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2011年7月

東京名店めぐり7軒目 … 居酒屋「満月(まんげつ)」(鷺ノ宮)

トマト割り


 「ペルル」を出て、宇ち中さんは鷺ノ宮(さぎのみや)駅から帰路につきます。その宇ち中さんを見送って、ちくちゃんと私は「満月」へ。

 この時間でも「満月」はほぼ満席状態。というか、終電が近くなってくると、地元のみなさんが続々と帰ってきて、店内がいっぱいになっていくんですよねぇ。

 店内のみなさんが少しずつ寄ってくれて、電子レンジ近くの端っこの席に座ることができました。

 ちくちゃんはレモンサワー(300円)を、私はトマト割り(300円)をもらって乾杯。

 「満月」のサワーは、中野区にあるトーイン(東京飲料)製のものが使われています。

 トーインのサワーには、レモン、ライム、青リンゴ、うめ、グレープフルーツ、しそ、すもも、シークワーサー、ぶどう、すだちなどの種類がありますが、他の会社の瓶入りサワーの素と同様に、かなり甘めなのが私にはちょっと……。やっぱり、普通に炭酸+生レモンとか、炭酸+生グレープフルーツサワー程度の、自然な果物の甘みくらいがちょうどいいように思います。

 その点、トマト割りは、焼酎を水とトマトジュースで割った飲み物なので、それほど甘みがなくて飲みやすいのです。

 でも、甘みがあるほうが飲みやすいと感じる人のほうが、きっと多いんでしょうね。カクテルだって、甘みと酸味が飲みやすくする秘訣みたいですもんね。

 つまみには大根とニンジン、ベーコンの煮物(300円)をもらって1時間ほどの滞在は、二人で900円(ひとり450円)でした。どうもごちそうさま。

 今日は午後1時半から飲み始めて、午前0時半まで。11時間でたっぷりと7軒を堪能したのでした。

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり6軒目 … 居酒屋「ペルル」(鷺ノ宮)

ブラックニッカ水割り


 「竹よし」から歩くこと10分ほど。宇ち中さん、ちくちゃんと3人で向かったのは「ペルル」です。

 L字カウンターのみ10席ほどの店内の、L字の角あたりに座り、キープしているボトル(ブラックニッカ)を出してもらって、3人でウイスキーの水割りで乾杯です。

 ここはキープせずに飲んでも高くない。大瓶ビールは800円で、角ハイボールは480円、ジンフィズは600円といった具合。ボトルキープは焼酎(八女茶焼酎)が2,400円、ブラックニッカは4,500円、角瓶が4,800円、バーボンは5,000円などなど。ボトルキープをしている場合は、ひとり500円の氷代を払えば、氷や水はどんどん出してくれます。ハイボールにしたい場合は炭酸(1本300円)を別にもらって、それで割ります。

 つまみは店内のホワイトボードに書き出されており、ボイルドキャ別や殻付きアーモンド、さつまあげ、いちじくなどが400円。サラミ、ハムスター、サラブレット、ネギベー、山うにクラッカー、オリーブ盛り、ジャガチーズ、一口ギョウザなどが500円。チーズ三点盛りや氷見いかが600円に、湯豆腐鍋が700円といったところです。

 今日は午後11時ごろに入店したので、閉店時刻の11時半までの30分勝負。お勘定は氷代×3人で1,500円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり5軒目 … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

今日のマグロ


 「鍵屋」を出て、帰宅方向が同じ宇ち中さんとともに、山手線内回り(反時計回り)の電車に乗り込み、新宿・渋谷方面へと向かいます。

 その山手線の車内で、ちくちゃんと連絡がついて、本日の5軒目は「竹よし」に向かうことになりました。こちらが高田馬場で乗り換えようとしているときに、ちくちゃんはすでに野方(のがた)あたり。ちくちゃんが先行して席を確保してくれているところへ合流したのは午後9時前です。

 アサヒ、キリン、サッポロと3銘柄が選べる中瓶ビール(500円)から、サッポロラガー(赤星)をもらうと、今日のお通し(200円)はミニサラダです。

 刺身はキンメダイ(900円)をもらいます。

 日ごろは呉で暮しているので、おいしい瀬戸内の小魚はいつでも食べることができるのですが、キンメダイやマグロなどは、やっぱり築地市場に届いたものがうまいですねぇ。

「今日はマグロもいいのが入ってるから」

 と、店主がそのマグロも少しだけ、サービスで出してくれました。

『魚料理の店をやるんなら、マグロだけはいつもいいものを仕入れておけ』

 店を開店したころに、そうアドバイスしてくれる人がいて、ここ「竹よし」では、マグロはとにかくいいものを仕入れているのです。今日のマグロも、生の本マグロです。

 2時間ほどの滞在は、3人で3,300円(ひとり1,100円)でした。どうもごちそうさま。

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瓶ビールとお通しのミニサラダ / キンメダイ刺身 / 本マグロぶつ

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり4軒目 … 「鍵屋(かぎや)」(鶯谷)

春は桜正宗


 宇ち中さん、丁稚さんと向かう本日の4軒目は、台東区根岸にある老舗酒場、「鍵屋」です。

 「鍵屋」は、幕末の安政3(1856)年に酒問屋として創業し、昭和初期からその一角でお酒が飲めるようになりました。戦後、昭和24(1949)年に本格的な居酒屋に転身。現在の店は大正時代の建物を元にしたもので、楓(かえで)の丸太をスパッと半分に割った重厚なカウンターと、店の奥の百日紅(さるすべり)の柱に、店の風格を感じます。

 しかしながら、今日は3人連れなので小上がりの座卓へ。

「春は『桜正宗』、秋なら『菊正宗』と、季節の花で飲むのもいいよね」

 と春らしく「桜正宗」(正一合、530円)をもらうと、今日のお通し(サービス)はトコロテンです。正規のメニューにもあるトコロテン(正規メニューでは420円)が、お通しで出されるというのも珍しいですね。もちろん正規メニューよりも、量は圧倒的に少ないんでしょうが。

 3人いると、いろいろと注文することができます。

 土曜日だけの限定メニュー・玉子焼き(540円)は、大きくカットした玉子焼き2切れの横に、こんもりと大根おろしが添えられています。どうして「土曜日限定」なんでしょうね。いつも作ると大変なので、週に1回だけ、それを土曜日に決めた、ということなのでしょうか。でも「土曜日限定」と書かれていると、土曜日に来ると『注文しなきゃ!』って感じになっちゃいますよね。

 続いては「秋冬限定」の湯どうふ(730円)。鱈(たら)が一切れ入っているのがいいではありませんか。

 そしてお新香(470円)は、カブ、白菜、キュウリ、紅ショウガの盛り合せで、小鉢のふちに練り辛子が添えられています。

 この店の料理はすべて、昔からずっと伝わっているものばかりで、作り方も昔のままを引き継いでいるんだそうです。終戦後の呑兵衛も、高度成長期の呑兵衛も、バブル期の呑兵衛も、そして現在の呑兵衛も、みんな同じものをつつきながら、同じように燗酒を飲んでたんだなぁ。

 1時間40分ほどの滞在。お勘定は3人で4,400円(ひとり1,470円)ほどでした。

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「鍵屋」 / お品書き / お通しの、ところてん

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玉子焼 / 湯どうふ / お新香

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり3軒目 … 「河本(かわもと)」(木場)

「河本」


 1軒目の「宇ち多゛」で合流し、2軒目の「二毛作」でもご一緒させていただいた、宇ち中(うちちゅう)さんと、「『河本』の口開けを目指そう!」と木場(きば)に向かいます。

 「河本」の創業は昭和7(1932)年。建物は昭和21(1946)年に建てられたもの。二代目店主・真寿美さんが、弟さんと二人で切り盛りする大衆酒場です。

 その「河本」に到着したのは、午後4時10分。口開けには間に合いませんでしたが、まだ開店から10分しかたってないから大丈夫。「ン」の形をしたカウンターの、入口から見て左端、「ン」の字の左下隅の位置に並んで座り、いつものようにホッピー(400円)とニコタマ(煮込み玉子入り、300円)をもらいます。

 ホッピーと煮込みは、豆腐(夏は“やっこさん”、冬は“ゆどうふ”)と並んで「河本」の3大名物。冬場にはさらにおでんも加わって4大名物になります。

 今日の料理メニューは、にこみ(300円)、ゆどうふ(大200円・小100円)、おでん(400円)という定番の人気商品の他に、かけじょうゆ(マグロブツ、400円)、さらしくじら(400円)、しおから(200円)、柿の種(200円)、バタピーナツ(200円)が並んでいます。

 この店に来るのは昨年の10月以来、5ヶ月ぶりなんだけど、それくらいのブランクはびくともしない、ゆるぎない安定感がありますねぇ。奥のカウンター(「ン」の字の、上の点のところ)に居並ぶ常連さんたちが変わらないからかなぁ。

 ホッピーができた当初(昭和23年)から出しているという「河本」のホッピーは、どこまでもやわらかく飲みやすく、脂分たっぷりの煮込みとの相性も抜群です。この組み合わせの妙も、ちっとも変わらないなぁ。

 この店で、「丁稚飲酒帳」の丁稚さんとも合流し、1時間半ほどの滞在。お勘定は3人で3,200円(ひとり1,070円)ほどでした。

 さぁ、3人で次に行こう!

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ホッピー / にこたま / メニュー

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり2軒目 … おでん「二毛作(にもうさく)」(立石)

「二毛作」


 「宇ち多゛」を出て、今日の2軒目は同じ仲見世商店街の筋向いにある、「二毛作」です。

 バス・ペールエール(500円)をもらうと、お通し(200円)としてイカの塩辛が出されます。これは渋い。塩辛の持つ塩分と、アミノ酸の旨み、そしてイカのたんぱく質。完璧な酒の肴です。

 もともとは、おでん種を売るお店(丸忠蒲鉾店)が終わってから、夜の部として、そのおでんを主力商品とする酒場として営業したことから「二毛作」という店名だったのですが、4年前から、おでん種屋のとなりにしっかりとした店舗を構え、本格的な酒場としての営業が始まりました。

 二毛作経営ではないので、「丸忠蒲鉾店」の営業が終わるのを待つ必要もなく、平日は午後2時から、土曜日は正午から、日曜日は午後1時からと、早い時間から飲み始めることができるようになりました。

 『大人の遊園地』とも称される立石で、「宇ち多゛」から「二毛作」へという、1次会~2次会の流れは、4年間の間にしっかりと定着してきているように思います。

 なにしろ、ここ「二毛作」には、「宇ち多゛」にはないおでんがあり、そして鮮魚がある。

 おでんは、いつものネタとして、大根、じゃがいも、玉子、がんも、厚揚げ、はんぺん、すじ、つみれ、もち入りきんちゃく、ちくわぶ、焼きちくわ、こんにゃく、白滝、高野豆腐、中華揚、生姜天、いか天、ゴボー天、あさり天、ギョーザ巻、シューマイ巻、ウィンナー巻、ゴボー巻、ゲソ巻、うずら巻、チーズ巻、昆布、タコ、ツブ貝、エビ巻、フランクフルト、大粒しいたけ、などが並んでいるほか、季節ごとの旬の食材を食べることができるのも、この店の大きな特徴です。

 今の季節であれば、「旬の竹の子」(300円)や、「千住ねぎ」のおでんがそれです。ほかにも、大粒カキのおでん(500円)や、トマトのおでん(400円)、青のりのおでん(200円)などが黒板に書きだされています。

 そんな中から「旬の竹の子」を注文すると、楕円形のカレー皿のようなお皿で、たっぷりのスープと一緒に出される竹の子。スプーンも添えられていて、スープも飲みやすくなっています。このスープがこれまたうまいこと!

 魚介類のほうは、サザエ刺身(600円)、金目鯛刺身(700円)、鯖の酢〆(700円)、いわしのなめろう(500円)、アワビ酒蒸し(700円)、白子ポン酢(700円)、いかの肝焼き(600円)、本つぶ貝刺(うに正油添え)(950円)、うに刺(950円)、いか刺(600円)、ハマグリ酒蒸し(600円)、鯨刺(600円)といったところ。

 この魚介類の品揃えのすばらしさに、先日出版したばかりの「さかなマニア」でも、ここ「二毛作」を掲載させていただいたのでした。

 日本酒も宮城の「伯楽星」(800円)や「生(き)もとのどぶ」(奈良、700円)、「神亀 真穂人」(埼玉、700円)、「竹鶴 純米原酒」(広島、700円)などの厳選された数本が並んでいて、この店の肴(さかな)を引き立てます。

 さっくりと1時間ほどの滞在は、ちょうど千円でした。どうもごちそうさま。

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バス・ペールエールとお通し / 黒板メニュー / 旬の竹の子

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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東京名店めぐり1軒目 … もつ焼き「宇ち多゛(うちだ)」(立石)

カシラ、大根、ビール


 土曜日です。昨夜、午前1時ごろまで飲んでいて、寝たのは2時過ぎなのに、今日は今日とて朝6時半に起床。7時半ごろにうち(呉の単身赴任社宅)を出て広島へ。新幹線に乗り換えるついでに、広島駅1番ホーム(在来線)の立ち食いうどん屋、「駅うどん」で、朝食代わりに天ぷらうどん(340円)を食べてから東京へと向かいます。

 午前9時前に広島駅を出発した「のぞみ」が、東京駅に到着するのは午後1時前。広島~東京間は新幹線で4時間ほどの距離なのです。車中で爆睡したので、昨夜の酔いもすっきり。先週(3.11)の地震の影響で、まだ電車のダイヤが乱れているなか、東京→秋葉原→浅草橋と乗り換えて、京成立石到着は午後1時35分。さぁどうだ。間に合うか。

 立石の人気もつ焼き店、「宇ち多゛」は、土曜日は朝10時ごろ開店。食べ物がなくなると終了するので、午後2時ごろには閉店してしまうことが多いのです。

 迷うことなく立石仲見世通り商店街へと向かい、3人ほど並んでいる表の行列の後ろにつきます。よかったよかった。これで何とかなりそうだ。

 ほとんど待つ間もなく、入口すぐ左手の4~5人用の長方形テーブルが2列並んだ席(「宇ち中」ブログでは“二の字”と呼ばれている席)に案内されると、そこには当の宇ち中(うちちゅう)さんのほか、常連さんたちがずらりと居並んでいます。

 大瓶ビール(キリンラガー、540円)をもらって、みなさんと乾杯し、珍しく残っていたカシラ(2本180円)をタレと、お新香(180円)も注文すると、こちらはすでにキュウリが売り切れていて、大根のみならできるとのこと。それではと「大根、ショウガのっけてお酢」の呪文で注文すると、まずはその大根から出されます。

 “ショウガ”は紅生姜のこと。普通に注文しても紅生姜はのせてくれるのですが、“ショウガのっけて”と注文すると、紅生姜をちょっと多めにのせてくれるのです。

 “お酢”は、文字どおり“お酢もかけてください”という注文です。普通は醤油だけかけてくれますが、“お酢”と付けると、それにお酢もかけてくれます。ちなみに“かけないで”と注文すると、醤油もかけない状態のお新香だけを持ってきてくれます。

 そしてカシラタレ。カシラは豚の頭部についている肉。胴体の肉が精肉として流通するのに対して、頭部の肉は“もつ”の1種です。でも肉は肉。しかも、魚でも、ほっぺたや、目のまわり、カマのあたりが美味しいのと同じように、豚のカシラ肉も、他の部分の肉と比べても、勝るとも劣らないうまさなのです。

 「宇ち多゛」のもつ焼きは、1本1本がずっしりと重いほどボリュームがあるのもいいんですよねぇ。

 続いては、もうすでこれしか残っていないというシロを、ミソでいただきます。ミソというのは、素焼きのシロを煮込みの汁にさっとくぐらせて、煮込みのミソ味をつけてくれたもの。もつ焼きと煮込みのミックスのような、個性的な味わいになります。

 シロミソでビールを飲み干して、45分ほどの滞在は1,080円でした。どうもごちそうさま。

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「駅うどん」天ぷらうどん / 「宇ち多゛」カシラたれ / シロみそ

店情報前回

《平成23(2011)年3月19日(土)の記録》

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三連荘で飲む飲む飲む … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)など

「魚菜や」トークの日


 一昨日(水曜)に引き続き、昨日(木曜)もまた送別会。この時期(3月末)は送別会が目白押しです。街なかの居酒屋で盛大に送別した後、主賓も含めて3人で屋台の「富士さん」へ。瓶ビール(キリンラガー中瓶、550円)をもらって、各自でおでん(1本100円)を注文。私は好物の“鶏もつ”を2本と、コーンバター(300円)も焼いてもらいます。けっこう飲み食いして、ここのお勘定は3人で4,700円(ひとり1,600円弱)ほど。

 「富士さん」の前で解散し、家が同じ方向のAさんと二人で、「最後にもう1軒!」と入ったのは、隠れ家風オーセンティックバー、「アンカー(ANCHOR)」。Aさんはジンリッキー(900円)を、私はジンフィズ(900円)をもらって乾杯すると、今日のチャーム(お通し)はチーズクラッカー。「炒りたて生アーモンド」(600円)も作ってもらいます。最後の1杯として、Aさんはジンリッキーをおかわり。私はギムレット(900円)をいただきます。結局、飲み終えたのは平日なのに午前1時。お勘定はひとり500円のチャージ(チャームを含む)が付いて、ふたりで5,200円(ひとり2,600円)でした。

 一夜明けて、今日(金曜)は「魚菜や」の“トークの日”。もともとは、毎月19日に開催するから“19(トーク)の日”ということなのですが、「魚菜や」は土・日・祝日が定休日なので、19日が定休日にあたると、その前後の営業日に“トークの日”がずれるのです。

 つみれの吸い物から始まって、ナマコ酢や、アジ南蛮、わけぎぬた(イカ)、木の芽和えといった旬の料理をつまみに、地元・呉の「華鳩(はなはと)」や「白鴻(はくこう)」を燗でいただいて、最後は前割り焼酎(黒霧島)をこれまた燗で出してもらって飲み終えます。“トークの日”は会費制で、一律ひとり3千円です。

 金曜日ということで、ひとりでトコトコと向かったのは屋台の「一二三」。ここは基本的には金曜、土曜しか営業していないので、そこに合わせて出かけるしかないのです。その「一二三」に先客としていたのは、独身寮時代(30年近く前!)からの先輩・Tさんです。Tさんもこの屋台の常連さんなのです。

〔女将〕「あんたぁ、Tさん知っちょるか? おんなじ会社の人で、前からよう来てくれよるんじゃ。浜田さんのこと、よう知っとるいうて言うちょったで。」

〔浜田〕「知ってます、知ってます。独身寮のころからの大先輩です。そうなんですか。Tさんも、この店の常連さんなんですね。」

 なんて会話を交わしたのが、つい先日のこと。そのTさん、会社ではよく会うのですが、この屋台でやっと会うことができました。焼酎(いいちこ)を湯割り(400円)でもらってTさんと乾杯し、つまみにはメザシ(9尾450円)を炙ってもらいます。

 そこへ「よっ!」とあいさつしながら入ってきた常連さん。「おぉ、どしたんな。お前も来ちょったんか。久しぶりに会(お)うたのぉ」と、Tさんと親しげに話しています。

「わしの兄貴よ」とTさん。なんと! ご兄弟で「一二三」の常連さんだったんですね。週に二日しか開いていない屋台に、二人で通ってるのにめったに会わないというのが、これまたおもしろい。Tさんのお兄さんも、同じ会社なのですが、違う建屋で働いているのだそうで、社内ではお会いしたことがありませんでした。3人でワイワイと飲んで、お勘定(3人で5千円ほど)はTさんが払ってくれました。どうもありがとうございます。

 Tさん兄弟と別れて、家に向かいつつ、今日の最後の1軒として入ったのは、一昨日教えてもらったばかりのお好み焼き屋、「のぶ」です。「一二三」を出て、堺川をまたぐ「かえで橋」を渡ると、そこがもう「のぶ」。二つの店は近いのです。

 おぉ、一昨日はまばらな客の入りだったのに、さすがに金曜日の今日はお客が多いですねぇ。かろうじて空いていた、鉄板カウンターの、いちばん入り口近くの席に座り、まずは酎ハイ(400円)に、先日と同じくガンス焼きからスタートです。さらに、向こうのお客さんが注文したドンコ(椎茸)がいかにも美味しそうなので、私もそのドンコを、ハス(蓮根)と一緒に焼いてもらいます。

 壁のメニューには“野菜焼(600円)”というのがあるんだけど、いま焼いてもらってるのがそれなのかな。“野菜イタメ(600円)”というメニューもあるけど、どう違うんだろう。この店に来たのは2回目なので、まだまだわからないことだらけで、それもまたおもしろい。

 簡単に鉄板で炒めて塩をふっただけなのに、焼きあがってきたドンコとハスのおいしいこと。材料がいいんだろうなぁ。

 午前1時前までの滞在。お勘定は1,200円でした。ということは、ガンス焼きは200円だったんですね。どうもごちそうさま。また来ますね。

 そんなわけで、水・木・金と三連荘(さんれんちゃん)で思いっきり飲んだのでした。

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「富士さん」鶏もつ / コーンバター / 「アンカー」炒りたて生アーモンド

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「一二三」焼酎湯割り、メザシ / 「のぶ」がんす焼き、チューハイ / 野菜焼き

・「富士さん」(前回)/「アンカー」(前回)/「魚菜や」(前回)/「一二三」(前回)/「のぶ」(前回

《平成23(2011)年3月18日(金)の記録》

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締めはホルモンうどん … お好み焼き「のぶ」(呉)

締めはホルモンうどん


 早いもんで、呉に来てもう1年。去年は自分が送別会で見送られる側だったのに、今年は呉で、東京・横浜方面に転勤していくメンバーを送別です。

 1次会は魚介類を中心とする酒肴でたくさん飲み食いして、2次会はスタンドに行ってカラオケも歌いつつ盛り上がります。

 1次会が終わったところで、用があったりする少数が抜け、2次会が終わったところで普通の人は解散。何人かの呑兵衛が残って、さらに屋台でちょっと飲んでから〆るというのが会社での宴会の標準的なパターン。

 今日も今日とて、最後に残った3人で屋台に向かおうとしたら、先輩のNさんから「お好み焼き屋に行こう」という提案。

「えっ? もう11時半なのに、こんな時間に開いてるお好み焼き屋、あるんですか?」

「あるっ! ここ!」

 とNさんが指差したのは、2次会のスタンドがあるビルからも程近いビルの2階。そこに緑と白の2色の下地に、黒字で「お好み焼 のぶ」と書かれた電灯看板。おぉ、たしかにお好み焼き屋だ。

 いつもよく通る場所なのに、こんなところに、こんな店があるなんて、ぜんぜん気がつかなかったなぁ。

 1階にも看板が出てれば、もしかしたら気がつくかもしれないんだけど、1階にはそういうものは全く出ていないばかりか、入口はまるで普通のアパートの入口のよう。これはまさに、知る人しか来ることができない、ほんとの隠れ家のようなお店ですねぇ。

 「こんばんわぁ」と入った店内は、広島のお好み焼き屋ではよく見かける、L字カウンター全体が鉄板になっているスタイル。

 広島のお好み焼きは、注文するとお店の人が焼いてくれて、できあがったら、鉄板の上をすべらせて目の前に出してくれます。これをコテで切り分けながら、そのコテのままハフハフといただくのです。

 L字カウンター10席ほどに加えて、小上がりの座敷席も1卓(4人掛け)ありますが、この座敷卓には鉄板はなくて、焼きあがったものを運んでくれる仕組みです。広島のお好み焼き屋では、テーブル席や座卓であっても『自分で焼く』ということは、まずないようです。(「関西風」とうたっている店は自分で焼きます。)

 そんな鉄板カウンターに3人ならんで座って、まずは酎ハイ(400円)をもらって乾杯すると、Nさんがメニューにはないガンスを注文。ガンスは呉あたりの名物で、さつま揚げの材料と同じような魚のすり身の中に、刻んだ玉ネギや唐辛子を練りこんで四角く整形し、パン粉をつけて揚げたもの。これをお好み焼き用の鉄板であたためて、食べやすいように4分割して出してくれます。

 そして、Nさんが「この店でのオススメ!」というホルモンうどん(700円)を1人前だけ注文すると、鉄板の上では、まずホルモン(牛の腸)が炒められ、モヤシ、玉ネギ、キャベツなどの野菜が投入されたあと、うどんがひと玉。ジャァ~ッと炒められているホルモンうどんは、「ほんとにこれが1人前?!」というようなすごい量です。

 できあがったものを小皿に取り分けながらいただくと、つまみとしてもいいし、〆の炭水化物としてもいいしで、たしかにこれはおすすめだ。

 お勘定は3人で3千円ほど(ひとり千円ほど)でした。どうもごちそうさま。

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「のぶ」の入口 / がんす、奥はホルモンうどん / 皿に取ったホルモンうどん

店情報

《平成23(2011)年3月16日(水)の記録》

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店情報: お好み焼き「のぶ」(呉)

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  • 店名: お好み焼 のぶ
  • 電話: 0823-23-9484
  • 住所: 737-0046 広島県呉市中通3-4-4 十宝ビル2F
  • 営業: 17:00-01:00、日休
  • 場所: 中通のイズミから堺川に出て左折した先、左手2階。2階に出ている緑に白の「お好み焼 のぶ」の電灯看板が目印。(かえで橋の中通側たもと。)
  • メモ: 昭和49(1974)年6月20日開店。カウンター12席、小上がりに座卓(4人掛け)2個。長崎・五島列島出身の女将・川野伸子さんが、妹さんと二人で切り盛り。お好み焼600、センマイ600、イカバター焼600、ネギ500、焼めし600、足600、耳600、野菜焼600、野菜イタメ600、トロロ焼700、バラ800、白身600、ネギチーズモチ800、ホルモン600、ホルモンそば700、ホルモンうどん700、お好みそば700、お好みスペシャル800、瓶ビール600、生ビール600、酎ハイ400、酒400。メニューに載っていない料理も多い。焼酎キープは銘柄によって1升が4,500~5,000円、4合瓶が3,000円ほど。(2011年3月調べ)

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飲物3種をすべて制覇 … おでん「あわもり」(新広)

飲物3種をすべて制覇


 先日、「あわもり」のおでん全14種類(各90円)を、すべていただきましたが、今日は今日とて、「あわもり」の飲み物を全種類制覇です! といっても、「あわもり」の飲み物(酒類)は3種類しかありませんが…。

 店に入るなり、まずは大瓶ビール(キリンラガー、500円)をもらうのはいつものパターン。最近はおでんの1品目も厚揚げに固定気味です。ふんわりとやわらかい、熱々の厚揚げが、飲み始めのすきっ腹にちょうどいいんですよねぇ。

 瓶ビールはサッポロ黒ラベルも選べ、小瓶(350円)もあります。

 2巡目はカワとスジ。カワは豚の皮で、スジは牛のアキレス腱。この2品は多くの人が好む、この店の名物です。

 3巡目は玉ネギとキモ。キモは肺(フワ)です。ここで飲み物を泡盛(160円)の梅割りに切り換えます。コンニャクは小さく縮むほどよく煮込まれています。

 私はどのおでんにも、薄めにのばした練り辛子をつけていただくことが多いのですが、テーブル上には練り辛子の他にも、食塩と醤油が置かれていて、好みに応じてそれらをかけていただきます。

 平天と棒天という練り物2品を注文したところで、飲み物も燗酒(200円)をもらいます。燗酒は、小鍋に入れた日本酒を、大鍋の湯につけて燗をつけたものをポットで保温しており、注文に応じて、そのポットからグラスに注いでくれます。

 そしてイワシ団子にネギマというお魚シリーズ。ネギマは、筏(いかだ)状に並べて串に刺したネギの間にマグロの身が挟まれています。

 1時間半ほどの滞在。おでん10本と、大瓶ビール(500円)、泡盛(160円)、日本酒(200円)で、お勘定は1,760円でした。どうもごちそうさま。

(注:「あわもり」は2011年3月末をもって閉店いたしました。)

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厚揚げ、大瓶ビール / かわ、すじ / たまねぎ、きも

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泡盛 / こんにゃく / カウンター上の調味料

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御酒 / ひらてん、ぼうてん / いわしだんご、ねぎま

店情報前回

《平成23(2011)年3月15日(火)の記録》

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午前3時でもほぼ満席 … 屋台「一二三(いちにさん)」(呉)

午前3時でもほぼ満席


 東日本全域での大きな地震から一夜明けて、大急ぎでテレビのニュースを見ると(どの局も地震のニュースしかやっていない!)、新幹線は動いているものの、都内の電車がまだ止まっている模様。

 実は今日は、次号の「古典酒場 Vol.10」に掲載するためのブロガー座談会が、赤羽の「まるます家」で開かれる予定で、そのために帰京しようとしていたのです。

(注: 「古典酒場 Vol.10」は、2011年4月8日に発売されています。)

 そんなわけで、予約していた、午前9時ごろに広島を出発する新幹線を、再び予約変更して、座談会の開催時刻にギリギリ間に合う(広島を昼過ぎに出発する)新幹線に切り替えて様子を見ることにします。

 テレビはどのチャンネルを回しても、同じような画面が出てくるし、しかも東北の海岸近くの町々は、すべて更地(さらち)になってしまったような状態になっている。こんなことって、本当に起こるんだ………。

 改めて驚いているところへ、「古典酒場」の倉嶋編集長から電話がかかってきて、「東京に住んでるメンバーも、今日は赤羽に集まれないので、座談会は1週間延期します」とのこと。そうだよなぁ。電車がないと、赤羽は遠い。というか、都内のどこに行くにも遠い。

 新幹線の予約を1週間先に変更して、本当は新幹線の中でやろうと思っていた原稿を、単身赴任社宅の部屋に缶詰めになって書き上げて、終わってみると午後6時半。なんとまぁ、はかったように呉の屋台の開店時刻ではありませんか。

 そんなわけで、今日も今日とて「一二三」へと繰り出して、焼酎(いいちこ)の湯割り(400円)をもらって、つまみは今日も豚足(600円)からスタートです。

 となりの常連さんは、メザシ(450円)をつまみに熱燗(400円)をちびりちびり。

「わしゃ、食べるもんはこんなにいらんけえ、にいさん、食べんさいや」とそのメザシを進めてくれます。

「じゃ、いただきます」と1尾とってかじってみると、このメザシがうまいこと! もともと瀬戸内海は小イワシやチリメン、メンパチなどの小魚系がうまいので、当然と言えば当然なんだけど、このメザシも味わいが深いなぁ。

 となりの常連さんは、本当に小食で、メザシはほぼ置いているだけという状態で、燗酒だけをクイクイとおかわりしていきます。思いっきり呑兵衛の人には、こういうタイプが多いんですよねぇ。つまみはほとんど食べずに、お酒だけをどんどん飲んでいく。身体には悪そうだけど、見ていてお酒がおいしそうだ。

 「ごちそうさん」とお勘定したとなりの常連さん、「よかったらこのメザシ食べといてや」と皿ごとこちらにずらしてくれます。「ありがとうございます。遠慮なくいただきます」。皿の上にはメザシが5尾。もともと1人前が9尾で、私が途中で1尾いただいたから、常連さんは自分自身では3尾分(全体の3分の1)しか食べなかったんですね。

 それにしても、このメザシは本当にいいつまみだ。これだけで焼酎湯割りを2杯おかわりしてしまいました。

 もらいもんのメザシだけで飲み終わっては、いかにも失礼なので、おでんのスネ肉(100円)とキンチャク(150円)をもらって、2時間ちょっとの滞在。お勘定は2,050円でした。

 2軒目はスタンド「二つ家」へ。ここは食事処「一つ家」の女将の娘さんがやっているスタンド(カウンター中心のスナック)なのです。いつも会社の先輩のボトルを飲んでいるので、今日はそのボトルをしっかりと空けて、新しいボトルを入れたところで終了。お勘定はニューボトルも含めて、ちょうど1万円でした。

 うち(単身赴任社宅)に帰って、お風呂に入り、テレビを見ると、朝と同じようにどのチャンネルも地震と津波のことを伝える特別番組。しかも分かってくれば分かってくるほど、恐ろしく大きな被害状況に呆然とするばかり。大変そうなんだけど、どうすることもできないので、ずっと見てるのもつらいなぁ。

 仕方がないので、午前3時ごろにまたゴソゴソと社宅を抜け出して、再び「一二三」へ。屋台は午前4時ごろまで開いてるのがうれしいですよねぇ。こんな時間帯はガラガラなんじゃないかと思っていたのですが、あにはからんや、なんとほぼ満席。

 私もかろうじて空いているすき間に滑り込み、またまた焼酎(いいちこ)の湯割り(400円)に、つまみはおでんの糸コンニャク(100円)と厚揚げ(100円)を取ってもらってチビリチビリ。

 なるどなぁ。この時間帯は、自分の店を終えたママさんたちが、店のお客さんを引き連れてやってくるんですね。それはもう、にぎやか、にぎやか。

 まわりの喧騒も酒のさかなにしながら、の~んびりと飲んでるうちに、そろそろ眠気がやってきたので、ここでお勘定をしてもらうと600円。この時間帯の屋台は初めてでした。

 さぁ、帰ってなんもかんも忘れて爆睡しよう。明日はいいことがありますように!

110312a 110312b 110312c
「一二三」豚足 / もらったメザシ、残り4尾 / 「二つ家」

店情報前回

《平成23(2011)年3月12日(土)の記録》

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何があったんだろう? … 屋台「一二三(いちにさん)」(呉)

「レジェンド」から見える屋台通り


 午後から会議をしていたら、同席している取締役何人かの携帯電話が次々に鳴りはじめ、みんな二言三言話した後、難しい顔をして、電話をしながら会議室の外へ出ていきます。

(どうしたんだ? 何があったんだろう?)

 と、会議室に残ったメンバーで顔を見合わせていると、部屋に戻ってきた人たちから、

「ついさっき東京で大きな地震があったそうで、電車が止まったり、火災が発生したりしているらしい。状況がわかったら、また連絡が入ることになってるから、続けよう」とのこと。

(へぇ! 東京に20年以上住んでるけど、火災が出るほどの地震なんか経験したことがない。よほど大きな地震だったんだろうなぁ。)

 と心配しているところへ、家族からも「みんな無事です」という携帯メールが届きます。

(そうか。「みんな無事です」というメールを出さないといけないような状況なんだ。いったい、どんな地震が来たんだろう?)

 逆に心配になったりします。

 午後4時ごろに会議を終えて自分の席に戻ってみると、まわりはすでに地震の話でもちきりです。「震源は東北地方らしい」。「お台場が燃えてるそうな」。「首都圏の電車は全部止まってるらしい。新幹線も飛行機も止まってるって!」。次々と入ってくる情報がものすごい。どんなことになってるんだ。

(そうだ。自分も今日の夜の新幹線を予約してたんだった。)

 ということを思い出して、明日(土曜日)の午前中に出発する新幹線に、予約を切り替えます。今日の会議のために東京、横浜からやってきていたメンバーも、ほとんどの人は帰るのをあきらめてホテルを予約し始めました。それでも何人かは、「とりあえず広島空港まで行ってみるよ」とか「ひとまず広島駅までは行ってみます」といいながら会社を出ていきます。(その後の顛末として、彼らは結局、広島で泊まったり、大阪まで行って泊まったりしたようで、残念ながら首都圏までは帰り着けなかったようです。)

「それじゃ、しかたないから飲みに行くか!」

 急きょ、今夜は呉泊まりとなったみなさんとともに向かったのは、小鍋立て「五鉄」。ここで一杯やりつつも、目は今日の地震を伝えるテレビ画面に釘づけです。

『陸前高田市は壊滅的な状況……』

 市が壊滅って、どういうこと!? 信じられないようなアナウンスが、テレビからは流れてきています。東北地方の太平洋側は、地震後にやってきた津波でえらいことになっているようです。

 一緒に飲んでるメンバーのうち、地震発生後、首都圏にいる家族と連絡が取れないと言っていた人も、何度も何度も電話をかけ続けて、やっと無事が確認できた様子。みんなの家族の無事が確認できたところで二次会へ。ジタバタしても、東京に戻ることすらできないので、心配しつつも飲むしかない状態。二次会の店、「レジェンド」にはテレビもラジオもないので、しばし地震のことは忘れて普通の飲み会モード。

 日付けが変わるころに「レジェンド」を出て、最後の〆として入ったのは、屋台の「一二三」。「一二三」にはテレビはありませんが、いつもラジオが流れています。そのラジオも、今日は音楽ではなくてニュース。再び現実世界に引き戻されます。状況が明らかになるにつれて、尋常ではないその地震の被害に『本当に?!』という驚きがどんどん膨らんできます。

 広島(呉)から東京に行けないなんてのは当たり前で、首都圏の中でも帰宅難民があふれ返っているいるらしい。確かに、電車が止まったら帰れないようなところから通勤してる人は多いもんなぁ。

(これは想像していたよりも、はるかに大きい地震だったのかもしれないぞ。新幹線の予約を明日に変更したものの、もしかしたら明日も東京に帰れないかも。)

 そんなことを思いながら、〆の半ラーメンをいただいて、お勘定は4人で4,500円(ひとり1,125円)でした。どうもごちそうさま。

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「一二三」の豚足 / おでん / 〆の半ラーメン

店情報前回

《平成23(2011)年3月11日(金)の記録》

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あわもりで全品食べて … バー「アンカー(ANCHOR)」(呉)

「BAR ANCHOR」


 明日、金曜日の夜は、新幹線で東京へと向かう予定なので、木曜日の今日、広(ひろ)の「あわもり」へと向かいます。閉店まで1ヶ月を切ったので、少なくとも週に1回は「あわもり」に行っておこうと思っているのです。

 店についたのは午後7時。まずは大瓶ビール(500円)をもらって、おでん(1本90円)は厚揚げからスタートです。ふんわりとやわらかくて、ボリュームもある厚揚げは、飲み始めのすきっ腹にちょうどいいんですよねぇ。

 2巡目はスジとカワ。この店の名物2品です。3巡目のキモは、牛の肺臓をひと口大に切って串に刺したもの。もつ煮込みにしてもおいしい食材ですが、おでんの汁(つゆ)にもよく合います。

 4巡目に平天とジャガイモをもらったところで、飲み物も泡盛の梅割り(160円)にチェンジ。5巡目の棒天とロールキャベツにつなぎます。6巡目の玉子とウインナーで、泡盛梅割をおかわりし、7巡目はネギマ(ネギ+マグロ)と玉ネギを注文。この2品は注文を受けてからおでん鍋に投入され、できた順に出されます。

 8巡目のコンニャクをもらって、おかわりした泡盛梅割りは3杯目。泡盛だけ3杯飲んでも、けっこうできあがってしまうところを、今日は最初に大瓶ビールまで飲んでますからねぇ。すでにかなり酔ってます。9巡目に最後の〆としてイワシ団子をもらって、これで「あわもり」の14種類のおでん、全品制覇です!

 いやいや、この店に何度も通いましたが、1度に、すべてのおでんを食べたのは、これが初めてですねぇ。うれしい。

 2時間弱の滞在。おでん14本に、大瓶ビールと泡盛3杯で、お勘定は2,240でした。「あわもり」で2千円を超えるほど飲むと、思いっきり満腹になるし、思いっきり酔うということを思い知りました。うぅ~っ、ごちそうさま。

110310a 110310b 110310c
「あわもり」 / 厚揚げ / すじ(手前)、かわ

110310d 110310e 110310f
きも / ひらてん、じゃがいも / 泡盛梅割り

110310g 110310h 110310i
ぼうてん、ロールキャベツ / たまご、ウインナー / ねぎま

110310j 110310k 110310l
たまねぎ / こんにゃく / いわしだんご

(筆者注:「あわもり」は2011年3月末をもって閉店いたしました。)

            ◇   ◇   ◇

 呉に戻ってきたものの、お腹はいっぱいだわ、すっかり酔ってるわで、あと1軒くらい行くのがやっとの状態。ま、平日(木曜日)だから、それくらいでちょうどいいか。じゃ、〆の1軒はバーにしますか。

 向かったのは小さなビルの2階にある、隠れ家風のオーセンティックバー、「BAR ANCHOR(バー・アンカー)」です。

 まずは広からここまで移動してきた喉の渇きをいやすため、ジンフィズ(900円)をいただきます。ジンフィズは、ジンに砂糖とレモン果汁を入れてシェイクし、仕上げに炭酸を足したカクテル。強いお酒に、甘みと酸味を足して、炭酸でシュワシュワさせると、こんなにも飲みやすい飲み物になっちゃうんですね。ックゥ~ッ、うまいっ!

 今日のお通し(チャージ500円の中に含まれる)は、蜂蜜をかけたブルーチーズと、枝付き干しぶどう。どちらも大好きなつまみです。蜂蜜をかけたブルーチーズは、ワインにも合うけど、ウイスキーにも合うんですよね。

 じゃ、2杯目はウイスキーだ。このところ「BAR ANCHOR」では、サービス・ウイスキーを1本設定して、それを1杯500円(ワンコイン)で飲ませてくれるのです。現在のサービス・ウイスキーは「オーヘントッシャン12年」(普段は1杯900円)。これをハイボール(炭酸割り)でいただきます。

 ボトル1本が空くと、次のサービス・ウイスキーに切り替わるのですが、1本が、ちょうど1ヶ月ほどもつので、「月替わりのサービス・ウイスキー」といった感じになっているんだそうです。

 なお、このサービス・ウイスキーは、ひとり1日に1回しか飲めません。明日、また来れば、また注文しても大丈夫です。自分が飲んだことがないようなウイスキーを飲んでみる、絶好の機会ではないかと思います。

 1時間半ほどの滞在は、1,900円でした。どうもごちそうさま。

110310m 110310n 110310o
ジン・フィズ / ブルーチーズと枝付き干しぶどう / オーヘントッシャン・ハイボール

・「BAR ANCHOR」の店情報前回

《平成23(2011)年3月10日(木)の記録》

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老舗屋台風だが新しい … 屋台「だるま」(呉)

めざしと焼酎湯割り


 呉駅近くでの会社関係の飲み会を終えて、帰り道にふらりと立ち寄った屋台は「だるま」です。

 「だるま」は、おでんに豚足、ラーメンが並ぶという、まるで老舗屋台のようなメニュー構成ながら、実は「あしあと」などとともに平成18(2006)年の公募で入った組。平成14(2002)年の公募時には、7枠に対して40数軒もの応募がありましたが、平成18年のときは3枠に3軒という、倍率1倍の応募しかなかったんだそうです。

 4年間の間に「屋台運営は思ったほど簡単じゃない」ということが、応募する側にもわかってきたんでしょうね。

 毎日々々、屋台を組み立てて準備をして、そして営業を終えると、どんなに大変でも片付けて、決められた屋台専用駐車場に収納しないといけない。しかも雨や風の時には営業できないので、かなり大変なようなのです。

 さて「だるま」。一次会でたっぷりと飲み食いしてきたので、ここは軽く飲んで、〆のラーメンにしましょうね。

 焼酎は芋焼酎(黒霧島)が400円、麦焼酎(いいちこ)ならば350円。日本酒は「音戸の瀬戸」(上撰)が400円です。「音戸の瀬戸」は音戸(おんど)の藤岡酒造のお酒。同じ音戸の「華鳩(はなはと)」は榎(えのき)酒造です。

 今日は「黒霧島」(芋焼酎)を湯割り(400円)でもらって、つまみにはめざし(400円)を炙ってもらいます。めざしは5尾で、半月にスライスしたレモンが1切れ添えられます。

 めざしもそうですが、瀬戸内海の小魚が、実に呑兵衛好みするいい味わいなんですよ。

 ここ「だるま」には串カツもあるんですね。山芋、玉ねぎ、オクラがそれぞれ150円。鳥肉、豚肉、牛肉、ウインナがそれぞれ200円という、二つの価格帯の7種類。呉の屋台で串カツがあるのは、ここだけだろうと思います。

 最後にラーメン(500円)を注文。ここには、ラーメン以外にワンタンスープ(500円)、チャーシューメン(700円)、ワンタンメン(700円)があります。

ラーメン 出てきたラーメンは、透明度の高いスープで、具材はチャーシュー、茹でモヤシ、メンマ、刻みネギという広島定番の4品に加えて少量のワカメも入っています。麺はストレートで、他の屋台と比べるとやや細め。

 表から見ると、老舗屋台と同じように見えるのに、実はメニューにちょっと工夫があったり、ラーメンも独自なものだったりするのがいいですね。

 1時間弱の滞在。お勘定は1,300円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成23(2011)年3月9日(水)の記録》

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店情報: 屋台「だるま」(呉)

    110309z
  • 店名: だるま
  • 電話: (未調査)
  • 住所: 737-0051 広島県呉市中央3丁目周辺の蔵本通り(赤ちょうちん通り)
  • 営業: 18:00-02:30、日休
  • 場所: JR呉駅から徒歩または市バス「中央三丁目」下車
  • メモ: 芋焼酎(黒霧島)400、麦焼酎(いいちこ)350、日本酒(音戸の瀬戸・上撰)400、中瓶ビール550、めざし400、山芋400、焼き鳥350、豚足600、豚耳600、串カツ(山芋、玉ねぎ、おくら)各150、串カツ(鳥肉、豚肉、牛肉、ウィンナ)各200、ラーメン500、ワンタンスープ500、チャーシューメン700、ワンタンメン700。おでん各種はほぼ100円で、ウインナー、きんちゃく、ロールキャベツ、糸こんにゃくが200円。(2011年3月調べ)

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〔お知らせ〕 間もなく発売「東京 駅近 居酒屋名店探訪」

東京 駅近 居酒屋名店探訪


 出版時期が、ちょうど「さかなマニア」(浜田信郎・監修、メディアパル、税込み1,365円)と同時になってしまいましたが、東京書籍の「東京 駅近 居酒屋名店探訪」(税込み1,365円)も7月8日に印刷を終え、発送が始まりました。7月13日(水)には都内主要書店に並ぶ予定で、週末(16日(土))頃までには全国配本になる予定です。

 この本は、「酔わせて下町」や、読売新聞土曜夕刊「ぶらり食記」への連載などでおなじみの居酒屋ライター・藤原法仁さん。「くにろく 東京食べある記」や、サントリーの公式ブロガーとして「BAR-NAVI by SUNTORY 公式ブログ」への連載などもされている、くにろくさん。“築地王”であり、「築地市場を食べつくせ!」ブログでもおなじみの小関敦之さん。そして私の4人の共著ですが、なにしろ私は呉に単身赴任中なので、今回はほんのちょっとしかお手伝いできず、申しわけない限りです。

 本書は、東京都内に数ある名居酒屋の中から、山手線全駅の「駅近」の居酒屋と、話題のスカイツリー地域の「駅近」居酒屋を網羅したものになっています。

 居酒屋紹介記事の他に、コラムとして、下町などで見かけるホッピーをはじめ、梅シロップ、バイスサワー、ホイスなどの変わった飲み物の解説から、L字、コの字、ニの字、テトリスといった、カウンターの形状を考察したものまで取りそろえ、居酒屋入門者からマニアまでが、幅広く楽しめるものを目指しました。

 東京在住の方にはもちろんのこと、地方から仕事などで上京される方にとっても、都内の名酒場を探す一助となるものと思います。全ページカラーですので、多くの方々に楽しみながら読んでいただき、店を見つける一助にしていただけるとありがたいです。

 「さかなマニア」に加えて、こちら「東京 駅近 居酒屋名店探訪」も、ぜひよろしくお願いいたします。

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自宅近くの名店めぐり … やきとん「弐ノ十(にのじゅう)」(都立家政)など

「秋元屋」にて


 ドーンッ! 左から荒木マタエモンさん、Qちゃん、キクさん、そして渋い横顔はハッシーという、「東京自由人日記」でもおなじみのメンバーが、野方「秋元屋」のカウンターに勢ぞろいです。ここに「東京自由人日記」の小西さんがいないのが残念ですねぇ。小西さんは今日は吉田類さんの句会に参加されているんだそうです。

 昨夜、明け方近くまで飲んだので、今日は昼過ぎまでゆっくりと眠り、軽めの昼食をとってしばらくすると、もう午後3時過ぎ。「行かなきゃ!」と家を出て、「秋元屋」の開店時刻(土日は午後4時)を目指して、トコトコと移動。店内で、おなじみのみなさんたちと合流したのでした。

 東京に帰ってきたら、やっぱりホッピーと、もつ焼きですよね。三冷白ホッピー(金宮焼酎使用、400円)をもらって乾杯し、半焼きハツ(120円)と半焼きタン(150円)を注文し、焼き上がりを待つ間に、もつ煮込み玉子入り(550円)をもらいます。開店直後はいっせいにもつ焼きの注文が入るので、一所懸命焼いてくれても、ちょっと時間がかかるのです。

 表のテーブル席からは、早々と“ニコライ”の注文も飛び交っています。“ニコライ”というのは“煮込みライス”(350円)の略称。その名のとおり、ご飯の上に、煮込みをかけた、小さな丼ものといった料理です。浅草の牛にこみ「正ちゃん」にも、牛煮込(400円)を丼めしにかけた、牛めし(500円)というメニューがありますが、「秋元屋」のニコライは、それのもつ煮込み版なんですね。見るからにおいしそうだ。

 2杯目に三冷黒ホッピー(400円)をもらったところで、もつ焼き2本も焼き上がってきました。半焼きのハツとタン。やっぱりもつ焼きはうまいなぁ。なんで呉にはこれがないんだろう。

 1時間ちょっとの滞在。席料100円が加わって、「秋元屋」のお勘定は1,720円でした。

 おなじみの面々と一緒に向かう二次会の店は、都立家政の「竹よし」です。

 午後5時半の「竹よし」は、すでにカウンターはいっぱいで、我われ5人がカウンターの背後にあるテーブル席に座ると、これでほぼ満席。

 それぞれが思い思いのお酒を注文。私は菊正宗の燗酒(1合350円)をもらいます。つまみはまずは刺身盛り合せ(1,000円)から。今日の刺盛は、タラ、タイ、赤エビ、マグロ、カマスの5点盛りです。さらにはブリかま焼きや、イカ塩辛(二日目と五日目のミックス)、自家製アジ開きと、魚介類のオンパレードです。

 午後8時半まで、3時間たっぷりと飲み食いして5人で11,500円(ひとり2,300円ずつ)なんだから、「竹よし」は安いですよねぇ。いつもごちそうさまです。

 日曜日(明日は仕事)なので、この辺でお開きにしておくのがちょうどいいのですが、なんとなく飲み足りず、ハッシーと二人、歩いて20秒ほどのやきとん屋、「弐ノ十(にのじゅう)」へ。カウンター席の一番奥のところが空いていたので、そこに並んで座ります。はじめてだなぁ、この場所。ハッシーは緑茶ハイ(350円)を、私は豆乳ハイ(380円)をもらって乾杯し、つまみには煮豆腐(200円)と山芋醤油漬け(150円)をもらいます。

 そこへ地元の呑み仲間・ふぢもとさんもやってきて合流です。日曜日でも、みなさんけっこう飲んでるんですねぇ!

 もう1杯ずつ、それぞれ緑茶ハイと豆乳ハイをおかわりし、お勘定は二人(ふぢもとさんは別会計)で1,800円(ひとり900円ずつ)でした。どうもごちそうさま。

110306a 110306b 110306c
やきとん「秋元屋」 / 煮込み玉子入り / 半焼きハツ、半焼きタン

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「竹よし」自家製アジ開き / 奥のテーブル / 手前のテーブル

110306g 110306h 110306i
やきとん「弐ノ十」 / 豆乳ハイ、緑茶ハイ / 山芋醤油漬け、煮豆腐

・「秋元屋」の店情報前回)/「竹よし」の店情報前回)/「弐ノ十」の店情報前回

《平成23(2011)年3月6日(日)の記録》

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この店で終了のはずが … 居酒屋「満月(まんげつ)」(鷺ノ宮)

「満月」ホタテかき揚げ、トマト割り


 昨年末に先輩の奥様が亡くなり、今日は納骨の日。朝早く(午前7時過ぎ)に呉駅を出て、出張のときと同じように、広島駅1番ホームの「駅うどん」で、今日は天玉うどん(390円)を食べて新幹線に乗り込みます。

 昨夜も「五鉄」→「レジェンド」→「一二三」→「アンカー」と、日付けが変わってしばらくするまで飲み歩いていたので眠い眠い。爆睡してるうちにあっという間(正午過ぎ)に品川に到着し、池袋から東武東上線経由で納骨が行われるお寺さんへ。

 無事に納骨の儀も終えて、午後5時から、ふじみ野の魚来亭「海勢」で飲み会。先輩の奥様も写真で参加です。

 思いっきり飲んで、東武東上線・ふじみ野駅で解散し、カミサンとともに鷺ノ宮へ。鷺ノ宮駅前で「もうちょっと飲んで帰るね」ということで、ひとり「ペルル」へ。キープしているブラックニッカのボトルに、炭酸をもらって、ハイボールでクールダウン。

 「ペルル」に入ったのが午後10時ごろだったので、あっという間に閉店時刻(午後11時半)がやってきて、今日のお勘定は800円。

 そのまま「満月」に向かい、トマト割り(300円)にホタテかき揚げ(400円)で地元の呑兵衛さんたちと歓談。ツイッターで「満月なう」とつぶやいたところ、すぐに、ふぢもとさんから「ばりこてなう」というメール。『これは行かねば』とお勘定をし、トコトコと博多ラーメンの「ばりこて」へ。「満月」から「ばりこて」までは、徒歩10分ほどの距離です。

 「ばりこて」で、ふぢもとさんたちと合流し、直ちゃんも含めて3人でスナック「イルカ」へ。飲んで歌って、ボチボチ閉店ということで店を出たのは午前3時。

 それでもちょっと飲み足りない3人は、イタリア家庭料理の店「ピアノピアノ」へ。この店は昼、夜はレストランとして営業しているのですが、夜10時を過ぎるとバーとしての営業となって、ただの呑兵衛も入れるようになるのです。

 3人で赤ワインを1本開けて、つまみにはピザをもらいます。こんな時間(午前3時過ぎ)に、こんなに食べていいのかなぁ? と思うでしょうが、たくさん歌ってお腹もすいているのでした。ピザがシメタン(〆の炭水化物)代わりですね。

 お勘定は赤ワイン1本+ピザで、3人で2,500円でした。どうもごちそうさま。

 そろそろ午前4時。さぁ、帰って寝ますかね。おやすみなさ~い。

110305a 110305b 110305c
「駅うどん」天玉うどん / 「海勢」お造り / 「ペルル」入口

110305d 110305e 110305f
「ばりこて」ラーメン / 「イルカ」焼酎水割り / 「ピアノピアノ」ワイン

・「満月」の店情報前回

《平成23(2011)年3月5日(土)の記録》

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この辺に住んでるのに … 宣伝酒場「春駒(はるこま)」(呉・新広)

鳥足骨付・親


 3月に入り、「あわもり」の閉店まで、あと1ヶ月を切りました。今日も今日とて、会社前バス停からの直通路線バスで、「あわもり」のある広交差点へと向かいます。バスを降りると、すぐ後ろから降りてきたのは、同じ会社に勤務しているTさんです。

(私)「この辺に住んでるの?」

(T)「そうなんですよ。浜田さんはなんでここで降りるんですか? 呉に住んでるんでしょう?」

(私)「この近くに「あわもり」っていう人気酒場があるんだけど、知らない? そこが、今月末で閉店なんで、週に一度は来るようにしてるんだよね。」

(T)「えっ! そうなんですか。もう何年もこの辺に住んでるのに知りませんでした。連れて行ってください。」

(私)「いいよ。行こう行こう!」

 Tさんは、もともと広島の出身ですが、私が東京に勤務している時代に、同じ職場に新入社員として入ってきたのでした。その後、事業所ごと横浜に移転したときにも、一緒に横浜に行って、数年前、私よりも先に呉に転勤になっていたのです。

 カウンター長辺の、おでん鍋近くに並んで座り、まずは瓶ビール(キリンラガー大瓶、500円)をもらって、おでん(1本90円)はスジとカワの両方を、ふたりそれぞれ1本ずつ。

(私)「ここは飲み物はビール、泡盛、日本酒が選べるけど、つまみは14種類のおでんのみ。どれを食べても、はずれはないんだけど、この2種類がツートップの人気商品だからね。これ以降は、好きなものを注文してみてね。」

 Tさんは、さっそく泡盛(160円)を注文。いきなりそうきましたか。昔からそうだったけど、変わらず呑兵衛ですねぇ。

 グイグイと泡盛梅割りをおかわりしながら、おでんも次々と食べ進むTさん。

(T)「いやぁ。近くに住んでいながら、ぜんぜん知りませんでした。残念だなぁ。」

(私)「でしょう。この雰囲気は、首都圏の人気もつ焼き店にも匹敵するよね。」

 私も大瓶ビールを飲み干したあとは、泡盛梅割り(160円)をもらって、おでんもイワシ団子、キモ、厚揚げと、好物の品をいただきます。

 50分ほどの間に、二人でビール大瓶1本に泡盛5杯、おでんを10本いただいて、お勘定は2,200円でした。どうもごちそうさま。

(「あわもり」は、2011年3月末をもって閉店いたしました。)

「すぐ近くに、もう1軒、おすすめの店があるんだけど、行ってみる?」とTさんを誘って入ったのは宣伝酒場「春駒」です。

 焼酎(350円)を水割りでもらって乾杯し、鳥足骨付(500円)の親を、ひとり1本ずつ塩で注文しておいて、その焼き上がりを待つ間にポテトフライ(350円)ももらいます。

 ここの親鶏の足は、噛み切れないほど硬いんだけど、その硬いのを一所懸命噛んでいると、ものすごくいい味わいになってくるのです。鶏がいいんだろうなぁ。Tさんもすっかり気に入ってくれた様子。お勘定は二人で2,050円でした。ごちそうさま。

110302a 110302b 110302c
「あわもり」スジ(手前)、カワ / イワシ団子(左)、キモ / 厚揚げ

・「春駒」の店情報前回

《平成23(2011)年3月2日(水)の記録》

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トロワリビエールラム … 創作料理「有象無象(うぞうむぞう)」(呉)

トロワリビエールラム


 水曜、木曜と2晩連続となった、首都圏からの出張者のみなさんとの楽しい飲み会から、一夜明けて今日は金曜日。

 会社での仕事を終えて、いそいそと向かった先は、呉の隣町・広(ひろ)のおでん屋、「あわもり」です。午後6時半の店内は4人組、5人組といったグループ客が多くて、ほぼ満席状態。テレビ下の、いちばん端っこの席に入れてもらって、まずは瓶ビール(キリンラガー大瓶、500円)に、おでん(各90円)はスジ、カワ、キモの3本からスタートし、厚揚げ、ぼう天、玉子を1個ずつ追加して終了。お勘定は1,040円。こんでるときは、なるべく早く席を譲るのが大衆酒場の不文律。自分が行くときも、そうやって席を譲ってもらえるとうれしいですもんね。(「あわもり」は2011年3月末をもって閉店いたしました。)

 呉(くれ)に戻って、今日の2軒目は「魚菜や」です。ここは季節ごとの料理で、呉の地酒を楽しむお店なので、料理を食べない酔っぱらいはお断り。本当は1軒目として行くべきお店です。昨日は1軒目としてやってきたので、今日はちょっと勘弁してもらって、カウンターの隅っこに入れてもらい、「千福(せんぷく)」を燗(かん)でお願いします。

 ここ「魚菜や」に置いている「千福」は、銘柄でいうと「特撰黒松」という本醸造酒。やわらかくて飲みやすいお酒で、瀬戸内海の魚介類によく合います。そんなわけでつまみにはイイダコの煮物を注文。瀬戸内海はタコもうまいんですよ!

 小イワシやタコがうまいところは、横須賀とも似てるなぁ、なんて思うことがよくあります。横須賀だとシコ(シコイワシ)に、久里浜のタコですね。天然の港(それも軍港)になるような土地では、とれるものも似てくるんでしょうか。

 「千福」燗酒をもう1つおかわりして、2時間弱の滞在は、お通しのポテトサラダも含めて、ちょうど2千円。時刻は午後10時前です。

 「魚菜や」で一緒になった、「くれえばん」の木戸編集長と「ラムを飲みに行こう!」と向かった本日の3軒目は「有象無象(うぞうむぞう)」。この店には、ラム好きの常連・Kさんが、おいしいラムを揃えてくれているのです。

 今回もまた、カリブ海はマルティニーク(Martinique)島で作られた、「トロワ・リビエール(Trois Rivieres)」というラム酒を、ミストスタイルでいただきます。ミストというのは、グラスの中に小さい氷をびっしりと入れて、そこにラム酒を注いだもの。氷の冷たさでグラスの表面に霧がかかったように曇るので“ミスト”と呼ばれてるんですね。

 つまみには、前回もいただいて美味しかった“マスカルポーネの冷やっこ風”の他、セロリ醤油漬、れんちょう(舌平目)一夜干しを出してくれます。

 「トロワ・リビエール」という名称は、フランス産のワインやチーズなどと同じように、AOC(原産地呼称統制)で統制されていて、他で作られたラムに使うことはできません。その「トロワ・リビエール」を作るためのサトウキビの畑が、島内の4箇所にあるんだそうで、今日はその畑ごとのラム酒や、年代物の「トロワ・リビエール」なども飲ませてもらいました。ラムもまた極めようとすると、ものすごく奥が深い飲み物なんですね!

 日付けが変わるまでラム酒を楽しんで「有象無象」のお勘定は二人で8千円のところを、木戸さんが支払ってくれました。ありがとうございます。

 「もう1軒!」と、木戸さんと二人で向かった先は、屋台の「一二三(いちにさん)」です。このところ、ここに来ないと週末になった気がしない。それほど毎週のように来ています。木戸さんは瓶ビール(中瓶、550円)と、おでんの大根(100円)、私は焼酎湯割(400円)と、きんちゃく(150円)、玉子(100円)、そのあと平天(100円)を追加して、1時間弱の滞在。

「さっきは木戸さんに出していただいたので、ここは私が払います!」

 とがんばってみたものの、お勘定は二人で1,400円。ちっともトントンにならない始末で、まったく申し訳ありません。

 「一二三」の前で解散し、そのまま真っすぐ社宅に帰ればいいものを、ついつい吸い寄せられて入る本日の5軒目は、バー「アンカー(ANCHOR)」です。この店の営業は午前3時までですもんねぇ。まずはギムレット(900円)を振ってもらうと、今日のお通し(チャーム)はスモークサーモンです。

 これくらい酔っていると、ギムレットのような強いお酒でも、その冷たさと甘酸っぱさでクイクイ飲めてしまうのが怖いところ。これが明日の二日酔いにつながるんですね。

 1杯目はキュッと飲み干して、2杯目はマティーニ(900円)を「ゴードン」(←ジンの銘柄)で作ってもらいます。ここでマティーニを注文すると、いつもは「タンカレー」(←ジンの銘柄)で作ってくれるのですが、今日はちょっと変えてみたのでした。

 そのジンの違いに合わせて、ベルモットも違う銘柄のものに変えてくれた上に、味の違いが分かりやすいように、オリーブもカクテルの中には入れず、別皿で出してくれる店主の森貞さん。

 クッとひと口のんで、「なるほどぉ!」なんて訳知り顔でうなずいてみるものの、すっかり酔っ払っていて、本当は味の違いなんてよくわからない。でもいいんです! こうやっていろんなお酒を、飲み物のプロであるバーテンダーに作ってもらって楽しむのがバーなんですから。なんとなく違う雰囲気が感じられれば、それでいいと思いながら、いつもありがたくいただいてます。

 これまた1時間ほど楽しんで、お勘定はカクテル2杯に、チャージ(チャーム付き)が500円付いて、2,300円という明朗会計。「アンカー」では、その内訳をビシッとレシートに明記して出してくれるので、とても安心できるのでした。どうもごちそうさま。

 やぁ、今週はよく飲んだなぁ。

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「あわもり」おでん / 「魚菜や」イイダコの煮物 / 「有象無象」つまみ

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「有象無象」ラムあれこれ / 「一二三」おでん / 「アンカー」マティーニ

・「有象無象」の店情報前回

《平成23(2011)年2月25日(金)の記録》

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今夜の〆はワンタン麺 … 屋台「八起(やおき)」(呉)

ワンタンメン


 昨日から今日にかけて、首都圏からの来客が続々。

 昨日は、横浜で一緒に仕事をしていたKさんとともに「ほらふき」の鍋をいただいて、超満腹になって店を出たわけですが、Kさんはそれほどお酒は飲めないとのことで、1軒目で解散。すぐ近くの単身赴任寮へと帰っているところへ、ピピピピピッと携帯電話に着信です。

「ワシじゃがのぉ。『アンカー』で呑んどんじゃが、来んね?」

 という電話は、大学の先輩で、会社の先輩でもあるYさんです。新入社員時代にも、東京・横浜勤務の時代にもすごくお世話になっていたYさんですが、何度かの転勤を繰り返し、昨年、私が呉に転勤したのと同じときに、Yさんは呉から横浜へと転勤になったのでした。そのYさんが出張で呉にやってきて、近くのスタンドバー「アンカー」(0823-25-6277、呉市中通4-2-3)から電話してきてくれたのでした。

 私もさっそく「アンカー」へと向かいます。「アンカー」のあるダイヤモンドビルは、スタンドバーがずらりと入った雑居ビル。ここにある店のいずれかを行きつけにしている会社の人は多いのです。

 実は、ちょうどその日(2月23日)がYさんの誕生日で、翌24日がYさんの娘さんと「バンカー」のママの誕生日なんだそうで、日付けが変わる瞬間を待って「モエ・エ・シャンドン」(シャンパン)を1本開けて、イチゴのケーキでお祝いです。

 開けて今日は、立川からやってきたMさんとともに、まずは「魚菜や」で小イワシの刺身や天ぷら、タコ天ぷら、おでんなどをいただきつつ、「雨後の月」や「宝剣(ほうけん)」といった呉の地酒を堪能。

 Mさんがワインがお好きということだったので、二次会はバー「アンカー」でワインを1本出してもらって、「炒りたて生アーモンド」(600円)や「カマンベール・フランベ」(1,200円)をつまんで、午後9時過ぎに解散です。

 今日は東京の呑み仲間・Hさん(=ミスタースリムさん)も来呉中。『呉のどこかで呑んでるかな?』と思って電話してみると、ホテルに戻ったところとのこと。それじゃと、ホテルからもほど近い「シロクマ」で合流です。

 「シロクマ」のマスターは、日本酒にもこっていて、今日もウイスキーの合い間に、「雨後の月」の原酒や、「華鳩(はなはと)」のにごり酒などを出してくれます。

 最後の1軒は、やっぱり屋台ですね。今日は「八起(やおき)」に入り、Hさんは芋焼酎(350円)を湯割りで、私は麦焼酎(350円)を水割りでもらい、まずはおでんからスタート。Hさんは大根(100円)、竹輪(100円)を、私は蒲鉾(100円)とコンニャク(100円)をもらいます。

 そして〆は「八起」ならではのワンタンメン(700円)。ワンタンは注文をしてから包んでくれます。

 こうして、昨日のKさん、Yさんから始まって、今日はMさんと2軒、Hさんと2軒と、二日間で4人のみなさんとの楽しいハシゴ酒を過ごしたのでした。みなさん、どうもありがとうございました。

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「バンカー」にて / 「魚菜や」の小イワシ刺身 / 「アンカー」のカマンベールフランベ

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「アンカー」の炒りたて生アーモンド / 「シロクマ」にて / 「八起」のおでん

・「八起」の店情報

《平成23(2011)年2月24日(木)の記録》

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店情報: 屋台「八起(やおき)」(呉)

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  • 店名: 八起
  • 電話: (未調査)
  • 住所: 737-0051 広島県呉市中央3丁目周辺の蔵本通り(赤ちょうちん通り)
  • 営業: 18:00-03:00、日休
  • 場所: JR呉駅から徒歩または市バス「中央三丁目」下車
  • メモ: 焼酎350。ラーメン500、チャーシューメン700、ワンタン500、ワンタンメン700。〔おでん〕あつあげ100、平天100、ちくわ100、かまぼこ100、だいこん100、ごぼうてん100、こんにゃく100、じゃがいも100、しゅうまい100、たまご100、えのき茸100、すじ120、ウインナ150、ロールキャベツ150、きんちゃく150、糸こんにゃく150、たこ300~。(2011年2月調べ)

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〔お知らせ〕 間もなく発売「さかなマニア」!

さかなマニア
(表紙イメージは変更となる可能性もあります。)


 一都三県の魚介類をつまみに呑める名酒場80軒をフルカラーでご紹介するガイドブック「さかなマニア」(浜田信郎・監修、メディアパル、税込み1,365円)ができあがり、2011年7月8日ごろから書店に並ぶ予定だそうです。私も監修という立場で、この本の作成に参画させていただきました。

 「さかなマニア」という名前からもわかるとおり、この本は昨年2月に発売された「もつマニア」(浜田信郎・監修、メディアパル、税込み1,365円)に続く、メディアパル社のホピオシリーズ第2弾という位置づけ。

 『ホピオ』というのは、『ホッピー親父』を略した造語。「もつマニア」「さかなマニア」と続くこのシリーズは、『我われオヤジ族が、自分の小遣いで飲めるようなお店を紹介しよう』ということが共通のコンセプトなのです。

 とはいうものの、さすがに「さかな」のほうは、「もつ」と比べると客単価が高く、すべての店が「ポケットマネーでお手軽に」とはなりませんでした。その代わり、酒場めぐりのときの参考となるように、すべてのお店について、お店の方に改めて取材確認させていただいた平均的な予算を掲載させていただきました。

 そして前回同様、今回もまた、多くのブロガーや酒場通のみなさんに、ご自身の行きつけの酒場と、その酒場の楽しみ方や気をつけるべきルールなどをご紹介いただいたほか、本文中にはお名前が登場していない数多くのみなさんにも、取材候補店の洗い出しやお店への取材交渉などでご尽力いただきました。本当にありがとうございました。

 発売となりましたら、ぜひ手にとってお読みいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

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