« 常連席から見える景色 … 煮込み「河本(かわもと)」(木場) | トップページ | ぎりぎりで間に合った … 居酒屋「兵六(ひょうろく)」(神保町) »

店主が酒好き酒場好き … 居酒屋「ねこ屋(ねこや)」(築地)

ねこ女将


 CS放送・旅チャンネルで、長年にわたって居酒屋紀行シリーズを制作してこられた小川洋一さんと行く2軒目は、地下鉄日比谷線・築地駅2番出口すぐ、京橋築地小学校のグランドの向かい側のビルの半地下にある、日本酒と肴の店、築地「ねこ屋」です。

 カウンター12席だけの大人気店なので、「河本」を出るときに、2人分ということで電話予約したのですが、これが正解。木曜、午後7時の店内は、カウンターの一番手前側に、我われ2人分だけの空席を残して、他はすべて先客で埋まっています。

 料理上手の女将なので、なにをもらってもハズレはなくて、逆に何を注文しようかと悩むような状態だったのですが、現在は「おばんざい料理盛り合せ」(1,300円)と「お刺身盛り合せ」(1,300円)という、2つの盛り合わせ料理が用意されていて、基本的にはこのどちらかを、ひとり一品お願いします、という仕組み。これは悩まなくて済みますね。常連さんの中には、両方を注文する人もいるそうです。

 日本酒のほうは、利き酒師でもある女将が選んだものが置かれていて、基本的に800円。今日は「大七」(純米生もと)の燗酒からスタートします。

 女将の“まりみるさん”こと、市川真理さんは、もともと我われと同じく、飲み歩きが趣味。本業である看護師さんとして勤務される傍らで、下町の大衆酒場などを飲み歩いては、ご自身のブログ、「まりみるのおいしい生活日記」にその様子を書き綴ってこられました。

 その頃は、同じ趣味を持つ仲間として、オフ会などでよくご一緒させていただいたりしていたのですが、いまや絶大な人気を誇る築地「ねこ屋」の美人女将として大活躍中。お会いするたびにどんどん艶(つや)っぽく、きれいになっていって、とてもまぶしい。

 それでも、先へ先へと懸命に進もうとする姿勢はちっとも変っていなくて、今年の4月からは、「ねこ屋」を営業しつつも、学生として勉強も始められて、また次のステージに進もうとされています。そのアグレッシブさもまた、とてもまぶしいですね。

 昼間は学生業で忙しい女将を助けて、早い時間は女将の妹さんが店を手伝っています。今日、我われが来た時間(午後7時前後)に来ると、お二人ともがそろっているところを見ることができるかも!

 今日、ご一緒させている小川さんもまた、居酒屋紀行シリーズの制作のために全国の酒場を巡った経験を生かして、今度はご自身の居酒屋を開業されるそうなのです。

 店の名前は、料理・酒「おがわ」で、開業の予定日は今年(2011年)12月3日(土)。埼玉の浦和駅から歩いて10分弱のところにある、ロイヤルパインズ北側の常盤公園西側あたり(さいたま市浦和区常盤4-3-15)が店の場所です。

 店のロゴデザインは、太田和彦さんが手がけられ、コンセプトは「ゆっくり酒と料理を楽しめる店」。まわりが住宅街らしいので、大衆酒場というよりは、美味しい肴をつまみながら、ちょっとおしゃれに日本酒や焼酎が楽しめる静かな料理屋さんといったスタンスだそうです。

 小川さんが広げて見せてくれる新しい店の図面に、3年前(2008年)の3月に「ねこ屋」をオープンした女将からも、気づいた点をアドバイス。すでに太田さんからも、テーブルの向きなどについて、ご提案をいただいたんだそうです。

 小川さんご自身も酒好き、酒場好きだけに、まさに太田さんが提唱されている「いい酒、いい人、いい肴」がそろった酒場ができそうですね。すごく期待しています。

 もう1軒、寄って帰らないといけない店があるという小川さんは途中で帰られ、私は先客としてとなりの席に座っていた“ハッシー”こと、男前H氏と一緒に飲み続けます。

 H氏もここ「ねこ屋」の常連さん。黙って座ると、なにも注文しないでも「おばんざい料理盛り合せ」がスッと出されるんだそうです。

 盛り合わせとはいうものの、ワンプレートに盛り合わせられるわけではなくて、それぞれの料理が小鉢なり、お皿なりで出されて、全体として盛り合わせとなる仕組み。野毛の「武蔵屋」や、神楽坂の「伊勢藤」、広島の「爐談亭」なんかと似た感じですね。この形式、私は好きです。

 「ねこ屋」のメニューには、従来どおりの一品料理もずらりと並んでいて、「おばんざい料理盛り合せ」か「お刺身盛り合せ」で足りない場合には、それらを追加注文することもできます。

 飲み物のほうは、さらに澤乃井の純米生酒「さわ音」の冷酒や、「カネナカ」の家伝造り生もと純米の燗酒をもらって、気がつくとすっかり酔っ払い状態。

 いい日本酒は、自分で酔ったという自覚がないままに酔っ払ってるから怖いんですよねぇ。

 午後9時前まで、ゆっくりと2時間ほど楽しませてもらいました。どうもごちそうさま。帰京の際には、また寄らせてもらいますね!

店情報前回

《平成23(2011)年8月4日(木)の記録》

| |

« 常連席から見える景色 … 煮込み「河本(かわもと)」(木場) | トップページ | ぎりぎりで間に合った … 居酒屋「兵六(ひょうろく)」(神保町) »

コメント

浜田さん、宣伝ありがとうございます。
期待通りの店になるか、ちょっと心配ですが、頑張りますのでよろしくお願いいたします。
ちなみに、開店日一週間前にレセプションを開催する予定です。

投稿: 居酒屋のオヤジ | 2011.10.14 09:45

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 店主が酒好き酒場好き … 居酒屋「ねこ屋(ねこや)」(築地):

» 築地「ねこ屋」から神保町「兵六(ひょうろく)」へ [居酒屋礼賛]
 銀座「ロックフィッシュ」、新橋「脱藩酒亭」と飲みすすみ、今日の3軒目は、酒友・H氏とともに築地「ねこ屋」です。  「ねこ屋」の創業は平成20(2008)年3月。その翌年に現在の場所に移転し、今に至っています。半地下の店内は、入口すぐのところにテーブル席(1卓5席)があり、その奥に10席分のL字カウンターがある造り。女将・市川真理さんが一人で切り盛りされています。  女将は看護婦さんでもあり、自ら... [続きを読む]

受信: 2012.09.22 14:54

« 常連席から見える景色 … 煮込み「河本(かわもと)」(木場) | トップページ | ぎりぎりで間に合った … 居酒屋「兵六(ひょうろく)」(神保町) »