呉の豚足は鉄板で焼く … 屋台「一二三(いちにいさん)」(呉)
屋台「一二三」の豚足は、豚の足先丸ごと1本分が1人前(600円)。
呉市内では、同じように豚足を出してくれるお店が多いのですが、たいていは豚の足先を、パキンと二つに割った片方が1人前(600円程度)なので、物量あたりのコストパフォーマンスは、他店の倍なんですね!
しかも「一二三」の豚足は、仕入れ先がいいのか、下処理がきちんとしていて、毛の剃り残しなどがほとんどありません。豚足の表面に短い毛が残っていると、食べたときにジャリジャリとして気持ち悪いことこの上ない。「一二三」の豚足は、そういうことがほとんどないのも嬉しいところです。
逆に「一二三」の豚足の弱点は、ボリュームが多すぎて、中途半端な状態では注文できないこと。何人かで一緒に行った場合は大丈夫なのですが、ひとりだと完全に空腹のときじゃないと残してしまうほどの量なのです。(残ったらお持ち帰りできます。)
さてこの豚足。全国的に、毛を剃るなどの下処理をして、下ゆでしてから販売されていて、首都圏の酒場では、それを冷たいままひと口大に切り分けて、辛子酢味噌をつけて食べることが多いんじゃないかと思います。
屋台をはじめとする呉の酒場では、豚足はひと口大に切り分けて鉄板で焼くもので、塩・胡椒・うまみ調味料(味の素)で味付けをします。
博多にいたころ(35年ほど前の学生時代)には、豚足というと、焼き鳥と同じように、焼き台の上に足先1本分をごろりとのせて塩をふって炙り、焼きあがったところでバラバラにして、皿に盛って出してくれます。これを焼き鳥と同じように、柑橘系の酸っぱいタレをつけならがいただくのが流儀でした。これもうまかったなぁ。懐かしい。
私は博多で酒を飲むことを覚えたので、就職したあと東京に出て、はじめて冷たい豚足を食べた時は、それはびっくりしたものでした。そもそも豚足を置いている店があまりない。あるとき、メニューに豚足とあるのを見て、思わず注文したら、東京風の、辛子酢味噌をつけて食べる冷たい豚足だったのでした。
『えっ!? これは豚足ではない……』
と思いながら、おずおずと食べ始めたものの、実際に食べてみると、この東京風の食べ方もおいしい。その土地、その土地の食べ方があるんですねぇ。今では東京風も、呉風(広島風?)も、博多風も、そして沖縄のてびちも、それぞれに好きです。
さて今日は、新生「オオムラ」のサーバー試運転の日。1年ちょっと休んでいたので、サッポロビールの人にサーバーを点検してもらった結果、真鍮(しんちゅう)製のスイング・コックの部分を作り直すことになったのでした。
その新しいスイング・コックが今日届いたということで、試運転に参加させてもらったのでした。
満を持していただいた新生「オオムラ」の生ビール。前よりもビールがよく冷えていて、美味しい感じがする!
(注: 新生「オオムラ」は、その後、正式名称をビヤハウス「オオムラ亜」として、2012年5月17日に営業を開始しています。)
で、久しぶりの「オオムラ」の生ビールを味わった後、ここ「一二三」にやってきたのでした。
「オオムラ」では、試運転中の生ビールを何杯かしか飲んでいないので、お腹が空いている。しかもビールの刺激と苦みで、食欲も増進している。
ここは一発、ボリュームのあるものを、ということで豚足(600円)を注文し、その豚足が焼きあがるまでの酒のあてとして、おでんの厚揚げ(100円)、糸ゴンニャク(100円)、スジ肉(100円)をもらったのでした。飲み物は燗酒(400円)。おでんにぴったりです。
豚足が焼きあがったところで、ちょうど燗酒も飲みきって、焼酎(いいちこ、400円)を水割りでもらいます。豚足にはやっぱり焼酎ですね!
水割りといっても、ここの水割りは焼酎9に対して、水が1くらい。親父さんが焼酎好きなので「このくらい濃くないと旨くない」と、自分好みの濃さにしてくれてるのです。ほぼロックですね。私もこの濃さ、大好きです。
そんなわけで、この店で焼酎を注文するときによく聞くセリフが「焼酎の水割りください。薄めで」。よその店の普通の濃さで飲もうとすると、この店では「薄め」と注文しないとダメなのでした。
たっぷりの豚足を、文字どおり骨までしゃぶり尽くすようにいただいて、1時間半ほどの滞在。お勘定は1,700円でした。どうもごちそうさま。
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