呉おすすめ酒場めぐり … バー「アンカー(ANCHOR)」(呉)ほか
東京からの来客と「本家鳥好」へ。あらかじめ「3人で」と予約しておいたところ、生け簀の後ろ側の落ち着く席をとっておいてくれました。
まずは生ビール(600円)で乾杯し、料理は、みそだき(300円)3人前、かき造り(800円)1人前、かき天ぷら(800円)1人前、かき串焼き(400円)3人前を注文します。せっかくの呉なので、ぜひ呉のカキを堪能してもらおうと思っているのです。
まず出てきたのは、みそだき。これはカキではなくて、鶏の皮の味噌煮です。「お客さんが注文していないものは出さない」というのが、この店の方針。だからお通しはありません。注文するとすぐに出てくるみそだきは、お通しの代わりに、最初の一品として注文する人が多いのです。この店の甘くないみそだきは、万人に好かれる味わいじゃないかと思います。実に呑兵衛好みのする味付けなのです。
かき串焼きが出てきたタイミングで、熱燗(水龍、450円)ももらって、かき酒にします。
残念ながら、今日の活魚は大きくなくてお造り(刺身)にはならないとのことで、お造りは断念。じゃこ唐揚げ(500円)や、かき鍋(800円)を追加注文し、焼き鳥も食べようと、呉ならではの串カツ(300円)や、ささみ天ぷら(400円)、もみじ焼き(600円)の塩焼きをもらいます。
串カツがなぜ呉ならではかというと、この串カツ、豚肉のカツではなくて、焼き鳥にする鶏ネギマに衣をつけてカツにしたものなのです。呉で串カツというと、ほぼこのスタイル。串天は、同じく鶏ネギマを天ぷらにしたものです。
もみじ焼きは、鶏の胸肉(手羽肉)を焼いたもの。骨付焼(600円)が鶏もも肉を焼いたもので、昔はそれぞれ手羽焼き、もも焼きと呼んでいたそうなのですが、焼き鳥のほうにも“手羽先”というメニューができて、ややこしくなってきた。そこで、それぞれを、もみじ焼き、骨付き焼きと呼ぶように変えたんだそうです。
なぜ“もみじ”かというと、硬い親鶏の胸肉に、食べやすくするために包丁で切り目を入れて焼きあげた姿が、手の平のように見えるからです。
東京から来たSさんは焼酎が好きということで、「魔王」で知られる白玉醸造の普通酒、「白玉の露」(500円)を湯割りで注文しました。この店では「魔王」だって800円で飲めるのです。
呉の“とり屋”を十分に楽しんだ後、2軒目はスタンド「シロクマ」。入ったのが午後8時過ぎと早かったので、他にお客さんはいなくて、カウンターの中にいるのもユカリさんだけ。飲んでいるうちにマスターやママさんたち、そして他のお客さんたちもやってきて、にぎやかになりました。
3軒目は屋台。年明けから、いきつけの屋台「一二三」が出ていなくて心配していたところへ、先週はそのとなりの「八起」まで閉まっていて、どうしたものかと思っていたのですが、今日はその「八起」が開いています。
さっそくその「八起」に入り、焼酎(400円)を水割りや湯割りでもらって、おでんを食べながら、状況を確認してみると、なんと「八起」の店主はインフルエンザにかかって、先週いっぱいずっと休んでたんだそうです。
「後半はもう治ってたんですけど、みんなにうつしたらいけないと思って休んだんです」
ついでに「一二三」のことも聞いてみたところ、女将さんが体調を崩して入院治療をしているので、ずっとお休みされているとのことでした。(筆者注: その後、女将さんは無事に回復され、もうちょっと暖かくなったら「一二三」も再開されるそうです。)
同行のSさんとOさんは半ラーメン(500円←普通ラーメンと同額)を、私はワンタンメン(700円)をもらって〆ます。私は、ここのワンタンが大好きなのです。このワンタン、注文を受けてから具を皮に包んで茹でてくれます。
「最後にもう1軒」と向かった4軒目はバー「アンカー」。伊予柑のカクテルなど、好みの飲み物をいただきて、呉の長い一夜を終えたのでした。
・「本家鳥好」(前回)/「「シロクマ」(前回)/「八起」(前回)/「アンカー」(前回)
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