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2011年8月

呉名物の細うどんで〆 … 大衆食堂「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

「森田食堂」のうどん


 仕事関係の飲み会が午後8時半ごろに終了。

『この時間ならば、まだ「森田食堂」が開いてるじゃないか!』

 ということで大急ぎで駅前に出て「森田食堂」に飛び込むと、先客3名ほど(それぞれ男性ひとり客)が静かに飲んでいるところ。あぁ良かった。これならゆっくりとやってきても大丈夫だったかもしれないですね。

 私もテーブル席の一角に腰を下ろし、飲んだ後の〆(しめ)の炭水化物として、うどん(300円)を注文します。

 料理の出が早いのが、この店の大きな特長のひとつ。うどんも、ほとんど待つこともなく出てきました。

 メニューには単純に「うどん300円」と書かれていますが、ここ「森田食堂」のうどんは、イリコ出汁を薄口醤油で味付けし、呉独特の細麺のうどんを入れたもの。具は薄くスライスした蒲鉾(かまぼこ)と刻みネギ、そして天かすだけと、とてもシンプルです。

 その昔、食事の時間も極力短時間で抑えたい海軍さん(工廠の職工さんなども含む)のために、できるだけ早く茹で上がるようにと、この細麺のうどんが作られたそうなのですが、いまやそれが呉の名物となって「細(ほそ)うどん」という名前で呼ばれるようになりました。

 特に「細うどん」と銘打っていなくても、古くから続く呉の料理屋でうどんを注文すると、必ずと言っていいほど、この「細うどん」が出されます。

 さて今月は、6月3日(金)に横浜への出張のついでに野毛の酒場めぐりをし、翌土曜日は「宇ち多゛」から始まるロングラン飲み会を楽しんで、日曜日の夜、呉に到着。

 6月8日(水)は、仕事を終えて広(ひろ)に出て、宣伝酒場「春駒」で、いつものように鳥足骨付の親。今回は初めて味噌焼きでいただきました。味噌焼きで食べると、カリッと焼けた皮の部分がいいですねぇ!

 6月10日(金)は、またまた出張で横浜へ。仕事終了後に、横浜駅東口の「まるう商店」でたっぷりと魚料理をいただいて、二次会はそのすぐ近くのバー「ラストワルツ」。そのあとは自宅近くまで戻って、都立家政の「ばりこて」から「イルカ」へ。これも定番コースになりつつありますねぇ。

 翌6月11日(土)は、故郷(いなか)の友人が上京してきて、久しぶりにフランス料理の「北島亭」から、レストラン・バー「赤坂グレース」へ。

 日曜日(6月12日)の夜に呉に戻ってきて、火曜(6月14日)、水曜(6月15日)と、仕事関係の飲み会が続いた後、ここ「森田食堂」に〆の細うどんを食べに来たのでした。

 スルスルッと10分ほどで細うどんを食べ終えて、お勘定は300円。「ありがとうございました!」という女将さんの笑顔に見送られながら店を後にしたのでした。

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「春駒」鳥足骨付 / 「まるう商店」生しらす / 「北島亭」生ウニのコンソメゼリー

・「森田食堂」の店情報前回

《平成23(2011)年6月15日(水)の記録》

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14時間ものロングラン … もつ焼き「宇ち多゛(うちだ)」(立石)

宇ち多゛


 野毛の酒場めぐりから一夜明けた今日は、もつ焼きを食べに「宇ち多゛」に遠征です。

 わが家(中野区)から「宇ち多゛」(葛飾区)までは、電車を3〜4本乗り継いで、およそ1時間の行程。その1時間をかけてでも行きたいという思いにさせる魅力があるんですね、「宇ち多゛」には。その魅力が、シンプルにもつ焼きのうまさと安さにあるところがすばらしい。

 昼ごろに家を出て、立石に着いたのは午後1時過ぎ。土曜日は2時過ぎには売り切れてしまうことも多いので、けっこうギリギリの時刻ですね。

 表側の入口にちょっとだけ並んで、すぐに店内へと案内されます。この時間になると、残っているネタも少ないけれど、行列もまた少ないのです。

 通されたのは、入口すぐ左側の細長いテーブルが2列並んだ、くぼみ空間。土曜日の遅い時間帯(といってもまだ午後1時半ごろ)に、このくぼみの中に穴熊のようにもぐりこむと、すっかりくつろいでしまうんですね。同じ空間に、歩く酒場データベースKさんご夫妻や、S崎さん、コペンを買ったばかりのI藤といった常連さんたちが、ずらりと座っています。

 予想どおり、残っているもつ系の“おかず”は煮込み(180円)とレバ(2本180円)の2品のみ。最初から梅割り(180円)をもらって、その煮込みと、レバはタレ焼きでいただきます。さらに梅割り(180円)をおかわりして、お新香(180円)を“ショウガのっけて、お酢”の呪文で注文。

 か〜るく1時間ほどの滞在は900円。さすがです。

 「宇ち多゛」を出て、Kさんご夫妻とともに、「古典酒場」のチャリティーイベントが開催されている用賀へと向かいます。

 立石から押上まで出て、そこで東京メトロ半蔵門線に乗り換えたら、そのまま1本で用賀まで行くことができます。これまた所要時間1時間ほどで用賀に到着。会場には先に立石を出発した、「東京自由人日記」の小西さんたちも到着していました。

 このチャリティイベントでは300円でお猪口を買えば、あとは何種類かの東北の地酒を、そのお猪口1杯100円で飲むことができるのです。同じ会場でトークイベントも開催されましたが、こちらは事前登録制ですでに満員御礼だったので、その間は「古典酒場」売店の売り子さんとしてチャリティに参加した気分を味わって、その後、「なかむらや」で開催された打ち上げ会にも参加させていただきました。

 本や雑誌で見かけると、ビシッとした和服姿のことが多い葉石かおりさん。とても近寄りがたい存在のように感じていたのですが、今日は普通の洋服姿で参加されていて、話しやすい、きさくな方だとわかり、ひと安心。とても楽しい時間を過ごすことができました。

 終了後、地元に戻り、都立家政の「ばりこて」で飲んでいる地元の呑み仲間たちと合流。例によって、おつまみチャーシュー(300円)などをつまみにお茶ハイ(350円)をグイグイやったあと、スナック「イルカ」でカラオケ。家に帰り着いたのは午前3時過ぎでした。

店情報前回

《平成23(2011)年6月4日(土)の記録》

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野毛の酒場をひと巡り … 中華料理「第一亭(だいいちてい)」(日ノ出町)他

レバニラ炒め


 6月3日(金)は久しぶりに横浜出張。午後5時ちょうどくらいに仕事を終え、一路、野毛(野毛)へ。野毛に入るにはJR京浜東北・根岸線または市営地下鉄の桜木町駅から入るコースと、京急本線・日ノ出町駅から入るコースの二つのコースがあるのですが、今日は日ノ出町側から入ります。

 野毛と言えば、なんといっても老舗「武蔵屋」なのですが、残念ながら一時休業中で、6月7日(火)から再開とのこと。ちょっとの違いで今回は行くことができませんでした。

 後半戦に、飲み物中心の店を持ってこようと思っているので、最初のうちにガッツリと食べておこうと、まず向かったのは魚介類の「栄屋酒場」ですが、残念ながら午後5時半の時点ではまだ開店していませんでした。店内の明かりはついているので、準備中といったところなんでしょうね。

 それじゃと気を取り直して「第一亭」へ。カウンターの、ちょうど炎が上がる前の席に陣取って、瓶ビールにレバニラ炒め(600円)です。東京・横浜にいたときは、なんでもなく感じていた豚レバの鮮度ですが、地方だとなかなかこの鮮度は得られません。プリッとした独特の弾力感がレバーの鮮度の証です。

 ちょうど新横浜に出張してきていた呑んだフルさんと合流して、「第一亭」自慢のシジミ正油漬(600円)に、生の腸をゴォ~ッと大きな炎で炒めて作るホルモン炒め(600円)を食べながら、飲み物も紹興酒のロック with レモンスライスへ。こうして飲むと、紹興酒がいくらでも飲めるのです。

 2軒目は「ホッピー仙人」へ。開発に3年かかったというリアルハーフホッピー(700円)で乾杯!

 リアルハーフホッピーは、白ホッピーと黒ホッピーのハーフ&ハーフなのですが、その比重の差を利用して、ジョッキの下部が白ホッピー、上部が黒ホッピーという、まるでカクテルのようなホッピーになっているのです。構想から3年、やっと完成したこの飲み物は、色合いがわかりやすいように専用のコースターとともに出されます。

 3軒目は呑んだフルさんのキープボトルがある「パパジョン」へ。ここで、ひろたろうさんとも合流して4軒目は「福田フライ」です。

「満月」 「なるべく『竹よし』が開いている時間に、地元に戻りたい」と言っていたのですが、「福田フライ」で飲み終えたのが、ちょうど「竹よし」の閉店時刻である午後11時。これはいかんと大急ぎで地元に戻ると、到着したのが午前0時半頃になったにもかかわらず、「竹よし」の長女(ちくちゃん)、次女(キティちゃん)、四女(直ちゃん)のほか、ふぢもとさんや「竹よし」の常連さんたちが「満月」で待っていてくれて無事合流。つい先日、急逝した三女(おきポン)を偲んで、みんなで献杯!

 その後、閉店時刻を迎えた沼袋「たつや」からも、店主のたっつんさんや常連さんたちが「満月」に来てくれました。ありがとうございます。>地元のみなさん

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広島駅「駅うどん」で天ぷらうどん / 新横浜駅「濱そば」で天玉そば / 「第一亭」

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しじみ正油漬 / ホルモン炒め / 紹興酒

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「ホッピー仙人」リアルハーフホッピー / 「パパジョン」角ハイボール / 「福田フライ」

・「第一亭」(前回)/「ホッピー仙人」(前回)/「パパジョン」(前回)/「福田フライ」(前回)/「満月」(前回

《平成23(2011)年6月3日(金)の記録》

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5月の森田食堂訪問記 … 大衆食堂「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

野菜スープ


 緑色のファサードテントに「めし・丼物・酒肴」と書かれている「森田食堂」。今日は仕事の帰りに二人で「森田食堂」に入ります。玉子焼き(150円)や、小イワシ煮付け(300円)、湯豆腐(300円)などをもらってキリンの大瓶(510円)からスタートし、ビールのあとは「華鳩」の冷酒(吟醸生酒、600円)に切り換えます。このあと予定があるという同行者は、中華そば(400円)で〆て、1時間ほどで戦線離脱。

 ひとりになったところで、前々から気になっていたスープをもらってみることにします。カウンター上にスープメニューとして並んでいるのは、牛肉スープ、豚肉スープ、鶏肉スープ、野菜スープの4種類。いずれも350円です。その中から、もっとも基本的なバージョンのように見える野菜スープを注文します。

「このスープも、中華そばのスープも、みそ汁も、基本的にイリコ出汁なんですよ。味付けは、それぞれちょっとずつ違いますけど。」

 そう言いながら野菜スープを出してくれる女将さん。野菜がたっぷりと入ったスープは、とてもやわらかい、やさしい味わいで、冷たいお酒を飲んだ後の胃袋にとても心地よい。いやぁ、これもいいなぁ。他のスープも順次ためしてみたいですね。

 平日なので2時間ほどで切り上げて、お勘定は同行者と二人分で2,600円(ひとり1,300円)でした。

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陳列ケース(左) / 陳列ケース(右) / 「華鳩」冷酒

 ここ「森田食堂」には、飲む以外にも、食事だけを取りに来たりもしているのです。今月の「森田食堂」訪問をふり返ってみると、5月13日(金)には、仕事帰りに立ち寄って、キリンの大瓶(510円)に小イワシ煮付け(300円)、燗酒(白牡丹、300円)をもらって湯豆腐(300円)、最後にサラダ(250円)を取ってきて麦焼酎を水割り(400円)でもらいました。

 サラダは、キャベツの千切りの上にポテトサラダが盛られ、その上にキュウリ、ハム、スライスしたゆで卵をのせたもの。厨房との境目のところにマヨネーズが置かれているので、好みに応じてそれをかけていただきます。この日のお勘定は2,060円。

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小イワシ煮付け / 湯豆腐 / サラダ

 明けて5月14日(土)は、朝9時半ごろ起き出して「森田食堂」へ。陳列ケースから塩サバの焼き魚(300円)を取ってくると、女将さんが塩サバだけを耐熱皿にとってレンジで温め、盛り付け直してくれます。これにごはんの小(170円)と、玉子入りみそ汁(180円)をもらって朝食にするのです。

 玉子入りみそ汁は、注文を受けてからみそ汁に玉子を落として温め、ちょうどいい半熟状態に仕上げ、お椀ではなくて、大きめの器でたっぷりと出してくれます。普通のみそ汁(100円)の倍近い値段ですが、朝食にはちょうどいい感じ。

 ごはんには、小皿に2切れのタクアンが付いてきます。ごはんは小が170円、中なら180円と10円しか差がなくて、大は220円でかなりのボリューム。塩サバは身がぶ厚くて、とてもうまい。

 この時間、私も含めて4人の客がいますが、食事客は私ともうひとりの、合わせて二人。残る二人は朝からしっかりと飲んでいます。いつ来ても、必ずだれかが飲んでるんですよね。この日は食事だけなので、お勘定は650円。

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朝の「森田食堂」 / ごはん小と塩サバ / 玉子入りみそ汁

 5月21日(土)。正午ちょうど発の松山行きのフェリーの時間待ちで「森田食堂」にやって来ました。キリンの大瓶(510円)をもらって、つまみにはサバ煮魚(200円)とサラダ(250円)。ちょうどいい時間になったところで、お勘定は960円。フェリーに乗ってから、船内でかけうどん(400円)をもらって昼食としました。

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サバ煮付け / サラダ / フェリーのかけうどん

 5月28日(土)。ゆっくりと朝寝をして、午後2時ごろに昼食のために「森田食堂」へ。まずは玉子焼き(150円)をもらって、キリンの大瓶(510円)。

 いつもスパンッと景気よくビールの栓を抜いてくれるのが気持ちいいですねぇ。この栓抜きは何十年か前に何かの販促グッズとしてもらったものだそうで、栓を抜く部分がいい角度で曲がっています。この栓抜きじゃないと、あの『スパンッ!』という音は出しにくいんだそうです。

 ビールを飲み終えたところでカレーライス(500円)をもらって食事にします。昔懐かしい、日本の家庭のカレーライスらしいカラーライスなのがとてもうれしいですね。

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栓抜き / 玉子焼き/ カレーライス

 以上がここ1か月の森田食堂訪問記でした。

店情報前回

《平成23(2011)年5月31日(火)の記録》

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呉飲み会のスタートは … お食事処「一つ家(ひとつや)」(呉)

刺身盛り合わせ


 西武線沿線の呑み仲間・Hさんが出張で呉へ。前回は、「オオムラ」から始まって、とり屋「鳥八茶屋」、スタンド「どん底」、屋台「富士さん」という『呉の呑兵衛フルコース』を巡ったので、今回はちょっと趣向を変えなければ!

 ということで、今回は「一つ家」からスタートです。

 「一つ家」は、お食事とステーキの店。女将さん手作りの、おいしい料理の数々が評判のお店です。基本的には食事がメインのお店ながら、ほぼすべてのみなさんがお酒とともに料理を楽しんでいるので、呑兵衛でも大丈夫。

 店内は直線カウンター10席と、右手の小上がりに4人掛けの座卓がひとつの、合計14席。通常は女将ひとりで切り盛りしていますが、たまに手伝いの女性が入っていることもあります。

 そのカウンターにHさんと並んで座り、刺身を盛り合わせで注文しておいて、大皿料理から、フキの煮物と茹でエビの2品をもらいます。エビはヨリエビ。近くで取れた小エビの中から大きなものを選(よ)りだしたもの、ということでヨリエビと呼ばれているんだそうです。

 刺身盛り合わせは、ミズイカ、ヒラメ、そしてシメサバの3点盛りながら、シメサバが背の側、腹の側とそれぞれに盛り付けられているため、パッと見た目には4点盛りのように見えます。ミズイカは、この辺で取れるイカでは一番おいしいと言われているイカです。

 さらに旬の小イカの煮物をいただくと、体内に卵がたっぷり!

 ゆっくりと3時間ほど大いに飲んで、お勘定はふたりで8千円(ひとり4千円)でしたが、カウンターでとなり合った常連さん(地元の会社の社長さん)がご馳走してくれました。どうもありがとうございます。

 二次会は「どん底」の広いカウンターでいただく竹鶴12年ロックです。昔の写真を見せてもらったりしながら1時間半ほど過ごして、ふたりで4千円(ひとり2千円)。三次会はバー「アンカー」で、Hさんはジントニック(900円)、私はジンフィズ(900円)。チャーム(お通し、席料込みで500円)として蜂蜜をのせたブルーチーズが出され、お勘定は二人で2,800円(ひとり1,400円)。最後は「どとんこつ」でラーメン(600円)を食べて終了です。

 今回も遅くまでありがとうございました。またのお越しをお待ちしています。>Hさん

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「一つ家」 / フキ煮物と茹でヨリエビ / 小イカ煮物

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「どん底」 / バー「ANCHOR」 / 「どとんこつ」

・「一つ家」の店情報前回

《平成23(2011)年5月17日(火)の記録》

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鍋焼きうどんで燗酒を … そば処「平原(ひらはら)」(呉)

鍋焼きうどんで燗酒を


 そばで酒を飲むことはできるんだけど、うどんで飲むのはちょっとなぁ。

 昔はそう思っていたものですが、野方の手打ちうどん酒房「さぬき亭」の焼きうどん(650円)を食べて、「うどんも酒に合うかも!」と宗旨替え。その後、同店の鍋焼きうどん(700円)をつまみにお酒をちびちびとやったりし始めたのでした。

 今日も今日とて、呉のそば処「平原」で、「鍋焼きうどんと中ジョッキまたはお酒のセット」(900円)を、燗酒とのセットで注文し、鍋焼きうどんができるまでのつまみとして、板わさ(180円)ももらいます。

 予想どおり、燗酒(千福上撰1合、単品なら380円)と板わさはあっという間に登場しました。板わさは厚く刻んだ6切れが大葉の上に盛られ、横にワサビが添えられています。それとは別に醤油皿が出され、まるでお刺身のような感じ。生(なま)ものを置いていない店で、刺身の代わりとしてつまむのにちょうどいいんですよね、板わさは。

 ただし、ここ「平原」には刺身も置いていて、マグロ、甘エビ、イカソーメンの盛り合せが480円です。

 他にもつまみ類は意外に豊富で、天ぷら盛り合わせ(450円)、チキンナゲット(230円)、枝豆(150円)、フライドポテト(180円)、冷奴(150円)などが並んでいます。冬場は寄せ鍋(480円)や湯豆腐(200円)なども登場し、まさに飲めと言わんばかり。

 ここ「平原」の創業は昭和59(1984)年。今年で創業27年になります。そばもうどんも自家製麺で、注文ごとにゆでるのが特長。天ぷらも通し揚げです。

 店の肩書きは「そば処」となっているものの、うどんも人気です。というか、私がこれまで見たところでは、うどんのほうが人気で、たまにざるそば(400円)を食べている人を見かける程度。おろしそば(470円)なんかもおいしいんですけどね。

 呉もやはり「うどん文化圏」なので、そばよりも、うどんのほうが人気があるんでしょうね。

 さぁ、鍋焼きうどんも出てきました。大きな海老天や、半熟の玉子、鶏肉、椎茸、春菊、蒲鉾などなど、具だくさん。

 まず半熟の玉子を、レンゲを使って添えられた小鉢に取り、そこに鍋焼きうどんの汁(つゆ)を少し入れて、半熟玉子をつぶしながら混ぜます。こうして濃厚な玉子ダシを作っておいて、具をひとつ取っては、その玉子ダシにちょいとつけて食べ、酒をチビリ。鍋焼きうどんの汁をすすっては、酒をチビリ。ときどきうどんも食べて、酒をチビリ。

 鍋焼きうどんで酒を飲む場合、どうしても寄せ鍋で酒を飲むときと同様に、具が先行しがちになります。ときどき意識的に麺を食べるようにしないと、最後にクタッとのびた麺だけが残るので注意が必要です。

 カツ丼や親子丼などで酒を飲むときも同じような注意が要ります。具だけをつまみにお酒を飲んでしまうと、最後にもはや冷めかけた白飯だけが残ります。こうならないように、いいバランスで食べ進まないといけないんですよねぇ。

 最後に、鍋焼きうどんの汁を少しだけ残しておいて、このスープで燗酒を飲み干して終了。お勘定は1,080円でした。どうもごちそうさま。

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「平原」 / 板わさ、燗酒 / 鍋焼きうどん

店情報前回

《平成23(2011)年5月15日(日)の記録》

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日曜日の昼下がり飲み … お食事処「寿(ことぶき)」(呉)

サバ煮物でビール


 日曜日の今日はゆっくりと朝寝。目覚めてからも10時半頃に遅めの朝食をとったあとは、ベッドで本を読んだり、撮りためたテレビ番組を見たりしながら、の~んびりとすごし、やっと起き出したのは午後2時半ごろ。

 いやぁ、もうこんな時間になっちゃいましたか。これだけ何の予定もない日曜日というのも久しぶりだ。今さら昼食というのもなんなので、「寿食堂」でちょいと飲むことにします。

 朝開店してから、中休みなしに夜まで営業が続くというのが、多くの大衆食堂の営業パターン。どの時間帯にでもフッと出かけて行って、クイッと飲めるんですね。

 とても残念なことに、「森田食堂」、「くわだ食堂」は、ともに日曜が定休日。それでも「寿食堂」が開いている(火と第1月が定休日)というのがうれしいではありませんか。

 これで日曜日の昼間でも酒場難民にならなくて済むというものです。

 実は日曜日には「鳥八茶屋」など、“とり屋”の一部も昼から営業しているのですが、“とり屋”で飲み始めると、ついつい本気飲みになってしまう。スッと飲んで、サッと帰るには大衆食堂が最適なのです。

 さて「寿食堂」。店内の先客は5~6名といったところ。そのほとんどは年配の男性一人客で、一組だけご夫婦らしき男女ふたり連れがいます。全員、もれなく飲んでるのがすばらしい。

 店内には4人掛けテーブル席がずらりと並び、ひとり客でも1テーブルを丸ごとゆったりと確保。私もこの店で相席になったことはありません。

 入口横の上部にテレビが置かれているので、ほぼ全員がテレビのほうに(つまり入口に)向かって座っていて、男女ふたり連れの女性(奥さん)だけが、ご主人に向かい合う形で、店の奥に向かって座っている状況です。

 フロアは、年配の女性店員さん3人ほどが切り盛りしていて、席に座るなりそのひとりが注文を取りに来てくれます。

「大瓶のビールください」

「アサヒ? キリン?」

「キリンをお願いします」

「はいよっ」

 ビールは大瓶(600円)、中瓶(500円)、小瓶(400円)とそろっています。すぐに出てくる大瓶ビールを、まずはコップに1杯、一気に飲み干し、プハァーッとひと息ついてから、入口横の冷蔵陳列ケースにおかずを選びに行きます。

 この店では、陳列棚に並んでいる料理には値段が書かれていませんが、200円から、一番高い刺身盛り合せが600円といったところ。刺身は単品は見たことがなくて、いつも盛り合わせしかありません。その他、卵焼き、スパサラダ、とろろ汁、明太子、野菜炒め、目玉焼き、冷奴、コロッケ、鶏足焼き、サバ煮物、めばる煮物などが並んでいます。

 そんな中から、サバ煮物を取り出すと、店のおばちゃんが「温めようね」と、レンジでチンとしてくれます。

 呉もそうですが、瀬戸内地方は小イワシやアジなどの小さい魚がものすごくおいしい(旨みが強い)のですが、サバもまた、身がぶ厚くてとてもいい味なのです。煮てよし、焼いてよし、シメサバにしてもまたよし。呉には“サバのはぶて焼き”なんて料理もありますもんね。

 40分ほどゆっくりして、お勘定は900円。サバ煮物は300円だったんですね。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成23(2011)年5月15日(日)の記録》

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週に1度、焼酎を2杯 … 宣伝酒場「春駒(はるこま)」(新広)

鳥足骨付(親)塩


「おとうさん、ちゃんと2杯で止(や)めた? 3つ飲んでない?」

「いや、2つしか飲んじょらん」

 車で迎えに来た、娘さんらしき女性に、そう返事する年配の男性客。

 このおじいさんは、医者から酒を止められていて、週に1回だけこの店にやってきて、焼酎を2杯だけ飲んで帰るんだそうです。

 私が店に入ったときに、ちょうどそのおじいさんの1品目のつまみであるイカ刺(500円)が出されたところ。おじいさんは最初の焼酎で、ゆっくりとイカ刺を食べた後、焼酎をおかわりして、なんと鳥足骨付(500円)の親のタレ焼きをペロリと2人前! そうとうな健啖家(けんたんか)ですねぇ!

 しかも、噛んでいるうちに顎(あご)が疲れてしまうほど硬い親鶏のほうですから、歯も顎も、ものすごく丈夫。お酒を止められているというのがウソのようなお元気さです。

 いつも家族の方が車でこの店に連れてきてくれて、おじいさんが食べ終わるのを見計らったように迎えに来てくれるんだそうです。ここに来るのが、週に1度の唯一のレジャーなのかな。とても微笑ましい光景です。

 鳥足骨付(500円)は、ほとんどの客が注文するこの店の名物。「親」と「ひな」の2種類のもも肉があって、味付けはタレ、塩、味噌の3種類から選びます。

 私はここでは「親」しか食べたことがないし、「ひな」を食べている人を見かけたこともありません。それくらい「親」の人気が高いのです。

 味付けのほうはタレと塩が半々くらいで、味噌はたまぁ~に出るといった感じ。

 この店には味噌皮(みそかわ、450円)という料理もあって、この料理が好きな人は鳥足骨付も味噌で注文するんだそうです。どちらも同じ味噌が使われます。

 私は今日は麦焼酎を水割り(350円)でもらって、タラの芽の天ぷら(400円)をいただいたあと、鳥足骨付の親を塩でもらいます。この鳥足骨付をチビチビと齧りながら飲む酒がうまいんですよねぇ。噛めば噛むほど味が出る様子は、スルメにも相通ずるものがあります。

 ゆっくりと1時間半ほどの滞在。お勘定は1,250円でした。

 呉に戻って、屋台の「一二三」。ここでも焼酎(いいちこ)の水割り(400円)をもらって、つまみはメザシ(9尾450円)。最後はラーメン(500円)で〆て、お勘定は1,350円。どうもごちそうさま。

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「春駒」タラの芽の天ぷら / 「一二三」メザシ / 中華そば

・「春駒」の店情報前回

《平成23(2011)年5月14日(土)の記録》

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フルさん7度目の征西 … 焼鳥割烹「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

フルさん7度目の征西


「連休なので西のほうへ行ってみようと思います」

 そんなメールとともに、酒友・呑んだフルさんが「川名」にやってきたのは、平成17(2005)年5月3日のことでした。以来、毎年5月連休になるとフルさんが「川名」にやって来るようになり、その征西(せいせい)に合わせて、近隣の呑兵衛たちが集まって「川名」で宴会を開くのが恒例行事として定着してきたのでした。

 通算7度目となる、今年の呑んだフルさんの征西は5月7日の土曜日。集まったのは、呑んだフルさんの他、五十音順に、荒木又右衛門さん、料理研究家の伊野由有子さん、Qちゃんここっとさん、にっきーさん、ハッシーさん(男前H氏)、ゆりちゃんに私の、総勢9人。

 いつものように開店(午後4時)と同時に「川名」に行こうと目論んでいたのですが、なんと午後4時は予約で満席。2巡目となる午後6時半スタートとなりました。

 「川名」の今日のホワイトボードメニュー。刺身はイナダ刺、鮭スモーク、カツオたたきのそれぞれが294円。ホッケみりん焼や沖サワラ西京焼などの焼き魚も294円。アスパラサラダ、ゴーヤサラダ、新玉ネギサラダも294円と、ホワイトボードの左半分はほぼ294円。右側は串物や漬物が主体なので126~189円という低価格です。

 一時は、低価格を維持ながらも、できるだけいい魚を仕入れようということで、刺身の値段はここ4年ほど、ほぼ420円(それでも安い!)になっていたのですが、3.11の東日本大震災以来、「みんなが苦しい時だから、うちも一緒に我慢しよう」と、さらなる低価格化を図り、現在の294円路線にしたのだそうです。過去に刺身類が294円だったのは、平成16(2004)年4月頃までのこと。がんばって7年前の値段に戻してくれたんですね。

 その後、フルさんの地酒仲間(美人!)も合流し、10人で3時間ほどの宴会。お勘定は25,376円(単純平均2,538円/人)でした。今年もたっぷりとごちそうさまでした。

 二次会はタクシーに分乗して、沼袋のやきとん「たつや」。今や「超」が付くほどの人気店に、この時間帯(午後10時前)に、この人数(伊野さんが帰宅されて9人)でやって来るというのもかなり無謀ですが、なんとか奥のほうのかたまった一角に入れてもらえました。たっつん(たつや店主)はじめ、先客のみなさん方、どうもありがとうございます。

 「本日のもつやすめ」の中に、“限定ドリンク”として、ヤスダヨーグルト割り、レモン牛乳割り、イチゴ牛乳割り(各380円)なんてのがあるのも「たつや」らしくて面白い。ますますチャレンジしてますねぇ!

 「たつや」を出たところで、電車でやって来たメンバーは帰途につき、地元の4人(荒木又右衛門さん、Qちゃん、にっきーさんと私)での三次会は、すぐ近くのラーメン店、「GOMA(ごま)」です。時刻は午後11時半。チャーシュー(500円)や豚角煮(500円)、土曜ならではの餃子(450円)などをつまみに、紹興酒(180ml瓶、500円)をロックでグイグイいただいて、最後はこの店ならではの湯麺(とんみん、480円)で〆ます。“キング・オブ・呑んだあとラーメン”と称される湯麺の味わいは健在ですねぇ!

 「GOMA」を出たのは午前1時。今日もまた、よく飲んだ1日でした。

 来年も待ってますね。>呑んだフルさん

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「川名」 伊野さんのカラスミ / ツナコーンサラダ、ポテトサラダ / みんなで「黒牛」

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麻婆春雨 / カキ串焼き / イナダ刺

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カツオたたき / トマト玉子焼き / チキンセット(焼き鳥盛り合せ)

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「たつや」 煮込み / もつミック酢 / もつカレー(パン付)

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「GOMA」 / ギョウザ / 豚角煮

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チャーシュー / トマトサラダ / 湯麺

・「川名」の店情報前回

《平成23(2011)年5月7日(土)の記録》

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ペル爺、一周忌の集い … 居酒屋「ペルル」(鷺ノ宮)

ペル爺、一周忌の集い


『マスターの一周忌の集い』
来たる5月5日、マスターが彼岸の幼稚園において、一学年ほど進級されます。
つきましては会費制(4,000円)にて、ここ「ペルル」で6時から飲み会を開きます。
ご参加を希望の方を募ります。ヨロシク。

 という店内の貼り紙に手を上げて、5月5日の今日、「ペルル」にやってきました。

 「ペルル」の名物店主だった古川実(ふるかわ・みのる)さんが亡くなって、はや1年。今も変わらず店を切り盛りしている女性陣や常連さんたちは、古川マスターのことを、親しみを込めてペル爺(ぺるじい、「ペルル」の爺さんの略)と呼びます。みんなが集まりやすい“こどもの日”を選んだように亡くなるというのも、いかにもペル爺らしいですね。

 カウンターの中には、いつもは曜日替わりで店を手伝う女性陣がずらりと勢ぞろいし、カウンターの外には入りきれないくらいの常連さんがひしめいていて、今宵は奥の冷蔵庫部屋も開放です。なるほど、奥の間はこんな造りになってたんですね。私もはじめて入りました。

 それにしてもこのカウンター内の女性陣(ひとり男性も混ざってますが)、改めて眺めてみても、きれいどころがずらりとそろってますよねぇ。ペル爺亡き後も、常連さんたちが通いつめる理由(わけ)がよくわかります。かくいう私も、完全にそのひとりであります(爆)。

 何度も何度もペル爺に献杯しながら、午後9時過ぎに「ペルル」での一周忌の集いはお開きになりますが、そのまま全員がすぐ近くの「庄屋」での二次会へと流れます。

 座敷に座って飲み始めると、「ペルル」での一次会とはまた雰囲気が変わります。みんな、「ペルル」を介して知り合いになって、花見などにも家族で一緒に行ったりしているので、まるで親戚の法事のような感じです。

 ペル爺のこと、昔の常連さんのこと、今は遠くへ越してしまった常連さんたちの近況などなどと、いつまで話をしても話がつきることはありません。

 午後11時過ぎに二次会も散会となるものの、それでも飲み足りないほとんどの面々は「満月」へと流れます。

 「ペルル」→「満月」と流れる常連さんは多いので、「ペルル」の常連さんは、「満月」の常連さんでもあったりするので、店内の先客とも融合しつつ、「満月」をほぼ占拠です。これだけみんながそろうと、本当に愉快ですねぇ。

 いつまでも終わりたくない宴(うたげ)から戦線離脱したのは午前2時過ぎ。もう飲めない。みなさんお先に。

 そして、今日からあの世の2年生になったペル爺に、改めて献杯!

店情報前回

《平成23(2011)年5月5日(木)の記録》

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うま汁つけうどんで〆 … 手打ちうどん酒房「さぬき亭(さぬきてい)」(野方)

うま汁つけうどん


 「魚がし寿司」を出て、まだまだ飲み足りないお父さんだけ、家族と別れて、まずは鷺ノ宮駅近くのバー「ペルル」へと向かいます。

 いつものようにキープボトルの「ブラックニッカ」を出してもらって、氷セット(500円)と炭酸(300円)でハイボール。つまみには塩キャベツ(300円)をもらいます。

 いつもは金曜日か土曜日にしか来ることができない「ペルル」に月曜日にやってくると、なんだか新鮮な感覚です。午後11時前まで、1時間半ほどの滞在は1,100円でした。

 「ペルル」のあとは「満月」というのがいつもの流ではありますが、連休中で明日も休みなので、ちょっと足を延ばして、久しぶりとなる「さぬき亭」に行ってみることにしました。

 「さぬき亭」の看板は『手打ちうどん酒房』。讃岐風の手打ちうどんが食べられる居酒屋です。長年、テレビの番組作りにたずさわってきた店主が、脱サラしてこの店を開いたのは平成2年のこと。気がつけばもう創業21年の中堅酒場となりました。

 手打ちうどん以外にも、店主手作りのつまみがずらりと並んでいます。今日のメニューは、もつ煮込み(450円)、あつあげ(500円)、ジンギスカン(600円)、魚煮付け(500円)、栃尾あげ(600円)、まぐろのづけ(600円)、しめさば(500円)、イカ・タコ刺(500円)、枝豆(400円)、もつ焼きセット(600円)といったところ。もつ焼きまでメニューに並ぶようになったんですね!

 今日は、お通しの生春巻きで、やきいも焼酎「黒瀬」のロックを2杯もらって、最後の〆に讃岐うどんです。ここのうどんは、かけ、もり、ぶっかけ、醤油ぶっかけなどの500円から始まって、釜玉(かまたま)が550円。ぶっかけ煮込みや、焼きうどん、冷・梅おろし、冷・なめこおろし、冷・きざみぶっかけなどが650円。カレーうどんと鍋焼きうどんが700円というラインナップ。

 さらに新メニューとして、うま汁つけうどん(700円)と、甲州みそ味ほうとううどん(700円)というのも加わっています。

 今日はその新メニューから、うま汁つけうどん(700円)をもらって〆ることにしました。

 このうま汁つけうどんは、冷水に入れて供される冷たいうどんを、具だくさんの温かい“うま汁”につけていただく一品。つるつると腰のある麺がいいですねぇ。

 午前2時前まで、2時間以上ゆっくりとさせてもらって、今日のお勘定は2,200円でした。どうもごちそうさま。また来ますね!

店情報前回

《平成23(2011)年5月2日(月)の記録》

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久しぶりに家族で寿司 … 「魚がし寿司(うおがしずし)」(都立家政)

特上にぎり


 大学2年生になった娘の成人式写真の前撮りに合わせて、家族4人の写真も撮って、帰り道に「魚がし寿司」です。

 「魚がし寿司」は去年(2010年)の5月に現在の新築店舗に移転して、ほぼ1年。相変わらずの人気店で、今日もしばらく待ってから奥のテーブル席へ。ここはほとんどカウンターせきながら、一番奥にひとつだけ4人掛けのテーブル席もあるのです。

 ここは、にぎりは並600円、上800円、特上1,300円。お好みにぎりは1個50~350円で、それぞれ2個以上で注文する仕組み。

 私以外の3人用に特上にぎり(1,300円)を3人前ふんぱつし、私は瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、550円)と、うなぎのくりから焼き(1本250円)2本と、カツオ刺身(800円)、鳥そぼろ玉子焼き(300円)を注文。

 ビールを飲みながら待つうちに、まずはつまみ類から続々と登場します。子供たちはくりから焼きを食べるのは初めてとのこと。たしかに、うなぎ串焼きの店には家族では行ったことがないなぁ。

 それぞれが1人前の特上にぎりを食べ終えた後は、お好みにぎりをどんどん追加して、1時間ほどの滞在は、4人で10,400円(ひとり平均2,600円)でした。どうもごちそうさま。

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「魚がし寿司」 / くりから2本 / かつをのお刺身

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とりそぼろ玉子焼 / 地酒(八海山本醸造) / いわし、しめさば、サーモン

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あなご / 赤貝 / 車子、つぶ貝、あわび、こはだ

店情報前回

《平成23(2011)年5月2日(月)の記録》

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名物料理を囲み送別会 … 「まるます家(まるますや)」(赤羽)

刺身盛り合せ


 義弟がオランダに転勤になるというので、「まるます家」の2階座敷を予約して送別会です。集まったのは妹夫婦と、うちの夫婦の4人。1卓を囲むのにちょうどいい人数です。

 私以外の3人は初めての「まるます家」なので、「まるます家」と言えばというおすすめの料理を注文します。

 まずは刺身盛り合せ(3,300円)。大皿に盛られた刺身は、クジラ、コイ(生刺)、マグロ赤身、マグロトロ、サーモン、ツブ貝、コハダ、イカ、タコと豪勢かつカラフル。これで3人前程度というものの、実質的には5人前くらいありそうです。

 飲み物は特大生ビール(850円)で乾杯した後は、“ジャンチュー”ことジャンボチューハイ(1リットル、950円)に切り換えます。

 海から遠い赤羽でも、こんなに美味しい刺身を食べられるんだ、ということを堪能してもらったところで、次なる1品は2階座敷席でのみ注文できるスッポン鍋(3~5人前・雑炊付き、4,000円)です。「えっ? こんな値段でスッポン鍋が食べられるの?」という期待どおりのリアクションがうれしいですね。

 この2品で、けっこうお腹いっぱいになるのですが、せっかく来たのだから、いろいろ食べていこうと、ナマズ唐揚(500円)や鯉こく(みそ汁、350円)、そしてウナギのかぶと焼(1人前2本、300円)などの名物料理を注文します。

 残念だったのは大好物のひとつだったエビステーキカツ(400円)がなくなっていたこと。震災の影響で、材料が入手できなくなったんだそうです。まさかエビステーキカツに影響が出ようとは! 思わぬところにも震災の影響が広がっているんですね。

 ゆっくりと、そしてたっぷりと飲み食いして、お勘定は4人で16,000円(ひとり4,000円)ほどでした。この安さが「まるます家」ですよねぇ。妹夫婦も喜んでくれたようで、良かった良かった。

 義弟の会社は、部署によっては海外勤務が多いところで、彼の部署はまさにそういうところ。これまでもオランダ、イギリス、中国などに赴任していました。今回は、彼の最初の海外赴任地であるオランダへの再赴任。私自身も新入社員として赴任した呉に昨年から再赴任しているので、兄弟そろって、20年ぶりくらいにふり出しの土地に戻ったことになりました。しかも、ふたりとも単身赴任。身体に気をつけてがんばろうね、お互いに!

 義弟の送別会のあと、私は中野の上海料理「蔡菜食堂」に回って、料理研究家・伊野由有子さんの飲み会に合流。さらに、同じ会に参加されていた宇ち中(うちちゅう)さん、そして恵比寿の「縄のれん」が行きつけのお店だというHIROMIさんと3人で、鷺ノ宮の「ペルル」で閉店まで。宇ち中さん、HIROMIさんを鷺ノ宮駅の改札口で見送って、最後は「満月」のトマト割りで〆。

 今日もまた、よく飲んだ1日でした。

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すっぽん鍋 / なまず唐揚 / 鯉こく

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おしんこ / かぶと焼2人前

店情報前回

《平成23(2011)年4月30日(土)の記録》

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横浜で、そして東京で … 博多ラーメン「ばりこて」(都立家政)

おつまみチャーシュー


 10連休に突入し、新幹線で横浜へと向かいます。連休初日の今日は、横浜のAさん宅で、昔の社宅時代の同窓会。もともと20軒弱しか戸数のない小さな社宅だったうえに、ちょうど同世代で、ちょうど結婚したばかりの世帯が半数くらいいたので、なにかと仲がよかったのです。今日は、なかでもいつもよく飲んでいた5世帯が集まりました。

 このメンバーで飲むと、若い頃は一升瓶がごろごろと転がるほどのすさまじい状況だったのですが、あれから20年。みんなもすっかりおとなしくなって、きれいな飲み方ができるようになりました(大笑)。

 同窓会は午後9時半過ぎに終了し、横浜から湘南新宿ライン経由で都立家政の「竹よし」に到着したのは午後10時50分。閉店時刻まであと10分というというところで店内に入り、ビール(サッポロ黒ラベル中瓶、500円)をもらって帰京の報告。そういえばこのところ握り寿司を食べていない、ということに気がついて、キンメダイとシメサバのにぎり寿司を、それぞれ2個ずつ握ってもらって終了。

 ふぢもとさん、ちくちゃんと「ばりこて」に移動して、直ちゃんも合流。ここは博多ラーメンの人気店なんだけど、このメンバーで来ると、いつもお茶ハイ(350円)をもらって飲む飲む飲む。ゆで餃子(300円)や、おつまみチャーシュー(300円、冒頭の写真)、がめ煮(280円)、ひとくちめんたい(150円)など酒の肴も、けっこうそろっているのです。でも今店内で飲んでるのは我われ4人だけです。

 ひとしきり飲んで、それじゃそろそろ〆のラーメンを、というところで、ちくちゃんが注文したのは、なんと「ラーメンのスープだけとご飯」という掟(おきて)破りの超裏メニュー。通常はラーメンを食べ終わってから、残ったスープにご飯を投入しておじやにするのですが、最初からいきなりおじやのセットを注文したんですね! これが見るからにおいしそう。やるなぁ。(だれでもが普通に注文できるのかどうかは不明です。)

 長丁場の「竹よし」手伝いをすませ、「ばりこて」でたっぷりのおじやを食べたちくちゃんは、今日はここで戦線離脱。残る3人で、すぐ近くのスナック「イルカ」へと向かい、飲む歌う飲む歌う。

 帰途についたのは午前2時半過ぎ。楽しい10連休が始まりました。

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スープとご飯をもらって / スープに投入 / ざっくり混ぜたら完成

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《平成23(2011)年4月29日(金)の記録》

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連休前のワンタンメン … 屋台「八起(やおき)」(呉)

ワンタンメン


 ゴールデンウイーク突入前夜の飲み会は、屋台「八起」のワンタンメン(700円)で〆ます。

 呉は、昔から人口の割りに酒場が多い街で、現在もその状況は続いています。そんな中で、長年生き残っていくには際立つ個性が必要なのかと思いきや、意外とそうでもないようです。職場の先輩から後輩へ、脈々と申し送り、伝えられたり、ちょっとした個性の違いで好みの酒場ができたり、ということが多いようなのです。

 ここ「八起」は、堺川沿いに13軒の屋台が立ち並ぶなかにあって、その約半数を占める老舗屋台の1軒です。老舗屋台の特徴は、おでん、豚足、中華そばという、呉屋台の3大メニューが必ずそろっていること。昔は、それが屋台開店の条件のようなものだったのだそうです。

 その老舗屋台の中華そばも、同じように見えて、屋台ごとに少しずつ違うのがおもしろい。ここ「八起」の中華そばの特徴は、鶏ガラでとった澄んだスープを使っていることと、ワンタンがあること。あと細かいところでは、メニュー表記が“中華そば”となっている屋台が多いのに対して、ここ「八起」は“ラーメン”という表記を使っていることでしょうか。

 ラーメン系のメニューは、ラーメン(500円)、ワンタン(500円)、チャーシューメン(700円)、ワンタンメン(700円)の4種類。ワンタンやワンタンメンを注文すると、注文を受けてからワンタンを作り、中華麺といっしょに茹で上げてくれます。

 今日は、午後7時過ぎに仕事を終えて、同じ職場のH君、S君と3人で「鳥八茶屋」へ。私も含めて3人とも首都圏からの単身赴任組なので、明日から始まる10連休を前に生ビールで乾杯です。つまみは今日のオススメが書かれた手書きメニューから、小イワシ天ぷら(525円)や、アサリ酒蒸し(630円)などをもらって、2時間ほどの滞在は3人で7,450円(ひとり2,483円)。

 二次会は本通3丁目の晃輝ビルにあるスタンド「千春」。ここはH君の行きつけのスタンドの1軒で、美人ママがひとりで切り盛りしている小さなお店です。H君がキープしている「ワイルドターキー」(バーボン)を、ソーダ割りでいただきます。

 閉店時刻まで「千春」でゆっくりと過ごし、「千春」のママさんも含めて4人で、屋台「八起」にやってきたのでした。

 その「八起」に先客で来ていたのは、「シロクマ」のミホさんとそのお友だち。どこで飲んでても、最後はこの13軒の屋台のどこかにやってくる人が多いので、今のような遅い時間帯(午前1時半頃)になると、見知った顔が多くなります。

 焼酎の湯割りで、おでんを2品ほど食べた後、ワンタンメンをもらって、鳥屋→スタンド→屋台という、呉の酒場定番コースを終えました。さぁ、明日から10連休だ。

店情報前回

《平成23(2011)年4月28日(木)の記録》

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カマンベールフランベ … バー「アンカー(ANCHOR)」(呉)

カマンベールフランベ


 お酒と甘いものは基本的には合わないんだけれど、チーズは別です。

 たとえば蜂蜜をとろりと付けていただくブルーチーズ。最初に蜂蜜の甘さが舌の上に広がって、噛みしめるとブルーチーズならではの旨みを伴うしょっぱさ(塩っぽさ)と香りが口の中から鼻腔全体にふくらんできます。そこでお酒をクイッと一口。たまりませんなぁ。ワインにもウイスキーにもよく合うんですよね。

 このところ、『バー「アンカー」に来るのは初めて』という人と一緒にこの店に来ると注文するのがカマンベールフランベ(1,200円)です。

 放射状に八つ切りにした、丸ごと1個分のカマンベールチーズの上面全体に、ブルーベリージャムをたっぷりとのせ、しかるのちにアルコールランプでちょっと温めたブランデーに火をつけて、ツツツゥ~~ッとジャムの上に、炎の上がるブランデーをかけ、香りづけをしたらできあがり。

 添えられたクラッカーに、八つ切りのチーズひと切れ分をどかんとのせて、端から少しずついただきます。

 ブルーベリージャムの甘さと、ブランデーと一体になった香り。そしてカマンベールチーズのコクが口の中で融合されて、これまた甘いにもかかわらず、爆発的にいい酒の肴(さかな)になるのです。

 ひとりでは食べきれないくらいの量なので、ふたり以上のときに注文することをおすすめします。

 また、男性同士でも十分に楽しめますが、できれば女性と一緒のときに注文して、炎の上がるブランデーがツツゥ~ッと降りてくる瞬間に「キャーッ、きれいっ!」なんて黄色い声で言ってもらうと、「でしょう!」と、まるで自分がカマンベールフランベを作ったかのように自慢することができます(笑)。

 そんなわけで、今日は「魚菜や」で、地ダコの刺身や小イワシの天ぷらなどをつまみつつ、たっぷりと飲んだ後、二次会で「アンカー」へ。カマンベールフライ(1,200円)や炒りたて生アーモンド(600円)、ホットチリオリーブ(300円)などをつまみに、ジンフィズ(900円)やイチゴのカクテル(1,000円)、スティンガー(900円)などをいただいたのでした。

 ゆっくりと2時間ほどの滞在は、ふたりで8,200円(ひとり4,100円)。どうもごちそうさま。

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カマンベールフランベ / 炒りたて生アーモンド / ホットチリオリーブ

店情報前回

《平成23(2011)年4月27日(水)の記録》

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ホルモン焼きそばで〆 … 屋台「富士さん(ふじさん)」(呉)

ホルモン焼きそば


 西武線沿線の呑み仲間・Hさんが出張で呉にやってきて、夕方、待ち合わせをしたのは小さな老舗ビアホール「オオムラ」です。店に到着すると、すでにHさんは飲み始めていて、私もさっそく生ビール(サッポロ、500円)をもらって乾杯します。

 Hさん、実は1か月半ほど前にも呉に出張だったのですが、そのときは、二日間で4人の来客という異例の事態。二夜連続のダブルヘッダー飲み会の最後(第4試合目?!)がHさんとの飲み会だったので、あまりゆっくりとはできなかったのでした。

 でも今日は大丈夫。「オオムラ」でのゼロ次会付きで、呉の呑兵衛フルコースを、じっくりと楽しんでいただく予定です。

 先は長いので、「オオムラ」は生ビール1杯くらいでサクッと切り上げたいところですが、そのビールのあまりの飲みやすさに『ぐっと1杯! 思わず2杯!』(←これが「オオムラ」のキャッチフレーズです)。

 「オオムラ」を出て、呉の呑兵衛フルコースの1軒目は“鳥屋(とりや)”です。

 “鳥屋”というのは、焼き鳥屋と、生簀(いけす)のある割烹を融合して、大衆向きにしたような、呉独特の酒場文化。もともとの始まりは「鳥好」ですが、それが「三鳥」、「鳥八」といったように広まっていったのです。店名に“鳥”の字が付いている店が多いので、こういった形態のお店のことを総称して“鳥屋”と呼ぶようになったのでした。

 数多い“鳥屋”のなか、我われが向かったのは、つい先日も行ったばかりの「鳥八茶屋」です。この時期の桜鯛(さくらだい)があまりに美味しかったので、ぜひHさんにも食べて帰ってもらおうと思っているのです。

 なので、さっそく真鯛の刺身(1,050円)と、鯛の頭酒蒸し(740円)を、それぞれ1人前ずつ注文し、それを待つ間に、“鳥屋”ならではの『とりあえず』の一品、みそ煮(160円)をもらって、「華鳩」のにごり酒(1合420円)で乾杯です。

 真鯛の刺身が出たところで、お酒を「誠鏡」(純米、1合半630円)に切り替えて、刺身はポン酢醤油でさっぱりといただきます。鯛の頭の酒蒸しには「華鳩」の燗酒(1合630円)です。

 2時間弱の滞在は、ふたりで3,880円(ひとり1,940円)でした。

 呉の呑兵衛フルコース、2軒目は“スタンド”です。“スタンド”というのは、スタンドバーの略称。スタンドバーというのは、立ち飲みということではなくて、カウンター席しかない簡易的なバーのことを指します。店のおねえさんはカウンターの内側にいて、ビールを注いだりはしてくれますが、お客さんのとなりに座って接客をするようなことはありません。呉には呉市スタンドバー組合という組織もあるほど、一般的な酒場の形態なのです。

 今日は、呉最古のスタンドバー、「どん底」に入り、樹齢400年の欅(けやき)一枚板の重厚なカウンターの前に陣取ります。

 ここ「どん底」も、昭和28(1953)年に開店した当初は『カウンターだけの簡易的なバー』だったそうなのですが、カウンターだけでは収容しきれないほどの人気で、片側を増やしてボックス席にし、それでも足りずに反対側も増やしてボックス席にし、と大きくなっていき、昭和45(1970)年に現在の木造3階建ての店舗に生まれ変わったのでした。ものすごく贅沢な空間の使い方に、創業店主(現在の女将のご主人)の心意気を感じます。

 「竹鶴12年」をロックで2杯ずつと、自家製のラッキョなどの簡単な肴をいただいて、2時間半ほどの滞在は、ふたりで8,000円(ひとり4,000円)でした。

 呉の呑兵衛フルコースの終着駅となる3軒目は“屋台”です。“鳥屋”でお腹を満たして、“スタンド”で大いに語り、歌い、そして最後に“屋台”で〆るというのが、呉での定番の飲み方なのです。だから“鳥屋”は夜10時くらいに閉店し、“スタンド”は真夜中に閉店し、最後の砦(とりで)である“屋台”が3時、4時まで開いているのでした。

 今夜の最後の砦は「富士さん」です。「富士さん」は昭和49(1974)年創業。現在は二代目がひとりで切り盛りする、中華そばとおでんと鉄板焼きの屋台です。

 「黒霧島」の湯割り(400円)を2杯もらって乾杯し、つまみと〆の一品を兼ねて、ホルモン焼きそば(900円)を作ってもらいます。

 ホルモン焼きそばは、鉄板の上でホルモン(牛腸)を野菜を炒め、そこに茹で上げた中華麺を投入して仕上げます。この中華麺が、焼きそば用のものではなくて、中華そばを作るのと同じ、ラーメンの麺であるところがおもしろい。ホルモンのプリプリクニュクニュした弾力感と、ラーメン麺のツルツルシコシコとアルデンテな感じが、なんだかよく合うのです。

 店主の一押しは、創業当時からきっちりと受け継がれている中華そば(500円)ながら、他の屋台では食べることのできないホルモン焼きそばは、放っておいてもすごい人気。ガイドブックなどで「富士さん」が紹介される場合には、必ずと言っていいほど、このホルモン焼きそばが登場するのでした。

 日付けが変わったところでお勘定。ふたりで1,700円(ひとり850円)でした。

 午後6時前に「オオムラ」に集合して、午前0時過ぎに解散するまで、たっぷりと、ゆっくりと6時間以上、都合4軒の『呉の呑兵衛フルコース』でした。

 遅くまでお付き合いいただき、ありがとうございました。呉出張時には、また声をかけてくださいね!>Hさん

・「富士さん」の店情報前回

《平成23(2011)年4月13日(水)の記録》

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朝から飲める大衆食堂 … お食事処「寿(ことぶき)」(呉)

スパゲティサラダにビール


 典型的な呉スタイルのお好み焼きが食べられる店があると聞いて、土曜日の昼食を食べにやってきたのは、堺川沿いにあるお好み焼き屋、「やました」です。店についたのは12時40分。ちょっと遅めの昼どきですが、狭い店内はお客さんでいっぱい。

「ひとまわりして、また来ます」

 と声をかけて、れんが通りの北の端にある大衆食堂「寿」へ。朝10時から夜8時まで、中休みなく営業している「寿」は、どの時間帯に来ても必ず飲んでいるお客さんがいる。というか、飲んでいない(食事だけの)お客さんというのは、ほとんど見たことがない。今日も昼から大勢の人たちが飲んでいます。

 4人掛けのテーブルがずらりと並ぶ店内の、テレビが見えやすい場所のテーブルを選んで座り、まずは大瓶のビール(600円)をキリンで注文。入口横の冷蔵ケースからスパゲティサラダを持ってきて飲み始めます。冷蔵ケースの料理には値段は書かれていないのですが、それほど高くはありません。(あとで逆算してみたところ、さっきいただいたスパゲティサラダも150円だったようです。)

 さらには、おでん(各100円)の平天と厚揚げをもらって、1時間弱の滞在は950円でした。

 再び「やました」に戻ると、今度は右手壁際のカウンター席に空席ができていて、座ることができました。午後2時前でも、まだお客さんが多いんだなぁ。

 お好み焼きのメニューはとてもシンプル。肉玉お好み焼き(480円)をベースに、肉玉そば入り、肉玉うどん入りが、それぞれ550円。肉玉そば・うどんミックスが580円。これにイカ天を入れると、それぞれ80円増し。お好み焼き以外の焼き物は、肉玉焼きそば(480円)と肉玉焼きうどん(480円)の2品だけ。

 それとは別に、店内におでん鍋が置いてあり、おでんはそれぞれ1本90円。

 そして、私にとってはこれが一番重要なポイントですが、残念ながら飲み物はキリンレモン(110円)しかありません。

 ガビーン。お好み焼きで飲むビールを楽しみにしてきたのになぁ。

 ただでさえ、これだけお客さんが多いので、酒類をおくと客の回転が悪くて仕方ないからなんでしょうね。

 私は肉玉そば入りのお好み焼き(550円)を注文。呉スタイルのお好み焼きは、広島のお好み焼きと同じように丸く重ね焼きしたあと、最後にそれを二つに折るのが特徴です。

 とっても美味しいんだけど、やっぱりビールがほしい。

 夕方は、出版社から届いたばかりの「古典酒場 Vol.10」(980円、三栄書房)を携えて、屋台の「一二三」から「富士さん」へ。

 「古典酒場」に連載中の「呉酒場さんぽ」。今回は『屋台』をテーマとして、「一二三」と「富士さん」の2軒を取り上げさせてもらったのでした。通常、掲載店には、出版社から直接掲載誌が届けられるのですが、なにしろ今回は屋台なので、郵便物が届かない。そこで掲載店の分も私宛てに送ってもらって、お礼かたがた、掲載誌を持って行ったような次第です。

 とは言うものの、根が呑兵衛なので、本だけ渡して帰るというわけにはいきません。「一二三」ではメザシ(450円)を炙ってもらって、焼酎(いいちこ)の湯割り(400円)を1杯で、合計850円。「富士さん」では芋焼酎を湯割り(400円)でもらって、おでん(各100円)は鶏もつ、がんす、牛すじ(切り出し)を1本ずついただきつつ「古典酒場」談義。お勘定は700円。

 そのあとは「シロクマ」にまわって、ひとしきり飲んだあと、再び「一二三」へ。ゆで卵(100円)を1個もらって、焼酎(いいちこ)の水割り(400円)を飲んだあと、中華そば(500円)で〆。「一二三」のお勘定は、ちょうど1,000円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成23(2011)年4月9日(土)の記録》

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店情報: お食事処「寿(ことぶき)」(呉)

  • お食事処 寿店名: お食事処 寿(「寿食堂」と呼ぶ人も多い)
  • 電話: 0823-24-6527
  • 住所: 737-0046 広島県呉市中通4丁目8-9
  • 営業: 10:30-20:00、火・第2月休
  • 場所: 呉れんが通り商店街を北に抜け、「れんが通り北口」信号交差点を右折した数件先、右手。
  • メモ: かつては4人掛けテーブルのみの店内だったが、2012年に少し改装して、真ん中にカウンター席もできた。入口横の冷蔵ケースにずらりと並ぶおかずを自由に取ってきて、ごはんやみそ汁、飲み物などと組み合わせるタイプの大衆食堂。2020年4月1日から全面禁煙。

    《大盛りはプラス150円。お持ち帰り用パック50円。PayPay可》
    〔麺〕中華そば600、うどん500、玉子うどん550、肉うどん700。
    〔丼〕親子丼700、カツ丼900。
    〔その他〕焼めし700、チキンライス750、オムライス850、カレーライス700、カツカレー900。
    〔定食〕うどん定食700、ラーメン定食800、しょうが焼定食800(単品500)、カツ定食シングル850(単品600)・ダブル1,300(単品1,000)。
    〔飯〕ごはん大300・中250・小200、みそ汁(小)150・(大)250、豚汁(小)400・(大)550。
    〔おかず〕陳列棚のおかず(50~650円ほど)は自由に取って可。
    〔おでん〕大根、牛すじ、棒天、こんにゃく、糸こんにゃく、平天、玉子、厚あげ、じゃが芋などが各150。
    〔飲み物〕ビール大瓶650・中瓶550・小瓶450、生ビール中550、レモンチューハイ500、缶チューハイ450、酒(千福)550、焼酎(麦)二階堂550・(芋)黒霧島550、ジュース150。(2021年4月調べ)

    《大盛りはプラス100円》
    〔麺〕中華そば500、うどん400、玉子うどん450、肉うどん650。
    〔丼〕親子丼650、カツ丼750。
    〔その他〕焼めし650、チキンライス650、オムライス800、カレーライス600、カツカレー800。
    〔定食〕うどん定食650、ラーメン定食750、しょうが焼定食700(単品400)、カツ定食レギュラー700(単品400)・ダブル1,000(単品800)。
    〔飯〕ごはん大250・中200・小150、みそ汁100・大200。
    〔おかず〕陳列棚のおかず(100~500円ほど)は自由に取って可。
    〔おでん〕大根、牛すじ、棒天、こんにゃく、糸こんにゃく、平天、玉子、厚あげ、じゃが芋などが各100。
    〔飲み物〕ビール大瓶600・中瓶500・小瓶400、生ビール450、酒(白牡丹・千福)400、焼酎(麦)二階堂400・(芋)黒霧島450、ジュース150。(2014年11月調べ)

    〔麺〕中華そば500、うどん400、玉子うどん450、肉うどん650。
    〔丼〕親子丼650、カツ丼750。
    〔その他〕焼めし650、チキンライス650、オムライス800、カレーライス600、カツカレー800。
    〔定食〕うどん定食650、ラーメン定食750、しょうが焼定食700(単品400)、カツ定食レギュラー700(単品400)・ダブル1,000(単品800)。
    〔飯〕ごはん大250・中200・小150、みそ汁100・大200。
    〔おかず〕陳列棚のおかずは自由に取って可。
    〔おでん〕大根、牛すじ、棒天、こんにゃく、糸こんにゃく、平天、玉子、厚あげ、じゃが芋などが各100。
    〔飲み物〕ビール大瓶600・中瓶500・小瓶400、白牡丹1級450・2級400、千福400、二階堂(麦)400、黒霧島(芋)450、ラムネ150、ジュース150。(2012年3月調べ)

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春はやっぱりさくら鯛 … 居酒屋「鳥八茶屋(とりはちちゃや)」(呉)

鯛の頭酒蒸し


 4月に入り、呉の桜も満開です。この時期に取れる真鯛(まだい)は、“桜鯛(さくらだい)”という特別な名前で呼ばれるほどの逸品。ふだんは深いところに生息している真鯛が、桜の季節になると産卵のために内湾の浅瀬にやってきます。これが脂がのっていて美味しいので、特に“桜鯛”と呼ばれるようになったんですね。

 今日は会社からの帰り道に、同期入社の同僚・H君とばったりと一緒になり、新入社員時代(今から30年ほど前)にもよく行っていた「鳥八茶屋」へ。ここはカウンター席から、数人用の個室、さらには大きな座敷までそろっていて、ひとり飲みから、大規模な宴会まで、ふところ深く対応してもらえるのです。

「いらっしゃいませ。おふたり? カウンターでも座敷でも、お好きなところへどうぞ」

 ということで、我われふたりは、1階奥にある、入れ込み座敷のテーブル席へ。入れ込みとは言うものの、ずらりと並んだそれぞれのテーブル(4人掛け)に、それぞれ違うグループが入るという意味での“入れ込み”であって、同じテーブルで他のグループと相席になることはほとんどありません。

 いつものようにモツ(鶏の玉ひも、2本320円)や串カツ(鳥肉、2本320円)、H君の大好物である手羽唐揚(320円)などをもらって、生ビール大(740円)で乾杯した後は、竹原の「誠鏡(せいきょう)」純米(1合半、630円)や、音戸の「華鳩(はなはと)」にごり酒(1合、420円)。そして今が旬の真鯛の刺身(1,050円)と、鯛の頭酒蒸し(700円)を注文したのでした。

 刺身もさることながら、驚いたのは鯛の頭酒蒸しです。どかんと大きい頭は、カマの部分の肉もたっぷりと付いていて、二人でかかっても食べきれないほどのボリュームです。

 それにしても早いもので、新しい年度に入って、もう1週間が過ぎました。

 新年度初日の4月1日(金)は、会社帰りに「オオムラ」で生ビールを1杯飲んで、「一つ家」で季節の小料理を2~3品。最後は呉で最古のスタンド「どん底」の竹鶴12年ロックで〆。

 明けて2日(土)は「魚菜や」の花見で二河峡(にこうきょう)。常連のU先生が海草をいっぱい取ってきてくれて、しゃぶしゃぶ。もちろんそのまま終わるはずはなく、「有象無象」でラムをたっぷりといただいて、最後は屋台の「一二三」。

 3日(日)、4日(月)は二日連続の休肝日。週に2回の休肝日を取るのに、二日連続がいいという説と、2~3日飲んで1日休むのがいいという説がありますが、私はできるだけ二日連続となるように心がけています。やむなく連続とできなかった場合には、2~3日後にもう1回休肝日を作って、少なくとも週に2日とする。できるだけ長い間、元気に飲んでいたいと思って、この習慣を続けているような次第です。

 昨日、5日(火)は「魚菜や」で夜泣き貝(よなきがい)で「寶剣(ほうけん)」の冷酒。この貝は、殻は大きいのに食べられる部分はほんのちょっと。コリッとかたいのに味わいが深いのが特徴です。トロと同じくらいの高級品なんですって。その後、お好み焼きの「のぶ」でチューハイ(400円)を2杯飲みつつ、ホルモンそば(700円)を少なめ(たぶん600円)でもらって〆。

 そして今日は、冒頭でも書いたとおりH君と一緒に「鳥八茶屋」。H君の奥さんも、私のカミサンも、どちらも呉の人なのに、H君も私も今は呉に単身赴任中。ここ「鳥八茶屋」はH君の行きつけの店でもあり、最後はおむすび(2個320円)をもらって〆ることが多いとのこと。今日もそのおむすびをもらうと、できたて熱々のおにぎりのおいしいこと。

 3時間ほどゆっくりと、たっぷりと飲み食いして、お勘定はふたりで8,610円(ひとりあたり4,300円ほど)でした。

 いつもは、ひとり3千円ずつくらいのことが多いのに、今日はぜいたくしましたねぇ。でもおいしかった。どうもごちそうさま。

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「鳥八茶屋」 / モツ(鶏の玉ひも) / カツ(鳥肉の串カツ)

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手羽唐揚 / 真鯛の刺身 / おむすび

店情報前回

《平成23(2011)年4月6日(水)の記録》

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アサリたっぷりの貝汁 … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)

アサリたっぷりの貝汁


「今日は貝汁もありますよ」と女将に言われて、さっそく注文。

「たっぷりの汁が、酒飲みにはいいのよ」と大きな椀で出してくれた貝汁の、アサリの数が多いこと! 身体にも良さそうだけど、味わいが濃厚で、いいつまみにもなるなぁ。貝汁に合わせて「華鳩」の燗酒をもらいます。

 昔は、呉の近くにもアサリを取る人がいて、その貝を使った貝汁が、この店の名物料理だったのです。だから、呉の呑兵衛の中には「魚菜や」というと、「あぁ、あの貝汁の店じゃろ?」という人も多いほど。

 ところが近年は北朝鮮などのアサリが増えたこともあって、近くのアサリは入りにくくなった。それで、めったにメニューに登場しなくなったのだそうです。

 先週の金曜日(3月25日)は、東京本社に転勤するTさんの送別会で、某居酒屋。ここは呉の“とり屋”の1軒(しかも老舗)なのですが、その価格設定の高いこと! 大瓶ビールは700円で、ウーロンハイはなんと550円! “とり屋”名物の鶏皮みそ煮も、ここでは500円で、焼き鳥の多くや串かつ、ささみ天ぷらなども1本200円で2本から注文。それほどたくさん飲み食いした感じはなかったのに、5人でのお勘定は34,000円(一人あたり6,800円)。昔は“とり屋”と言えば、安く飲める酒場の代名詞だったのに、今はそうでもない店もあるんですね。びっくりしつつ「シロクマ」から、屋台の「一二三」で〆。

 週末(土・日)は故郷・松山で過ごし、月曜日は休肝日。

 火曜日(3月29日)は、閉店まであと3営業日となった広の「あわもり」で大瓶ビール1本(500円)に、おでん(各90円)を5本もらって、お勘定は950円。ちょうど帰ろうとしたところへ、「シロクマ」のマスターたちがやってきて、「あわもり」の店内で合流して飲み直し。その後、みんなで呉に戻って「どん底」。同行の秋山さんのボトル(IWハーパー)を出してくれて、バーボンソーダをいただきました。

 水曜日(3月30日)も「あわもり」に出かけたものの、超が付くほどの満席状態で入れない。近くにある“とり屋”、「第五鳥八」で中瓶ビール(500円)に、鶏皮みそ煮(150円)を注文すると、お通しはアサリぬた。さらに小イワシ刺(600円)と燗酒(剣菱、300円)を追加して、お勘定は2,200円。「あわもり」に再チャレンジするも、さっきよりもさらにお客が増えていて(座れずに後ろで待っている人が多くて)、断念。

 今日(3月31日)は、最後の「あわもり」訪問はあきらめ、ひとりゆっくりと「魚菜や」で、「あわもり」の閉店を惜しむことに決めて、「魚菜や」へ。まず生ビールをもらうと、今日のお通しは筍(たけのこ)の木の芽和え。竹の子は大好きなので、これはうれしいなぁ。

 カツオのたたきをもらって、飲み物は「千福」の燗酒。ここの「千福」は特選(昔の特級酒)で、ものすごく飲みやすいのです。

 「これもどうぞ」と出してくれたのはフキノトウ味噌。粒々とした口当たりは、胡桃(くるみ)の実が入ってるんだそうです。これもいい。

 ちびちびとフキノトウ味噌をなめながら、前割(まえわり)焼酎を燗でもらいます。ここの前割焼酎は、「黒霧島」を水で割って甕(かめ)に寝かしているもので、これをロックで出してもらうか、燗をつけて出してもらうかします。あらかじめ水で割っているので、ロックと言っても、結果的には水割りと同じ濃さです。その場で「黒霧島」を水割りにしたり、湯割りにしたりするよりも、全体的にまろやかな味わいになるようです。

 その前割焼酎の燗をおかわりし、つまみは若竹煮。若竹煮の竹の子は熊本産。ワカメも天然物だそうで、フキとガンモも添えられています。

 その若竹煮も食べ終えて、次は何をもらおうかなぁ、と思案していたところで、冒頭でご紹介したように、「今日は貝汁もありますよ」と声をかけてくれたのでした。

 たっぷりの貝汁を食べ終えて、今日のお勘定は4,400円でした。どうもごちそうさま。

 昨年の4月1日に呉に転勤(単身赴任)になってから、今日でちょうど1年が過ぎました。そして新入社員時代からよく通っていた老舗酒場「あわもり」も今日閉店。最後の1年間、足しげく通うことができて本当に良かったと思います。

 しかし、考えてみるとあっという間の1年でした。さぁ、明日からの2年目もガンガン飲むぞ!

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カツオのたたき / ふきのとう味噌 / 若竹煮

店情報前回

《平成23(2011)年3月31日(木)の記録》

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とり竜田揚げのおでん … おでん「迷亭(めいてい)」(呉)

とり竜田揚げのおでん


 呉駅横の「森田食堂」で軽く飲みながら電車待ちをして、広交差点の「あわもり」へ。さっそく泡盛(160円)をもらって、まずはスジ、カワ、キモの3本(おでんはすべて1本90円)からスタート。さらに泡盛をおかわりして、厚揚げ、イワシ団子、ネギマ。3杯目の泡盛で棒天、玉ネギをもらって、1時間ほどの滞在は泡盛3杯+おでん8本で1,200円。閉店まであと1週間となりました。(注:「あわもり」は2011年3月末に閉店しています。)

 「あわもり」を出て呉に戻り、今日の3軒目は、私自身初訪問となるおでんの「迷亭」です。

 店内はL字カウンター12席のみ。Lの手前側、短辺の部分に空きがあったのでそこに座り、特に銘柄は指定せずに燗酒を注文すると、店主が仁方(にがた)の「寶剣(ほうけん)」純米酒を取り出して、チロリで、温度計を確認しながらきっちりと燗づけし、竹の器(ぐいのみ)で出してくれます。

 ここは、おでんの専門店。つまみも、おでんしかない様子で、一番奥に据えられたおでん鍋の向こう側の壁に、今日のおでん種が書かれた短冊が、ずらりと並んでいます。

 今宵は、とうふ、大根、たこ、すじ、ウインナー、じゃがいも、つみれ、アスパラ、ひら天、えりんぎ、糸こんにゃく、ねぎ、玉子、がんもどき、きんちゃく、山芋、三ツ葉、しいたけ、とり竜田揚、はんぺん、あぶそば、厚揚、しめじ、こんにゃく、といったところ。

 お酒もおでんも、値段は明記されていませんが、公式サイトによると、おでんは1本100~500円で、日本酒20種ほどは、それぞれ正一合が600円だそうです。

 そんな中から、まず豆腐を注文すると、丸皿に大きな豆腐がどんと取り出されたあと、刻み海苔がトッピングされ、さらにおでん鍋の中に据えられている小鍋から、エリンギ、水菜、カイワレ大根を取って添えてくれます。こうなると単なるおでんではなくて、立派な一品料理ですね。

「薬味もいろいろあるけんね。これがポン酢醤油」と、その豆腐を出してくれながら説明してくれる店主。店は昭和31(1956)年生まれの店主と、それを手伝う若い女性の二人で切り盛りされているようです。若い女性のほうはアルバイトらしく、曜日で手伝う人が決まっている様子。

 お酒をおかわりして、「これもおでんなの?!」と疑いつつ、“とり竜田揚”を注文。注文を受けてから、串に刺さった“とり竜田揚”がおでん鍋に投入され、しばらく煮た後、レタスや紅生姜などと一緒に丸皿に盛られて供されます。う~む。これもまた立派な一品料理だなぁ。

 「寶剣」の燗酒2杯と、おでんが2品で、お勘定はちょうど2,000円でした。どうもごちそうさま。今度は1軒目としてやって来て、たっぷりと食べたいですね。

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「あわもり」すじ、かわ、きも / 泡盛梅割り / おでん「迷亭」

店情報

《平成23(2011)年3月24日(木)の記録》

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店情報: おでん「迷亭(めいてい)」(呉)

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  • 店名: おでん迷亭
  • 電話: 0823-24-6680
  • 住所: 737-0045 広島県呉市本通4-1-3
  • 営業: 18:00-23:00、日休
  • 場所: 本通(ほんどおり)の「和庄中学校入口」信号交差点から「れんが通り」方面に入り、右手2本目の路地(左手の郵便局の向かい)を右折した先、右手。
  • メモ: 昭和60(1985)年4月1日開店。カウンター12席、予約不可だが空席状況の確認はウェルカム。おでん約30種が100~500円(とうふ、大根、たこ、すじ、ウインナー、じゃがいも、つみれ、アスパラ、ひら天、えりんぎ、糸こんにゃく、ねぎ、玉子、がんもどき、きんちゃく、山芋、三ツ葉、しいたけ、とり竜田揚、はんぺん、あぶそば、厚揚、しめじ、こんにゃく、など)。日本酒は純米酒、吟醸酒中心に20種ほどそろっていて正一合600円。焼酎も数種あり。生ビール600円。公式サイト:http://www2s.biglobe.ne.jp/~meitei/、ツイッター:@meitei33、メール:meitei@mua.biglobe.ne.jp。(2011年3月調べ)

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電車を待つ間にかるく … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

小イワシの煮物


 会社を18:20に上がり、新広(しんひろ)駅経由で「あわもり」に行こうと呉駅へと急ぎます。

(18:40発の広方面行きが、ちょっと遅れていたら乗れるのだが)

 という淡い期待を抱きつつ急ぎ足で向かうも、18:40に呉駅に着いたちょうどそのときにプシュンと電車のドアが閉まるのが見えます。残念。いつも遅れ気味の呉線なのに、こういうときだけピッタリとオンタイムで走っているのが悔しいなぁ。

 この時間帯、ほぼ10分おきに電車が出ているのですが、18:40のあとは19:00と、ここだけ20分、間があいているのです。それじゃ、20分1本勝負で「森田食堂」に行ってみましょうかね。こういうときに駅から近い店は便利です。

 18:40の店内はけっこうにぎわっていて、手前のテーブル(6人掛け)の向かって右端にサラリーマン二人連れが向かい合って座り、奥のテーブル(6人掛け)では、女性も含む4人連れのグループが、それぞれ飲みながら談笑しています。いずれも常連さんの様子。右手のカウンターでは男性ひとり客が、ビールとつまみを食べたあとらしく空瓶と空のお皿をわきに置いて、ラーメンで〆ています。

「こちらにどうぞ」

 と女将さんに示されたのは、手前テーブル壁際の、ちょうどテレビの正面。なるほど。いい場所ですね。

「瓶ビールをお願いします。大瓶(510円)で」

「アサヒとキリン?」

「キリンにしてください」

「はいよっ」

 と入口横の冷蔵庫からキリンラガービールを1本取り出して、いつものように景気よくスパンッ! と小気味良い音を立てて線を抜いてくれます。これが「森田食堂」の大きな特長。昼から午後6時までを担当しているおねえさんも、同じようにスパンッと栓を抜いてくれます。

 そのビールをグラスに1杯、クゥ~ッと飲み干してから、おもむろに立ち上がり、つまみを選びに行きます。選びに、といっても、今日のつまみはもう決めています。この店の定番メニュー、小イワシの煮物(300円)です。冷蔵ケースにずらりと並んだ小イワシの煮物が入った小鉢からひとつを取り出して、「温めてください」と女将さんに手渡します。

 自分で料理を持ってくる形式の大衆食堂では、電子レンジの温めもセルフサービスで行う店が多いのですが、ここ「森田食堂」では、電子レンジによる温めは店の人がやってくれます。

 チーン!

 と音がして、ちょうどいいくらいに温まった小イワシの煮物が目の前へ。頭と内臓だけを取って、骨ごと煮込んだ小イワシは、小さいけれども濃厚な旨みで、骨もぜんぜん気にならないばかりか、むしろその骨の食感もビールのいいつまみになります。

 となりのサラリーマン二人連れが、「さぁ、そろそろ帰るか」と立ち上がると、お勘定は二人で2,450円。ひとり1,250円ずつです。カウンターのおじさんもお勘定をして、こちらも大瓶ビール(510円)と湯豆腐(300円)、そしてラーメン(400円)で合計が1,210円と、さっきの二人連れのひとり分と同じくらいです。このくらいのお勘定なら、毎日でも飲めるんですよねぇ。1,500円を超えると、ちょっときびしい。

 小イワシの煮物を汁まで飲み干したところで大瓶ビールも終了。約20分の滞在で、お勘定は810円でした。どうもごちそうさま。

 結果的に、ねらっていた19:00の1本後、19:10発の電車に乗るのにちょうどいい時刻になりました。

店情報前回

《平成23(2011)年3月24日(木)の記録》

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久しぶりのせん菜炒め … 長浜ラーメン「御天(ごてん)」(下井草)

久しぶりのせん菜炒め


 赤羽「まるます家」での、「古典酒場 Vol.10」の居酒屋ブロガー座談会を終えて、すぐ近くの「八起(やおき)」の2階座敷席で二次会(7人で7,650円)。

 その後、宇ち中(うちちゅう)さんとともに、昨夜から二夜連続となる「竹よし」で三次会。店内には「東京自由人日記」の小西さんや、荒木マタエモンさん、Qちゃん、歩く酒場データベースKさんご夫妻、地元のふぢもとさんや四女・直ちゃんたちがずらりと勢ぞろいしていて、さらには「アル中ハイマー日記」のにっきーさんも合流。カウンターの中で手伝っているのが「竹よし便り。」でもおなじみの長女・ちくちゃんという豪華メンバーです。

 今日は、メニューに山菜の天ぷらが並んでいます。たらのめ、うるい、ふきのとう、こごみ、白まいたけのそれぞれが1個200円。盛り合わせで作ってもらい、他にも塩辛(350円)や、イカワタ味付け(400円)などをもらって、3人(宇ち中さん、にっきーさんと私)で3,550円でした。今日はすでにお腹もいっぱいなので注文しませんでしたが、小すっぽん鍋(1,000円)なんて品書きもあるんですね!

 「竹よし」を出たところで、午後11時50分。遠くから来てくれていたメンバーは、ここでやむなく戦線離脱し、残った地元メンバー(荒木さん、にっきーさん、ふぢもとさん、直ちゃん、私)で下井草の「御天」へと向かいます。私自身、昨年の9月以来、半年ぶりとなる「御天」。ここに来るとやっぱり、せん菜(さい)炒め(550円)に玉露ハイ(400円)ですね。さらには博多鉄鍋餃子(2人前960円)などももらって、最後はラーメン(700円)で〆。このラーメン、生ニンニク(50円)をトッピングすると爆発的に美味しくなるのですが、いかんせんニンニクが強烈に効きすぎて、翌日も家族から嫌われるくらいの状態になってしまうのです。そこで、別皿で生ニンニク(50円)を1個もらって、それをみんなでシェアします。ニンニクの効きは弱まりますが、これくらいなら明日も大丈夫!

 ご一緒いただいたみなさん、遅くまでありがとうございました。

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赤羽「八起」 / 都立家政「竹よし」 / 下井草「御天」

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博多鉄鍋餃子(2人前) / 〆のラーメン / 別皿の生ニンニク

店情報前回

《平成23(2011)年3月20日(日)の記録》

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古典酒場の座談会にて … 「まるます家(まるますや)」(赤羽)

古典酒場の座談会にて


 震災の影響で1週間遅れての「古典酒場」のブロガー座談会。場所は赤羽にある、鯉とうなぎの「まるます家」です。

 集まったのは、「酔わせて下町」のFさん、「Y-TABEのレミング2」のワイタベさん、「やなちゃんの大阪一人酒の日々」のやなちゃん、そして「宇ち中」の宇ち中さんと私の5人。残念ながら「橋本健二の居酒屋考現学」の橋本先生は、所用のため今回はお休みです。

 いつものように倉嶋編集長の司会進行で座談会は進み、その様子をカメラマンの遠藤さんが写真におさめていきます。

 上の写真は、座談会用に「まるます家」の女将さんが用意してくれた刺身盛り合わせ(左)と、鯉(こい)のあらい(400円)を撮影している遠藤さん(右)です。

 我われは2階座敷席の一番端っこのテーブルをふたつくっつけて座談会をやっていたわけですが、写真の背景には大勢のお客さんが写っているとおり、三連休の中日(なかび)のこの日も、当然のように「まるます家」は大盛況。1階のカウンター席、テーブル席も、2階の座敷席も満席の状態でした。

 乾杯のビールに続いて、飲み物を“ジャンチュー”という愛称で呼ばれるジャンボチューハイ(1リットル瓶で950円)に切りかえると、若女将の松島さんが、これまたこの日のために用意しておいてくれた、ミントの葉っぱと、輪切りのライムを出してくれて、“まるます家流即席モヒート”を作って楽しみます。

 うなぎの肝串や、2階座敷席ならではの大鍋のすっぽん鍋(3~5人前、雑炊付きで4,000円)、東北応援のホヤ塩辛(仙台産、500円)などなどをいただきながらの美味しくて楽しい座談会となりました。

 このときの座談会の模様は、2011年4月8日に発売された「古典酒場 Vol.10」(980円、三栄書房)に掲載されていますので、ご笑覧いただけるとありがたいです。

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「まるます家」 / 豪華・刺し盛り / 鯉のあらい

110320d 110320e 110320f
ほや塩辛(仙台) / うど酢味噌 / すっぽん鍋(大)

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ジャンチューで簡易モヒート / うなぎ肝焼き / すっぽん雑炊

店情報前回

《平成23(2011)年3月20日(日)の記録》

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