鳥串で飲んで半麺で〆 … 屋台「富士さん(ふじさん)」(呉)
水曜日の今日は「魚菜や」で食べて飲んだあと、屋台の「富士さん」にやってきました。
麦焼酎「いいちこ」の水割り(400円)をもらって、鳥串(2本250円)を注文すると、店主・山内一寛さんが、鶏肉と、その鶏肉とほぼ同じ幅にぶつ切りにした白ネギとを交互に串に刺し、鉄板の上で塩コショウで味付けしながら焼いてくれます。
現在の呉の屋台13軒を時系列で分けた場合、呉市の公募より前からやっていた老舗屋台6軒、平成14(2002)年に行われた第1回目の公募で参入した5軒、そして平成20(2008)年の第2回目の公募で入った2軒という、3つのグループに分けることができます。
ここ「富士さん」は昭和49(1974)年に、現店主のご両親である山内豊さん・富士子さんご夫妻がオープンした老舗屋台の1軒。老舗屋台の特徴は、それぞれおでんと豚足、そして中華そばがメニューに載っているところにあります。
これら3つの料理を出すために、屋台の中の設備も、カウンター代わりにもなるリヤカー上部に、おでん鍋と、豚足を焼くための鉄板が据えつけられ、それとは別に中華そばのスープを入れた寸胴(ずんどう)と、麺をゆでるための鍋が置けるコンロが設置されている、という造りになっているのです。
老舗屋台の鉄板上で焼かれるのは、伝統的に豚足、豚耳と、ホルモン炒めの3種です。ホルモン炒めは、牛腸を玉ネギやキャベツ、ピーマンなどの野菜とともに炒め、焼肉のタレなどのタレで味付けしたもの。その後、屋台によっていろいろとメニューが加えられていきました。
ここ「富士さん」は、鉄板焼きのメニューが多いのが大きな特徴。先ほどご紹介した伝統的な3品のほかに、先ほど注文した鳥串(2本250円)や、豚キャベツ串(2本250円)、がんす焼(1枚150円)、もやし炒め(400円)、砂ズリ(500円)、砂ズリピーマン(600円)、コーンバター(300円)、豚タン塩(300円)、とんとろ焼(500円)、山いもバター焼(400円)、ギョーザ(6個400円)、ホルモン焼そば(900円)、焼そば(600円)などのメニューが並びます。伝統の3品の値段は、豚足が600円、豚耳が500円、ホルモン炒めが700円です。
私の後から入ってきた男性二人組は、「ここに来たら絶対にホルモン焼きそばを食べないと」と言いながら、豚キャベツ串と共にホルモン焼きそばも注文しています。ホルモン焼きそばは、ホルモン炒めに、ゆでた中華そばの麺が入った、「富士さん」独自のスタイル。“ホルモン焼きそば”という料理はいろいろな店で出されていますが、この「富士さん」タイプのホルモン焼きそばは、ここ以外では見たことがありません。
1軒目の「魚菜や」では、まず生ビールで喉を潤すと、お通しはビールによく合う枝豆。大皿に置かれた大きな塩焼きのサンマが、いかにも美味しそうなので、それをもらって飲み物は前割り焼酎(黒霧島)のロックに切り換え。
サンマを平らげたあと、前割り焼酎のロックをおかわりし、つまみには、きんぴらゴボウと、おでんのガンスと玉子。
最後に沖縄産もずく酢と、「宝剣」の冷酒をもらって、3時間ほどの酒場浴。お勘定は3,900円だったのでした。
そんなわけで、もうけっこう飲み食いしているので、ここ「富士さん」では焼酎水割り1杯と鳥串2本だけにとどめておいて、〆の半ラーメン(400円)をもらいます。
「富士さん」のラーメン(中華そば)は、麺の湯切りに特徴があります。鍋の近くでチャッチャッチャッと数回細かく湯切りした後、最後にポーンと空中高くに放り上げて、それをピシッと小気味よくテボ(あげざる)で受け止めると湯切り終了です。
半ラーメンは、具と汁は通常のラーメンと同じで、麺だけが通常の半分になったもの。たくさん飲んだお腹に、たっぷりのスープがうれしいですね。
1時間弱の滞在。お勘定は1,050円でした。どうもごちそうさま。
| 固定リンク | 0
コメント