どじょうとじ(丸煮) … 「まるます家(まるますや)」(赤羽)
日曜日の今日は、正午ごろ自宅を出て、環七通りの野方駅北口バス停から、赤羽駅東口行きバス(赤31系統)に乗り込んで、赤羽へと向かいます。いい天気の中を、ゆったりと座って、ウツラウツラと過ごせるのがバスでの移動のいいところ。
午後1時ちょうどくらいに、目的の「まるます家」に到着し、電車でやってきた「酔わせて下町」のFさんと合流して店内へ。
今日も「まるます家」は、待ち行列ができるにぎわい。我われもちょっとだけ待って、ダブル「コ」の字カウンターの、右側手前角のあたり(背後がうなぎの焼き台)に座ることができました。
まずはジャンチューこと、ジャンボチューハイ(ハイリキプレーン1リットル瓶、950円)と、モヒートセット(ミントとライム、100円)を2人前もらって、ふたりでハイリキ・モヒートを作って乾杯です。
肴(さかな)のほうは、定番の鯉のあらい(400円)に、カウンターの正面、厨房との間の壁にずらりと張り出されている今日の短冊メニューからは竹の子姫皮煮(250円)と小肌酢(新子、600円)をもらいます。
鯉とうなぎは、この店の2大看板メニュー。その鯉はあらい(400円)や生刺(なまさし、600円)の他、うま煮(750円)や鯉こく(みそ汁、350円)として楽しむことができます。
専用の養殖所で育てられている「まるます家」の鯉は、臭みもクセもないのが大きな特長。川魚は嫌いという人でも、この店の鯉ならば食べられるんじゃないかと思います。
うなぎの蒲焼きなどと同様に、鯉も店頭販売していて持ち帰ることができます。持ち帰り用は、鯉のあらい(400円)、鯉のうま煮(800円)、鯉こく用切り身(800円)の他に、鯉のアラ(300円)も売っています。
続いての肴は、豚耳に、うなぎカルシウム(中骨揚げ、350円)、そしてこれまた人気の高いたぬき豆腐(450円)をもらって、ジャンチューももう1本おかわりです。
たぬき豆腐は、小ぶりの丼に入れた冷奴の上に、ワカメ、キュウリ、カニカマ、そして揚げ玉をどんとのせ、冷たいダシをたっぷりとかけ、丼のふちに練りワサビを添えたもの。このワサビをダシに溶いて、スプーンで豆腐を切り分けながら、具材と一緒につるりといただきます。冷たい豆腐に、旨みのダシ、そして具材もすべてがつまみになるものばかり。実に呑兵衛好みのする料理なのです。
我われのとなりに座った男性ひとり客は、若いながらもこの店の常連さんの様子。その彼が、スパッと注文した1品が、げそ天(350円)です。「へぇ、げそ天か」なんて、なにげなく見ていたら、出てきたげそ天にびっくり! 丸いお皿に山盛りです。とても1人前とは思えない。
「これ、1人前なんですか?!」
思わずそのおにいさんに聞いてみると、
「えぇ、これで1人前、350円なんですよ。これだけ注文すると、もう充分なんです」
とおにいさん。う~む。次に来たときはたのんでみようかなぁ。今日はもう胃袋の残り容量も少ないし、このあと、そのまま単身赴任先の呉(広島県)まで戻る予定なので、東京にいる間に食べておきたい肴もある。
その東京でぜひ食べておきたい料理というのは、どじょうとじ(丸煮、650円)です。どぜう鍋など、泥鰌(どじょう)料理は、東京の酒場では比較的よく目にしますが、呉ではあまり見かけないのです。
ここ「まるます家」のどじょうとじは、平たい土鍋に割り下を入れて、笹がきゴボウや青菜と一緒に、丸のままのどじょうを煮て、最後に玉子でとじたもの。柳川鍋に近い状態ですが、柳川鍋が開いて骨を取ったどじょうを使うのに対して、丸のままのどじょうを使っているところが大きく異なります。
どじょうとじを食べ終えて、2本目のジャンチューもグゥ~ッと飲み干して、お勘定をお願いすると、今日は二人で5、350円(ひとりあたり2,675円)でした。
さぁ帰ろうと席を立つと、ちょうど右のコの字カウンターには女将さんが、そして左のコの字カウンターには若女将の和子さんが、後ろの焼き台には和子さんの妹さんがいらっしゃって、ラッキーにもみなさんにご挨拶させていただくことができました。
午後3時過ぎに赤羽を出て、東京駅で新幹線に乗り換えたら、心地よい酔いにまかせて爆睡。この新幹線は広島行きなので、乗り越す心配がなくていいのです。広島でまた乗り換えて、呉に到着したのは午後8時半過ぎ。「まるます家」を出てから、5時間半の行程でした。
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