やっぱり〆はパターン … 中華料理「第一亭(だいいちてい)」(日ノ出町)
「武蔵屋」を出て、いつもであれば「ホッピー仙人」へと流れるところですが、今日は残念ながら仙人(=店主)が出張中につき、お店はお休み。ときどき『出張のため閉店』ということがあるあたりが、いかにもサラリーマンバーらしくておもしろいですよねぇ。(仙人の勤務先は外資系で、副業制限もないため、お店の運営も公明正大にいけるようです。)
そんなわけで今日の2軒目は、中華風豚もつ料理が名物の「第一亭」です。
同行の小西さん、ビリーさん、Mさんと私の4人で奥の座敷の座卓を囲み、まずは紹興酒をボトルに、氷とレモンスライスを一緒にもらいます。紹興酒のロックに、レモンスライスを搾るように入れると、いくらでも呑める味わいの簡単カクテルのできあがり。「第一亭」の豚もつ料理にもよく合うのです。
私以外の3人は、今回が初めての「第一亭」とのことですので、料理のほうはこの店定番のおすすめ料理を作ってもらいます。
まず1品目は、しじみ正油漬(メニュー表記のまま、600円)。これは台湾の料理で、ざっくりと言うと半生のしじみをニンニク醤油につけたもの。ただし、ここ「第一亭」では、しじみ正油漬の作り方は、90歳(1921年生まれ)のお父さん(店主)しか知らない秘伝の味です。すぐに出てくるのもいいところで、最初に出してもらう前菜としてぴったりです。
2品目は、大人気メニューでもあるチート生姜炒め(600円)です。チートというのは豚の胃袋のこと。豚の胃袋を意味する「猪肚」の中国語読みが「チュウト」なので、それがなまってチートになったんじゃないかと言われています。(もつ焼き屋では豚の胃袋はガツと呼ばれます。)
豚の胃袋自体が、豚もつの中でもクセがない上に、独特の弾力感ともあいまって、もつ初心者にもスッと受け入れられることが多い部位。この店のチート生姜炒めは、それをさらに生姜の風味で食べやすくしているので、ほとんどの人が喜んでくれる料理になっているのでした。
3品目は、私の大好物、ホルモン炒め(600円)の登場です。これは、生の豚腸を、強い火力で一気に炒めて味付けをした品。もつ焼き屋などで出される豚腸(シロ)は、下ゆでした状態で入荷されることが多く、生の腸を食べる機会はあまりありません。生腸ならではの独特の弾力感が、この料理の決め手です。
そして最後(4品目)は、なんといってもパターン(600円)ですね。ゆで冷ました中華麺に、ニンニク醤油をからめてできるシンプルな料理ながら、そのニンニクの量が半端じゃない。この大量のニンニクを、中華包丁でパターン、パターンとつぶして作るまかない料理だから“パターン”という名前になったというくらい、ニンニクとは切っても切れない冷麺なのです。
これくらいニンニクが効いていると、最後の〆としてはもちろんのこと、お酒のつまみとしてもいけます。
パターンを注文すると、一緒に出してくれるスープは、鶏と豚と野菜だけをじっくりと煮込んで作った、創業当時から変わらぬ「第一亭」自慢の一品です。たっぷりの野菜から出てきた、自然な甘みがうれしいですね。
1時間ほどの滞在。お勘定は4,800円(ひとりあたり1,200円)でした。どうもごちそうさま。
「第一亭」をあとに、JR桜木町の駅に向かいつつ、最後にもう1軒と、4人で入ったのは「日の出理容院」。ここは、「日の出理容院」という名前の古い散髪屋を、そのまま隠れ家風のバーに改装した、野毛でも人気のバーなのです。
今日も大勢のお客さんたちでにぎわっていますが、入口左手に1卓だけあるテーブル席が空いていて、4人でそこを囲み、角ハイボール(600円)をもらって野毛の夜を締めくくったのでした。
野毛を出て、日付けが変わるころに鷺ノ宮の居酒屋「満月」に到着。それに合わせて博多ラーメン「ばりこて」(都立家政)から、地元の酒友である、ふぢもとさんや直ちゃん、SaltyDogさんが移動してきてくれて、さらにはお店を終えたたっつんさんも来てくれて、ワイワイと過ごすうちに、自宅に帰りついたのは午前3時でした。はぁ~、よく飲んだ。
「第一亭」しじみ正油漬 / チート生姜炒め / ホルモン炒め
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