軽~く晩酌のつもりが … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)
晩酌で飲んで、食事も済ませて帰ろうと向かったのは、呉駅のすぐそばにある大衆食堂、「森田食堂」です。
店に向かいながら、メニューの組み立てをシミュレーション。あれこれと考えた結果、自分の頭の中では、まずは刺身と湯豆腐で燗酒を飲み、小めしとお新香を追加して、湯豆腐の汁(つゆ)を吸い物代わりに食事も済ませるという案に固まりました。
店に着いたのは午後6時40分。「こんばんは」と入った店内には、2列に並んだ長テーブルの奥側に3人、手前側に1人、そして右手のカウンター席に1人という先客。
まずは陳列棚に並ぶ刺身(各500円)を確認すると、白身の刺身があったので、それを手に取って、手前側の長テーブルの一角に腰を下ろすと、すぐに女将さんが「ビール?」と聞いてくれます。そういや、ここに来ると大瓶ビール(510円)からスタートすることが多いですね。
「いや、今日は最初から熱燗(300円)でお願いします。あと湯豆腐(300円)もください」
「はいよっ」と注文が通り、まずは女将さんが刺身の醤油皿に醤油を入れてくれて、ほとんど待つこともなく燗酒も出されます。湯豆腐も待たない。このスピードが「森田食堂」ですねぇ。どの料理も3分以内に出すことを目指しているそうです。すばらしい。
大正2(1913)年創業の「森田食堂」は、食材の仕入れも昔のまんま。魚は本通りの老舗「森鮮魚店」から、みそは吉浦の老舗「よしの味噌」からと、食材すべて1種類ごとに、昔から続く1つの仕入れ先から仕入れます。
だからお米がなくなると、お米の仕入れ先に「森田です」と電話するだけで、いつもの品がいつものように届きます。玉子もそう、醤油もそう。
昔はどのお店もそうだったらしいのですが、今では逆に珍しいかもしれませんね。
刺身と湯豆腐が、燗酒に合うからか、1杯目の燗酒(白牡丹)は、自分でも驚くほど早く空いてしまいました。事前シミュレーションでは、ここで小めし(170円)とお新香(200円)なのですが、それではちょっと飲み足りない。
もう1杯、燗酒をおかわりしておいて席を立ち、棚から取ってきたのはお新香です。キュウリ、ナス、白菜のぬか漬け盛り合せ。このお新香が、甘めの白牡丹によく合って、2杯目もすいすいとお腹の中へ。
3杯目は趣向を変えて、「華鳩」のにごり酒(300円)をもらうことにしました。メニューには「おり酒」と表記されていて、冷蔵庫で一升瓶ごと冷やされているものが、冷たいまま出されます。にごり酒のつまみは、湯豆腐の汁(つゆ)。冷たいお酒に温かい汁の組み合わせがいいですね。
最後は小めし(170円)とみそ汁(100円)をもらってシメ。めしと共に出されるタクアン2切れと、みそ汁をおかずに、がっつりと白ごはん。小でもかなりの量があります。
ここ「森田食堂」は、外の緑のファサードテントにも『めし・丼物・酒肴 森田食堂』と書かれているとおり、めしと丼もの、そして酒の肴が売り。この時間帯は飲んでる人が半分、食べてる人が半分といった感じです。
軽~く晩酌のつもりが、しっかりと飲んで、しっかりと食べて、今日のお勘定は2,170円でした。どうもごちそうさま。
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