卒寿にして益々お元気 … 中華料理「第一亭(だいいちてい)」(日ノ出町)
野毛の「武蔵屋」を出て、今日の2軒目は、京急・日ノ出町駅から長者町方面に向かう長者橋のすぐ近くにある中華「第一亭」です。
中華と言っても、横浜中華街にあるような本格的な中華料理ではなくて、台湾家庭料理をベースにした“中華風定食屋さん”といった雰囲気。そこがまた、我われ呑兵衛にも入りやすくていいんですよね。食事だけのお客さんもたくさんいます。
店内は入ってすぐのホールにテーブル席が3卓、左手奥の厨房沿いに短いカウンター席があり、右手奥が小上がりの座卓席という造り。これを創業店主の中山富夫さんと、その娘さん二人(桜田冨美枝さん、木村雪枝さん)、息子さん(中山政彦さん)、そして手伝いの女性の合計5人が、交代しながら切り盛りします。
表の看板に『ホルモン鍋・ホルモン炒』、そしてファサードテントには『舌・尾・頭・耳・豚足』と書き出されているとおり、中華風モツ料理は、この店でも圧倒的な人気を誇る名物料理。なかでも、ホルモン炒め(600円)、チート(豚胃)生姜炒め(600円)、レバニラ炒め(600円)がビッグ3。女性には、ちょっと甘い味付けのレバみそ炒め(600円)も人気があるんだそうです。
さっそく紹興酒をダブル(650円)でもらって、そのホルモン炒め(600円)を注文すると、なんと今日は店主自らドォ~ンと炎を上げながらホルモン炒めを作ってくれました。
店主は大正10(1921)年生まれの90歳(卒寿)。昭和34(1959)年の創業以来、50年以上にわたって中華鍋を振り続けてきたからか、いまだにガッシリと胸板も厚く、いかにもお元気そうです。
モツ料理以外にも、おすすめメニューはたくさんあります。
シジミ醤油漬け(600円)は、生のようなんだけど、生じゃない。火が通っているかというと、そうでもない。この料理の作り方は店主しかしらないんだそうです。
汁そば(ラーメン系)の中では、タンメン(550円)がおすすめ。ここのスープは、昔ながらの作り方で、豚、鶏、野菜を何時間も煮込んでじっくりと旨味を引き出したもの。タンメンのスープは、そうして作った自慢のスープに塩だけで味付たものなので、スープの味がとてもよくわかるのです。
同じスープを使って作る“おじや”(600円)も、飲んだ後の締めに最適です。
忘れてはならないのが、裏メニューである“パターン”(600円)の存在です。これは、ゆで冷ました中華麺を、ニンニク醤油でサッと和えたもの。作りが簡単なところからも想像がつくとおり、もともとはこの店の“まかない料理”だったものが、常連さんを通じてその存在が知られるところとなり、今や「第一亭」の人気名物メニュー(でも今も裏メニュー)になったのでした。
ニンニク醤油といっても、そんじょそこらのニンニク醤油とはわけが違っていて、細かくみじん切りにした生ニンニクが「これでもかっ!」というほど入っていて、一口食べた瞬間に、ガツンと衝撃が来るほどよく効いていて、つまみとしても、締めの麺としてもいけるのです。ニンニク臭が気になる方は、翌日、仕事があったりするときには食べないほうがいいかもしれません。
店主に作ってもらったホルモン炒めをつまみに、ゆっくりと紹興酒をいただいて、1時間ちょっとの滞在は、1,250円でした。どうもごちそうさま。
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コメント
安いですね〜!の一言ですね。とくに、タンメン550円には脱帽です。
投稿: おおぽん | 2011.11.29 10:01