待ちに待った再開の日 … ビヤハウス「オオムラ亜(おおむら・あ)」(呉)
いよいよ満を持してのビヤハウス「オオムラ亜」の開店です。
ここに至る経緯については、先日の〔くれ便り〕でもご紹介したとおり。体調不良で店の継続ができなくなった先代店主の跡を継ぐ形で、旧「オオムラ」の常連さんでもあった實兼亜矢(じつかね・あや)さんが、この店を再開したのでした。「オオムラ亜」の「亜」は、亜矢さんの「亜」なんですね。
『継続と再生』をキーワードに、4月の頭から1ヶ月近くかかったリフォーム作業。目線よりも下になる部分を中心に、腐った板の部分などは完全に新品になっているのですが、パッと入ってきた人たちから見ると「なんも変わっとらんのぉ」「そのまんまじゃのぉ」と喜ばれるようなリフォームぶり。
これが老舗を継承していくときの難しい点なんでしょうね。
以前と同じ部分も、徹底的に整理・整頓・掃除され、いかにも女性店主の店らしい清潔さが、前面に打ち出されました。おもしろいのはバックバー(カウンターの内壁)にはめ込まれている鏡の存在。
「こんなとこに鏡があった?」
旧「オオムラ」の常連さんたちが口をそろえて不思議がるこの鏡。これもまた旧「オオムラ」から継承したもので、当時は表面が汚れていて、鏡として機能していなかったんですね。
ここ「オオムラ」の生ビールは、空冷式冷蔵庫(=普通の電気冷蔵庫)で樽生を冷やし、そこから氷冷式の生ビールサーバーを通して生ビールを注ぐ仕組み。
空冷式のほうで3~5℃まで冷やしておいて、それを氷冷式(0℃)の中を通して出すことで冷たさを保つんですね。
これをスイングコックという、昔ながらの注ぎ口で注ぐので、どうしても泡が多くなりがちになります。その泡の部分をナイフで切るようにして泡専用のジョッキに移し、泡を落ちつかせてはまたビールのジョッキに戻し、という作業を繰り返して、きめ細かいきれいな泡を作り上げていきます。
「はい、どうぞ」
と出してくれた時点で、生ビールの温度は8.6℃(←実際に測ってみた!)。この温度が、グイグイと何杯でも飲める理由のひとつなんですね。
実は亜矢さんが継いだ時点では、樽生ビールを冷やすための空冷式冷蔵庫は壊れていたんだそうで、これも今回の再開に合わせて修理しました。なので、旧「オオムラ」時代よりも、提供される生ビールの温度は低くなっています。
今日は四国→中国→近畿をロングツーリング中に、呉にも立ち寄ってくれた、地元(東京都中野区)の飲み仲間・SaltyDogさんとともに、再開した「オオムラ亜」にやってきました。
これまで乾きもの(各200円)しかなかった「オオムラ」ですが、「オオムラ亜」になって、枝豆やポテトサラダなども200円か300円でメニューにのぼるようになりました。
「枝豆をつまみに、ここの生ビールを飲んでみたかったのよ。これだけでも嬉しいわ!」
と大喜びする女性常連客。我われ二人も、生ビールをひとり3杯ずつに、枝豆(200円)、ポテトサラダ(300円)、ポールウインナー(200円)をいただいて、お勘定は二人で3,700円(一人当たり1,850円)でした。
どうもごちそうさま。そして開店おめでとうございます!
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