に福山と東広島の西条までは行ったのですが、呉もいきたかったなぁ・・・。
西条の日本酒は美味しいですねぇ。また行く予定なので、数本抱えて買えるつもりです。
あ、ちなみに福山に行く前に今治に一泊して、しまなみ海道をバスで走りました。風早の地もミカンがいっぱいでしたよ。
投稿: コディ | 2011.01.06 22:28