何があったんだろう? … 屋台「一二三(いちにさん)」(呉)
午後から会議をしていたら、同席している取締役何人かの携帯電話が次々に鳴りはじめ、みんな二言三言話した後、難しい顔をして、電話をしながら会議室の外へ出ていきます。
(どうしたんだ? 何があったんだろう?)
と、会議室に残ったメンバーで顔を見合わせていると、部屋に戻ってきた人たちから、
「ついさっき東京で大きな地震があったそうで、電車が止まったり、火災が発生したりしているらしい。状況がわかったら、また連絡が入ることになってるから、続けよう」とのこと。
(へぇ! 東京に20年以上住んでるけど、火災が出るほどの地震なんか経験したことがない。よほど大きな地震だったんだろうなぁ。)
と心配しているところへ、家族からも「みんな無事です」という携帯メールが届きます。
(そうか。「みんな無事です」というメールを出さないといけないような状況なんだ。いったい、どんな地震が来たんだろう?)
逆に心配になったりします。
午後4時ごろに会議を終えて自分の席に戻ってみると、まわりはすでに地震の話でもちきりです。「震源は東北地方らしい」。「お台場が燃えてるそうな」。「首都圏の電車は全部止まってるらしい。新幹線も飛行機も止まってるって!」。次々と入ってくる情報がものすごい。どんなことになってるんだ。
(そうだ。自分も今日の夜の新幹線を予約してたんだった。)
ということを思い出して、明日(土曜日)の午前中に出発する新幹線に、予約を切り替えます。今日の会議のために東京、横浜からやってきていたメンバーも、ほとんどの人は帰るのをあきらめてホテルを予約し始めました。それでも何人かは、「とりあえず広島空港まで行ってみるよ」とか「ひとまず広島駅までは行ってみます」といいながら会社を出ていきます。(その後の顛末として、彼らは結局、広島で泊まったり、大阪まで行って泊まったりしたようで、残念ながら首都圏までは帰り着けなかったようです。)
「それじゃ、しかたないから飲みに行くか!」
急きょ、今夜は呉泊まりとなったみなさんとともに向かったのは、小鍋立て「五鉄」。ここで一杯やりつつも、目は今日の地震を伝えるテレビ画面に釘づけです。
『陸前高田市は壊滅的な状況……』
市が壊滅って、どういうこと!? 信じられないようなアナウンスが、テレビからは流れてきています。東北地方の太平洋側は、地震後にやってきた津波でえらいことになっているようです。
一緒に飲んでるメンバーのうち、地震発生後、首都圏にいる家族と連絡が取れないと言っていた人も、何度も何度も電話をかけ続けて、やっと無事が確認できた様子。みんなの家族の無事が確認できたところで二次会へ。ジタバタしても、東京に戻ることすらできないので、心配しつつも飲むしかない状態。二次会の店、「レジェンド」にはテレビもラジオもないので、しばし地震のことは忘れて普通の飲み会モード。
日付けが変わるころに「レジェンド」を出て、最後の〆として入ったのは、屋台の「一二三」。「一二三」にはテレビはありませんが、いつもラジオが流れています。そのラジオも、今日は音楽ではなくてニュース。再び現実世界に引き戻されます。状況が明らかになるにつれて、尋常ではないその地震の被害に『本当に?!』という驚きがどんどん膨らんできます。
広島(呉)から東京に行けないなんてのは当たり前で、首都圏の中でも帰宅難民があふれ返っているいるらしい。確かに、電車が止まったら帰れないようなところから通勤してる人は多いもんなぁ。
(これは想像していたよりも、はるかに大きい地震だったのかもしれないぞ。新幹線の予約を明日に変更したものの、もしかしたら明日も東京に帰れないかも。)
そんなことを思いながら、〆の半ラーメンをいただいて、お勘定は4人で4,500円(ひとり1,125円)でした。どうもごちそうさま。
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コメント
浜田様、毎日何気なく生活できることに感謝ですよね。
投稿: りゅうちゃん | 2011.07.13 15:20
このようななかでの、ナデシコJAPANの優勝は、みんなの心の糧になりますよね!浜田さま!
投稿: りゅうちゃん | 2011.07.18 18:10
ほんと。感動しました。
よくがんばりましたよねぇ、なでしこジャパンのみなさん。
糸井重里さんがツイッターで、
『<ちいさくて、フェアプレイで、笑ってる、おんなたち。>
この先の日本の生き方の見本が、ここにあったように思う。』
とつぶやかれていましたが、まさにそんな印象を受けました。
投稿: 浜田 | 2011.07.18 22:45