やぁ、ここだったんだ … 「有象無象(うぞうむぞう)」(呉)
「おいしいラムを飲ませてくれる店があるんだけど、行ってみる?」
と誘ってくれたのは、「魚菜や」でとなりの席に座っていた、「くれえばん」編集長の木戸俊久(きど・としひさ)さん。
「行きたいです。ぜひお願いします!」
「魚菜や」からいったん堺川沿いに出て北上。二つ目の路地(「オオムラ」のある路地)を入ると、「第五鳥好」のすぐ横の、こじゃれたお店が、ラムがおいしいという「有象無象」です。
店内はカウンター6席ほどに、入口すぐ左手の小上がりに8人ほど入れる小さな造り。(あとで知りましたが、2階にも座敷席があるそうです。)
カウンターの一角に座り、カウンターの上段に並んでいるラムから、おすすめのものを注いでもらって乾杯です。
う~む。この店はなにやら見覚えがあるなぁ。
………。
そうか! はじめて木戸さんとお会いしたときに、3軒目として連れてきていただいたお店だ! やぁ、ここだったんだ。
あれはまだ、こちらに転勤してきて間もない、5月中旬のことでした。東京での飲み仲間である、ぼあ子さんからのご紹介で、木戸さんにお会いしたのが、これまた私にとってはその日が初訪問となった「魚菜や」だったのです。
2軒目も、木戸さんの行きつけの1軒で、私にとっては初めての、和料理と寿司の店、「ひょうえ(兵衛)」に連れて行っていただき、そして3軒目に来たのが、ここ「有象無象」だったんですねぇ。
その後、4軒目として、ここ「有象無象」の若い女将さんも一緒に、これまたこの時が私にとっては初訪問となる「富士さん」(屋台)にも行ったのに、なぜか3軒目がなんていう店だったのか、という記憶がスッポリと抜け落ちていたのでした。(詳細はこちらの記事をご覧ください。)
うわぁ。そうとわかって、なんだか安心したなぁ。喉に刺さった魚骨が取れたような気持ちで、ラムもくいくい進みます。
「料理も、なんか適当に出してね」ということで出してくれたのは、葉わさびのおひたし、なめこの煮付け、そしてマスカルポーネの冷やっこ風です。
このマスカルポーネの冷やっこ風が絶品。マスカルポーネというのは、イタリア原産のクリームチーズだそうですが、これに刻みネギと削り節をトッピングして醤油をかけたものを、木のスプーンですくっていただくのです。見た目は冷やっこみたいなのに、口に入れるとチーズの風味がふわっと広がります。
そこでクイッとラムですね。ラムはホワイトもブラウンも置いてあって、あっちを飲んだり、こっちを飲んだり。特に常連のカトウさんが持参されたという、カリブ海はマルティニク島の「トロワ・リヴィエール(Trois Rivieres)」の年代物がとてもおいしい。
そして出てきた料理は「白肉の天ぷら」。藻塩(もしお)でいただくこの一品は、牛ホルモン(腸)の天ぷらじゃん! 広島の一部エリアで食べることができる名物と聞いていたのに、なんと呉でも食べられるとは。これまた新しい食感で、おいしいなぁ。
最後に生カキをだし醤油をいただいて終了。
ラムだけでもいろんな味わいがあって、ラムだけでも十分に美味しいということを再認識した一夜でした。
葉わさびのおひたし / なめこの煮付け / マスカルポーネの冷やっこ風
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