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2012年11月

ひと味違う、呉ビール … ビヤハウス「オオムラ亜(おおむらあ)」(呉)

呉ビール@オオムラ亜


 ビヤハウス「オオムラ亜」で出される生ビールがひと味違う理由は、氷冷式のサーバーと、スイングコックの注ぎ口にあります。

 生ビールの樽は冷蔵庫内に置かれ、チューブで氷冷式サーバーへとビールが送られます。

 サーバーの中には、専用の氷が上に置かれた熱交換器があって、この中をのばすと15mあるというチューブがくねくねと通っていて、そこを通過する間にグッと温度が下がります。

 実は、現在の生ビールサーバーも、原理としてはこれと同じ。氷で冷やすかわりに、電気冷蔵庫と同じような仕組みで冷されます。

 現在のサーバーともっとも違うのは、注ぎ口のスイングコック。簡単に言ってしまえば、単なる蛇口で、開ける、閉めるの操作ができるだけ。今のサーバーのように「泡だけ出す」なんていう器用なことはできません。

 このスイングコック。炭酸の抜けがいいのか、すごくマイルド(に感じるよう)なビールが注げるのが最大の特長。最大の欠点は、その裏返しで大量の泡が出ることです。

 「オオムラ亜」の前身である「オオムラ」の店主は、お客に出すジョッキよりひとまわり大きい、泡専用のジョッキを用意することによって、この欠点を克服しました。

 大量の泡となったジョッキから、専用のナイフで切るようにしながら、その泡を泡専用のジョッキに移し、泡が少なくなったジョッキに、さらにビールを注ぎ、そのときまた出た泡も、ナイフで泡専用のジョッキに移す。

 これを2回、3回と繰り返すうちに、泡専用のジョッキの中の泡が落ち着いてきて、大きな泡はなくなり、きめ細かい、濃厚な泡だけが残ってきます。これをお客に出す側のジョッキの上部に、静かに戻せばできあがり。

 「オオムラ亜」の店主・實兼亜矢(じつかね・あや)さんも、この手法をしっかりと継承されていて、『シルクの泡』とも呼ばれる、抜群の口当たりのサッポロ生ビール(500円)を提供してくれます。

「いつものサッポロ生ビールも、もちろん美味しいんだけど、日本に何台かしか残っていない(と思われる)サーバーなので、他のビールもこのサーバーで飲んでみたいよね」

 他の常連さんたちと、そんな話をしながら飲んでいたら、今日はなんと、その夢が実現。

 呉ビール株式会社のご協力を得て、呉の地ビール「海軍さんの麦酒」を、このサーバーで飲ませていただけることになりました。

 1樽めとしてサーバーにセットされたのはピルスナー。いつものジョッキではなくて、それよりは小さめの、生ビール用のグラス(琥珀エビス用のもの)に注がれます。

 おぉ。ポコンと盛り上がった泡の、しっかりしていること! これだけで美味しそう!

 今日は、呉ビールの醸造部責任者・佐々木雅治(ささき・まさはる)さんも来てくれて、呉ビールに使う麦芽(ばくが)やホップなども見せて&食べさせてくれました。麦芽って、これだけでいいつまみになるんですね。

 呉ビールの水は、呉の名水のひとつ、灰ヶ峰(はいがみね)の湧水。呉の地酒「千福」に使われている水と同じものです。

 ピルスナーの樽が空いて、2樽めはヴァイツェン。呉ビールの中でも、ビール好きを自認する人たちからの人気が高い銘柄です。フルーティな香りが特徴です。

 これまたグイグイと飲めてしまって、危ないなぁ。このサーバーで注ぐと、どのビールも喉のとおりがすごく良くて、困ってしまう。

 2樽めもワイワイと空いてしまい、3樽めは焙煎麦芽などを使って造られた、濃い褐色のビール、アルトが出されます。

 呉ビールでは、これら3種の他にも、白く濁った感じのケルシュや、アルコール度数9%とちょっと強めのバーレーワイン、さらに限定生産の呉吟醸ビールなども造っています。

 予想どおり、このサーバーで注いだ「海軍さんの麦酒」はひと味違いました。こういう企画、ときどきやってもらいたいですね。

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スイングコックのビアサーバー / 呉ビールの佐々木さん / 焙煎麦芽とピルスナー麦芽

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ピルスナー / ヴァイツェン / アルト

店情報前回

《平成24(2012)年9月30日(日)の記録》

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スープ豆腐で焼酎湯割 … 「本家鳥好(ほんけとりよし)」(呉)ほか

スープ豆腐


 呉の『とり屋』の発祥の店、「本家鳥好」で、スープ豆腐(400円)をつまみに、若店主がそろえた、自慢の焼酎をいただきます。

 数ある焼酎の中から、1杯目は芋焼酎「かめしこみ八幡(はちまん)」の湯割りを選択。

 博多で過ごした学生時代、日本酒などよりも安くてたくさん飲めるということが主な理由で、焼酎ばかり飲んでました。

 当時の芋焼酎は、いかにも芋焼酎という匂いがあって、湯割りにすると特に強烈。その匂いと一緒に、焼酎を覚えたものでした。

 ところが今の焼酎、特に芋焼酎は、臭みなんてまったくなくて、むしろいい香りがする。なんだか隔世の感がありますねぇ。

「おかわりを、おすすめのもので」と若店主にお任せしたところ、「八幡」と同じ高良酒造の「田倉」を出してくれました。

 今日は会社の先輩(OB)のHさんと一緒に、呉・中通(なかどおり)で二人飲み。

 Hさんは、私が新入社員として入社したときの、同じ職場の先輩で、当時は30代後半・独身の飲み盛り。毎晩のように飲みに誘ってくれて、昼間の仕事のみならず、呉の酒場の楽しみ方までも教えてくれた方なのです。

 そんなHさんと一緒に、1軒目として向かったのは季節料理の店、「美和(みわ)」。この店も、「一つ家」などと同様に、スタンド(=比較的小規模なスナック)からの転向組で、「一つ家」もそうであるように、料理がおいしいことで評判のお店の1軒です。

 ただし、「一つ家」が、ほとんどの場合、女将ひとりで切り盛りされているのに対して、「美和」には手伝いの女性が2~3人ほど入っており、カウンター席と小上がり席とで22名分のキャパシティがあります。

 刺身や、名物・和牛サイコロステーキなどなど、たっぷりといただいたあと、2軒目として「本家鳥好」にやってきたのでした。

 Hさんと飲みに来たとなると、このあとはきっとスタンドだな! 楽しみ楽しみ。

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「美和」和牛サイコロステーキ / 「本家鳥好」八幡と田倉 / 「本家鳥好」店内の様子

・「本家鳥好」の店情報前回) / 「美和」の店情報

《平成24(2012)年9月28日(金)の記録》

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店情報: 季節料理「美和(みわ)」(呉)

  • 店名: 季節料理「美和」
  • 電話: 0823-25-9818
  • 住所: 737-0046 広島県呉市中通2-7-17
  • 営業: 17:00-00:30LO、無休
  • 場所: 中通レンガマンションの1階。JR呉駅より徒歩10分、四ツ道路バス停より徒歩2分。
  • メモ: 予約可能、22席(カウンター10席、テーブル12席)。鮮魚のお造り・煮付けなど(時価)、和牛サイコロステーキ(200g)4,725、牛すじ煮込み525、野菜の煮物420、ポテトサラダ420、ニンニクライス630、にゅうめん630、オムレツ735、出し巻き卵420、ヌタ420、ゆで海老630、いいだこ煮付け525など。その他、季節料理、おすすめ料理等あり。(2012年9月調べ)

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来春まで親子で営業中 … 「第三鳥八(だいさんとりはち)」(呉)

活アジのお造り


 新入社員のころからよく通っていた「鳥八茶屋」が、老朽化に伴う店舗建て替えのため、9月3日から長期休業に入りました。

 建て替えが終わって、店が再開されるのは、来年の春ごろとのこと。

 それまでの間は、姉妹店である「第三鳥八」での共同営業となるんだそうで、今日はその「第三鳥八」にやってきました。

 「第三鳥八」の店内は、1階がカウンター席にテーブル席、そして小上がりというには広すぎるほどの座敷席がそろっていて、2階には個室座敷席やなどがずらりと並びます。

 その1階カウンター席の一角に座り、まずはいつものように瓶ビール(キリン大630円)と味噌煮(160円)を注文します。

 味噌煮は、鶏の皮をやわらかく煮込んで、味噌で味付けしたもの。都内の大衆酒場でのもつ煮込みと同じような位置付けの、注文するとサッと注いで出してくれる、呉の居酒屋では比較的ポピュラーな、定番の一品です。

 この味噌煮を、お通し代わりにつまみながら、他の料理のできあがりを待つというのが、呉の呑ん兵衛たちの流儀。今日は、活アジ(1,050円)を造り(刺身)でお願いしました。

 活アジは、注文を受けてから、入口近くに据えられた生け簀(す)から上げてきて調理してくれます。塩焼きにしてもらっても(メバルなどは煮魚でも)、造りと同じ値段です。

 活アジの造りが出されたところで、燗酒(千福1合420円)ももらいます。地元でとれた魚には、やっぱり地酒を合わせなきゃね。

 ここ「第三鳥八」の店主・上瀬正三(かみせ・しょうぞう)さんは、「鳥八茶屋」の店主・上瀬正嗣(まさつぐ)さんのお父さん。「鳥八茶屋」が建て替え中の今だけ、親子そろって、共同営業中なんですね。

 最後にやきめし(530円)を注文。呉では〆の定番でもあるやきめしは、ここでもやっぱり人気料理です。スルッと完食して、今日の勘定は2,780円でした。ごちそうさま。

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鶏皮の味噌煮 / サービスのお吸物 / 人気のやきめし

店情報

《平成24(2012)年9月27日(木)の記録》

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店情報: 「第三鳥八(だいさんとりはち)」(呉)

    第三鳥八
  • 店名: 第三鳥八
  • 電話: 0823-21-1534
  • 住所: 737-0046 広島県呉市中通3-6-10
  • 営業: 11:00-22:00LO、無休(2013年4月頃まで、それ以降は火休)
  • 場所: 本通3丁目のパーラーローズ(パチンコ屋)裏手の路地。ポポロショッピングセンターの南側筋向かい。
  • メモ: 〔日替り料理(例)〕水イカ磯部揚げ630、ゆでえび630、アジフライ630、サンマ塩焼630、塩ダレキャベツ370、タコワサ320、チャンジャ420、鳥トロ串焼2本420、鳥ハラミ串焼2本370、サヨリ天ぷら530、カマ塩焼630。
    〔定番料理〕味噌煮160、牛スジ煮込み420、冷ヤッコ210、モロキュー210、マヨキュー210、トマトスライス320、海鮮サラダ530、じゃこサラダ320、ナムル(野菜三種盛り合わせ)320、漬物盛り合わせ420、スープ豆腐420、かしわ鍋520、ぞうすい630、オムレツ420、やきめし530、お茶漬け530、ライス160、むすび1個160、焼き餃子530、揚げ餃子530、 盛り串5本790、もつ2本320、串2本320、カツ2本320、砂ズリ2本320、キモ2本320、つくね2本320、皮1本210、やお皮2本320、若鳥足焼1本630、親鳥足焼1本630、タコ串1本530、イカ串1本370、豚バラ2本420、串豚カツ2本420、ササミ塩1本320、 あじ塩焼1,050、サザエつぼ焼840、カマ塩焼520、にんにく丸焼320、 刺身盛り1,050、マグロ刺1,050、鯛刺1,050、カンパチ刺740、サーモン刺630、イカ刺740、タコ刺630、活ハゲ刺(時価、1尾2千円前後)、活あじ刺1,050、さざえ刺840、馬刺1,050、ササミ刺630、鯛あら煮1,050、メバル煮付840~、活ハゲ煮(時価)、小エビ塩茹で530、ササミ酢もの320、地タコ酢もの320、くらげ酢もの320、地鳥タタキ840、 天ぷら盛り1,050、海老天840、野菜天530、こいわし天530、イカ天530、タコ天630、ササミ天320、ササミ一本揚320、若鳥唐揚630、手羽先唐揚530、ポテトフライ320、じゃがバター420、じゃがチーズ420。
    〔飲物〕瓶ビール(アサヒ・キリン)630、生ビール大740・中530、ノンアルコールビール370、酎ハイ(ウメ・ライム・レモン・桃・巨峰・カルピス)370、ジーマ530、梅酒420、千福(上撰吟松)1合420、華鳩(にごり酒)420、焼酎(いいちこ・二階堂・白波)1杯320(5合瓶・1升瓶のキープも可)、ウイスキー530、ブランデー630、ソフトドリンク(コーラ・カルピス・ジンジャーエール・ウーロン茶・オレンジ・メロンソーダ・カルピスソーダ)160。(2012年9月調べ)

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野毛の夜をハシゴする … 「福田フライ(ふくだふらい)」(桜木町)ほか

フライを辛いソースで


「なるべくまっすぐ帰ってくださいね」

 というのが「武蔵屋」のおばちゃん(女将)の口ぐせ。『外で飲むのは日本酒3杯くらいがちょうどいい。あとは家に帰って、ゆっくりどうぞ』というのがその心のようです。

 しかしながら、最近はそう言われることがトンとなくなりました。もしかすると『言っても無駄だ』と思われているのかも!

 今日も今日とて、「武蔵屋」をあとに、まっすぐに都橋商店街の「ホッピー仙人」へと向かい、ホッピー(500円)を1杯。

 今回は、横須賀への出張とあって、昼は横須賀で働いている仙人(=「ホッピー仙人」店主)や、横須賀在住のみっちゃんと一緒に飲もうという話をしていたのです。

 ところが昨夜発生したスコールのような豪雨で、京急線線路が土砂崩れで埋り、今日になっても、金沢文庫以南で電車が不通。横須賀飲みの計画も流れてしまったのでした。

 「次の機会にはぜひ!」と固く約束しながら、「ホッピー仙人」を出て、JR桜木町駅の近くまで戻って「福田フライ」へ。

 ここも相変わらずにぎわってますねぇ。

 比較的ゆったりとしているカウンターの奥のほうに進み、のぶさん(=女将の息子)の前あたりに立って、チューハイ(400円)を注文しておいてから、ホワイトボードに書き出された、今日のメニューを確認します。

 「福田フライ」(表の看板には「フライ屋」とある)という名称のとおり、屋台として創業して以来の、この店の名物料理はフライ(大阪で言うところの串カツ)。その他には自家製のお新香がある程度でした。

 のぶさんが加わってから、炒め物などのメニューも増え、魚介類も加わったのです。

 今日のホワイトボードには、生うに(650円)、ほうぼう(500円)、生タコ刺(500円)、うまづらポン酢(500円)、ショッコ(500円)、かんぱち刺(500円)、コトヒキ刺(500円)、八丈アカムツ(500円)、まぐろ刺(500円)、鮎の煮びたし(1,000円)、パタパタ(850円)、生ハムサラダ(350円)、白魚ポン酢(350円)、シマアジ頭煮(850円)、オニカサゴ頭煮(850円)などが並んでいます。その中から白魚ポン酢を選択。

 グイッと力強い弾力感と旨みがいいですね。

 とはいうものの、この店に来たら、やっぱりフライも食べておきたい。クジラ(190円)と串カツ(140円)を1本ずつ注文します。

 大阪風の串カツは、客が自分でソースをつけますが、ここ「福田フライ」は、女将がトプンとつけて出してくれる仕組み。普通のウスターソースの他に、ニンニクと唐辛子が思いっきり効いた辛いソースを選ぶことができますが、この店らしいのは、辛いソースです。

 最後は「日の出理容院」でジントニック(600円)をいただいて、野毛の締めとします。

 「ホッピー仙人」が500円、「福田フライ」が1,030円、「日の出理容院」が600円。3軒合わせて2,130円の野毛の夜でした。

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「ホッピー仙人」 / 「福田フライ」白魚ポン酢とチューハイ / 「日の出理容院」

・「ホッピー仙人」の店情報前回) / 「福田フライ」の店情報前回) / 「日の出理容院」の店情報前回

《平成24(2012)年9月25日(火)の記録》

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仕事が終わって横浜へ … 「武蔵屋(むさしや)」(桜木町)

ふたり用座卓にて


 二日間の横須賀での仕事を終えて、今夜は野毛の「武蔵屋」です。酒場としての創業は、戦後すぐの昭和21(1946)年。創業店主の木村銀蔵さんが、二人の娘さん(喜久代さん、富久子さん)と切り盛りする酒場でしたが、平成5(1993)年にお父さんが亡くなった後は、ご姉妹+アルバイトの人たちで運営されるようになりました。(現在は、妹の富久子さんはお休み中です。)

 店内は予想どおりほぼ満席状態。「こちらにお座りになる?」と女将が指し示してくれたのは、小上がりの座敷席入口にある、ふたり用座卓の片側。同じ卓の壁際に座っている年配の男性客は、この店の常連さんらしく、「どうぞどうぞ」と笑顔で招いてくれます。

 ふたり用座卓とは言うものの、碁盤や将棋盤ほどの大きさと高さしかありません。そこに相席させてもらい、「どうしますか?」と聞きに来てくれるおねえさんに、「小瓶のビールからお願いします」と注文します。

 注文の方法なども含めて、この店の流儀(ローカルルール)をご紹介しておきます。

 この店には、他の店で飲んできた人は、この店には入れません。また、お客が入って来ても「いらっしゃいませ」という声掛けはありません。自分で店内を見て、空いている席があれば、「ここ、いいですか」と周囲の人たちに確認して、そこに腰を下ろします。

 空席がない場合は、店の前に並んで待ちます。この場合も、「席が空いたのでどうぞ」なんて声はかかりませんので、店を出てくる客の数を見て、先頭の人から順に店内へと入っていくという流れになります。

 席に着くと、湯呑みに入った塗り箸(輪島塗りです!)が出され、「お酒でいいですか?」と聞かれます。(お絞りは出ません。)

 この店では、お酒と料理の組み合わせが決まっていて、お酒の1杯目に玉ねぎの酢漬け、おから、たら豆腐が、2杯目に納豆が、3杯目にお新香が出されて終了となります。

 3杯以上の酒は飲めないので『三杯屋(さんばいや)』とも呼ばれているほどです。

 料金はお酒を1杯でやめた場合、1,100円、2杯で1,700円、3杯で2,200円。ほとんどの人は2,200円(3杯)コースですね。

 先ほどの「お酒でいいですか?」という問いかけに、「はい」と答えると、自動的にこのコースに入り、お箸を使い始めた時点で、お箸が入っていた湯呑みは下げられます。

 3杯のお酒を飲み終えるまでの間であれば、ビールも注文することができます。ビールは大瓶が700円、小瓶ならば500円。つまみとして、小皿の豆菓子が出されます。

 「お酒でいいですか?」のときに、「まずは小瓶で」とか、「最初にビールをください。大瓶で」などと答えると、先にビールが出され、それを飲み終えるまでは日本酒を注ぐのを待ってくれます。

 日本酒は通常は燗酒を、専用の土瓶で注いでくれますが、燗にする前の冷や酒(室温)も選択することができます。

 料理は、定番の5品以外に、コハダの酢の物や、ニシンの煮付け、煮貝、キヌカツギなどが用意されていて、1品400円で追加注文することができます。

 料理のメニューは特になく、日によって、ないものもあるので、「今日はコハダはありまうか?」とか、「ほかの料理は何がありますか?」と確認してみるといいでしょう。

 大入り満員のときなどは、サービスでキヌカツギを出してくれることもあります。

 きっちりと3杯の燗酒を飲み干して、さぁ、席を立とう、と身支度していると、「おばちゃん(=女将)からです」と、お猪口1杯の燗酒をサービスしてくれました。

 本当に久しぶりの「武蔵屋」。お元気そうなおばちゃんの姿と、以前とちっとも変らぬお酒と料理、そしてお店の雰囲気に大満足しながら店を後にしたのでした。

 どうもごちそうさま。必ずまた来ますね!

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玉ねぎ酢漬け、おから / きぬかつぎ(サービス) / たら豆腐

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2杯目には納豆 / 3杯目にはお新香(ぬか漬け) / 最後にお猪口1杯(サービス)

店情報前回

《平成24(2012)年9月25日(火)の記録》

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カツ丼を肴にそば屋酒 … そば処「豊年屋(ほうねんや)」(鷺ノ宮)

カツ丼を肴にそば屋酒


 単身赴任先からの久しぶりの帰宅で、昼は家族と家電製品の買い出しなどで過ごしたあと、夕方になってふらりと飲みに出かけます。

 こっちにいるときは、日曜日の夜となると、“よじかわ”とか“よじあき”などと言いながら、午後4時に開店する「川名」や「秋元屋」に出かけたものですが、明日、横須賀まで出かけないといけないので、今日は深酒せず、なるべく軽めに飲み終えたい。

 そんなときにちょうどいいのが、そば屋の存在です。別に、趣味そばと呼ばれるような、そばやお酒にこだわりぬいたそば屋じゃなくてもかまいません。町場のそば屋でも、軽く飲むことができるのが東京のいいところです。

 今日は、鷺ノ宮駅のすぐ近くにある、出前もしてくれる、ごくごく普通のそば屋、「豊年屋」で、軽く酒食することにしました。

 店内は4人掛けテーブル席3卓に、小上がりに4人掛けの座卓が2卓の計20席。私は小上がりの奥側の座卓の、入口上部に置かれたテレビが見える場所に座り、すぐに注文を取りに来てくれたおかみさんに、ビールと板わさ(400円)をお願いします。

 ビールやお酒は、メニューには載ってないんだけど、そば屋には必ずあるようです。

 すぐに出されたサッポロ黒ラベル中瓶には、「かっぱえびせん」の小皿が添えられます。

 板わさは、飾り切りされた蒲鉾(かまぼこ)が6切れに、斜め切りの鳴門(なると)が2切れ。四角い皿のふちには練りわさびが添えられ、別の小皿で醤油が出されます。

 生(なま)ものを置いていない町場のそば屋にとって、板わさは刺身代わりにもなる品。プリッとした蒲鉾の食感は、ある意味、刺身よりもいいつまみになるかもしれません。

 そば屋のつまみは、元々はそばの具材になるものを流用したものが多くて、この蒲鉾は、おかめそば(700円)の具の一部なんですね。

 この店で、つまみらしい一品というと、この板わさの他には、ちらし天ぷら(1,800円)とお新香(300円)くらいしかありません。しかしながら呑ん兵衛にとっては、そばや丼物だって、そのままつまみになるので大丈夫。私も燗酒とカツ丼(900円)を注文します。

 すぐに出されたのは割子のそば。この店の丼物には、お新香とお吸物が添えられるほか、丼が出る前に、割子のそばが出されるようなのです。北海道産のそば粉で打つというこのそばが、ツルツルっとコシがあって実にいい。

 燗酒は「菊正宗」の1合入りガラス瓶。カツ丼の頭の部分をつまみにチビリチビリ、煮汁の染みたごはんをつまみにチビリチビリ、お新香をつまんでチビリチビリ、さらにはお吸物でチビリチビリとお酒を飲んで、すっかりお酒を飲み干してから、残っているカツ丼をガッツリと食べて〆とします。

 1時間ちょっとの滞在で、お勘定は2,200円。中瓶ビールと燗酒1合で900円だったんですね。ビールが500円、お酒が400円ってとこでしょうか。どうもごちそうさま!

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かっぱえびせんとビール / 板わさ(蒲鉾と鳴門) / 燗酒は「菊正宗」

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丼物につく割子そば / カツ丼が出される / 汁がしみたご飯もうまい!

店情報

《平成24(2012)年9月23日(日)の記録》

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店情報: そば処「豊年屋(ほうねんや)」(鷺ノ宮)

  • 店名: そば処「豊年屋」
  • 電話: 03-3339-4138
  • 住所: 165-0032 東京都中野区鷺宮3-15-14
  • 営業: 11:00-15:30&17:00-20:30、火休
  • 場所: 西武新宿線・鷺ノ宮(さぎのみや)駅北口の階段を下りて、右にUターンするように都立家政・西武新宿方面に進むこと約100m、右手。
  • メモ: 昭和58(1983)年6月23日創業。4人掛けテーブル3卓、小上がりに4人掛け座卓2卓の計20席。 〔おそばの部〕もり又はかけ500、きつね570、たぬき570、大もり600、花まき650、ざるそば650、玉子とじ700、月見そば700、おかめ700、肉南ばん750、かき玉うどん750、あんかけ750、カレー南ばん750、力うどん750、鳥南ばん750、おかめとじ850、親子南ばん850、五目そば850、本鴨南ばん1,000、天ぷらそば1,000、天南ばん1,100、天とじ1,100、鍋焼うどん1,100、けんちん鍋1,100。 〔季節品の部〕冷しきつね750、冷したぬき750、冷麦800、冷し山菜850、一口そば500、おろしそば850。 〔御飯物の部〕カレー丼750、玉子丼750、開化丼850、親子丼850、かつ丼900、えびかつ丼900、天重(並)1,400・(上)1,800、天ぷら御飯1,900。 〔特製品の部〕釜揚うどん800、天もり1,000、天ざる1,100、鴨せいろ1,000、山菜そば850、とろろせいろ850。 〔一品料理の部〕ちらし天ぷら1,800、小田巻むし1,000、茶わんむし1,000、板わさ400、御新香300、御吸物150。(各種大盛りは100円増し。)(2012年9月調べ)

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カツオ、サバ、マグロ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

刺身盛り合せ(小)


 都立家政まで移動して、東京での3軒目は、魚料理と天ぷらの「竹よし」です。

 ここにくると、やっぱり刺身と熱燗ですね。刺身盛り合せの「小」(650円)と、菊正宗の燗酒(350円)を注文します。

 呉も酒と魚のうまい土地ですが、その酒と魚と、東京でいただく酒と魚は、ちょっと違います。どちらがうまい、まずいではなくて、どちらもうまいんだけど、内容が違うのです。

 呉は瀬戸内海でとれる、身の旨みが複雑で濃厚な小さめの魚に、わりと淡泊な味わいの、軟水で造られる日本酒を合わせていく。

 東京のほうでは、マグロやカツオなどを筆頭とする、スパッと旨みの方向が分かりやすい魚に、これまたスパッと切れのいい、硬水で造られた灘の清酒を合わせていく。

 どちらも、それがすべてというわけではなくて、一つの典型的な例を挙げたのに過ぎませんが、私はそんな風に感じています。

 今日の刺身(小)盛り合せは、もどりカツオのたたきと刺身、シメサバ、そして「竹よし」自慢のマグロ(中トロ的部位)です。

「東京で魚料理屋をやっていくなら、マグロはいつもいいものを入れてなきゃダメだよ」

 開店当初によくいらしていた常連さんにそう言われて以来、マグロは常にいい品ものを仕入れているんだそうです。

 菊正宗の燗酒が、本当によく合います。

 そうこうしているうちに、大常連さんのふぢもとさんや直ちゃん、さらにはご飯ものをたくさん食べることで、この店では有名な“ごはん君”もやってきて、イトヨリダイの姿焼き(800円)やら、“ごはん君”の注文したサバ棒ずし(800円)やらと、カウンター上は大にぎわい。

 常連さんたちの注文品は、遠慮なく「ちょっとちょうだいね」と分けてもらえるのもうれしいですよね。(いいのか?!)

 日付けが変わってのお勘定は1,750円でした。どうもごちそうさま。

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イトヨリダイ / カツオたたきを作る店主 / サバ棒ずし

店情報前回

《平成24(2012)年9月22日(土)の記録》

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江田島の地酒・島の香 … やきとん「たつや」(沼袋)

江田島の地酒・島の香


 赤羽駅東口を18時40分に出発する「(赤31系統)高円寺駅北口行き」バスで環七通りを下り、野方(のがた)へ。野方駅北口バス停から歩いても15分ほどで、となり駅の沼袋に到着します。(電車だとわずか1分。)

 今日の2軒目は、やきとん「たつや」です。

 東京に帰ってきたら、もつ焼き(やきとん)とホッピーは絶対に押さえておきたい。

 まずは三冷白ホッピーと、冷製おまかせ3点盛り(525円)をもらうと、レバ刺、ガツ刺、コブクロ刺の3点を出してくれれます。

 プリッととろけるレバーの美味しいこと。

 “プリッと”した食感と、“とろける”食感。本来であれば相容れないはずの、この二つの食感をあわせ持った稀有な部位、稀有な食べ方がレバ刺ですよねぇ。牛レバ刺が法令で規制されたのは実に残念。

 焼き物は、テッポウ(105円)とハラミ(105円)をそれぞれ味噌で、そして「本日のもつやすめ」からは“ぶつ切りラム串”(210円)を塩で焼いてもらいます。

 「本日のもつやすめ」というのは、沼袋「たつや」で普段から提供している“やきとん”などの定番メニュー以外の料理のこと。

 今日は、身欠きにしん(367円)や、さんま塩焼き(420円)、自家製塩らっきょう(157円)、キムチ(157円)、おかかみょうが(210円)、タレミミ(=豚耳甘露煮、367円)、牛すじ塩煮込み(420円)など、約25品がリストアップされています。

「まっちゃん(=下井草「こいくちや」店主)から、『浜田さんが来たら、このお酒を出してあげて』というお酒を預かってますよ」

 と出してくれたのは、まっちゃんの生まれ故郷・江田島の地酒「島の香」です。先日、江田島でご一緒させていただいたとき、この地酒が品切れで飲めなかったのでした。

 お新香(210円)を肴に、その「島の香」をいただいて1時間40分ほどの滞在。お勘定は2,050円でした。ごちそうさま。

 お酒、ありがとうございました。>まっちゃん

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沼袋「たつや」 / 三冷白ホッピー / 冷製おまかせ3点盛

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テッポウみそ / ハラミみそ、ぶつ切りラム串 / 「島の香」とお新香

店情報前回

《平成24(2012)年9月22日(土)の記録》

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汁が決め手の土瓶蒸し … 鯉とうなぎ「まるます家」(赤羽)

土瓶蒸しと丸眞正宗


 週明けの横須賀方面での仕事に向けて、土曜日の今日から東京に移動。午前11時前に呉を出ると、東京駅到着は午後4時ごろ。その足で、赤羽の「まるます家」に直行します。

 このところ、いつ来ても行列ができている「まるます家」。今日も店の外には10人ほどの行列です。その後ろに付いて、20分ほど待ったところで、「おひとりのお客さん、いますか?」という声がかかります。「はいっ!」と手を挙げて、前の4~5人を飛び越して、店内のカウンター席の一角へと入ります。

 ここは2人組なら2席が並んで空いたときに、3人組なら3席分がまとめて空いたときに、はじめて店内に通されるので、人数構成によっては、前に並んでいる人たちよりも早く店内に入ることができるのです。

 昨夜、ちょっと飲み過ぎたこともあって、新幹線の中ではひたすら寝ながらやってきたので、ここで飲むのが今日の1杯目。

 まずは生ビール小(350円)をもらって、料理のほうは、外に並んでいるときに、店内中央部の短冊メニューを見ながら決めていた土瓶蒸し(750円)を注文します。

 料理の種類がものすごく多いのも「まるます家」の大きな特徴です。定番の料理はまわりの壁に張り出され、季節ものなど、今日のおすすめ的な料理は、店内中央部の、厨房との仕切りの壁の上部に、短冊メニューとして張り出されるのです。

 土瓶蒸しの到着と同時に小生ビールを飲み干して、東京・北区の地酒「丸眞正宗」の生酒(300ml瓶が700円)をもらいます。

 具もさることながら、旨みたっぷりの汁(つゆ)こそが土瓶蒸しの決め手。添えられた猪口(ちょこ)に熱々の汁を注いで、チビッとなめては、冷酒もチビリ。これを繰り返しながら、ときどき具材にも箸を伸ばします。

 土瓶蒸しに続いては、バラミポン酢(350円)を注文。このバラミポン酢は「まるます家」の人気定番メニューのひとつで、うなぎの腹骨まわりの肉をゆで冷まして、ポン酢醤油をかけたもの。刻みネギと紅葉おろしがトッピングされています。これをグリグリグリっとかき混ぜていただくわけですね。

 ん~~~っ。うまいっ。

 どんな魚も、いや動物だって、腹骨(ろっ骨)まわりの肉にハズレはありません。ましてやこれはうなぎの腹身。まずいわけがない。

 しまった。このバラミポン酢で冷酒を飲み切る予定だったのに、あまりのうまさに、お酒を忘れてバラミポン酢だけ食べちゃった。

 仕方がないのでお新香(350円)を追加注文すると、今日はキュウリか水ナスが選べるとのこと。水ナスの漬物をいただきました。

 せっかくの「まるます家」。本当はうな重(2,000円、1,700円、1,500円が選べる)でビシッと締めたいところですが、久しぶりの東京なので、他の酒場にも寄って帰りたい。グッとがまんのお勘定は2,500円でした。

 どうもごちそうさま。また来ますね!

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生ビール(小) / バラミポン酢 / 水ナスの漬物

店情報前回

《平成24(2012)年9月22日(土)の記録》

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瀬戸の小魚を唐揚げで … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)

お通し(ポテトサラダ)とメンパチ唐揚げ


 呉には女将さんひとり、もしくは女将さんとその手伝いの人が切り盛りしているような、カウンター中心の小料理屋も多い。私が知っているだけでも、「魚菜や」「一つ家」「寿里庵」「美和」「海穂」などなど。中通のネオン街を歩くと、「ここもきっとそうなんだろうな」というお店がずらりと並んでいます。

 これらのお店は成り立ちも、最初から小料理屋だった店や、スタンド(スナック)をやっていて小料理屋に転向した店など、様々。

 今日、仕事帰りにやってきた「魚菜や」は、もともと呉の屋台通りで屋台として創業し、その後、店舗スタイルに変更した時に、店名も「魚菜や」となりました。それから2回ほど引っ越して、現在の場所になったのでした。

 こうやって移ってくる途中になくなってしまった名物メニューも多いんだそうです。

 屋台のときに人気だったのが、なんといってもラーメン。店舗になってからも、年に1回程度、『ラーメンの日』を設けて、懐かしのラーメンを出していたんだそうです。

 店舗営業になってからの名物が貝汁。近くでとれるアサリをたっぷりと使った貝汁は、「魚菜や」の看板メニューにもなり、「魚菜や」と言うと、今でも「あぁ。あの貝汁のお店でしょう?」という人もいるほどです。

 今は、女将さんのお眼鏡にかなうアサリを、なかなか入手することができないんだそうで、そんなアサリが手に入ったときだけに登場する、スペシャルメニューとなりました。私も、1度だけいただいたことがあります。

 現在の「魚菜や」は、おでんとおばんざいの店。おでんは関西風の出汁と、今や関東地区でも珍しい関東風の出汁が選べます。

 おばんざいは、地元の素材を使った手料理で、季節感もたっぷり。今日はメンパチの唐揚げがおいしかったなぁ。

 金曜日ということもあって、ゆっくりと4時間以上も酒食して、今日のお勘定は3,050円でした。どうもごちそうさま。

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今日のおばんざい / 関東風のガンスと玉子 / 関西風のスジとガンモ

店情報前回

《平成24(2012)年9月14日(金)の記録》

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呉の三大老舗大衆食堂 … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

名物・湯豆腐


 大正2(1913)年創業の「森田食堂」、戦後すぐに創業した「くわだ食堂」、そして昭和45(1975)年ごろに、それ以前から親戚がやっていた「やすよ食堂」の跡を継ぐ形で創業した「お食事処 寿」の3軒が、現在の呉に残っている三大老舗大衆食堂だと思います。

 3軒、それぞれにキラーコンテンツ(決め手となる特長)があるのがおもしろい。

 最老舗、「森田食堂」のそれは、うま味たっぷりのイリコ出汁(だし)。この出汁が、名物・湯豆腐(300円)、薄く黄金色に透き通る中華そば(400円)のスープ、うどんの汁(つゆ)などなどに使われます。

 湯豆腐は、湯豆腐という名称ながら実はスープ豆腐。刻みネギとトロロ昆布がトッピングされ、薄い醤油味に、一片いれられた柚(ゆず)の皮の風味が引き立ちます。

 その湯豆腐をつまみに、今日のお酒は「華鳩」の吟醸生酒に、「千福」の生貯蔵・爽やか冷酒。どちらも300ml瓶で600円なり。

 一緒にやってきた後輩は、食べ終わった中華そばスープにごはんを投入して、簡単おじやに。これも絶対おいしいだろうなぁ。

 「くわだ食堂」の決め手は、なんといってもその品数の多さでしょうか。ざっと40品ほどの料理が並んでいて、しかもハズレがなくて、どれを取ってもおいしい。魚の種類が多いのも大きな特長ですね。

 「お食事処 寿」に行くと、いつも手に取ってしまうのが煮魚。鯛(たい)のカブト煮や、サバ煮つけなど、どれを取ってもいいつまみになる。魚の味をうまく引き出す薄味がいいんでしょうね。うんと鮮度がいい魚じゃないと、こんな薄味では出せません。

 さて「森田食堂」。後輩の食欲につられて、おかずをいろいろと食べたせいか、もうご飯ものや麺類は入りそうにない。

 自慢のダシを使った、野菜たっぷりの野菜スープ(350円)をいただいて、本日の〆としたのでした。このスープもうまいなぁ!

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「華鳩」吟醸生酒 / かつおのたたき / さばの煮つけ

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中華そば / まず麺を食べ / 残ったスープにご飯を投入

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「千福」生貯蔵・爽やか冷酒 / 出汁の効いたみそ汁 / 野菜スープ

・「森田食堂」の店情報前回

《平成24(2012)年9月11日(火)の記録》

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鰻だけでは終わらない … 屋台「八起(やおき)」(呉)ほか

「八起」のワンタンメン


 安浦の「うな重一番」をあとに、呉市内へと戻ってきました。8人もの酒食の好きなメンバーがそろって、このまま終わるはずはなく、午後2時前に「くわだ食堂」に突入です。

 「くわだ食堂」をはじめとする大衆食堂のいいところは、朝開店してから、夜閉店するまで、中休みなしにずっと営業していること。どの時間に行っても飲むことが可能です。

 しかも「くわだ食堂」の場合は、店の表に駐車場もあるので、車でもOKです。

 みんなで、陳列冷蔵ケースから、あれやこれやとおかずを取ってきてシェアしながら、飲み物もビールやら日本酒やら。鍋焼きうどん(600円)もおいしかったなぁ。

 2時間ほどで「くわだ食堂」を出て、三次会はビヤハウス「オオムラ亜」へ。まだ4時なのに、店内はほぼ満席! すばらしい。

 これまた2時間ほど楽しんで、それでもまだ飲み足りないメンバーと、呉の屋台通りへと向かいます。午後6時の屋台通りは、どの店もまだ開店準備中。のれんも出ていない屋台「八起」に無理やり入れてもらって、準備の様子を眺めながらお酒や焼酎で乾杯です。

 呉の屋台通りは、朝5時から、夕方4時までは、ゴミなども含めて、屋台の痕跡がまったくない歩道に戻さないといけない決まり。

 午後4時に、専用駐車場から出てきた屋台が並んで2~3時間かけて開店準備をして、午後6~7時ごろ開店。それから午前3時ごろまで営業して、5時までに片づけを終えて、何もかも、すっかりなくなってしまうのです。

 毎日毎日が、引っ越しの連続なんですね。

 のれんもかかって、いよいよ「八起」も営業開始。豚耳や納豆などのつまみもつまみながら、お酒も焼酎も、おかわり、おかわり!

 けっこう飲んで、しっかりとした酔っ払いができあがっているんだけど、まだ時刻は午後7時過ぎ。外はまだ昼のような明るさです。

 最後にラーメン(500円)やワンタンメン(700円)で〆て終了。お疲れさまでした。

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「くわだ食堂」 / あさり貝汁 / 鍋焼きうどん

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「オオムラ亜」 / にぎわう店内 / 生ビール15杯分の木札

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「八起」のれんが出て開店 / 豚耳 / 納豆

・「くわだ食堂」の店情報前回) / 「オオムラ亜」の店情報前回) / 屋台「八起」の店情報前回

《平成24(2012)年9月8日(土)の記録》

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驚くほど皮がうまい! … 「うな重一番(うなじゅういちばん)」(安浦)

うな重


『とても美味しいうなぎ屋があるんだけど、昼だけの完全予約制で、車でしかいけない。メニューは、うな重とうな丼しかない。』

 そんな噂を耳にして、さっそく電話してみたのは7月下旬のある日のこと。

「7月、8月の土日は、もうすべて予約が入ってます。いちばん近いところだと、9月8日の土曜日なら大丈夫ですけど」

 飲み物についても確認してみると、店では飲み物は出していないけれど、持ち込むのはOKとのこと。その場で、その9月8日に8人分の席を予約して、今日の日を迎えました。
【2014年12月追記:現在は酒類の持ち込みは不可です。】

 2台の車に分乗して、呉市街から1時間弱。畑に囲まれた田舎道の突き当りにポツンとある1軒家が、目指す「うな重一番」でした。

 ここは「小谷うなぎ養殖場」が直営するうなぎ料理店。店主夫妻とその娘さん(だと思う)で切り盛りする店内は、4人掛けのテーブルが3卓のみで、12人入ると満席です。

 奥の壁にかかった短冊メニューは、うな重(1,500円)、うな丼(850円)、かば焼き、白焼きの4つだけ。うな重は1尾分、うな丼は半尾分のうなぎが使われます。

 さっそく持ち込んだ缶ビール(ドライバーはソフトドリンク)で乾杯し、ワイワイと飲みながらうな重を待っていると、うなぎの肝のタレ焼きを出してくれたお母さんから、

「あら。飲まれるんなら、最初に白焼きにすればよかったのに。うちの白焼きはワサビ醤油じゃなくて、塩焼きなんですよ」とのこと。
【2014年12月追記:現在は酒類の持ち込みは不可です。】

 電話予約の時点で、何も言わなければ、ひとり1尾分(うな重1杯分)のうなぎが用意されるんだそうです。白焼きが食べたかったり、うな重をおかわりしたりしたい場合は、予約の段階で言っておかないといけません。

 さらに持ち込みの日本酒(「房島屋」純米)を飲んでいるところへ出てきたうな重は、熱々ごはんの上に、合わせて1尾分となるうなぎが4切れ。同じお盆に、酢の物の小皿、漬物の小皿と、みそ汁が添えられます。

 ど~れどれ。

 おぉ~っ。身がふんわりとやわらかいのは当然のこととして、皮がしっかりと弾力があって、タレともよくからんで実にいい!

 みなさんもご存じのとおり、東京と違って、こちらのうなぎは蒸さずに焼き上げます。まず表面を焼きしめて、その内側の水分を閉じ込めた状態で焼き上げるので、外はパリッと香ばしく、中はふんわりとやわらかいという状態に仕上がるんですね。これはすごいっ!

 うっすらと薄めに盛られたごはんも、うなぎの保温材、保湿材としてとてもいい役割を果たしていて、量的にも、チビリチビリとやりながら食べる呑ん兵衛にはちょうどいい。

 ただし、もっぱら食事の人(特にドライバーふたり)は、あっという間に食べ終わって、「これなら3人前はいける!」と、おかわりできないのが本当に残念そう。

 うな重を食べ終えた頃合いで、サービスでフルーツ盛り合せを出してくれます。

 店内は12席しかありませんが、以前、ハーレーダビッドソン愛好家の人たちが20人以上でやってきて、店の中と外とを入れかわりながら、みんなでうな重を食べていったこともあるそうです。(もちろん予約して。)

 また、ここに食べに来たときに、その次の回を予約して帰る常連さんも多いそうで、特に土日祝日は、早めの予約が良さそうでした。

「予約が多いのは夏ですが、冬になる前、11月ごろのうなぎが美味しいですよ」とのこと。

 一升瓶の日本酒を、ドライバーを除く6人で飲みきって終了。2時間弱の滞在。お勘定は、持ち込んだ飲みもの代をのぞいて、ひとり1,500円ずつでした。
【2014年12月追記:現在は酒類の持ち込みは不可です。】

 美味しいし、安いし、もう大満足!

 おかわりできなかったのだけが残念でした。

「今度は、ひとりひとりが白焼きと、うな重2人前ずつ予約して来ようね。11月ごろ!」

 さっそく次回に向けた話に花を咲かせながら、帰途についたのでした。

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肝焼き / うな重 / デザート

店情報

《平成24(2012)年9月8日(土)の記録》

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店情報: 「うな重一番(うなじゅういちばん)」(安浦)

    うな重一番
  • 店名: うな重一番(小谷うなぎ養殖場)
  • 電話: 0823-84-5254
  • 住所: 737-2505 広島県呉市安浦町内平96
  • 営業: 11:00-15:00(完全予約制)、水休
  • 場所: 車でしかいけない。カーナビがないと、ちょっと難しい。国道185号線の農免道路入口バス停(安浦町大字中切)を山側に入り、野呂川ダム方面に道成りに進むこと約1.4キロ(約2分)。左折して農道に入り、要所ごとに置かれた、小さな「うな重一番」の手書き看板にそって進むこと700mほど。突き当りの、養鰻用のビニールハウスがある一軒家が「うな重一番」。
    JR安登(あと)駅から3.3キロ(車で9分)、JR安浦駅から5.2キロ(車で14分)、JR呉駅からは22.6キロ(車で45分)。
  • メモ: 昼のみ営業の完全予約制(予約の電話も営業時間内に!)。店内は4人卓×3の12席。
    うな重(1,800円、うなぎ1尾分)、うな丼(1,000円、うなぎ半尾分)、蒲焼き(大きさに応じて時価、2,500~3,000円位)、白焼き(大きさに応じて時価、2,500~3,000円位)。予約をすると人数分のうなぎ(うな重用)が用意される。それ以外に、白焼きなども食べたい場合、うな重をひとり1人前以上食べたい場合、白焼き・蒲焼きの持ち帰りを希望する場合には、予約時に伝えておく必要がある。蒲焼きや白焼き用のうなぎは、うな重に使われるうなぎよりも大きいものが使われる。予約時に「量り盛り(はかりもり)で」とお願いしておくと、持ち帰り用の大きな蒲焼きで、うな重を作ってもらうことも可能。白焼きは塩焼きで、塩をつけて食べるのが大きな特徴。飲み物(酒類)は置いておらず、持ち込みも不可。(2014年12月調べ)

    うな重(1,500円、うなぎ1尾分)、うな丼(850円)、かば焼き(大きさに応じて時価)、白焼き(大きさに応じて時価)。予約をすると人数分のうなぎが予定される。白焼きなども食べたい場合、またうな重のおかわりをしたい場合には、予約時に伝えておく必要がある。かば焼きや白焼き用のうなぎは、うな重に使われるうなぎよりも大きいものが使われる。白焼きは塩焼きで食べる。飲み物(酒類)は置いていないが、持ち込みは可(予約時に持ち込むことを伝えておくとよい)。(2012年9月調べ)

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会話も弾んで長っちり … お食事処「一つ家(ひとつや)」(呉)

名物・八宝菜


 日曜、午後7時半の「一つ家」は、カウンターがほぼ満席状態。女将さんが、みなさんにちょっとずつ寄るように言ってくれて、かろうじてできた1席に滑り込みます。

 まずは瓶ビール(アサヒ中瓶)と、カウンター上段に並ぶ大皿料理からは、ヨリエビをもらいます。サッと塩ゆでしただけのヨリエビの美味しいこと! とてもいい酒の肴です。

 女将さんは、大きな中華鍋いっぱいに、大量の八宝菜を作成中。その八宝菜ができあがって、注文した人に出した後、女将さんから「ほかに八宝菜いる人?」と声がかかります。

 八宝菜はこの店の人気料理のひとつ。肉も野菜も魚介類もと、具の種類が多いのがいいんですよね。私も手をあげていただきます。

「トマトのサラダもちょうどよく冷えたよ」と、これもまた希望者に出してくれます。

 完熟のトマトに、カリカリに炒めたベーコン、そしてキュウリを加えてサラダを作り、ボウルごと冷凍庫に入れ、凍る寸前まで冷やした一品。夏にはこの冷たさがいいんだな。

 今日は冷酒を注文すると、「千福」の生酒(300ml瓶)が出されます。この店は、焼酎を飲むお客さんが多いようで、日本酒はいつも私と、もう一人か二人といったところ。

 その冷酒に合わせて、並ぶ大皿からカボチャ煮をもらうと、ダシを出すために使ったイリコも数尾、添えてくれます。

 いいイリコでダシを取ると、ダシガラになっても、なお美味しくて、捨てられないんですよね。自分が作るみそ汁も、ダシを取るために使ったイリコが、そのまま具になります。

 左どなりの男性ひとり客や、右どなりの女性3人連れとの会話も弾み、生酒をもう1本。つまみもキンピラと、タコとキュウリの酢物を追加します。

 話はまだまだ尽きませんが、2本目の冷酒を飲み終えたところで、午後10時になったので、お先に失礼することにします。2時間半の滞在で、お勘定は4,000円。ごちそうさま。

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「一つ家」 / ヨリエビ / 完熟トマト・キュウリ・ベーコンのサラダ

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カボチャの煮付け / きんぴらごぼう / タコとキュウリの酢物

店情報前回

《平成24(2012)年9月2日(日)の記録》

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キラキラと華やかに! … 「BAR ANCHOR(バー・アンカー)」(呉)

ザ・マッカラン12年


 「BAR ANCHOR」には、いつも1銘柄のサービス・ウイスキーがあり、ひとり1ショット分だけ、500円で飲むことができるのです。

『たまにはいつもと違うウイスキーを…』

 と書き添えられているとおり、これまで知らなかったり、飲んだことがなかったりするウイスキーを試してみるいい機会なのです。

 この銘柄は週替わりとか、月替わりではなくて、ボトル・バイ・ボトル。つまり1本のボトルが空になるまでは、その銘柄が続き、ボトルが空くと、次の銘柄に切り替ります。

 現在のサービス・ウイスキーが何かということは、店頭の黒板にも書き出されているので、事前に確認してから入ることができます。

 今日はなんと「ザ・マッカラン12年」。私の大好きなウイスキーのひとつです。

 さっそく店内に入り、その「ザ・マッカラン12年」(通常は850円のところ、今日は500円)のストレートからスタートです。

 「ザ・マッカラン12年」のすばらしいところは、まずその色合い。黄金色と称されることが多いその色合いは、その透明感と相まって輝かんばかり。そしてその華やかな香り。口に含むと、シェリー樽熟成らしい味わいが広がります。

 非の打ちどころが一点もない、キラキラとした美人といった感じのウイスキーです。

 そして今日のお通し(500円)は明太トースト。アルコール度数40度のストレートウイスキーの強烈さを、うまく緩和してくれます。

 2杯目には、これまた大好きなウイスキーのひとつ、「アードベッグ10年」(850円)を、これまたストレートでいただきます。

 こちらはもうピート(泥炭)の香りも強烈な、バリバリのアイラモルト。ものすごいじゃじゃ馬娘なんだけど、付き合ってみると、ものすごい美人であることに気づいてしまう。そうなるともう離れられないんですねぇ。

 2杯のウイスキーをゆっくりといただいて、お勘定は1,850円でした。ごちそうさま!

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店頭の黒板 / お通しの明太トースト / アードベッグ10年

店情報前回

《平成24(2012)年8月30日(木)の記録》

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焼酎を牛乳割りで飲む … 「くわだ食堂」(呉)

焼酎の牛乳割り


 陳列棚から料理を取ってくるタイプの大衆食堂では、自分の好みに合わせて、食べ方や組み合わせのアレンジができることは、すでに何度か書いてきました。ここ「くわだ食堂」では、飲み物もカスタマイズできます。

 今日は焼酎(麦焼酎かのか300円)を、氷とともにジョッキに入れてもらい、それとは別に冷蔵庫に並んでいる牛乳(100円)を取ってきて、焼酎の牛乳割りを作ります。

 これによく合うつまみが、オムレツ(250円)やポテトサラダ(150円)、カレールー(200円)、トンカツ(300円)などなど。

 今日は会社帰りの、午後7時に「くわだ食堂」にやってきて、まず鶏唐揚げ(250円)とキリン秋味(大瓶550円)からスタート。

 「くわだ食堂」の料理は、魚介類と野菜が主体で、肉料理はこの鶏唐揚げ(250円)にトンカツ(300円)くらいしかありません。

 野菜混じりでもよくても、これに肉じゃが(200円)と、温泉卵入りすきやき(250円)が加わる程度と、極めて少数です。

 もう1度席を立って、ポテトサラダを取ってきたところで、焼酎の牛乳割りです。

 焼酎はきっちりと1合分(180ml)。これに合わせる牛乳も、瓶入りの「森永牛乳」でちょうど1合分(180ml)。牛乳を全部入れても、アルコール度数12.5%という、けっこう濃いめのカクテルに仕上がります。

 なのに、牛乳のコクでアルコールを感じにくくなり、ぐいぐい飲めちゃうんですねぇ。

 美味しいけど、とても危ないカクテルです。

 焼酎は1合300円で、湯割り、水割り、ロック、ストレートなどいろんな飲み方が可能です。牛乳のみならず、コーラやコーヒー牛乳(各100円)で割る人もいるそうですよ。

 まだ牛乳割りが残っている時点で、カレールー(200円)と小めし(140円)ももらって、つまみにもしつつ、〆の食事にもします。

 閉店時刻の午後8時までの滞在。お勘定は1,590円でした。どうもごちそうさま。

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鶏の唐揚げ / ポテトサラダ / 小めしとカレールー

店情報前回

《平成24(2012)年8月30日(木)の記録》

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呉で飲むならこんな店 … おでん「迷亭(めいてい)」(呉)ほか

鶏竜田揚げ


 遅めの夏休みで、西武線沿線の呑み仲間である、ふぢもとさんと直ちゃんのお二人が、呉まで足をのばしてくれました。

 今回も、まずは「オオムラ亜」の生ビールで乾杯です。このスイングコック式の生ビールサーバーは、東京でも見かけないタイプ。ぜひここで飲んでいってもらわねば。つまみは、花ソーセージと、のりチーズです。

 2軒目は、独自のスタイルのジンギスカン焼きでおなじみの「關白」で、牛バラのジンギスカン焼き(1,200円)に、飲み物は麦焼酎の水割りを注文します。

 北海道のジンギスカンとは違い、カンカンに熱したジンギスカン鍋に、生のキャベツ、玉ねぎ、ピーマンを置き、その上にゆでた肉をのせたもの。最後に油をサッとかけると、大きな炎がド~ンと上がってできあがります。

 もともとは火の通りムラ(生焼け)を避けるために始めた調理法らしいのですが、ゆでるときに牛バラの余分な脂が取れて、さっぱりとした食感でいただけるのが人気です。

 3軒目は、おでんの「迷亭」で、呉の地酒「宝剣(ほうけん)」や、西条(東広島)の「賀茂泉(かもいずみ)」などを、冷酒でいただきます。おでんは、ここに来るといつも注文する豆腐と、ここならではの珍しい具材、鶏の竜田揚げをいただきます。

 鶏の竜田揚げは、できあがったものを串に刺してスタンバイしており、注文を受けてから、串のままおでん鍋に投入。しばらく煮込んだところで、仕上げに紅ショウガやレタスなどを添えて、串のまま出してくれます。

 おでんの汁(つゆ)が染み込んで、フニャっとふやけた衣もまた良し。いいつまみです。

 4軒目はスタンド「シロクマ」で、角のハイボールをちびりちびり。

 今後の長旅も考慮して、今日はここでお開きとして、屋台は外からの見学に留めます。遠く呉までお越しいただき、本当にありがとうございました。>ふぢもとさん&直ちゃん

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「關白」ド~ンと炎が上がって / ジンギスカン鍋 / 「迷亭」宝剣

・「オオムラ亜」の店情報前回) / 「關白」の店情報前回) / 「迷亭」の店情報前回) / 「シロクマ」の店情報前回

《平成24(2012)年8月25日(土)の記録》

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焼きめしの具材は牛肉 … 「くわだ食堂」(呉)

焼きめし


 呉の酒場には、焼きめしがメニューに載っているところが多い。けっして炒飯(チャーハン)ではなくて、必ず焼きめしなんですね。

 ここ「くわだ食堂」にも焼きめし(500円)があって、丼ものなどと同じように、注文を受けてから作ってくれます。

 ピリッと胡椒が効いたスパイシーな焼きめしの大きな特徴は、具材として牛肉が使われていること。ファンが多い人気の一品です。

 昨夜は会社関係の飲み会で、遅くまで飲んだので、土曜日の今日は昼前に起きだして、ゆっくりと「くわだ食堂」にやってきました。

 遅めの朝食も兼ねた昼食は、ビール(キリン秋味大瓶550円)と、年中ある定番メニューの煮しめ(250円)でスタートです。

 同じ会社のとなりの部署に、「くわだ食堂」の常連・Kさんがいて、そのKさんに、「くわだ食堂」のおすすめ料理(Kさんがいつも食べる料理)をたずねたところ、

「ボクも、浜田さんと同様に、自炊中心のひとり暮らしなので、『くわだ食堂』に行くと、自分では作らないようなものを食べることが多いですね」とのこと。

「なかでも食べることが多いのが、野菜の天ぷら(200円)ですかね。天ぷらはなかなか自炊では作れない。これをね、醤油や塩で食べるんじゃなくて、みそ汁(100円)に浸して食べるんですよ。これがいい!」

 なるほど。Kさんも、自分好みにカスタマイズされるタイプなんですね。

煮しめ「あとは煮しめ(250円)かな。これも自分では作らないし、野菜たっぷりで、ボリューム満点なのがすばらしいんですよ」

 ということで、今日はその煮しめをもらってみたところ、Kさんのおっしゃるとおり、根菜類たっぷりでボリューム満点。このおかずだけで、大瓶ビール1本がいけました。

 で、〆のごはん物として、冒頭の焼きめし(500円)を注文。これまた味も量も満足で、お勘定は1,300円でした。ごちそうさま。

店情報前回

《平成24(2012)年8月25日(土)の記録》

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自分の好みの食べ方で … 「くわだ食堂」(呉)

小めしとカレールー


 いろんなおかずを、自分好みの食べ方にカスタマイズできるのも、陳列棚から自分でおかずを選んでくるタイプの大衆食堂の特長。

 「くわだ食堂」の陳列棚には、小鉢に盛られたカレールー(200円)があります。

 普通のおかずと同じように取って、温めてもらい、そのままつまみにするもよし、ごはんと一緒にもらって、カレールーをおかずにごはんを食べるもよし、カレールーを温めてもらうときに、お店の人に、

「中ごはんでカレーライスにしてください」

 とお願いすると、中ごはん(160円)を丸皿に盛って、その上に温め終わったカレールーをかけてカレーライスにし、スプーンと一緒に出してくれます。このカレーライス、合わせて360円なので、安いですよね!

 木曜日の今日も、会社の帰りに「くわだ食堂」に立ち寄って、キリン秋味(大瓶550円)とハモ辛子酢みそ(400円)を取って席に着きました。呉ではハモは大衆魚的な扱い。身の弾力感と、濃厚なうま味がいいですね。

 1週間のお盆休みを終えて、今週から仕事が再開。それから今日まで4日間の最高気温は、毎日33~34℃。というか、先週、8月19日の1日だけ、曇って30℃くらいになったものの、それ以外は毎日33~34℃なのです。

 こう暑いと、単身赴任社宅のキッチンで自炊をする気にもならず、足はついつい大衆食堂に向いてしまうのでした。

 ハモを食べ終えると、陳列棚から高野豆腐と切り干し大根の煮物(150円)を取ってきて、ビールもまだあるものの、燗酒(300円)も追加します。ビールを飲んでる間に、汗も引いてきたので、ここからあとは燗酒でも大丈夫。

 高野豆腐と切り干し大根の煮物は、この店の定番料理で、年中いつでも、陳列棚に並んでいます。温めてもらうとおいしいですね。

 そして最後にカレールー(200円)をおかずに、小めし(140円)で〆て、今日のお勘定は1,740円でした。ごちそうさま。

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ハモ辛子酢みそ / 高野豆腐と切り干し大根の煮物 / コップの燗酒

店情報前回

《平成24(2012)年8月23日(木)の記録》

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夏はぬか漬け、冬は? … 「くわだ食堂」(呉)

ナスとキュウリのぬか漬け


 「くわだ食堂」の陳列棚に並ぶ漬物は、一皿100円。キュウリとナスのぬか漬けが、それぞれ8切れずつほど盛られています。

 このぬか漬けが、うまく漬かっていて、日本酒にピタリと合います!(もちろん、白い熱々ご飯にもよく合います。)

 「くわだ食堂」は戦後すぐに創業した老舗。きっと代々、受け継がれてぬか床なんだろうなぁ、と思って三代目(利広真司さん)にそのことをうかがってみると、

「うちでお出ししている漬物は、夏はぬか漬け、冬は白菜漬けです。ぬか床は、毎シーズン、1から作ります。生ビールをちょっと入れるのがポイントでしょうか」という返事。

 水曜日の今日は、会社帰りに「くわだ食堂」に立ち寄って、まずはキリン秋味の大瓶(550円)を注文し、陳列棚からはアジの南蛮漬け(250円)と、ほうれん草の白和え(200円)を手に取って席に着きました。

 大衆食堂には、いろんな種類のおかずが用意されているので、ご夫婦で食べに来ている人もいます。ひとり分、ふたり分の料理だと、いろんな種類のおかずは作れませんもんね。5~6種類の違うおかずを取ってきて、それぞれのおかずをご夫婦でつついています。

 ビールを飲み終えて、燗酒(白牡丹、300円)を注文するとともに、陳列棚から冒頭のぬか漬け(100円)を取ってきたのでした。

 大衆酒場で飲む場合、酒2杯・肴2品程度で、サクッと切り上げるのが粋(いき)。

 自分でおかずを選ぶタイプの大衆食堂の場合は、どういうやり方がいいんでしょうね。

 大衆酒場の酒2杯・肴2品に加えて、ごはんとみそ汁でシンプルに〆るのがいいのか、あるいはごはんとみそ汁に合わせて、おかずももう1品取ってきたほうがいいのか。

 そんなことを考えながら、最後に小めし(140円)とみそ汁(100円)をもらい、お勘定は1,640円。平日なのでハシゴ酒はせず、今日はこれで終了です。ごちそうさま。

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ホウレン草白和え、アジ南蛮漬け / ぬか漬け、燗酒 / 小めし、みそ汁

店情報前回

《平成24(2012)年8月22日(水)の記録》

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うまいっ!鯛かぶと煮 … お食事処「寿」(呉)ほか

鯛のかぶと煮


 鯛のかぶと煮(400円)。魚好きな人は「うわっ、うまそぉ~っ!」と思って舌なめずりだろうし、魚嫌いな人は「うわっ、グロテスクぅ!」と思って目をそらすのかな。

 煮魚がおいしい、お食事処「寿」で、ときどきメニューにあがるのが鯛のかぶと煮。仕入れ値によるんでしょうが400円のときと、450円のときとがあります。

 「寿」の煮魚の大きな特長は、薄味で、魚の味がとてもよくわかること。それゆえに、お酒にもとても合うつまみになること。

 鮮度の良い魚だからこそできる、この薄味。かぶと煮や、あら煮の場合は、なおさらその鮮度の良さがよくわかります。鮮度が落ちた魚だと、こんな薄味じゃ出せないだろうなぁ。

 本当は燗酒がピシャリと合うんだけれど、今日はキリンの大瓶(600円)で。

 この記事を書いてる今は11月だけど、この鯛のかぶと煮をいただいたのは、猛暑のさなかの8月19日。とにかく暑くて、燗酒を飲む気分になれず、この日はキューッと冷たいビールと合わせて、いただいたのでした。

 鯛のかぶと煮のいいところは、場所によって身のかたさ(弾力感)や味わいなどが、それぞれ違うこと。目玉や唇のまわりはトロリとやわらかく、ほっぺたの身はキュっと引き締まり、カマあたりはむっちりと脂がのっていて、うま味たっぷり!

 もつ焼き(=豚の内臓などの串焼き)が、それぞれの部位ごとに、味わいや食感が違うのと似てるかな。どれがいい、というのではなくて、どこもそれぞれに個性があります。

 ただ残念なのは、カニを食べるときと同じで、ついホジホジと食べるのに夢中になって、飲むのを忘れがちになること。

 鯛のかぶと煮で、大瓶ビールを1本いただいて、お勘定はちょうど1,000円。

 帰り道に、そば処「平原」に立ち寄って、お酒とフライドポテトのセット(480円)と、冷やしソーメン(500円)で〆たのでした。

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「寿」本日のおすすめ / 「平原」お酒とフライドポテトのセット / 冷やしソーメン

・「寿」の店情報前回) / 「平原」の店情報前回

《平成24(2012)年8月19日(日)の記録》

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