〔コラム〕 天玉そばの魅力、細うどんの魅力
久しぶりの横浜出張の昼食は、社員食堂の天玉そば(290円)。いっとき、ここの天玉そばに、はまりまくったことがあって、毎朝、毎朝、この天玉そばを食べ続けたものでした。その顛末および、はまってしまった理由については、2008年のコラム『やみつきの天玉そば、その理由(わけ)は!?』をご覧ください。
東京をはじめとする首都圏のそばは、かつおダシに、醤油、みりんの甘辛い味が特徴。言ってみれば、割り下を少し薄めたような味なので、生卵がピシャリと合うんですね。
この、かつおダシに、醤油、みりんの甘辛い味は、首都圏の鍋の基本的な味付け。どぜう鍋も、さくら鍋も、しゃも鍋も、そしてすき焼きも、基本はこの味付けです。昔ながらの東京料理を出してくれる、根岸(鶯谷)の老舗「「鍵屋」の煮奴や、とりもつなべの味付けも同様ですね。日本酒にもよく合う味付けです。
この天玉そばの生卵をプツンとつぶして、黄身がトロリと広がったところに、そばを絡めるようにしながらいただきます。うぅ~っ、うまいっ。
しかしながら、この天玉そば。1食でなんと800キロカロリーもあるので、毎日のように食べると太ってしまうのが玉にきずです。
一方、呉の細うどん。上の画像は、呉の細うどんの老舗「一心」のうどん(440円)ですが、これは濃厚なダシのうまみが特徴。カツオとイリコのダシに、江田島産の醤油で味付けています。
ゆで時間が短く、すぐに食べられるようにと誕生した細うどんだそうですが、その細さゆえにダシにもよく絡んで、ツルツルとすするたびに、味わいの濃いダシが、口の中にもたくさん入ってくるのです。それゆえか、呉の細うどんには、どの店も熱々のダシがたっぷりと張ってあります。
呉の細うどんは、普通のうどん(かけうどん)でも刻み揚げや、とろろ昆布、刻みネギが入っているのがうれしいですね。
首都圏の天玉そばも、呉の細うどんも、どっちもやっぱりうまいよなぁ。両方がいつでも食べられる場所があればいいのにとよく思うのですが、そういう所がないから、首都圏は首都圏の楽しみがあり、呉には呉の楽しみがあるんでしょうね。
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