
水曜、木曜と2晩連続となった、首都圏からの出張者のみなさんとの楽しい飲み会から、一夜明けて今日は金曜日。
会社での仕事を終えて、いそいそと向かった先は、呉の隣町・広(ひろ)のおでん屋、「あわもり」です。午後6時半の店内は4人組、5人組といったグループ客が多くて、ほぼ満席状態。テレビ下の、いちばん端っこの席に入れてもらって、まずは瓶ビール(キリンラガー大瓶、500円)に、おでん(各90円)はスジ、カワ、キモの3本からスタートし、厚揚げ、ぼう天、玉子を1個ずつ追加して終了。お勘定は1,040円。こんでるときは、なるべく早く席を譲るのが大衆酒場の不文律。自分が行くときも、そうやって席を譲ってもらえるとうれしいですもんね。(「あわもり」は2011年3月末をもって閉店いたしました。)
呉(くれ)に戻って、今日の2軒目は「魚菜や」です。ここは季節ごとの料理で、呉の地酒を楽しむお店なので、料理を食べない酔っぱらいはお断り。本当は1軒目として行くべきお店です。昨日は1軒目としてやってきたので、今日はちょっと勘弁してもらって、カウンターの隅っこに入れてもらい、「千福(せんぷく)」を燗(かん)でお願いします。
ここ「魚菜や」に置いている「千福」は、銘柄でいうと「特撰黒松」という本醸造酒。やわらかくて飲みやすいお酒で、瀬戸内海の魚介類によく合います。そんなわけでつまみにはイイダコの煮物を注文。瀬戸内海はタコもうまいんですよ!
小イワシやタコがうまいところは、横須賀とも似てるなぁ、なんて思うことがよくあります。横須賀だとシコ(シコイワシ)に、久里浜のタコですね。天然の港(それも軍港)になるような土地では、とれるものも似てくるんでしょうか。
「千福」燗酒をもう1つおかわりして、2時間弱の滞在は、お通しのポテトサラダも含めて、ちょうど2千円。時刻は午後10時前です。
「魚菜や」で一緒になった、「くれえばん」の木戸編集長と「ラムを飲みに行こう!」と向かった本日の3軒目は「有象無象(うぞうむぞう)」。この店には、ラム好きの常連・Kさんが、おいしいラムを揃えてくれているのです。
今回もまた、カリブ海はマルティニーク(Martinique)島で作られた、「トロワ・リビエール(Trois Rivieres)」というラム酒を、ミストスタイルでいただきます。ミストというのは、グラスの中に小さい氷をびっしりと入れて、そこにラム酒を注いだもの。氷の冷たさでグラスの表面に霧がかかったように曇るので“ミスト”と呼ばれてるんですね。
つまみには、前回もいただいて美味しかった“マスカルポーネの冷やっこ風”の他、セロリ醤油漬、れんちょう(舌平目)一夜干しを出してくれます。
「トロワ・リビエール」という名称は、フランス産のワインやチーズなどと同じように、AOC(原産地呼称統制)で統制されていて、他で作られたラムに使うことはできません。その「トロワ・リビエール」を作るためのサトウキビの畑が、島内の4箇所にあるんだそうで、今日はその畑ごとのラム酒や、年代物の「トロワ・リビエール」なども飲ませてもらいました。ラムもまた極めようとすると、ものすごく奥が深い飲み物なんですね!
日付けが変わるまでラム酒を楽しんで「有象無象」のお勘定は二人で8千円のところを、木戸さんが支払ってくれました。ありがとうございます。
「もう1軒!」と、木戸さんと二人で向かった先は、屋台の「一二三(いちにさん)」です。このところ、ここに来ないと週末になった気がしない。それほど毎週のように来ています。木戸さんは瓶ビール(中瓶、550円)と、おでんの大根(100円)、私は焼酎湯割(400円)と、きんちゃく(150円)、玉子(100円)、そのあと平天(100円)を追加して、1時間弱の滞在。
「さっきは木戸さんに出していただいたので、ここは私が払います!」
とがんばってみたものの、お勘定は二人で1,400円。ちっともトントンにならない始末で、まったく申し訳ありません。
「一二三」の前で解散し、そのまま真っすぐ社宅に帰ればいいものを、ついつい吸い寄せられて入る本日の5軒目は、バー「アンカー(ANCHOR)」です。この店の営業は午前3時までですもんねぇ。まずはギムレット(900円)を振ってもらうと、今日のお通し(チャーム)はスモークサーモンです。
これくらい酔っていると、ギムレットのような強いお酒でも、その冷たさと甘酸っぱさでクイクイ飲めてしまうのが怖いところ。これが明日の二日酔いにつながるんですね。
1杯目はキュッと飲み干して、2杯目はマティーニ(900円)を「ゴードン」(←ジンの銘柄)で作ってもらいます。ここでマティーニを注文すると、いつもは「タンカレー」(←ジンの銘柄)で作ってくれるのですが、今日はちょっと変えてみたのでした。
そのジンの違いに合わせて、ベルモットも違う銘柄のものに変えてくれた上に、味の違いが分かりやすいように、オリーブもカクテルの中には入れず、別皿で出してくれる店主の森貞さん。
クッとひと口のんで、「なるほどぉ!」なんて訳知り顔でうなずいてみるものの、すっかり酔っ払っていて、本当は味の違いなんてよくわからない。でもいいんです! こうやっていろんなお酒を、飲み物のプロであるバーテンダーに作ってもらって楽しむのがバーなんですから。なんとなく違う雰囲気が感じられれば、それでいいと思いながら、いつもありがたくいただいてます。
これまた1時間ほど楽しんで、お勘定はカクテル2杯に、チャージ(チャーム付き)が500円付いて、2,300円という明朗会計。「アンカー」では、その内訳をビシッとレシートに明記して出してくれるので、とても安心できるのでした。どうもごちそうさま。
やぁ、今週はよく飲んだなぁ。

「あわもり」おでん / 「魚菜や」イイダコの煮物 / 「有象無象」つまみ

「有象無象」ラムあれこれ / 「一二三」おでん / 「アンカー」マティーニ
・「有象無象」の店情報 (前回)
《平成23(2011)年2月25日(金)の記録》
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