今宵のシメは五目炒飯 … 広東料理「大山元(だいさんげん)」(呉)
横浜勤務の時には、中華料理の店でもよく飲んでいました。一番よく行ったのが日ノ出町の「第一亭」で、それ以外にも野毛の「三陽」「萬里」「福仙楼」、中華街の「秀味園」「楽園」「龍仙」、新杉田の「福園」「中原亭」、極めつきは阪東橋の「酔来軒」などなどと、中華料理屋も、ものすごく身近な存在として、気楽に飲みに行っていたのです。
横浜ほどではないにしろ、世界中どこの街に行っても必ずあるのが中華料理屋。きっと呉にもいい中華料理店があるだろうと探していたところ、ピクッと食指が動いたのが、四ツ道路(よつどうろ)近くの「大山元」と、本通3丁目バス停近くにある「西苑」という、2軒の広東料理のお店です。
金曜日の今日は、広の「あわもり」で一杯飲んだ帰りに、まずは〆のチャーハンかラーメンでも食べてみようということで、そのうちの1軒、「大山元」にやってきました。
店に向かって左端にある入口から店内に入ると、そこは店の奥に向かう細長い通路になっていて、右手壁の窓越しに厨房の様子を見ながら、店の奥へと進むと、ポンと視界が開けて、テーブル席が並ぶ店内へと至ります。
金曜、午後9時の店内は先客は無し。テーブル席のひとつに腰を下ろすと、すぐに若い女性の店員さんが水とお茶、そして割箸を持ってきてくれます。この女店員さんは日本人のようですが、厨房にいる二人の男性は中国人らしく、中国語でなにか談笑しあっています。
日本人がやっている居酒屋や料理屋では、特にお客さんがいる場合には、店員さんたちはあまり談笑しあったりしないところが多いのですが、中国人がやっているお店の場合、けっこう楽しそうに話したりしている光景をよく見ます。料理を作り終わると、厨房の料理人さんたちもホールに出てきて、1つのテーブルを囲んで談笑していたりする店もあるほどです。こういう小さなところにも、それぞれの国の文化の違いが垣間見えておもしろい。こうやって店内に中国語が飛び交っていると、『中華料理屋に来たなぁ』という気分も盛り上がります。
さっそくテーブル上に置かれたブックレット形式のメニューを確認。メニューの多くは写真付きでわかりやすく、1番の〔前菜3種盛り合わせ〕から、79番の〔マンゴーアイス〕まで、それぞれのメニューに通し番号が付けられているので、番号でも注文可能です。
これら約80種類のメニューの大半は、普通サイズと、小サイズが選べるようになっていて、「チェッ呉」サイトによると、普通サイズは4人前あるんだそうで、少人数の場合には小サイズのほうがいいようです。
目当てのチャーハン、ラーメンはと見ると、五目炒飯が650円、海鮮炒飯が950円、大山元やきそばが700円、担々麺やチャーシュー麺が750円、などといったラインナップ。今日は、基本の五目炒飯(650円)を注文します。
呉の食堂などでは、チャーハンは〔焼きめし〕と表記されていることが多いのですが、さすがにこの店では〔炒飯〕なんですね。それとも〔焼きめし〕と〔炒飯〕とは似て非なるもの?
しばらくすると、ゴッゴッゴッと中華鍋をふる音が聞こえてきて、「お待たせしました」と五目炒飯が出てきました。おぉ、けっこうな量ですねぇ。八角らしいスパイシーな香りで、わりと濃い(茶色っぽい)色合い。“五目”と銘打っているだけあって、海老、ハム、ネギ、ニンジン、卵と具だくさん。サービスで卵と筍(たけのこ)のスープも添えられます。
その五目炒飯をいただきながら、ここで飲む場合のメニューを確認します。飲み物はビール(生・瓶ともに500円)、紹興酒(ハーフボトル750円~、フルボトル1,500円~)、ワイン(赤・白、グラスで400円)、日本酒(500円)、焼酎(450円)と各種そろっていて、値段もそんなに高くはありません。
料理のほうはけっこうボリュームフルのようなので、小サイズのものを、人数分の品数(つまり3人なら3種、4人なら4種)程度注文したので十分かもしれません。
一人ならば点心で一杯やって、〆に炒飯か麺類かなぁ。点心は小龍包(650円)、焼売(500円)、焼き餃子(400円)、水餃子(400円)など、9種ほどそろっています。
しかしながら、一人用の料理メニューはそれほど多くないし、カウンター席もないので、お酒を飲むときには4人程度のグループで来たほうが楽しめそうですね。料理だけを食べに来る分には、ひとりでも十分OKだと思います。
けっこうなボリュームの五目炒飯ながら、スルッと食べ終えて、お勘定は650円でした。どうもごちそうさま。
・店情報
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コメント
かつて、軍港に中華料理店は育ないというジンクスを破り、呉に名店がありました。
「りゅう珍」(「柳」の木偏を王偏に変えた字)、まさに「大三元」のビル。
厨房を見ながら店内に入るスタイルは不変。おばちゃん打つ手打麺、汁麺が美味。
(というか、料理はとても高価で、一人で入ってオーダーできるのは汁麺がやっと)
これが、一歩間違えば塩湯麺と酷評されるような超淡白味。でもクセになる味。
呉にしかない、個性的な店でした。
大三元は、その店の造りを全て活かし、しかし、味やシステムを全くチェンジして成功した店。
ランチタイムのメニューが、安くて満腹。厨房の中国人スタッフの活気に乗せられ、楽しいです。
大変ご無沙汰しています。3・4月を乗り切り、やっと落ち着きました。
また、呉の街でお会いいたしましょう。
投稿: 遊星ギアのカズ | 2011.05.07 22:19