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シメは屋台の中華そば … 屋台「一二三(いちにさん)」(呉)

中華そば(半麺)


 たっぷりと飲んだ後、最後の〆はやっぱり屋台のラーメンです。

 呉も含む、広島西部のラーメンの基本的なスタイルは、豚骨、鶏ガラ、野菜でとったスープに、醤油ベースのタレという、いわゆる豚骨醤油系。麺は普通のストレートな中華麺で、太くもなければ、長浜ラーメンのように細くもない。これにチャーシュー(実際には煮豚)、刻みネギ、シナチク、そして茹でた細モヤシがのります。細モヤシは、広島ラーメンの大きな特徴かもしれません。

 堺川沿いにずらりと並ぶ呉の屋台も、多くの店で、このタイプの広島ラーメンを出してくれますが、何軒か、あえて個性的なラーメンを提供してくれる屋台もあります。

 「八起」のラーメンは、透明なチキンスープに醤油味。ラーメンの他に、ワンタンやワンタンメンもあるのも特徴です。

 「たんや華智」では牛テールスープの塩ラーメンが食べられ、「呉空」では“まぜそば”という汁なしラーメンが名物だそうですが、私自身はどちらも未食です。

 で、どこにしようかとまずは交差点の角にある「一二三」をのぞいたところ、席が空いている。この時間(午後11時前)に「一二三」が空いているのは珍しい。ラッキーと心の中でつぶやきながら滑り込み、本日2度目の「一二三」と相成りました。

「おぉ、いらっしゃい。また来たんじゃの」とニコニコ笑顔で迎えてくれるお母さん。

 この屋台は、主として調理を担当する、まさに“肝っ玉かあさん”のようなお母さんと、主として飲み物の準備や片付けを担当し、お母さんが忙しい時にはラーメンも作ってくれる、見るからにやさしそうなお父さんの二人で切り盛りしています。

 焼酎(いいちこ、400円)の水割りを、レモンスライス入りで作ってもらって、つまみはおでん(1個100円)の竹輪と玉子をもらいます。

 奥のほうの席で飲んでいる女性ひとり客は、先ほど来たときに、小さな女の子を連れて飲みに来ていた若い母親。女の子は寝かせて、ひとりで飲みなおしてるんですね。この屋台には、この女性客や私などのように、何度もやってくる人も多いのです。

 屋台だけに、なにしろ店が狭いので、10人くらいですぐにいっぱいになってしまいます。そこへ続々とお客がやってくるので、常連さんたちは「わしゃ、ちょっとひと回りしてくるけえ」とお勘定して席を立って、新しくやってきたお客さんたちに席を譲ります。そして、他の酒場などで1杯飲んだあと、またこの屋台に本当に帰ってきたりするので、1日のうちに何度もやってくる人が多くなるのでした。

 さて、ぼちぼちとラーメン(メニュー表記は“中華そば”、500円)にしますか。

「ラーメンを、半麺(はんめん)でお願いします。」

「ん、わかった。半麺の。よっしゃ」とお母さん。

 注文を受けての「よっしゃ」という返事は、お母さんの口ぐせです。元気よく「よっしゃ」と返してくれるので、注文した我われの側も気持ちがいいですよね。注文がきちんと通ったこともよくわかります。

 半麺というのは、ラーメンの麺だけを半分にしたもの。スープや具材は、普通と同じ量です。飲んだあとで、「ちょっと小腹はすいてるんだけど、普通のラーメンだと多過ぎるなぁ」というときにちょうどいい一品です。

 ここ「一二三」をはじめ、多くの屋台では半麺にしても料金は変わりませんが、「富士さん」のように、半麺は100円引きの400円となる屋台もあります。

 スルスルっとラーメンを食べきって、1時間弱の滞在は1,100円でした。あぁ、おいしかった。どうもごちそうさま。

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「一二三」 / 焼酎水割り / ちくわと玉子

店情報前回

《平成22(2010)年12月11日(土)の記録》

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 「あわもり」を出ると、ちょうど目の前がバス停。ただし、大通りをちょっとはずれた路線なので、午後7時を過ぎると、呉まで帰れるバスは1時間に1本ほどしかなくて、午後7時40分の次は8時33分で、これがこのバス停から呉市内まで帰るバスの最終便。  なので、ほとんどの場合は、大通りまで出てバスで帰るか、新広駅まで歩いて電車で帰るかという選択肢になるのです。  しか~し。なんと今日は「あわもり」を出たのが... [続きを読む]

受信: 2011.03.08 23:54

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