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チーズの自家製味噌漬 … 「有象無象(うぞうむぞう)」(呉)

クリームチーズの自家製味噌漬とラム2種


 これまで、いつも他で飲んだ後にしか来たことがなかった「有象無象」。今日は1軒目として行ってみることにしました。

 仕事を終えて、「有象無象」に到着したのは午後7時過ぎ。先客は男性ひとり客。L字カウンター縦の辺の中央部に座っています。私は縦の辺、一番手前側に着席。

「えぇと。まずはビールをください。」

「生?」という女将さんの言葉に、反射的に「はい」と返事。

 「生」と聞いてくれるということは、きっと「瓶」もあるんでしょうね。店内には料理のメニューはあるものの、飲み物のメニューは特にありません。焼酎のキープボトルが並んでいるので焼酎はあり、カウンター上にラムのボトルが並んでいるのでラムもある。冷蔵庫には、「白鴻 特別純米酒」(広島・安浦)、「月山 辛口純米」(島根県)と書かれたホワイトボードが貼り付けられているので、日本酒もあります。

 1階の店内はL字カウンターのみで、ゆったりと7席分。縦の辺が5席、入口すぐ左手の、小上がりになった横の辺に2席です。この小上がりには、この間までは座卓が置かれていて、4人くらいで囲むことができるようになっていたのですが、そこだけすっぽりと疎外感があるということで、カウンター席に変更になったんだそうです。

 ここは呉の情報誌、「月刊くれえばん」の木戸編集長の行きつけの店の1軒。いつも「ラムを飲みに行こう!」とやって来るので、私の中では「ラムの店」という印象が強いのですが、実は普通の小料理の店。

 カウンターの上段には、アジ南蛮漬、エビチリ、ポテトサラダ、サバ、枝豆、オクラ、小イワシの天ぷらなどの大皿料理が並んでいて、それとは別に「本日のおすすめ」と書かれたホワイトボードに、カレースープ、国産牛焼肉のサラダ、さばの竜田あげ、厚切りロースハムステーキ、国産豚バラ焼肉、豆腐サラダ、国産サーロインステーキ、焼むすびが書き出されています。

 さらにカウンターに置かれた手書きメニューには、牛ハラミのたれ焼、ホルモンのたれ焼、白肉の塩コショー焼、せせりの塩コショー焼、豚耳。ちくわの磯部あげ、白肉の天ぷら、舞茸の天ぷら、野菜の天ぷら、はんぺんフライ。クリームチーズの自家製味噌漬、マスカルポーネの冷やっこ風、赤ウインナー揚げ、山イモ(とろろ、たんざく、バター焼)。辛子明太子、めかぶとろろ、板わさ、納豆、漬物盛合せ、キムチ、ちりめんおろし。冷やっこ、湯ドーフ鍋。お茶づけ、おむすび、ぞうすい、といった和洋さまざまな料理が載っています。

 木戸編集長は、いつも「なんか出してや」と注文するだけで、女将さん(と言っても私よりだいぶ若そう)があれこれとオススメの品を出してくれるのですが、今日は私ひとりなので、ちゃんと選んで注文してみることにします。

 まずは大皿料理の枝豆を注文すると、枝付きの枝豆がたっぷりと出されます。この枝豆で生ビールをいただいていると、この店でよくお見かけするスキンヘッドの常連さんがやってきて、カウンターの一番奥の席へ。「うちの畑でできたんじゃ」というシシトウが女将さんへのお土産。さっそくそのシシトウを天ぷらにして、私たちにも振る舞ってくれました。

 生ビールに続いては呉市安浦の地酒、「白鴻(はくこう)」の特別純米酒を冷や(室温)でもらって、つまみには大皿料理から、アジの南蛮漬けをもらいます。アジの南蛮漬けというと、小アジのイメージが強いのですが、呉では普通のアジを使った南蛮漬けが多いのです。この店の南蛮漬けも、普通のアジの頭をとったものが2尾。瀬戸内海の夏のアジは、最高においしいんですよ!

 ひとしきり飲んだところで、いつものラム酒(マルティニーク島の「トロワ・リビエール」)に切り換えます。この店には「Ceron(セロン)」、「Pimentade(ピメンタード)」、「Oman(オーマン)」という3種の「トロワ・リビエール」を置いているのですが、Omanは売り切れていて、現在は残る2種類のみとのこと。

「どっちにする?」という女将さんの問いかけに悩んでいると、「どうせ両方飲むんでしょう? 最初から両方を注いどいてあげるね」と、その両方をミストスタイル(小さい氷たっぷりのロック)で注いでくれます。

 つまみには自家製のクリームチーズの味噌漬け。1日だけ漬け込むんだそうです。チーズが酒に合い、味噌が酒に合う。その両者の融合は、これまたいい酒の肴ですねぇ。

 スキンヘッドの常連さんが「カレースープにご飯も入れてや」と注文したのをきっかけに、私もそのカレースープを注文。これもこの店の人気メニューのひとつで、カレールウの部分だけを小鉢に入れて出してくれます。スキンヘッドの常連さんのように、ご飯も入れてもらうと、カレーライスとして楽しめます。

 午後11時過ぎまで、たっぷりと4時間くつろいで、お勘定は5,500円でした。どうもごちそうさま。

 「有象無象」を出て堺川を渡り、屋台の「一二三(いちにさん)」へ。焼酎(いいちこ)の水割り(400円)をもらって、おでん(玉子、厚揚げ、牛すじ、各100円)をつついていると、店を片付け終えた「有象無象」の女将さんと、スキンヘッドの常連さんが「よっ!」と「一二三」にやってきました。

 「有象無象」の女将さんは、店が終わったあと、お客さんたちと屋台で飲むことも多いようで、屋台で飲んでいるとよくお会いするのです。いつも楽しそうに大笑いしながら飲んでるのが印象的な「有象無象」の女将さんなのでした。

110708a 110708b 110708c
「有象無象」 / 枝付きの枝豆 / シシトウ天ぷら

110708d 110708e 110708f
「白鴻」特別純米酒 / アジ南蛮漬け / カレースープ

店情報前回

《平成23(2011)年7月8日(金)の記録》

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受信: 2011.09.22 08:00

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