内臓も丸ごとイワシ天 … 居酒屋「九太呂(くたろ)」(広島・本川町)
オオカワさん、鴉田(からすだ)さん(「善吉」店主)、遊星ギアのカズさんと一緒にめぐる広島酒場。4軒目はタクシーで本川町まで移動して、居酒屋「九太呂」です。
広島を代表する居酒屋として名前があげられることが多い、酒肆「なわない」の原点とも言うべきお店が、ここ「九太呂」なんだそうです。
まずそれまでも別の地で居酒屋をやっていた女将がここ「九太呂」が開店し、その後、ご主人がそれにならって「なわない」を開店した、という順番です。
魚は天然、野菜は国産、添加物は一切使用しないという料理が人気で、黒板に手書きで書き出されている今日のメニューは、ざっと50品。値段はおでんや串ものを除くと、一品360~750円と、いい品を使っている割りにリーズナブルです。
こういうきちんとした料理には燗酒がいいですね。日本酒は広島(三次)の「美和桜」で、2合が730円です。このほかに、各種冷酒が1合550~750円。焼酎も1杯あたり350~550円で、各種そろっています。
店内は右手が大きなカウンター席で、左手と奥側にテーブル席が並んでいます。木とレンガを基調にした店内は、とても落ち着きがあります。
料理は、ひとり一品ずつ程度を注文。
おから(360円)は具だくさんのしっとり系。藤沢の「久昇」のおからより、もっとしっとりとした食感で、トッピングされている紅生姜の赤で、おからの白さが際立ちます。
なまこ(530円)。刻みネギをたっぷりとかけて、紅葉おろしをトッピングしています。ぬた(360円)の具材は鳥貝(とりかい)です。
おでんは一品160~260円で16種類。その中から牛すじ(210円)を2本いただきます。
「この店に来たら、ぜひこれは注文してください」
というオススメの一品は、いわし天(630円)。“いわし”と単純に書かれていますが、もちろんこの“いわし”は“小イワシ(カタクチイワシ)”で、内臓を取らずに、そのまま天ぷらにするのが「九太呂」流。内臓のほろ苦さが、日本酒によく合います。これはいい。
「そして、締めはこれです」
と江波巻(えばまき、370円)を2人前注文。江波というのは、広島市内の太田川河口あたりの地名で、江波巻はその地の名物料理なんだそうです。
焼海苔に熱々のご飯をのせ、食べやすく刻んだ広島菜(ひろしまな)を醤油で味付けしたものを芯にして巻いたもの。1本を真ん中から2等分したものが1人前で、その長さのまま、かぶりついていただきます。
江波あたりは、昔は海苔の養殖が盛んでした。その当時、傷の入った売り物にならない海苔を使って作ったのが、この江波巻だったんだそうです。
1時間ほどの滞在は、4人で5,960円(ひとりあたり1,490円)でした。どうもごちそうさま。またじっくりと来てみたい居酒屋です。
・店情報
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コメント
浜田様、ぜひご一緒させてくださいませ!
投稿: りゅうちゃん | 2011.04.30 08:12
実に、うまそうですな。
是非一度、ご一緒させて頂きたい物です。
投稿: 渇男 | 2011.04.30 10:21
4/30荻窪やきやに行きましたところ解体されて残骸のみでした.どうしたのでしょう.
投稿: 伊東弘一 | 2011.04.30 19:11