予約して、ほらふき鍋 … 焼肉・ホルモン「ほらふき」(呉)
4人で飲みに行くことになり、「ほらふき」に電話予約を入れます。
「4人は男性ですか?」と電話の向こうの女将さん。
「そうです」と答えると、
(女将)「じゃ、2人前くらい用意しておきましょうか?」
(私)「いや、4人ともそれほど若くないので、1人前にしておいてください。」
(女将)「わかりました。足りなければその場で追加してくださいね。」
ということで予約完了。ほとんどの人は、この店の名物“ほらふき鍋”(1人前1,800円)を食べるので、予約時には1人前か、2人前かということを伝えればいいのです。しかも1人前でも、大人ふたりが食べ切れないほどのボリュームがあるので、たのみ過ぎないように注意が必要です。
予約の時刻に店に到着すると、左手小上がり一番手前側に、我われ4人分の席が確保されています。奥には先客の男性3人組。さらに一番奥の席に女の子がひとりいますが、この子はお客ではなく、女将の娘さんのようで、漫画本を読みながら時間を過ごしています。家庭の延長線上にあるような、この空気感もおもしろいですね。
そして入口右手側に並ぶテーブル席には、一番手前のテーブルに男女ふたり連れ。ほとんどの客が“ほらふき鍋”を食べるこの店にしては珍しく、コンロに丸い鉄板を置いて、焼肉を焼いたり、センマイ刺身(600円)や砂肝炒め(450円)などの一品料理をつつきながら飲んでいます。
この店は女将さんがひとりで切り盛りしているので、女将さんが厨房で何かをしているときには、みんな静かに待つのがルール。常連さんになると、自分で冷蔵庫からビールを取ってきたりする姿も見かけますが、今日はそういう人はいないようです。
待つことしばし。先客の3人のところに“ほらふき鍋”が出て、我われのところにもお通し(ひとり100円)を出してくれます。お通しはキュウリのナムル2皿に、ブナシメジのナムル2皿で、「4人で適当に分けてね」とのこと。
まずは生ビール(550円)をもらって乾杯すると、追いかけるように“ほらふき鍋”もコンロ上に置かれます。どーんと山盛りの鍋がすごいですねぇ!
鍋の具材は、豆腐、もち、えのき、白菜、ネギ、玉ねぎ、天ぷら(平天)、もやし、ホルモン(牛腸)、ハチノス(牛胃)、そしてうどん。足りなくなったら、ひとつひとつの具材ごとに追加することができます。
その“ほらふき鍋”がグツグツと煮え立ったところで火を少し弱めて放っておくと、だんだん山盛りが沈んできて、2杯目の生ビールを飲み終えるころちょうど水面すれすれになってできあがります。博多の“もつ鍋”と同じような感じですね。
鍋はみそ味。辛さはなくて食べやすい、マイルドな味わいです。テーブル上には調味料が置かれていないのですが、一味唐辛子があるといいかもしれません。
男ふたりでも食べきるのがやっとといったボリュームの“ほらふき鍋”ですが、4人で食べるとあっという間。白菜と天ぷら(平天)、ホルモン、ハチノスを追加して、飲み物は熱燗2合(大徳利700円)をもらいます。
奥のテーブルに入ってきた若い男性5人組は、うどんを抜いたほらふき鍋を2人前注文。そのテーブルに大きな盥(たらい)のような鍋が出されてびっくり! 予約のときに2人前にしておかなくてよかったなぁ。あれじゃあ食べきれない。
全員分の支度を終えて、女将さんもやっと手が空いてきたようで、客席側に出てきて先客の3人と話したりしています。
(女将)「この店も、もう20年になるからねぇ。その前はスタンドをやっとったんよ。」
(先客)「えっ? スタンドも20年?」
(女将)「そんなわけないやん。今、何歳やと思ってるん?(笑)」
そんなことを言いながら、こっちの席にも「本にも載ったんよ」と見せてくれたのは、「広島グルメガイド別冊 Hiroshima A(エース) gourmet」という本。2012年出版なので、つい先日出たばかりのようです。呉の店もけっこう載ってるなあ。
前回は、男ふたりで1人前の鍋を食べるのが精いっぱいで、とても〆の“おじや”まで行きつかなかったのですが、今日は大丈夫。女将さんが「中ごはん(150円)くらいでちょうどいいんじゃない」と、その分量のご飯を入れてくれます。雑炊ではないので、玉子やネギは入れません。
汁(つゆ)とご飯だけの、とてもシンプルな“おじや”ながら、その汁にコクがあるので、おいしくいただくことができます。女将さんのおすすめ通り、中ごはん1杯で、4人で十分でした。
飲みだしたら止まらない4人は、その後も飲んで飲んで、女将さんに「そろそろ閉めますよ」と言われるまで飲んで、お勘定は4人で18,000円(ひとりあたり4,500円)でした。いやぁ、満腹満腹。どうもごちそうさまでした。
お通し / 山が沈んでできあがり / ごはんを入れて“おじや”に
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